国の「小規模事業者持続化補助金」に、三次市が上乗せしてくれる制度なのか。違います。三次市が独自に出す補助金で、同じ経費について国や県の補助金を受けていると対象外になります。
使えるのは、市内に事業所があり、市内で1年以上事業を営む従業員20人以下の事業者です。設備の新設・増設、事業所の改修、ホームページ制作や広告出稿などの費用の4分の1(上限30万円)が補助されます。パソコンやタブレットは対象外なので、買う前に線引きを確かめてください。
三次市小規模事業者持続化補助金の要点まとめ
正式名:三次市小規模事業者持続化補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 設備の新設・増設、事業所の改修、デジタルマーケティング
- 対象地域
- 広島県三次市
- 従業員数
- 常時使用する従業員が20人以下
いくら
- 補助上限額
- 30万円(1事業者に1回限り)
- 補助率
- 対象経費の1/4(千円未満切り捨て)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月1日から(予算に達し次第終了)
- 事業の完了
- 交付決定年度の2月末日まで(設備・改修)
- 公式サイト
- 三次市「三次市小規模事業者持続化補助金」
うちの事業所は対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
暴力団の関係者に当たらないことも条件です。従業員20人以下は、市の公式ページが示す基準です。
次のどちらかに当たると対象外です。
- ✕ 同じ経費に国か県の補助を受けた
- ✕ 市内で1年以上の営業実績がない
過去にこの補助金を受けた事業者は使えません。補助は1事業者につき1回限りです。
いくら補助される?
対象経費の4分の1で、千円未満は切り捨てです。上限30万円に届くのは、対象経費が120万円以上のときです。
- 設備を45万円で入れる:45万円 × 1/4 = 11万2,500円 → 千円未満を切り捨てて11万2,000円
- 事業所の改修に80万円かける:80万円 × 1/4 = 20万円
- ホームページ制作と広告出稿で40万円かける:40万円 × 1/4 = 10万円
- 設備と改修で合わせて150万円かける:150万円 × 1/4 = 37万5,000円 → 上限の30万円
設備は、1設備あたりの取得価格が20万円(税抜き)以上でないと対象になりません。20万円の設備なら補助額は5万円です。
何が対象で、何が対象外?
この補助金で、いちばん線引きが細かいのは設備です。「経営力の向上に役立つもの」に限られ、汎用品は外されます。
| 区分 | 対象になる | 対象にならない |
|---|---|---|
| 設備 | 建物に附属する設備、機械装置、運搬具、工具器具、備品(1設備あたり取得価格20万円以上) | パソコン・タブレットなど汎用性の高いもの、設備の入れ替えだけの更新 |
| 設備の条件 | 単独所有で市内事業所に新設・増設する、交付決定後に整備する | リース、自動販売機、自動車税・軽自動車税がかかるもの、太陽光発電 |
| 事業所の改修 | 建築基準法に基づく改修で、費用が50万円以上(税抜き) | 自己所有でない建物、課税対象(営業用)でないもの |
| デジタルマーケティング | Webサイトの制作・リニューアル、ECサイトの構築、写真・動画・バナーの制作、広告の出稿料 | ハードウェア、通信インフラ、人件費、運用費 |
パソコンが外れるのは、事務用にも私用にも使えて、目的外に使われうるからです。ホームページ制作費は対象でも、制作に使うパソコンは対象になりません。
設備と改修には、発注先の条件もあります。設備は原則として市内に本店・本社がある事業者へ、改修の施工は市内に本店を置く法人か、市内に住民登録と主たる事業所を持つ人に頼みます。市外の事業者に設備を頼むときは、理由書を出します。
申請の流れ
- 経費の見積もりを取り、対象になるか確かめる(事業者→販売・施工業者。市内業者を優先する)
- 交付申請書類を窓口へ出す(事業者→三次商工会議所か三次広域商工会)
- 交付決定を待つ(三次市→事業者。決定の前に発注しない)
- 設備の設置や改修を、交付決定年度の2月末日までに終える(事業者・業者)
- 実績報告書を出して、補助金を受け取る(事業者→窓口。請求書・領収書の写しと実施状況の写真を添える)
- 事後報告を出す(事業者→窓口。次年度から3年間)
窓口は事業所の場所で分かれます。旧三次市内の事業所は三次商工会議所(電話 0824-62-3125)、作木・布野・君田・三良坂・三和・吉舎・甲奴の事業所は三次広域商工会(本所 電話 0824-44-3141)です。受付は平日の9時から12時と13時から16時です。
必要な書類
準備できた 0 / 7
交付申請書一式は、交付申請書・事業経営計画書・事業収支予算書の3点です。事業経営計画書には、今後3年の経営目標と、3年後の付加価値額(営業利益+人件費+減価償却費)の目標を書く欄があります。計画書の従業員数欄は、パート・アルバイトを除く書式です。決算書は直近のもので、法人は法人税の確定申告書の写しも要ります。図面と現況写真は、設備の新設・増設や改修をするときの書類です。理由書は、市外の事業者から設備を買うときだけ要ります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に発注した:設備は交付決定のあとに整備するものが対象です。先に契約すると対象から外れます。
- 2月末までに終わらなかった:設置と改修は、交付決定日が属する会計年度の2月末日までに完了させます。納期が遅い設備は、この日から逆算して発注します。
- 汎用品や更新だけの設備を申請した:パソコン・タブレット、単なる入れ替えは対象外です。見積もりの段階で、新設か増設に当たるかを窓口で確かめます。
- 国や県の補助を同じ経費に使った:同様の趣旨の国・県の補助金を受けた経費は、市のこの補助金では対象になりません。
似た制度との違い
三次市には、商店街や空店舗に関する補助金もあります。この補助金は、市内の小規模事業者が自分の事業所で使う設備・改修・販促費が対象です。
- 空店舗に出店する新規創業者向けは、空店舗出店支援事業補助金
- 商店街団体が行うイベントや情報発信向けは、商店街活性化支援事業補助金
国の持続化補助金と市のこの補助金は、同じ経費では併用できません。ただし別の経費に分ければ、それぞれの要件を満たす範囲で使える可能性があります。分け方の可否は公式ページに書かれていないため、窓口への確認が確実です。
よくある質問
国の持続化補助金に上乗せされる制度ですか?
