作業道を1メートル延ばすといくらになるか。この補助金は、それが単価表で決まっています。
信濃町の自伐型林業推進事業補助金は、作業道の開設・整備、間伐材の搬出、機械のリースや購入にかかる経費を、事業区分ごとの単価で補助する制度です。補助率という考え方とは別に、「単価×数量」で決まる区分がほとんどです。
対象になるのは、研修を終えた自伐型林家・林業者
対象者は、次の4条件をすべて満たす方です。
- 信濃町内に住所を有する自伐型林家、または事業所を有する自伐型林業者
- 補助金交付後も、自伐型林業経営を継続する意思があること
- 自伐型林業の研修を受講し、修了していること
- 町税等を滞納していないこと
研修修了が交付の条件です。これから始めたい人が、いきなり申請できる制度ではありません。まず研修受講から動き出す必要があります。
単価はこう決まっています
補助対象の事業区分ごとの単価は、次のとおりです。
| 事業区分 | 補助対象の項目 | 単価 |
|---|---|---|
| 路面整備 | 幅員1.5〜2.0m | 100円/m |
| 路面整備 | 幅員2.0〜2.5m | 130円/m |
| 作業道開設 | 幅員1.5〜2.0m | 2,000円/m |
| 作業道開設 | 幅員2.0〜2.5m | 2,500円/m |
| 丸太積み工 | — | 700円/m |
| 洗い越し工 | — | 6,000円/箇所 |
| 木製路面排水の整備 | — | 2,000円/箇所 |
| 保育間伐 | — | 242,000円/ha |
| 林業機械リース | — | リース料の1/2(上限50万円/事業箇所) |
| 機械器具・装備品購入 | — | 購入費の1/2(上限5万円/年) |
| 人材育成 | — | 経費の1/2(上限5万円/年) |
作業道100mを新しく開設すれば、幅1.5〜2.0mで20万円。幅を2.0〜2.5mに広げると、単価が2,500円/mに上がり、同じ100mで25万円になります。幅を少し広げるだけで、補助額が変わることを覚えておくと計画が立てやすくなります。
搬出間伐は、材積が増えるほど単価が上がる
搬出間伐だけは、1haあたりの搬出材積で単価が9段階に分かれています。
| 搬出材積(1ha当たり) | 補助額 |
|---|---|
| 10〜20㎥ | 149,000円 |
| 31〜40㎥ | 266,000円 |
| 51〜60㎥ | 383,000円 |
| 71〜80㎥ | 501,000円 |
| 91㎥以上 | 618,000円 |
材積が増えるほど、1haあたりの補助額も上がっていく設計です。間伐の作業量を正確に見積もっておくほど、受け取れる額の見通しが立ちます。
交付決定前の着手は原則NG
補助金の交付決定前に、作業道整備や間伐に着手してはいけません。やむを得ない事情がある場合だけ、交付決定前着手届を出せば例外的に着手できます。
理由なく先に工事を始めてしまうと、補助の対象から外れる可能性があります。見積もりや事業計画の作成までは進めてよくても、着手そのものは交付決定の通知を受けてからにしてください。
概算払と実績報告のタイミング
工事が長期にわたる場合は、概算払を使える仕組みがあります。
- 交付申請書・事業計画書・収支予算見積書・研修修了の証明書を町に提出する
- 交付決定通知を受ける
- 必要に応じて、交付決定額の3割以内で概算払を請求できる
- 事業完了後30日以内、または交付決定年度の12月28日までに実績報告書を提出する
実績報告の期限は「早いほう」です。 事業完了から30日以内か、12月28日か、どちらか早い日までに提出する必要があるため、年度末に近い時期に完了する場合は特に注意してください。
問い合わせ先は信濃町農林畜産係(026-255-3113)です。
作業道を先に開設してから申請する、という順番は通用しません。認定農業者や地域計画の担い手といった資格の有無で補助率が変わる制度も含め、農業・林業の補助金には他業種にはない申請タイミングの落とし穴があります。GRANTOS公式LINEの登録者限定ページで、一次産業向け補助金に共通するつまずきどころとあわせて紹介しています。
この補助金の概要(早見表)
| 検索項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | 信濃町自伐型林業推進事業補助金 |
| 対象業種 | 林業(自伐型林業) |
| 利用目的 | 作業道の路面整備・開設、間伐材の搬出、林業機械リース・機械器具購入、人材育成 |
| 対象地域 | 長野県信濃町 |
| 従業員数 | 規定なし(個人の自伐型林家・小規模な自伐型林業者が中心) |
| 補助上限額 | 事業区分ごとに単価が異なる(例:搬出間伐は1ha材積91㎥以上で618,000円、林業機械リースは上限50万円/事業箇所) |
| 補助率 | 単価積み上げ型(定額)。林業機械リース・機械器具購入・人材育成は経費の1/2 |
| 申請受付 | 公式ページに具体的な受付期間の記載なし(令和8年4月1日施行。信濃町農林畜産係へお問い合わせください) |
| 公式サイト | https://www.town.shinano.lg.jp/docs/13811012.html |
※この表の項目(対象業種・利用目的・対象地域・従業員数)は、GRANTOSの補助金診断の検索軸に対応しています。
林業関係以外にも、信濃町で使える補助金・助成金が他にないか気になる方は、3分でできる補助金診断も活用してみてください。
作業道の規格や、材積の見積もり方など、実務の判断に迷う場合は専門家に相談するのも一つの手です。
よくある質問
自伐型林業の研修をまだ受けていませんが、申請できますか?
できません。研修を受講し修了していることが、4つの補助対象要件のひとつです。申請書には研修を修了した証明も添付する必要があります。
交付決定前に工事を始めてしまうと、補助は受けられませんか?
原則対象外になります。ただしやむを得ない事情がある場合は、交付決定前着手届を提出すれば例外的に着手できます。その場合、交付決定額が申請額に届かなくても異議は申し立てられません。
家庭用のチェーンソーや作業服も対象になりますか?
対象になります。自伐型林業の開業に必要な機械器具・装備品(チェーンソー、安全ヘルメット、安全ブーツ、安全ベルト、チェーンソー防護服等)は、購入費の1/2(上限5万円/年)が補助対象です。
免責事項: 本記事の内容は2026年7月時点で確認できた情報にもとづきます。単価・補助率・上限額・対象要件・受付状況は変更される場合があるため、申請前に必ず信濃町の公式ページおよび最新の交付要綱で内容をご確認ください。
出典:
