産後ケアのショートステイは、実家が近い人や家族と同居している人でも使えるのか。使えます。同居の有無では決まらず、「家族などから十分な支援を受けられない事情があるか」で決まります。
利用料は住民税の課税状況で変わります。課税世帯は1泊2日で9,000円、そのあとは1日4,500円です。住民税が非課税の世帯、均等割のみ課税の世帯、生活保護の世帯は0円で、課税世帯にはクーポンによる減額もあります。
世田谷区 産後ケア事業(宿泊)の要点まとめ
正式名:世田谷区産後ケア事業(ショートステイ(宿泊))
だれが
- 申請者
- 個人(産後の母)
- 対象業種
- 指定なし(個人が申請)
- 利用目的
- 産後の母体ケア・赤ちゃんのケア・育児と授乳の相談(宿泊)
- 対象地域
- 東京都世田谷区
- 従業員数
- 規定なし(個人が申請)
いくら
- 補助上限額
- 最大12,500円減額(クーポン2,500円×5枚)
- 補助率
- 課税世帯は1泊目9,000円・2泊目以降4,500円/日。非課税世帯等は0円
いつ・どこへ
- 申請受付
- 通年(利用登録は妊娠28週から、利用申込は出産後)
うちは対象になる?
次のすべてに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
「家族の支援を受けられない」は、同居していても当てはまることがあります。区のページには、事情があって十分な支援を受けられない場合は要件に該当すると書かれています。「検査」は先天性代謝異常等検査のことで、出産当日を0日として数えます。
次のどれかに当たると使えません。
- ✕ 医療行為が必要なケア
- ✕ 本人か同居家族に風邪症状や感染症
- ✕ 産後4日より前
産後ケア事業は、医療行為(医療的ケア)をしません。治療や診療を求める人は対象外です。利用する本人と同居の家族に、発熱や咳などの風邪症状がある場合や、伝染性の感染症にかかっている場合も使えません。早産で低出生体重児の場合は、4か月を過ぎても使えることがあります。希望する人は、住んでいる地域の子ども家庭支援センターに相談します。
宿泊できる施設は4つあり、条件が少し違います。
| 施設 | 月齢などの条件 | 退所時間 |
|---|---|---|
| 区立産後ケアセンター | 出産後4か月未満 | 午後7時 |
| 至誠会第二病院 | 出産後4か月未満。寝返りをする子は長時間預けにくい | 午後7時 |
| 久我山病院 | 出産後3か月未満。5kg以上の子と寝返りをする子は不可 | 午後2時 |
| 成城マタニティクリニック | 出産後3か月未満。5kg以上の子と寝返りをする子は不可 | 午後4時 |
入所はどこも午前10時からです。きょうだいを連れて入れるのは、宿泊では区立産後ケアセンターだけです。久我山病院と成城マタニティクリニックは、多胎児の利用も行っていません。
利用料はいくら?
利用料は、住民税の課税状況で3つに分かれます。「所得割」と「均等割」は住民税を構成する2つの部分で、所得割は収入に応じて決まり、均等割は一定額がかかります。
| 区分 | 宿泊の利用料 |
|---|---|
| 所得割・均等割ともに課税の世帯 | 1泊2日で9,000円、そのあと1日ごとに4,500円 |
| 非課税世帯、均等割のみ課税の世帯 | 0円 |
| 生活保護の世帯 | 0円 |
課税世帯は、初回の利用時にクーポン(5枚)を発行できます。1日の利用につき1枚使え、1枚で2,500円が減ります。クーポンは課税世帯だけが対象で、0円の世帯には配られません。
- 2泊3日の場合:9,000円 + 4,500円 = 13,500円。クーポン3枚(7,500円)で6,000円
- 4泊5日の場合:9,000円 + 4,500円 × 3 = 22,500円。クーポン5枚(12,500円)で10,000円
- 6泊7日(最長)の場合:9,000円 + 4,500円 × 5 = 31,500円。クーポン5枚(12,500円)で19,000円
クーポンは1人5枚までで、デイケアやアウトリーチと通して数えます。6泊7日を使い切る人は、5枚で足りない2日分が減額されません。
双子など多胎児の場合は、2人目以降に宿泊1日500円が加わります。クーポンを使えば、この加算は0円になります。
小学校就学前の兄や姉を連れて入る場合は、宿泊1日あたり課税世帯が1,700円、非課税世帯と均等割のみ課税の世帯が900円、生活保護の世帯が0円です。クーポンの有無にかかわらず、この金額がかかります。
世田谷区で課税状況を確認できない人は、課税世帯として扱われます。前の住所の自治体が出す税の証明書などを、登録のときに出してください。
何が受けられる?
