拠点を静岡駅の近くに構える。毎月の家賃は、2年で見ると数百万円の固定費になります。
静岡市のスタートアップ立地促進事業補助金は、その家賃の2/3を最長2年(24か月)補助します。上限は1年度200万円で、2年で400万円です。対象は、中心市街地の静岡地区・清水地区に事業所を新しく借りるスタートアップ法人。受付期間は公式ページに書かれていないので、動き出す前に産業政策課へ確かめておくと安心です。
事業所の契約より前に、市の事業計画の認定を申請することが条件です。順番が逆になると、その家賃は補助の対象に入りません。
静岡市スタートアップ立地促進事業補助金の要点まとめ
正式名:静岡市スタートアップ立地促進事業補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人)
- 対象業種
- 業種の指定なし(スタートアップ法人)
- 利用目的
- 市内に新しく借りる事業所の賃借料・施設利用料
- 対象地域
- 静岡市(中心市街地の静岡・清水地区)
- 従業員数
- 給与を受ける人が1人以上(創業2年以内は除く)
いくら
- 補助上限額
- 400万円(1年度200万円×2年)
- 補助率
- 賃借料の2/3
いつ・どこへ
- 申請受付
- 公式ページに受付期間の記載なし(産業政策課へ)
うちの会社は対象になる?
次の7つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。市長が必要と認めることも条件に入っています。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 7
「給与を受ける人」には、代表者以外の役員も含まれます。市内で創業して2年以内の法人は、この条件がなくても構いません。「スタートアップ」は、革新的なアイデアや技術、ビジネスモデルを持ち、短期間の急成長か、社会課題の解決と経済的な成長の両立を目指す法人を指します。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 事業拡大のない単なる移転
- ✕ 住居を含む事業所を借りる
- ✕ 倉庫や店舗だけに使う
- ✕ 認定の申請より先に契約した
住居を含む事業所と、専ら倉庫や店舗に使う事業所が外れることは、交付要綱(第4条)に書かれています。
家賃のいくらが戻ってくる?
税抜の賃借料に2/3をかけた額です。千円未満は切り捨てます。補助は1年度につき200万円で頭打ちになり、家賃が高くても2年間で400万円までです。
- 月8万円の事務所(年96万円):96万円 × 2/3 = 64万円(2年で128万円)
- 月15万円の事務所(年180万円):180万円 × 2/3 = 120万円(2年で240万円)
- 月30万円の事務所(年360万円):360万円 × 2/3 = 240万円 → 上限の200万円(2年で400万円)
月25万円(年300万円)なら、2/3で年200万円となり上限ちょうどです。それより高い家賃は、補助額が増えません。上限は年度(4月から翌年3月)ごとにかかるので、年の途中から借りると、最初の年度の補助は月数ぶんになります。
国や他の自治体から同じ家賃に補助を受けるときは、その額が補助対象経費から引かれます。
家賃のどこまでが対象?
