田んぼに水を送るポンプは、止めるわけにいきません。電気料金がどれだけ上がっても、稼働させ続ける必要があります。
宮崎県の「農業水利施設電気料金高騰対策・省エネルギー化事業補助金」は、この止められない電気代の負担を、土地改良区等に対して支援する制度です。省エネ機器の設置には定額200万円を上限に、電気料金の上昇分には上昇額の2分の1以内を補助します。予算が上限に達し次第終了する先着順の制度です。
農業水利施設電気料金高騰対策・省エネルギー化事業補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(土地改良区・土地改良区連合・農業者団体) |
| 制度名 | 宮崎県農業水利施設電気料金高騰対策・省エネルギー化事業補助金 |
| 対象業種 | 農業水利施設を管理する土地改良区・土地改良区連合・農業者団体 |
| 利用目的 | 省エネ対応機器の設置・更新、電気料金上昇額の補填 |
| 対象地域 | 宮崎県内 |
| 従業員数 | 規定なし(土地改良区等が申請) |
| 補助上限額 | 整備事業:定額200万円/支援事業:上昇額の2分の1以内 |
| 補助率 | 支援事業は上昇額の1/2以内(整備事業は定額) |
| 申請受付 | 先着順、予算上限に達するまで(整備事業は2027年2月末までに完了必要) |
| 公式サイト | 宮崎県「宮崎県農業水利施設電気料金高騰対策・省エネルギー化事業補助金」 |

なぜ「事業者」ではなく「土地改良区」が対象なのか
一般的な補助金は、中小企業や個人事業主を対象にします。この制度は少し違います。対象は、農業水利施設を管理する土地改良区(複数の農業者が共同で農業用の用排水施設を維持管理するためにつくる組織のこと)や土地改良区連合、複数の農業者が利用する施設を管理する農業者団体です。
理由ははっきりしています。用水ポンプや排水機場は、個々の農家ではなく地域ぐるみで管理する施設だからです。電気代が上がった影響は、個人の農業者ではなく施設を管理する組織に直接のしかかります。この補助金が届く先が土地改良区なのは、実際にコストを負担している主体に合わせた設計だと分かります。
2つのメニューの違い
この補助金には性格の違う2つのメニューがあります。
| メニュー | 内容 | 補助額 |
|---|---|---|
| 整備事業 | 農業水利施設の操作機器の省エネ化に向けた設置・更新工事 | 定額200万円を上限 |
| 支援事業 | 電気料金の上昇分そのものを補填 | 上昇額の2分の1以内 |
例えば、老朽化したポンプの操作盤を省エネ型に更新する工事に250万円かかったとします。整備事業の上限は200万円のため、自己負担は50万円です。一方、電気料金が前年より60万円上昇した場合は、支援事業で30万円が補填されます。
「先着順」という締切の形
この補助金には固定の締切日がありません。予算上限に達した時点で受付が終わります。整備事業を利用する場合は、2027年2月末までに工事を完了させる必要もあります。動くなら早いほうが安全です。
よくある質問
個々の農業者が直接申請できますか?
対象は農業水利施設を管理する土地改良区・土地改良区連合・農業者団体です。個々の農業者が単独で申請する制度ではありません。自分の水田が属する施設の管理組織に確認する必要があります。
電気料金の上昇分は、何と比較して算定しますか?
公式ページには「高騰額の2分の1以内」とあるものの、比較の基準年など算定方法の詳細までは確認できませんでした。詳しくは宮崎県土地改良事業団体連合会施設管理課(0985-24-3498)へお問い合わせください。
整備事業と支援事業を同じ施設で両方使えますか?
公式ページに併用を禁止する記載はありません。ただし整備事業は工事完了期限(2027年2月末)が定められているため、両方を使う場合はスケジュール管理が重要になります。