上乗せではなく、三次市が独自に出す補助金です。ただし対象者の要件に、同じ経費について同様の趣旨の国または県の補助金を受けていないことがあります。国の持続化補助金を使う経費は、この市の補助金には回せません。別の経費であれば申請できる可能性がありますが、公式ページに明記がないため、商工会議所か商工会の窓口で経費の分け方を確認してください。
パソコンやタブレットは補助の対象になりますか?
対象になりません。汎用性が高く、目的外に使われうるものとして、公式ページが例にパソコンとタブレットを挙げています。補助対象の設備は、経営力の向上に役立つもので、取得価格が20万円(税抜き)以上、単独所有、市内の事業所への新設・増設という条件があります。業務専用の機械や、建物に附属する設備のほうが対象になりやすい種類です。
補助額はいくらですか?
対象経費の4分の1で、千円未満は切り捨てです。上限は30万円で、1事業者につき1回限りです。たとえば設備に45万円かけると、補助額は11万2,500円ではなく、千円未満を切り捨てた11万2,000円になります。上限の30万円に届くのは、対象経費が120万円以上のときです。1回限りなので、どの経費で申請するかは申請前に決めておくのが安全です。
従業員が何人まで申請できますか?
市内に事業所があり、常時使用する従業員が20人以下の小規模事業者です。公式ページの基準で、業種による区別は書かれていません。あわせて、市内で1年以上事業を営んでいること、納期限の到来した市税などを完納していることが条件です。開業から1年がたたない事業者は申請できないため、開業時期を先に確かめておいてください。
補助の対象になる経費は何ですか?
3つの区分があります。設備の新設・増設、事業所の改修、デジタルマーケティングです。デジタルマーケティングは、Webサイトの制作・リニューアル、ECサイトの構築、写真や動画やバナーの制作、リスティング広告やSNS広告などの出稿料が対象です。ハードウェア、通信インフラ、人件費、運用費は対象外になります。設備と改修には、金額の下限があります。
設備の入れ替えだけでも対象になりますか?
対象になりません。公式ページは、単に設備の更新と認められるものを除くと書いています。対象は新設と増設で、市内の事業所に新しく設置するか、台数や能力を増やすものです。古い機械を同じ性能のものに替えるだけだと、更新と判断されるおそれがあります。見積もりの時点で、新設か増設に当たると説明できるかを、窓口で確認しておくと安心です。
事業所の改修にも使えますか?
使えます。建築基準法に基づく改修工事で、改修費が50万円以上(税抜き)であることなどが条件です。事業所は申請者が単独で所有し、市の固定資産税の課税対象(営業用)である必要があります。施工業者は、市内に本店を置く法人か、市内に住民登録と主たる事業所を持つ人に限られます。賃貸の店舗を改修する場合は、所有の条件に当たらないため注意してください。
市外の業者に頼んでもよいですか?
設備は原則として市内に本店・本社がある事業者に発注します。市外の事業者から買う場合は、理由書の提出が必要です。事業所の改修は、施工業者が市内に本店を置く法人か、市内に住民登録と主たる事業所を持つ人でなければなりません。こちらには例外の記載がありません。見積もりを依頼する前に、業者の所在地を確かめてください。
いつまでに申請すればよいですか?
受付は2026年4月1日に始まっていて、予算に達し次第終了します。締切日は書かれていないため、予算がなくなれば期間内でも受け付けられなくなります。設備と改修は、交付決定の年度の2月末日までに完了させる必要があります。納期や工期が長いものは、早めに申請する必要があります。残りの予算は、窓口で聞いて確かめてください。
申請書はどこに出しますか?
市役所ではなく、事業所の所在地に応じて三次商工会議所または三次広域商工会へ出します。旧三次市内の事業所は三次商工会議所、作木・布野・君田・三良坂・三和・吉舎・甲奴の事業所は三次広域商工会です。受付は平日の9時から12時と13時から16時で、祝日は除きます。商工会は支所によって閉所する曜日があるので、行く前に電話で確かめてください。
交付決定の前に発注してもよいですか?
避けてください。設備は、補助金の交付決定のあとに整備されるものが対象です。決定より前に契約や発注をすると、その設備は対象から外れる可能性があります。見積もりを取ることと、書類をそろえることは決定の前にできます。契約と発注は、交付決定の通知を受け取ってからにして、納期も2月末日までに収まるか確かめておきます。
ホームページ制作費は何に使えますか?
Webサイトの新規制作費やリニューアル費、ECサイトの構築・導入費、サイト掲載用の写真撮影・素材購入費、動画制作費、バナー制作・画像編集費が対象です。リスティング広告やSNS広告、動画広告などの出稿料も入ります。サイトの運用費や人件費、通信インフラの費用は対象外です。デジタルマーケティングの経費に、下限額は書かれていません。