対象にならないもの
- 敷金・礼金・入会金・保証金
- 不動産の仲介手数料・火災保険料
- 認定の申請日より前に、契約・発注・利用開始した経費
- 契約書や領収書などの書類に不備・不足がある経費
- その事業所以外での利用を前提とした経費
- 消費税・地方消費税の相当額
対象になるもの
- 事業所の賃借料
- 事業所の施設利用料
認定の申請日より前に始めた経費は、1円も対象になりません。賃借料に直接かからない費用は、まとめて外れると考えると整理しやすくなります。賃貸借の形がコワーキングのような利用契約のときは、その契約が施設利用料に当たるかを産業政策課に確かめてください。
申請の流れ:契約の前に、まず認定
- 認定申請を出す(事業者→静岡市 産業政策課。事業所を契約する前に、申請フォームから)
- 認定を待つ(静岡市→事業者。申請から1か月程度。書類審査とヒアリングがある)
- 事業所を借りて入居する(事業者。認定から6か月以内に、市内で商業・法人登記をする意思を示す)
- 交付申請を出す(事業者→静岡市。事業所を設置した後、認定通知から1年以内)
- 実績報告を出す(事業者→静岡市。補助期間の終わり、または年度末)
- 請求書を出す(事業者→静岡市。金額の確定通知から10日以内。受領後30日以内に振り込み)
各段階とも、静岡市の申請フォームから出します。事業計画を変えるときは、先に変更の承認を受けます。
必要な書類
準備できた 0 / 15
最初の4行が認定申請、その次の9行が交付申請、最後の2行が実績報告と請求の書類です。貸借対照表と損益計算書は直近3年分で、3年分がなければ決算済みの直近年度分までを出します。事業初年度なら、今期の事業計画を付けます。事業詳細資料には、ミッション、ビジネスモデル、市場の規模、事業計画(ロードマップ)、実施体制などを書きます。実績報告には、事業実績書(様式第6号)と収支決算書(様式第7号)に加えて、補助対象経費の領収書などの写しも付けます。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 認定の申請より先に契約した:事業所の契約は、認定申請書を出した後です。申請日より前に契約や利用を始めた経費は、対象外です。
- 区域の外に借りた:対象は静岡地区・清水地区の中心市街地の区域内だけです。町丁目に「一部」と付く地区は、範囲が限られます。
- 単なる移転にあたる:市内に事業所がある会社が、事業拡大を伴わずに移るだけだと対象外です。
- 請求が遅れた:金額の確定通知を受けた日から10日以内に、請求書を出します。
- 認定から1年以内に事業を始めなかった:特別な事情がない限り、認定が取り消されます。
- 事業を途中でやめた:補助対象期間中の中止・廃止は、交付決定の取り消しや補助金の返還になることがあります。
よくある質問
個人事業主でも申請できますか?
対象は「スタートアップ」で、要綱は革新的なアイデアや技術を持つ「法人」と定めています。募集要領の必要書類にも、法人の履歴事項全部証明書(登記簿の写し)が入っています。個人事業主のまま申請できるとは書かれていません。法人化を考えている段階なら、事業所の契約より前に、産業政策課スタートアップ支援係(054-354-2313)へ相談しておくと安心です。
いつからの家賃が対象になりますか?
事業計画の認定を申請した日以降に生じた賃借料と施設利用料が対象です。認定の申請より前に契約や利用開始をした経費は、対象外とされています。先に契約を結んでしまうと、その契約に基づく家賃は対象に入りません。入居したい日と認定の申請日を先に決めておくと、対象になる月数を数えやすくなります。認定には申請から1か月程度かかります。
すでに市内に事務所がある会社は対象ですか?
条件は、市内に新たに事業所を賃借することです。既存の事業所を持つ会社が、事業拡大を伴わずに移転するだけの場合は除かれます。市内に事務所がある会社でも、新しい拠点を増やして事業を広げる形なら、対象になる余地があります。どちらに当たるかは判断が分かれるため、計画を整理して産業政策課に事前に確かめてください。
東京など市外の会社でも使えますか?
使えます。公式ページの要件に、市外の会社を除く定めはありません。必要なのは、静岡市内での3年以上の事業計画があることと、事業所が中心市街地の区域内にあることです。認定から6か月以内に、市内で商業・法人登記をする意思を示すことも要ります。給与を受ける人が1人以上いることも条件です(市内で創業2年以内の法人は除きます)。
コワーキングスペースやシェアオフィスも対象ですか?
対象経費は、事業所の賃借料と施設利用料です。施設利用料が入っているので、賃貸借契約以外の形も対象になりえます。ただし事業所は「現に事業の用に供しているもの」で、居住用を含むものや専ら倉庫・店舗のものは外れます。個々の契約が当たるかは、契約書の案を持って産業政策課に確認してください。契約を結ぶ前に聞くのが確実です。
中心市街地の区域かどうかは、どこで確かめますか?
