ひなたゼロカーボン加速化事業補助金は、申請額が予算の83%に達しています。事務局が公表した2026年10月6日15時時点の数字です。蓄電池単体とLED照明の区分は40%です。
受付は12月4日までですが、予算がなくなり次第終わります。国の交付金を財源にした補助金で、事業者の上限額は施設ごとではなく1法人あたりに適用されます。
ひなたゼロカーボン加速化事業補助金の要点まとめ
正式名:ひなたゼロカーボン加速化事業補助金(間接補助)
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・青色申告の個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 太陽光発電・蓄電池・LED照明・高効率給湯器の導入
- 対象地域
- 宮崎県内
- 従業員数
- 規定なし
いくら
- 補助上限額
- 太陽光600万円・蓄電池120万円・LED照明150万円(1法人あたり)
- 補助率
- 太陽光は1kWあたり3万円。蓄電池・LEDは3分の1以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年6月18日〜2026年12月4日(予算がなくなり次第終了)
- 事業の完了
- 交付決定から2027年1月27日まで(支払いも含む)
県は、国の「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」を使って、この補助金を事務局経由で配っています。個人(県内に住民登録がある人)向けの区分もありますが、この記事は事業者の区分を中心に書きます。
うちの会社は対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
個人事業主は、県内を納税地に青色申告をしている人です。特別徴収は特別徴収義務者の場合の条件で、県内在住の従業員が対象です。これから始めると誓約する形でも構いません。名義は申請・契約・支払いのすべてでそろえます。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 交付決定前の契約・工事の着手
- ✕ FIT・FIPで売電する太陽光発電
- ✕ 代表者の住居を兼ねる事業所の太陽光
- ✕ 国や市町村
FIT・FIPは国の固定価格買取制度です。住居は、法人の代表者か個人事業主の住居を指します。国や市町村は補助の対象者から除かれています。
いくらもらえる?
事業者の補助額は、設備ごとに決まります。計算した額と上限額を比べて、低いほうが申請額です。千円未満は切り捨てます。
| 設備 | 事業者の補助額 | 事業者の上限 |
|---|---|---|
| 太陽光発電 | 1kWあたり3万円(BCPを策定すれば4万円、県の脱炭素支援を受ければ5万円) | 600万円 |
| 蓄電池 | 経費の3分の1以内。ただし1kWhあたり6万円まで | 120万円 |
| LED照明 | 経費の3分の1以内。ただし1灯あたり5千円まで | 150万円 |
| 高効率給湯器 | 経費の2分の1以内 | 定めなし(大規模な場合は上限を設ける可能性あり) |
計算例です。数値は、県のよくある質問に載っている算定例を使っています。
- 太陽光(パネル20.5kW・パワコン25.0kW):1kWあたり3万円 × 20kW = 60万円(低いほうの出力を採り、小数点以下は切り捨て)
- 同じ設備でBCPを策定している:1kWあたり4万円 × 20kW = 80万円
- 蓄電池(10.5kWh・経費150万円):150万円 × 1/3 = 50万円(容量で計算した6万円 × 10.5kWh = 63万円より低い)
- 蓄電池(15.0kWh・経費300万円):6万円 × 15.0kWh = 90万円(経費の3分の1の100万円より低い)
- 上の蓄電池2か所を1法人で申請:合計140万円は上限の120万円を超えるので、申請額は120万円
- LED照明(50台・経費60万円):5千円 × 50台 = 25万円(経費の3分の1の20万円より高いので、20万円)
LED照明は、計算した額が5万円以上のときだけ対象です。蓄電池の容量は、小数点第二位以下を切り捨てて計算します。6.58kWhなら6.5kWhです。太陽光と蓄電池は、設備(系統)ごとに計算して合計します。
何に使える?
対象にならないものを先に挙げます。
- 新築や移転、レイアウト変更でLED照明を新しく入れる工事
- すでにLEDの照明の更新、増設分、管球だけの交換
- 既存の太陽光発電や蓄電池を撤去する入れ替え
- ソーラーカーポート、可搬式の設備、ポータブル蓄電池、停電時だけ使う蓄電池
- エコキュートなど、お湯を沸かすだけの給湯器
- 中古の設備、消費税
対象になるものは次のとおりです。
- 自家消費を目的にした太陽光発電設備の購入費・設置工事費
- 蓄電池の購入費・設置工事費(太陽光発電と同時に入れる場合と、太陽光発電と接続する単体の場合)
- 化石燃料の給湯設備から、コージェネレーション(電気と熱を同時につくる燃料電池。エネファームなど)に替える費用
- 蛍光灯や水銀灯などから、照明器具ごとLEDに替える費用
予算の区分も、設備によって2つに分かれています。太陽光と蓄電池のセット・給湯器は「ひなたゼロカーボン加速化事業」です。蓄電池単体とLED照明は「電力自家消費サポート事業」です。事務局が公表する予算の進捗率も、この区分ごとに出ています。
BCPを作ると、なぜ補助額が上がる?
