令和8年度の「京都市DXモデル構築プロジェクト」は、2026年6月12日(17時必着)で受付を終了しました。次の募集があるかどうかは、公式ページに書かれていません。
この事業は、補助金だけを出す制度ではありません。専門家と約2年かけてDX戦略を作り、そのあとでITツールの導入費を補助します。補助金の対象は5社だけで、ほかに専門家の派遣だけを受ける5社が採択されます。
京都市DXモデル構築プロジェクトの要点まとめ
正式名:京都市DXモデル構築プロジェクト
だれが
- 申請者
- 事業者(京都市内に拠点がある中小企業等・団体)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- DX戦略の構築と、ITツール等の導入
- 対象地域
- 京都府京都市
- 従業員数
- 規定なし(業種ごとに資本金か従業員数の上限)
いくら
- 補助上限額
- 300万円(補助金の対象は採択5社)
- 補助率
- 対象経費(税抜)の1/2以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月10日〜2026年6月12日(受付終了)
- 事業の完了
- 2028年2月29日まで
令和8年度の募集は、どんな会社が対象だったか
次の5つにすべて当てはまる会社が対象でした。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
次のどれかに当たると対象外でした。
- ✕ 開業・設立から1年未満
- ✕ みなし大企業
- ✕ 過去の京都市DX補助の交付対象
1年未満かどうかは、2026年4月10日の時点で見ます。過去の京都市DX補助とは、令和6年度の「中小企業デジタル化・DX推進事業」のDX枠と、令和7年度の同事業(交付を受ける予定の者を含む)です。国や地方公共団体から出資を受けている者も対象外でした。
個人事業主も対象でした。会社の場合は、業種ごとに資本金か従業員数のどちらか一方が上限以下であれば足ります。製造業・建設業・運輸業は資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業は1億円以下または100人以下、サービス業は5,000万円以下または100人以下、小売業は5,000万円以下または50人以下です。ソフトウェア業・旅館業などは別の基準でした。
京都市内の中小企業で作る団体も対象です。医療法人・社会福祉法人・学校法人は従業員100人以下、一般・公益の社団法人や財団法人、NPO法人も要綱の別表に基準があります。
みなし大企業とは、大企業が株式の2分の1以上または3分の2以上を持つなど、中小企業でも対象外になる会社のことです。
DX認定制度は、国がDXを進める準備の整った事業者を認定する制度です。認定を受けることは条件ではなく、申請することが条件でした。
補助金の上限は、どう決まるのか
補助率は対象経費(税抜)の2分の1以内で、上限は300万円です。上限の300万円に届くのは、対象経費が600万円(税抜)以上のときです。
- 経費400万円:400万円 × 1/2 = 200万円
- 経費600万円:600万円 × 1/2 = 300万円(上限)
- 経費800万円:800万円 × 1/2 = 400万円 → 上限の300万円
金額は仮の例です。補助金は原則、事業が終わって額が確定したあとに支払われます。すでに支払った経費に限り、交付決定額の半分を上限に、一度だけ先に受け取れます。
専門家の派遣だけを受ける5社には、補助金は出ませんでした。
何に使えるか
対象にならないもの
- 交付決定より前に着手した事業の経費
- 消耗品(USBメモリ、プリンターのインクなど)
- 通信費(Wi-Fiの月額料金、回線・プロバイダー料金)
- 間接経費(消費税、振込手数料、人件費、広告宣伝費など)
- 中古品
- 既存システム・ソフトの更新や増強
- 社内の通信環境やテレワーク環境の整備
- 保守サポート費、研修費、コンサルティング費
- 親会社・グループ会社や、親族が経営する会社との取引
対象になるもの
- ハードウェア購入費(DXの取組に直接必要な機器・ロボット)
- ソフトウェア購入費(新たに使うソフト)
- システム構築費(設計・開発。改修はDXを目的とするもの)
- クラウドサービス利用料
- 導入関連経費と賃借料(導入に付随する機器、リース・レンタル)
パソコンとタブレットは、この事業の実施に必要なものであれば対象です。
補助金を受けるまでの流れ
2年にわたる流れで、補助金の申請は2年目です。
- 支援申請書を出す(事業者→事務局。2026年6月12日17時まで。Web申請のみ)
- 審査結果を受け取る(事務局→事業者。受付終了から40日以内)
- 専門家とDX戦略を作る(事業者・専門家。最大15回。2027年2月26日まで)
- DX認定制度に申請する(事業者→情報処理推進機構。2027年2月26日まで。受付通知を受け取る)
- 補助金の交付申請を出す(事業者→事務局。2027年4月1日から4月30日まで)
- 交付決定を受けてから、ITツールを導入する(事務局→事業者。決定は申請受理から20日以内)
- 実績報告を出す(事業者→事務局。完了から14日後か2028年2月29日の早い方まで)
必要な書類
準備できた 0 / 6
ここに挙げたのは、1年目の支援申請書を出すときの書類です。決算書は、個人事業主は確定申告書の写しに替えます。登記事項証明書は法人だけ、開業届の控えは個人事業主だけが出します。証明書は発行から3か月以内のものです。
2年目の交付申請では、DX認定制度への申請書類と受付通知の写し、見積書、振込先が分かる書類を出します。
もらえなくなるのはどんなときか
- DX認定制度に申請しなかった:2027年2月26日までに申請し、受付通知を受け取る必要があります。申請できなくなったときは、速やかに事務局へ廃止の届出を出します。
- 交付申請の期限に間に合わなかった:交付申請書は、2027年4月30日までに出す決まりです。
- 交付決定より前に着手した:交付決定の日より前の発注・契約は、補助の対象になりません。
- 2028年2月29日を過ぎて支払った:補助対象期間は交付決定の日から2028年2月29日までです。領収書の日付がこの日を過ぎると対象外です。
- 他の補助と経費が重なった:同じ経費で別の補助事業を受けていると対象外です。
- 取得した機器を勝手に処分した:事業が終わったあとも、決められた期間は売却や廃棄ができません。ソフトウェアを途中で解約して機器だけが残ったときも、補助金の返還になります。
次の募集に備えるなら
次の募集の有無は、公式ページに書かれていません。要綱には「令和7年度京都市DXモデル構築プロジェクト」の名前があり、令和7年度にも同名の事業があったことが分かります。令和9年度以降も同じ形で募集されるかは、確認できませんでした。
募集が出たときに慌てないよう、準備できることは2つあります。1つ目はDX認定制度の要件の確認で、経営ビジョンの公表やDX戦略の策定が基準に含まれます。2つ目は納税証明書などの書類の確認です。募集は公式ページで案内されます。
同じ京都市のITツール導入の補助は、こちらの記事で扱っています。
よくある質問
今から申請できますか?