募集要領の別紙1(静岡地区)と別紙2(清水地区)に、区域の地図と町丁目の一覧があります。町丁目に「一部」と付く地区は、区域に入る範囲が限られます。静岡地区には追手町、呉服町、両替町、七間町など、清水地区には旭町、入船町、巴町、銀座などが載っています。物件を決める前に、番地まで照らし合わせてください。
申請の受付期間はいつまでですか?
公式ページと募集要領には、受付期間の記載が見当たりません。交付要綱には「別に定める日までに提出する」とあり、予算の範囲内で補助金を交付するとも書かれています。いつ締まるかが分からないので、予算の範囲内の制度として早めに動くのが安全です。事業所の契約日が近い場合は、先に産業政策課へ電話で受付の状況を確認してください。
ほかの静岡市の補助金と一緒に使えますか?
同じ事業所で、クリエーター活動事業補助金や企業立地促進事業補助金など、市の事務所賃借の補助を過去に受けていると対象外です。賃借料が市の別の補助制度の対象になる場合も、この補助の経費には数えません。国や他の自治体の補助を同じ家賃で受けるときは、その金額が補助対象経費から差し引かれます。併用を考える場合は、先に産業政策課へ聞いてください。
補助金はいつ振り込まれますか?
先払いではありません。実績報告の後、市が内容を確認して補助金額を確定します。確定通知を受けた日から10日以内に請求書(様式第13号)を出すと、請求書の受領後30日以内に指定口座へ振り込まれます。実績報告は、補助期間の終わりか年度末が目安です。家賃は先に自分で払い続けるので、資金繰りはその前提で組んでおきます。
24か月が終わった後、同じ事業所でまた申請できますか?
補助期間は24か月です。要件に、過去に同じ事業所で市の事務所賃借の補助を受けたことがないこと、とあるため、同じ事業所での再申請は難しい読みです。ただし、同じ補助期間のなかで前年度から続けて受ける場合は、要綱に除外の定めがあります。また、補助を受けた事業所と事業を続けたまま、新しい事業所を開設する場合は、市長が認めれば対象になりえます。期間が終わった後の扱いは、産業政策課に個別に確かめてください。
途中で事業をやめたらどうなりますか?
補助対象期間中に事業を中止または廃止したときは、交付決定の全部または一部が取り消され、補助金の返還を命じられることがあります。事業の内容を変える、中止する、廃止するときは、先に変更(中止・廃止)の承認申請(様式第9号)を出して、市の承認を受けます。事業計画が変わりそうなときは、早めに相談してください。
認定を受けた後、何もしないとどうなりますか?
認定の日から1年以内に事業を始めないと、特別な事情がない限り、認定は取り消されます。交付申請の期限も、認定日から1年を経過する日までです。認定から6か月以内に、市内で事業所の商業・法人登記をする意思を示すことも要ります。物件探しと契約の時期は、この1年のなかで組んでください。
消費税は補助の対象ですか?
消費税と地方消費税の相当額は、対象外です。補助の計算は、税抜の賃借料に2/3をかけ、千円未満を切り捨てます。家賃が税込で表示されているときは、税抜に直してから計算します。月額の税込表示をそのまま12か月分かけると、補助額を多く見積もってしまいます。見積もるときは、契約書の税抜の賃料を見てください。
書類はいつまで保管しますか?
補助金の収支の帳簿と、領収書などの関係書類は、補助金の交付を受けた年度の終了後5年間保管します。見積書、発注書、納品書、請求書、領収書、振込の受領書など、家賃の支払いを客観的に示せる書類を一式そろえておきます。不備があると、その経費は対象外にされます。
問い合わせ先はどこですか?
静岡市経済局商工部産業政策課スタートアップ支援係です。電話は054-354-2313で、清水区旭町6-8の清水庁舎5階にあります。市役所の開庁時間は、平日の8時30分から17時15分です。申請は電話ではなく、認定申請・交付申請・実績報告・請求の各フォームから出します。対象になるか迷うときは、契約の前に聞いておくのが確実です。