BCP(事業継続計画)は、災害時に事業を続け、早く立て直すための計画です。県の案内では、BCPの策定または県などの脱炭素化支援を受けた法人は、太陽光の補助額が上がります。要綱の別表が定める額は、BCP策定で1kWあたり4万円、県と産業振興機構の事業の支援を受けた場合は5万円です。
策定の基準は決められていません。事業継続力強化計画とは別のものとして扱われます。増額の理由は、公式には書かれていません。
申請の流れ
申請は、1法人につき年度内に1回だけです。追加の申請も、施設ごとに分けた複数回の申請も受け付けられません。複数の施設で入れるときは、最初の申請にすべてまとめます。
- 見積書をそろえる(事業者→施工業者。給湯器は2者以上、蓄電池は単価が基準を超えれば2者以上)
- 補助金申請システムで交付申請する(事業者→事務局。2026年12月4日17時まで)
- 交付決定を待つ(事務局→事業者。審査は2〜4週間が目安。契約・工事は決定のあと)
- 工事と支払いを終えて、実績報告を出す(事業者→事務局。完了から30日以内か2027年1月27日の、早いほうまで)
- 額の確定通知のあと、請求する(事業者→事務局。通知の1〜3週間後に入金。2027年3月までに完了)
交付決定の前に契約した工事は、補助の対象外です。見積書を取るところまでは進められます。
必要な書類
準備できた 0 / 12
様式はWord・Excelです。登記簿謄本か現在事項全部証明書は発行から3か月以内のもので、個人事業主は代わりに住民票の写しと、青色申告の納税地を示す書面を出します。県税の納税証明書は未納がないことの証明で、申請の日から原則3か月以内のものです。
特別徴収の誓約書は個人住民税の様式第2号です。BCPは太陽光で補助額の増額を受ける場合に出し、実績報告までに出せば間に合います。県がひな形を公開しています。蓄電池の資料は、太陽光と同時に入れるなら1日の蓄電と放電のサイクルが分かるもの、蓄電池のみなら卒FIT後のシミュレーション資料です。
蓄電池のみの申請では、太陽光の設置工事の契約書(設置済みなら、電力会社に売電していると分かる書類でも可)を、実績報告までに出します。増設のときの卒FIT・FIPの証明も、実績報告までです。新築に太陽光を載せるなら、建築物の確認済証か確認申請書の写しを申請時に出します。郵送で申請するときは、補助金交付申請書も添えます。施工前の写真と照明の様式は、LED照明で出します。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に契約した:契約書や発注書の取り交わし、工事の着手が先だと対象外です。新築と同時に契約したときも、パネルの設置工事を含む契約が決定前なら対象外になります。
- 予算がなくなった:12月4日より前でも、予算がなくなり次第、受付は終わります。
- 2回目の申請を出した:同じ年度に、同じ法人が出せる申請は1回だけです。
- 2027年1月27日までに工事と支払いが終わらない:ローンで払う場合も、原則として期限までの支払い完了が必要です。
- 国の補助金を同じ設備に充てた:この補助金の財源は国の交付金なので、同じ設備への国の補助金との併用はできません。
- 予算の枠取りだけが目的の申請をした:予算を確保するためだけの申請は受け付けないと、県が明記しています。
今年度の変更点と、国の補助金との関係
県は8月に、よくある質問を2回直しています。8月7日には、上限額(太陽光600万円・蓄電池120万円・LED照明150万円)が施設ごとではなく1法人あたりだと明確にしました。8月26日には、追加申請と分割申請ができないことなどを書き足しています。
国の補助金と併用できない理由は、財源にあります。この補助金は、国の交付金を財源にしています。県のよくある質問は、そのため同じ補助対象設備への併用はできないと説明しています。みらいエコ住宅事業や給湯省エネ事業、DR補助金が例に挙がっています。
次の年度にこの補助金が続くかどうかは、未定です。県のよくある質問に、そう書かれています。
よくある質問
個人事業主は、事業者の区分で申請できますか?
県内を納税地にして青色申告をしている個人事業主は、法人と同じ事業者の区分で申請できます。要綱が、法人の条件に「青色申告を行っている個人事業主」を入れているためです。個人住民税の特別徴収実施確認・開始誓約書(様式第2号)も、個人事業主が出します。青色申告をしていない個人事業主が、事業所の設備でどの区分になるかは、要綱に書かれていません。迷うときは、事務局(050-3662-5818、平日9時30分〜17時)に確認します。
BCPを作ると、補助額はどのくらい上がりますか?
