魚群探知機の見積が200万円だったとします。補助率が4分の3以内の枠なら補助は最大150万円で、自己負担は50万円からです。
大分県は燃油・物価高騰の影響を受けた漁業者に、省エネ機器の導入費を補助しました。事業費が100万円以上であることが条件で、1経営体あたりの上限は通常枠550万円、賃上枠600万円です。令和8年度の募集は、7月17日から8月19日で終わっています。 応募先は県庁でなく、所属する大分県漁協の支店でした。
県のページには、船底清掃のための共同利用施設の改修(上限500万円/箇所)も載っています。この記事で詳しく書くのは、募集チラシで条件が確認できた機器導入のほうです。
大分県 漁業者向け燃油・物価高騰対策支援事業の要点まとめ
正式名:農林水産業燃油・物価高騰対策緊急支援事業(漁業者向け)
だれが
- 申請者
- 事業者(漁業者・漁業者の団体)
- 対象業種
- 漁業(大分県漁業協同組合の正組合員)
- 利用目的
- 燃油・エネルギーを減らす省エネ機器の導入
- 対象地域
- 大分県内
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(水産振興課へお問い合わせください)
いくら
- 補助上限額
- 600万円(賃上枠。通常枠は550万円。1経営体あたり)
- 補助率
- 通常枠3/4以内、賃上枠4/5以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年7月17日〜2026年8月19日(受付終了)
- 事業の完了
- 2027年2月1日まで(機器の導入は2026年12月までに実施)
自分は応募できる?
次の4つにすべて当てはまると、応募できました。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 正組合員でなく、正組合員の団体でもない
- ✕ 事業費が100万円に届かない
個人だけでなく、代表者が正組合員の団体と正組合員でつくる団体も応募できます。「延滞がない」が何の延滞を指すのか(組合費や税金など)は、チラシに書かれていませんでした。心当たりのある人は、応募先の漁協支店に確かめてください。
いくら出る?
枠は2つあります。賃上げに取り組むなら賃上枠、そうでなければ通常枠です。
| 通常枠 | 賃上枠 | |
|---|---|---|
| 対象事業費 | 100万円以上 | 100万円以上 |
| 補助率 | 3/4以内 | 4/5以内 |
| 上限(1経営体) | 550万円 | 600万円 |
事業費別にみると、こうなります。
- 事業費200万円・通常枠:200万円 × 3/4 = 150万円(自己負担50万円)
- 事業費200万円・賃上枠:200万円 × 4/5 = 160万円(自己負担40万円)
- 事業費800万円・通常枠:800万円 × 3/4 = 600万円 → 上限の550万円
- 事業費800万円・賃上枠:800万円 × 4/5 = 640万円 → 上限の600万円
上限に届くのは、通常枠で事業費が約733万円を超えたときと賃上枠で750万円以上のときです。チラシの書式では、総事業費と標準事業費のうち低い額が、補助対象事業費になります。標準事業費の中身はチラシに説明がないため、見積を取ったら支店に確かめてください。
賃上枠の条件は、1か月分の給与・賃金等の総支給額を賃上げ前から1.5%以上増やすことです。対象は、雇用するすべての従業員のうち同じ条件で在籍している人です。たとえば賃上げ前の月額が20万円なら、20万円 × 1.015 = 20.3万円となり、3,000円以上の引き上げが目安です。賃上げに届かなかったときに通常枠へ移れるのかは、チラシに書かれていません。
何に使える?
対象にならないもの
- 対象事業費が100万円に届かない導入
- 令和8年7月から12月の間に実施しない導入
- 次の表にない機器(ただし、表の機器と併せて整備すると生産性が上がる場合は、対象機器として認められます)
対象になる機器は、4つの区分に分かれます。
| 区分 | 対象機器の例 |
|---|---|
| 漁場探索の効率化 | カラービデオプロッタ、高性能魚群探知機、マリンデータ転送システム導入機器 |
| 養殖環境の迅速な把握・改善 | 漁場環境計測機器(うみログ)、水中網洗浄機(せんすいくん) |
| 養殖作業の改善・効率化 | 多機能自動給餌機(餌ロボ)、スタンレー社製緑色LED、自動魚体測定機 |
| 漁業経営分析の高度化 | 電子操業日誌(養殖日誌クラウド導入機器) |
いずれも、導入して燃油・エネルギーの削減が見込める機器が対象です。
船底清掃の施設改修は別メニュー
県のページには機器導入とは別に、船揚げ施設の改修など船底清掃のための共同利用施設の支援が載っています。上限は1箇所あたり500万円です。問い合わせ先も別で、水産振興課 振興班(電話097-506-3953)です。
機器導入の窓口は、募集チラシでは応募者が所属する漁協の支店です。県のページでは水産振興課 資源管理班(電話097-506-3955)が案内されています。施設改修の募集時期や補助率は、チラシに書かれていませんでした。
申請の流れ
- 導入する機器と事業費を決める(漁業者→機器の販売店。見積を取って事業費は100万円以上)
- 事業実施計画書を書く(漁業者。現状と課題、燃料・エネルギー削減の目標と方針、経費の配分を書く)
- 所属の漁協支店へ出す(漁業者→大分県漁協の支店。令和8年8月19日まで)
- 承認を待つ(漁協→漁業者。申込総額が予算を超えると抽選)
- 機器を導入して、事業を終える(漁業者。実施は令和8年12月まで、事業期間は令和9年2月1日まで)
事業期間は「事業が承認された日から」と書かれています。承認の前に発注してよいかは、チラシに書かれていません。先に発注せず、支店に確かめるのが安全です。
必要な書類
準備できた 0 / 5
団体の規約と構成員名簿は、団体で応募するときだけ出します。事業実施計画書には、受益者の消費税の区分(課税事業者か免税事業者か)も書きます。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 申込みが多くて抽選に外れた:申込総額が予算の枠を超えると、抽選で実施者が決まります。条件を満たしていても選ばれないことがあります。
- 募集期間を過ぎた:令和8年度の募集は令和8年8月19日までで、期間を過ぎた応募は受け付けられません。
- 県庁に出してしまった:応募先は所属する漁協の支店です。県の水産振興課は、チラシでは応募先とされていません。
- 導入が期間に間に合わない:機器の導入は令和8年7月から12月までの間に実施する必要があります。納期が年をまたぐ機器は対象外になるおそれがあります。
よくある質問
いまから応募できますか?
