空き店舗を借りて店を開きたい。でも改修費用は誰が持つのか。郡山市中心市街地の空き店舗・空き家・空きビルなら、改修工事費が最大150万円まで補助されます。「まちなかリノベーション改修工事支援補助事業」です。
あなたが物件のオーナーなら、自分で店を開くほかに、改修後に賃貸に出す使い方もできます。借り手側が使える「賃借料支援補助事業」もあるため、両方の立場から資金計画が立てられます。
郡山市まちなかリノベーション改修工事支援補助事業の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 遊休不動産を改修する所有者等(個人・団体)、および改修済み物件を賃借して利活用事業を行う事業者 |
| 制度名 | 郡山市まちなかリノベーション改修工事支援補助事業 |
| 対象業種 | 業種指定なし(ショッピングセンター内のテナントは対象外) |
| 利用目的 | 店舗改装・出店(空き店舗・空き家・空きビルの改修) |
| 対象地域 | 福島県郡山市(中心市街地機能活性化ビジョンで定められた区域内) |
| 従業員数 | 規模要件の記載なし |
| 補助上限額 | 150万円(重点区域)/50万円(重点区域以外) |
| 補助率 | 補助対象経費の1/2 |
| 申請受付 | 先着順(予算に達し次第終了)。事前相談が必要 |
| 公式サイト | https://www.city.koriyama.lg.jp/soshiki/130/175892.html |

郡山市まちなかリノベーション改修工事支援補助事業とは
対象は、6か月以上使われていない空き家・空き店舗・空きビル(遊休不動産)を改修する個人・団体です。用途変更や新しい機能を加える改修が前提になります。店舗併用住宅なら、店舗として使う部分だけが対象。ショッピングセンター内のテナントは対象外です。
対象になるのは次のいずれかに当てはまる人・団体です。
- 遊休不動産を自ら改修し、利活用事業(店舗・オフィス・コワーキングスペースなど)を実施する所有者
- 遊休不動産を改修したうえで、利活用事業を行う第三者に賃貸する所有者
一方で、同一不動産ですでに交付限度額に達している場合や、暴力団関係者、市税を滞納している場合は対象外です。
対象エリアは「中心市街地」限定・重点区域はさらに補助額アップ
この補助金は、郡山市内どこでも使えるわけではありません。対象は「郡山市中心市街地機能活性化ビジョン」で定められた中心市街地のエリア内だけです。さらに県道須賀川・二本松線沿いの1街区は「重点区域」で、この区域内なら補助上限額が上がります。
補助率・上限額を整理すると、次のとおりです。
| 区分 | 補助率 | 補助上限額 |
|---|---|---|
| 中心市街地(重点区域を除く) | 補助対象経費の2分の1以内 | 50万円 |
| 重点区域(県道須賀川・二本松線沿いの1街区) | 補助対象経費の2分の1以内 | 150万円 |
「中心市街地」と「重点区域」、それぞれの具体的な町丁目までは、公式ページの本文だけでは特定できません。あなたが検討している物件がどちらに入るか、地図だけで判断するのは危険です。
対象になる工事・対象になる利活用事業
補助対象経費は、内装工事・外装工事・建具工事・設備工事など、遊休不動産をリノベーションするための工事費です。改修後の利活用事業としては、次のような使い方が想定されています。
- 店舗運営(小売・宿泊・飲食・生活関連サービスなど)
- オフィス運営
- 業務支援施設運営(コワーキングスペースなど)
- コミュニティスペース運営
- リノベーションした不動産を第三者に貸し出す賃貸事業
- その他、市長が特に必要と認める事業
申請には事前相談が必須です。ここで== さらに重要==なのが、交付決定を受ける前に着工した工事は補助対象にならないという点です(交付決定とは、採択の後に届く「補助金を出します」という正式な通知のことです。この通知より前に発注・契約した費用は対象外になります)。見積もりが取れたからといって先に契約・着工すると、その時点で対象外が確定します。
改修後は完了から1年以内に利活用事業を開始し、2年以上継続することが条件です。2年未満でやめると、補助金の返還を求められる場合があります。施工は原則、市内事業者への発注が前提です(特例あり)。帳簿・証拠書類には5年間の保存義務があります。