太陽光発電の補助額が、1kWあたり3万円から4万円に上がります。20kWなら、60万円が80万円です。BCPの様式や内容に決まった基準はなく、各社の実情に合わせて策定してよいとされています。実績報告までに策定してもかまいません。申請のときは、策定済みならBCPを添えます。内閣府のガイドラインや県のひな形が案内されていますが、「事業継続力強化計画」とは別のものです。
県などの脱炭素化支援を受けると、いくらになりますか?
太陽光発電の補助額が、1kWあたり5万円になります。20kWなら100万円です。対象は、県の「GHG見える化事業」「脱炭素経営推進事業」(令和5〜7年度)、県の「脱炭素経営支援事業」(令和8年度)、宮崎県産業振興機構の「脱炭素社会に向けたモデル企業育成事業」(令和6〜8年度)の支援を受けた、または実績報告までに受ける法人です。脱炭素経営セミナーへの参加だけでは対象になりません。
蓄電池だけでも申請できますか?
申請できます。ただし太陽光発電と接続する蓄電池に限ります。太陽光発電が設置済み、または設置工事が契約済みであることが条件です。既存の太陽光がFIT・FIPの契約でも、余剰電力や卒FIT後の電力の自家消費が見込まれれば対象になります。この場合は「電力自家消費サポート事業」の区分で、事業者の上限は120万円です。太陽光の契約書など、設備があることが分かる資料を出します。
LED照明だけでも申請できますか?
申請できます。LED照明は法人だけの区分で、蛍光灯や水銀灯など、LED以外の照明を器具ごと替える工事が対象です。計算した補助額が5万円以上になることも条件です。新築や移転による新規導入、すでにLEDの器具の更新、増設分、工事を伴わない管球交換は対象になりません。1灯とは、照明器具1基のことです。施工前の写真と、現在の照明がLEDでないことを示す様式、設置図を出します。
複数の施設で導入するときは、施設ごとに申請しますか?
1回の申請にまとめます。同じ年度の追加申請や、施設ごとの複数回の申請は受理されません。複数の施設の補助額は合算され、その合計が1法人の上限に達しているかで判定されます。上限額は施設ごとではなく、1法人あたりです。事業計画書に施設を併記し、各事業場所の必要書類を実績報告までに用意しておきます。交付決定の前なら、書類の修正で施設を足せる場合があるため、事前に相談します。
国や市町村の補助金と併用できますか?
併用の可否は、相手の補助金によって変わります。市町村の補助金は、市町村の担当窓口に事前に確認します。国の補助金は、同じ設備への併用ができません。この補助金が国の交付金を財源にしているためです。併用不可の例として、本補助金で導入した蓄電池の3分の1を充てたあと、残りの費用にDR補助金を充てる場合が示されています。みらいエコ住宅事業や給湯省エネ事業も、例に挙がっています。
交付決定の前に、どこまで進めてよいですか?
見積書の取得までです。契約書や発注書の取り交わしと、工事の着手は、交付決定のあとに行います。決定前に契約した設備は対象外です。蓄電池は、基準単価を超えるときに2者以上の見積書が要ります。新築の事業所の場合、決定前に建物を契約しても、決定後にパネルの設置工事を別に契約すれば対象になる例が、県のよくある質問に載っています。
予算の残りは、どこで確認できますか?
事務局の申請システムのトップページに、予算進捗率が出ています。2026年10月6日15時の時点では、ひなたゼロカーボン加速化事業が83%、電力自家消費サポート事業が40%でした。予算に対する申請額の割合の概算値です。日々変わるので、申請の前にトップページを開いて確かめます。予算の枠取りだけが目的の申請は、受け付けられません。受付は12月4日17時までです。
太陽光で発電した電気は、売ってもよいですか?
自家消費が前提なので、売電を前提にした設備は対象外です。FITやFIPの認定を受けた売電は認められません。一時的に出る余剰電力を、相対契約や自由契約で売ることは認められます。太陽光パネルの設置量に具体的な上限はありません。交付は原則として、電力使用量が発電見込み量以上になる範囲で決まります。必要に応じて、電気料金の請求書などの確認があります。
施工業者に申請を代行してもらえますか?
申請は、補助を受ける事業者自身が行います。施工や販売の事業者が、書類作成の助言や補助をすることは差し支えありません。ただし行政書士以外の人が、依頼を受けて申請書類の作成を行って報酬を受けると、行政書士法第19条に違反する可能性があると、県が注意しています。申請書は窓口では配られず、システムのトップページからダウンロードします。申請はオンラインが原則で、使えない場合に限って郵送を受け付けます。
工事の完了日は、いつの日付ですか?
工事も支払いも終わった日です。事業計画書には完了の予定日を、実績報告書には完工日と支払完了日のうち遅いほうを書きます。実績報告の期限は2027年1月27日(または、完了日から30日を過ぎた日のいずれか早い日)です。ローンの場合は、初めから設備が申請者の所有になる契約に限り、全額の支払いが終わっていなくても認められます。補助金は、額の確定通知のあと、1〜3週間ほどで支払われます。