区のページでは、ケアの中身を次のように分けています。
含まれないもの
- 医療行為(治療・診療)
- 整体、アロマ、産後ヨガなどの施設独自のメニュー(別料金)
含まれるもの
- 母体ケア(健康状態のチェック、産後の心身のケア)
- 乳児ケア(健康状態、体重・栄養のチェック)
- 育児相談、授乳相談、沐浴の練習
- 赤ちゃんの一時預かり(職員体制によっては難しい日もあります)
宿泊は原則、母子が同じ部屋で過ごします。施設の利用中は外出できません。1回の利用は最大6泊7日までで、2泊3日と3泊4日のように分けても使えます。ただし合計が6日になるときは、残り1日だけの利用はできません。
申込から利用までの流れ
- 利用登録をする(母→区。妊娠28週ごろから。区の公式アカウント(スマートフォンのメッセージアプリ)で申請し、翌営業日中に承認の通知が届く)
- 利用の申込をする(母→区。出産後に、希望日の2週間前から前日の午前9時まで。第2希望まで書ける)
- 抽選の結果を待つ(区→母。抽選は開庁日の毎日。結果は当日の午後2時から4時ごろ)
- 施設の確認の電話に出る(施設→母。利用の1日から3日前に体調の確認がある。久我山病院を除く)
- 入所日に施設へ行く(母→施設。初日は午前10時から。課税世帯は初回にクーポンを申請)
登録と申込は、母本人のアカウントでします。クーポンも、登録したアカウントでしか発行できません。オンラインでの申込が難しい人は、電話でも申し込めます。お住まいの地域の子ども家庭支援センターに連絡してください。申込のあと、午前9時から11時の間に内容の確認で連絡が入ることがあります。
必要な書類
準備できた 0 / 2
証明書が要るのは、住民税が非課税の世帯(均等割のみ課税の世帯を含む)で、世田谷区が課税状況を確認できないときです。世帯員全員(扶養の子どもを除く)の分をアップロードします。区のページに書かれている提出物は、上の表の2つです。
取り違えやすいのは「抽選」と「宿泊以外の2つ」
申込が済んでも、利用が決まったわけではありません。区が抽選をして、当たった人だけが使えます。区のページには「予約の取りにくい状況が続いている」と書かれています。
- 「利用日数を短縮しても利用しますか?」で「はい」を選ぶ
- 第1希望と第2希望を連続した日付にして、組み合わせが違う日程でもよいと選ぶ
- 区立産後ケアセンターと至誠会第二病院では、直近の日程と2週間後の日程を希望する(先の日程のほうが部屋に余裕があります)
- 成城マタニティクリニックでは、概ね1週間以内の直近の日程を選ぶ
どれも当選を約束するものではありません。ただ、日数を絞るほうが当たりやすいと区が案内しています。
宿泊のほかに、日帰りのデイケアと、自宅に助産師が来るアウトリーチがあります。区分は次のとおりです。
| 区分 | 使える期間・回数 | 課税世帯の利用料 |
|---|---|---|
| ショートステイ(宿泊) | 出産後4か月未満・最大6泊7日 | 1泊2日9,000円、以降1日4,500円 |
| デイケア(日帰り) | 出産後4か月未満・アウトリーチと合わせて7回 | 1日3,000円 |
| アウトリーチ(訪問) | 出産後1年未満・デイケアと合わせて7回 | 1回2,000円 |
使えなくなるのはどんなとき?
- 利用登録をしていない:申込は登録が済んだ人だけができます。出産後に慌てないよう、妊娠28週を過ぎたら早めに済ませます。
- 入所時間に遅れた:初日は午前10時からです。間に合わないとキャンセル扱いになります。
- 予防接種のあと48時間以内:宿泊の4施設は、接種後48時間は使えません。一緒に入る兄や姉も同じです。
- クーポンを見せなかった:施設で提示しないと減額されません。登録したアカウントを開けないとクーポンも出せないため、スマートフォンを忘れないようにします。
- キャンセルの連絡が遅れた:利用日の3日前までに、地域の子ども家庭支援センターへ連絡します。
よくある質問
実家の母と同居していても使えますか?
使えることがあります。区の要件は「家族などから支援を受けられないこと」で、同居の有無では決まりません。区のページには、同居していても事情によって十分な支援を受けられない場合は要件に当たると書かれています。どんな事情が当たるかは書かれていないため、判断に迷うときは、利用登録をする前に、住んでいる地域の子ども家庭支援センターに状況を伝えて確かめてください。
里帰り出産をしても世田谷区の制度を使えますか?