改修費用のシミュレーション:どんな使い道でいくら補助されるか
いくらもらえるか計算する
補助率 補助対象経費の1/2 / 上限 150万円
補助対象経費の2分の1が補助され、上限は区域によって50万円または150万円です。業態別に3パターンで試算してみます。
- 中心市街地の空き店舗を改装してカフェを開業(重点区域外・改修工事費180万円): 対象経費180万円×2分の1=90万円のところ、上限50万円まで補助。自己負担は130万円
- 重点区域内の空きビル1階を改装してコワーキングスペースを開業(改修工事費400万円): 対象経費400万円×2分の1=200万円のところ、上限150万円まで補助。自己負担は250万円
- 空き家をリノベして店舗併用住宅(1階を雑貨店)にする(中心市街地・店舗部分の改修工事費80万円): 店舗部分のみが対象になり、対象経費80万円×2分の1=40万円をそのまま補助(上限50万円以下のため満額)
重点区域かどうかで、補助上限は50万円と150万円に分かれます。100万円の差です。これから物件を探すなら、対象エリア・重点区域に該当するかを先に確認してください。

「賃借料支援補助事業」も合わせて使える
郡山市には、改修工事費を補助するこの制度とは別に、改修済みの物件を借りて事業を行う人向けの「まちなかリノベーション賃借料支援補助事業」があります。2つの制度の違いを整理すると、次のとおりです。
| 項目 | 改修工事支援補助事業 | 賃借料支援補助事業 |
|---|---|---|
| 対象者 | 遊休不動産を改修する所有者等 | 改修済み物件を賃借して利活用事業を行う事業者 |
| 対象経費 | 内装・外装・建具・設備等の改修工事費 | 月々の賃借料のみ |
| 補助率 | 対象経費の2分の1以内 | 対象経費の2分の1以内 |
| 補助上限額 | 重点区域150万円/その他50万円 | 月額3万円(年額36万円)を最大24ヶ月間 |
| 利用の前提条件 | 6か月以上利活用されていない遊休不動産であること | 改修工事支援補助事業を使って改修された物件であること、かつ改修完了から1年以内に事業を開始すること |
先にオーナーが改修工事支援補助事業で物件を改修し、入居するテナントが賃借料支援補助事業を使う。2段構えの支援です。管理費・光熱費・駐車場料・消費税は賃借料支援の対象外。交付決定前に発生した賃料も対象になりません。
先ほどのカフェの例(改修工事費180万円)で考えます。改修後、月額家賃6万円で別の事業者に貸すとします。賃借料支援は6万円×2分の1=3万円で、月額上限にちょうど到達。24ヶ月続ければ、最大72万円が上乗せされます。
店舗の改装は国の補助金が使えることもあります。あわせてこちらの記事で解説しています。
着工前申請が絶対条件:申請の流れとタイミングごとの必要書類
申請から交付までの流れを時系列で整理すると、次のようになります。
- 事前相談(必須): 都市政策課へ相談シートを提出し、相談日を調整のうえ実施
- 交付申請: 事業計画書・収支予算書・同意書・設計図書・位置図・現況写真・賃貸借契約書(賃貸の場合)などを提出
- 審査・現地確認: 必要に応じて市が現地を確認
- 交付決定: さらに重要なのは、この交付決定より前に着工した工事は補助対象外になるという点です。物件が決まって見積もりが取れても、契約・着工は交付決定を待ってからにしてください
- 工事完了・実績報告: 完了後30日以内、または年度末までに実績報告書・完成写真・領収書等を提出
- 補助金交付
先着順で、予算に達し次第終了する運用です。対象エリア内で物件を検討し始めたら、すぐに事前相談の予約を入れてください。

自分の物件・業態でこの補助金がどのくらい使えそうか、他の補助金と合わせて検討したい場合は診断ツールも活用できます。
よくある質問
郡山市内であればどこの物件でも対象になりますか?
なりません。対象になるのは「郡山市中心市街地機能活性化ビジョン」で定められた中心市街地エリア内の遊休不動産に限られます。エリア外の物件は対象外になるため、検討中の物件が対象エリアに入るかは事前相談の際に必ず確認してください。
改修した物件を自分で使わず、人に貸す場合も対象になりますか?
対象になります。所有者が改修工事支援補助事業で改修し、その物件を第三者に賃貸するケースも補助対象です。入居するテナント側は、別制度の「賃借料支援補助事業」(月額上限3万円・最大24ヶ月)も使える可能性があります。
すでに工事を発注してしまいましたが申請できますか?
できません。交付決定を受ける前に着工した工事は補助対象外です。契約・着工より先に、都市政策課への事前相談から動き出してください。