応募できません。令和8年度の募集期間は令和8年7月17日から8月19日までで、すでに終わっています。県のページと募集チラシには、追加の募集は載っていません。次の実施の有無は、所属の漁協の支店か水産振興課の資源管理班(電話097-506-3955)に確かめてください。
応募先は県庁ですか?
違います。応募先と問い合わせ先は、応募者が所属する大分県漁業協同組合の支店です。事業実施計画書を作って募集期間のうちに支店へ出します。県の水産振興課は、県のページで事業を案内している窓口です。迷ったときは、先に所属の支店へ聞くのが確実です。
漁協の組合員でなくても応募できますか?
募集チラシに書かれた応募資格は、大分県漁協の正組合員(代表者が正組合員である団体を含む)と正組合員でつくる団体です。ほかに確定申告をしていることと延滞がないことも条件です。准組合員などの扱いはチラシに書かれていないため、所属の支店に確かめてください。
通常枠と賃上枠のどちらを選べばよいですか?
従業員の賃上げに取り組むなら賃上枠、そうでなければ通常枠です。賃上枠は補助率が4/5以内で上限が600万円と、通常枠(3/4以内で上限550万円)より厚くなります。そのかわり、1か月分の給与・賃金等の総支給額を賃上げ前から1.5%以上増やす必要があります。雇用する従業員がいない場合の扱いはチラシに書かれていません。
賃上枠の賃上げ要件は、誰の給料が対象ですか?
雇用するすべての従業員のうち、同じ条件で在籍している人です。1か月分の給与・賃金等の総支給額が、賃上げ前から1.5%以上増えることが要件です。チラシでは「総支給額」と書かれていますが、従業員全体の合計で見るのか1人ずつ見るのかは読み取れません。賃上枠で応募するなら、支店で確かめてください。
事業費が100万円未満の機器は対象になりますか?
対象になりません。通常枠も賃上枠も、対象事業費は100万円以上と決まっています。100万円に1円でも届かないと、応募の資格を満たしません。事業費の合計が60万円なら、100万円に届かず応募できません。対象の機器をほかにも入れて、合計を100万円以上にそろえる方法があります。
養殖業でも対象ですか?
対象です。対象機器の区分には、養殖環境の把握・改善(漁場環境計測機器、水中網洗浄機)と、養殖作業の改善・効率化(多機能自動給餌機、緑色LED、自動魚体測定機)が入っています。漁場探索の機器と同じく、導入で燃油・エネルギーの削減が見込めることが前提です。養殖日誌のクラウド導入機器も、電子操業日誌として対象になります。
申込みが多いと、どう決まりますか?
申込総額が事業の予算枠を超える場合は、抽選で実施者が決まります。条件を満たしていても、抽選で外れる可能性があります。募集チラシには、抽選の方法や外れた場合の再募集は書かれていません。気になる事業者は、応募前に所属の支店へ申込みの状況を聞いておくとよいでしょう。
機器はいつまでに導入すればよいですか?
導入は令和8年7月から12月までの間に実施します。事業期間は、承認された日から令和9年2月1日までです。納期の長い機器は、年内に導入が終わるかを発注の前に販売店へ確かめておくと安心です。承認の前に発注してよいかは募集チラシに書かれていないので、支店に確認してください。
船底清掃の施設改修も同時に申請できますか?
船底清掃のための共同利用施設の改修は、別のメニューとして県のページに載っています。上限は1箇所あたり500万円で、問い合わせ先は水産振興課の振興班(電話097-506-3953)です。機器導入との併用が可能かどうかは、県のページにも募集チラシにも書かれていません。両方を考えているときは、振興班に確かめてください。
問い合わせ先はどこですか?
機器導入は、所属する大分県漁協の支店です。県の窓口は水産振興課(〒870-8501 大分市大手町3-1-1 大分県庁舎本館8階)で、機器導入に関しては資源管理班(電話097-506-3955)、船底清掃の施設改修は振興班(電話097-506-3953)が案内されています。県のページにはメールでの問い合わせ口もあります。