令和8年度の受付は、2026年6月12日の17時で終了しています。運営団体のページにも、申請は締め切ったと書かれています。次の募集があるかどうかは、京都市の公式ページにも運営団体のページにも書かれていません。募集が出たときにすぐ動けるよう、京都市の公式ページと運営団体(京都高度技術研究所)のページを、ときどき見ておくと安心です。
補助金をもらえるのは何社ですか?
専門家の派遣と補助金の両方を受ける採択は5社です。ほかに、専門家の派遣だけを受ける追加採択が5社あり、こちらには補助金は出ません。追加採択は、採択された会社に辞退が出たとき、繰り上げて採択する仕組みも要綱にあります。補助金が出るのは10社のうち5社だけで、競争のある事業でした。
個人事業主でも申請できましたか?
申請できました。要綱の別表で、対象者に「会社及び個人事業主」が含まれています。個人事業主は、決算書の代わりに直近1期分の確定申告書の写しと、開業届の控えを出す決まりでした。ただし、開業から1年未満の人は対象外です。基準の日は2026年4月10日で、この日に開業から1年たっていなければ申請できませんでした。
DX認定を受けていなくても申請できましたか?
申請できました。認定を受けることは条件ではなく、2027年2月26日までに国のDX認定制度に「申請する」ことが条件でした。すでに認定を受けている会社は、更新時期がこの日までなら更新を申請し、さらにDXセレクションにも申請します。DXセレクションとは、DXの成果を出している中小企業の優良事例を国が選ぶ制度です。受賞も条件ではありません。
補助金はいつ受け取れますか?
原則は、事業が終わって額が確定したあとの支払いです。実績報告書を出して審査を受け、補助金の額が確定したら、請求書を出して振り込みを受けます。すでに支払った経費があるときは、概算払を一度だけ請求でき、交付決定額の半分が上限です。残りは事業の完了後に払われます。補助金が出るまでは、導入費の立て替えが必要です。
補助金の申請は、いつできる仕組みでしたか?
補助金の申請は2年目です。1年目に専門家とDX戦略を作り、DX認定制度に申請します。補助金の交付申請書は、2027年4月1日から4月30日までに出す決まりでした。申請書を出したあと、事務局が申請受理から20日以内に交付か不交付かを決めます。交付が決まってから、ITツールの発注に進みます。
何にいくらまで使えましたか?
補助の対象は、DXの取組に直接必要なハードウェア、ソフトウェア、システム構築、クラウドの利用料などです。補助率は対象経費の2分の1以内で、上限は300万円でした。消費税、通信費、消耗品、中古品、保守や研修の費用は対象外です。交付決定より前に着手した経費も、補助されません。見積書などで、金額の根拠が確認できることも必要でした。
交付決定の前に発注してもよいですか?
発注してはいけません。交付決定の日より前に着手した事業の経費は、対象外です。交付決定とは、事務局が補助金を出すと決めて通知することで、採択とは別の通知です。採択されただけでは、まだ発注できません。見積書は交付申請書に添える書類なので、決定前に取っておく必要がありますが、契約や発注は決定を待ちます。
専門家は何回来てくれますか?
ITコーディネータなどの専門家が、原則として最大15回派遣されます。派遣の期間は、採択の通知日から2027年2月26日までです。専門家は、事業者と一緒に経営や業務の課題を整理し、DX戦略づくりを手伝います。DX認定制度への申請の支援も、この期間に受けます。補助金の導入費は、この戦略にもとづいて使います。
実績報告はいつまでに出しますか?
事業が完了した日から14日を過ぎた日か、2028年2月29日のどちらか早い日までに出します。報告書には、発注書や契約書の写し、支払いが分かる書類、成果物や写真を添えます。期限までに書類が出ないと、その経費は補助の対象外になります。不備が直らない場合も同じなので、書類は保管しておいてください。
補助金を受けたあと、機器は自由に売れますか?
自由には売れません。事業で取得した機械や装置の所有権は事業者にありますが、事業が終わったあとも決められた期間は処分できません。期間は、法律で決まる耐用年数などに準じます。期間内に売却や廃棄をするときは、事前に承認の申請が必要です。売って収入を得た場合は、その一部を納める必要が出ることもあります。
問い合わせ先はどこでしたか?
運営事務局は、公益財団法人京都高度技術研究所(ASTEM)です。電話は075-315-3708で、受付は平日です。時間は、京都市のページとチラシが午前10時から午後5時、募集要領は9時から17時と、資料で食い違っています。メールはinfo-dx@astem.or.jpです。京都市側の担当は、産業観光局地域企業振興室(電話075-222-3329)です。次の募集については、まず運営団体のページで案内が出ていないかを確かめてください。