要件は「区内に住所を有する」ことです。住民票が世田谷区にあれば要件のひとつを満たしますが、宿泊できるのは区が決めた4つの施設です。里帰り中の利用が認められるかどうかは、区のページに記載がありません。出産前に子ども家庭支援センターへ、里帰りの予定を伝えて確かめておくと安心です。
いつから利用登録できますか?
妊娠28週(おおむね妊娠8か月)以降です。登録はオンラインで5〜10分ほどで、不備がなければ翌営業日中に承認され、通知が届きます。不備があると電話が入るため、使いたい日までに余裕を持って登録します。登録が済むと、出産後に利用申込ができるようになります。申込そのものは、出産後でないとできません。
申込はいつまでにすればいいですか?
宿泊とデイケアは、希望日(宿泊は初日)の2週間前から前日の午前9時までです。閉庁日は数えません。2週間前が閉庁日なら、その前の開庁日から受け付けます。午前9時を過ぎた申込は翌開庁日の抽選になるため、前日に申し込むと間に合わないことがあります。早めに申し込むほうが安全です。
何日まで使えますか?
宿泊は最大6泊7日です。2泊3日と3泊4日のように分けて使えます。ただし宿泊の合計が6日になるとき、残りの1日だけで宿泊を使うことはできません。日帰りのデイケアと訪問のアウトリーチは、合わせて7日(7回)までです。宿泊とは別に数えるため、宿泊を使い切ったあとも使える場合があります。
利用料は医療費控除の対象になりますか?
区のページには「本事業は治療・診療を行うものではない」とあり、医療費控除の扱いは載っていません。控除を受けられるかどうかは、住んでいる地域を所轄する税務署への問い合わせが確実です。領収書は、確定申告で必要になる場合に備えて、施設で受け取ったものを保管しておきます。
支払いは現金だけですか?
施設によって違います。区立産後ケアセンターとママズルームは現金です。至誠会第二病院と久我山病院はクレジットカードも使えます。成城マタニティクリニックは、VISAとMasterCardに限り、3,000円以上の支払いのときだけカードが使えます。せたがや子育て利用券は、成城マタニティクリニックを除く施設で使えます。至誠会第二病院と久我山病院は、利用日がすべて会計のできない日(日曜、祝日、年末年始など)に当たると、入所時に保証金として10,000円を預けます。該当しそうな人は事前に確かめます。
第1希望に当たらなかったらどうなりますか?
宿泊は第2希望まで書けますが、予約が取れるのは1つの希望分だけです。どちらも外れたときの扱いは区のページに載っていないため、日程を変えて申し込み直す前に、子ども家庭支援センターに聞くと確実です。区のページには、連続する日付で希望して「異なる組み合わせでもよい」と選ぶ方法や、日数を短くする方法が載っています。どれも当選を約束するものではないため、日程には余裕を持たせます。
紙のクーポンを持っていますが、電子クーポンも使えますか?
使えません。すでに紙のクーポン券を持っている人は、引き続き紙のクーポンを使います。電子クーポンは、初回の利用時に施設で発行する手続きです。紙のクーポンを持っていない人は、初回の利用時に施設職員へ申請を伝え、登録したアカウントで二次元コードを読み取ります。クーポンは払い戻しや他人への譲渡ができません。
双子の場合はどうなりますか?
多胎児は、2人目以降に宿泊1日500円が加わります。クーポンを使う場合は、加算分にも別の減額があり、加算は0円になります。クーポンを使わない日は、基本の利用料に1日500円が上乗せされます。久我山病院と成城マタニティクリニックでは、多胎児の利用を行っていません。申込のときに、多胎であることを伝えます。
キャンセルや日程の変更はどうすればいいですか?
キャンセルは、利用日の3日前までに住んでいる地域の子ども家庭支援センターへ連絡します。当日に体調が悪くなったときは、平日は午前10時までに同じセンターへ、土日祝日は午前10時までに利用する施設へ連絡します。利用日の短縮や延長は、オンラインではできません。センターへ電話で相談してください。
問い合わせ先はどこですか?
住んでいる地域の子ども家庭支援センターです。区のページには、児童相談支援課(電話 03-6304-7731)も載っています。登録や申込に不安があるとき、オンラインでの申込が難しいとき、課税状況を証明する書類で迷うときは、申込の前に問い合わせておくと手戻りを防げます。電話番号は、せたがやが5432-2489、きたざわが6804-7525、たまがわが3702-1189、きぬたが3482-5271、からすやまが3326-6155です(いずれも市外局番は03)。受付は月曜から金曜(祝日と年末年始を除く)の午前8時30分から午後5時です。
