出生後休業支援給付金(しゅっしょうごきゅうぎょうしえんきゅうふきん)は、雇用保険から出る育児休業給付に13%を上乗せする制度です。育児休業給付金の給付率は67%なので、上乗せされると合計80%、最大28日間になります。育休中は社会保険料が免除され、給付金は非課税なので、手取りでみるとほぼ10割相当です。
もらえる条件の中心は、両親ともに14日以上の育児休業を取ることです。配偶者が就労していない、自営業である、ひとり親である、といった事情があれば、本人が14日以上取るだけで足ります。
この記事では「いくらもらえるのか」「いつから申請できるのか」「配偶者が育休を取れないときはどうなるのか」「あとから申請できるのか」を、厚生労働省のリーフレット、パンフレット(令和8年8月1日改訂版)、Q&Aにもとづいて順に答えます。
育児休業給付金そのものの計算式や月収別の早見表は育児休業給付金はいくら?計算式と月収別の早見表、延長の手続きは育児休業給付金の延長、産後パパ育休の給付は産後パパ育休の給付金はいくら?、会社側がもらえる助成金は両立支援等助成金にまとめています。
出生後休業支援給付金とは?目的と対象者をわかりやすく説明
出生後休業支援給付金は、2025年(令和7年)4月1日に創設された給付金です。厚生労働省は目的を「共働き・共育ての推進」とし、子の出生直後の一定期間に、両親ともに(配偶者が就労していない場合などは本人が)14日以上の育児休業を取った場合に、最大28日間支給するとしています。
何保険から出るのかというと、雇用保険です。対象になるのは雇用保険の一般被保険者と高年齢被保険者で、出生時育児休業給付金または育児休業給付金を受け取る人です。単独の給付金ではないため、この2つの給付が出ないと、出生後休業支援給付金も出ません。
土台になる給付との関係を表にします。
| 出生時育児休業給付金 | 育児休業給付金 | 出生後休業支援給付金 | |
|---|---|---|---|
| 対象になる休業 | 産後パパ育休(出生後8週間以内の休業) | 通常の育児休業 | 左の2つの休業のうち、対象期間内の最大28日分 |
| 給付率 | 67% | 67%(181日目以降は50%) | 上乗せ分として13% |
| 日数の上限 | 28日 | 原則1歳まで(延長あり) | 28日 |
| 申請先 | 事業所を管轄するハローワーク | 同左 | 左の給付の申請書に併記 |
土台の給付が67%、上乗せが13%で、合計80%です。上乗せされるのは最大28日分だけで、それ以降は元の給付率に戻ります。
公式資料の探し方:リーフレット、パンフレット、診断ツール
制度の全体は、厚生労働省のリーフレット(A4の2ページ)で確認できます。申請の細部は、パンフレット「育児休業等給付の内容と支給申請手続」(令和8年8月1日改訂版・40ページ)が手引きに当たります。パンフレットの15ページには、配偶者の状況ごとに記入する欄と提出書類を分けて示した図があり、チャートのように上から順にたどれます。
自分が対象かどうかは、厚生労働省が公開している「簡易診断(要件確認)ツール」でも確かめられます。支給要件と必要書類が出る仕組みで、チェックシートの代わりに使えます。金額だけを先に知りたい場合は、同じページに「育児休業中の給付金の試算ツール」もあります。
いくらもらえる?金額の計算式と給付率(何割か)
支給額の計算式は次のとおりです。
支給額 = 休業開始時賃金日額 × 休業期間の日数(28日が上限)× 13%
休業開始時賃金日額は、最初の育休の開始前6か月間に支払われた賃金の総額を180で割った額です。育児休業給付金の計算に使う額と同じです。
給付率は、育児休業給付金の67%に13%が加わるので、合計80%です。手取りにすると10割相当というのは、育休中は健康保険料と厚生年金保険料が申出により免除され、給付は非課税で、給与が出ていなければ雇用保険料もかからないためです。
上限(満額)と下限
休業開始時賃金日額には上限と下限があります。パンフレットによると、上限は16,540円、下限は3,203円です(令和9年7月31日までの額)。上限額は毎年8月1日に改定されます。
28日間まるごと支給された場合の出生後休業支援給付金は、次のとおりです。
| 金額 | |
|---|---|
| 上限(満額) | 60,205円(16,540円×28日×13%) |
| 下限 | 11,658円 |
14日だけの場合は、この半分が上限の目安になります。
賃金が支払われた場合の扱い
育休中に働いて賃金が出ても、出生後休業支援給付金は減額されません。厚生労働省のQ&Aは「育児休業給付とは異なり、賃金が支払われた場合の支給額の減額はありません」としています。
ただし、前提になる育児休業給付の額が0円になると、出生後休業支援給付金も0円です。賃金が「休業開始時賃金日額×休業期間の日数」の80%以上になったときがそれに当たります。
パンフレットの例では、賃金日額10,000円で14日の出生時育児休業を取り、3日働いて賃金30,000円が出た場合、出生時育児休業給付金は82,000円に減りますが、出生後休業支援給付金は18,200円のままです。
金額シミュレーション(3パターン)
休業開始時賃金日額の上限には届かない前提で、3つのパターンを計算します。
パターン1:夫婦で28日ずつ育休を取った場合(夫の月収35万円、妻の月収28万円)
夫の休業開始時賃金日額はおよそ11,700円、妻はおよそ9,300円です。
| 夫(出生時育休28日) | 妻(産休明けの育休28日) | |
|---|---|---|
| 元の給付(67%) | 11,700円×28日×67% = 約219,500円 | 9,300円×28日×67% = 約174,500円 |
| 出生後休業支援給付金(13%) | 11,700円×28日×13% = 約42,600円 | 9,300円×28日×13% = 約33,900円 |
| 合計(給付率80%) | 約262,100円 | 約208,400円 |
世帯では、上乗せ分だけで約76,400円になります。
パターン2:父親が14日だけ育休を取った場合(月収30万円)
休業開始時賃金日額はおよそ10,000円です。
- 元の給付(67%):10,000円×14日×67% = 約93,800円
- 上乗せ分(13%):10,000円×14日×13% = 約18,200円
- 合計:約112,000円
14日ちょうどでも要件は満たせます。上乗せ額は日数に比例するので、28日まで延ばせるなら受け取る額は2倍になります。
パターン3:ひとり親が28日の育休を取った場合(月収26万円)
休業開始時賃金日額はおよそ8,700円です。配偶者の要件は「配偶者がいない」に当たるので問われません。
- 元の給付(67%):8,700円×28日×67% = 約163,200円
- 上乗せ分(13%):8,700円×28日×13% = 約31,700円
- 合計:約194,900円
本人が14日以上の育休を取っていれば、配偶者の状況に関係なく上乗せを受けられます。
何日もらえる?期間・日数・回数
上乗せされるのは最大28日分です。 支給の条件は、対象期間内に、給付が支給される休業を通算14日以上取ることです。
- 28日を超えて休業しても、上乗せされるのは28日分までです
- 14日未満の休業では、出生後休業支援給付金は支給されません。パンフレットには、産後パパ育休を12日取った場合に不支給決定通知書が届く例が載っています
- 休業は分けて取れます。出生時育児休業は2回まで、育児休業も2回まで分割でき、日数は通算して数えます。7日を2回取れば14日です
- 産後パパ育休で出生後休業支援給付金がすでに支給されている場合、その後の育児休業で上乗せされるのは、28日から支給済みの日数を引いた日数までです
休業中に就労した日があっても、給付金が14日分以上支給されていれば、要件は満たします。
有給休暇や土日はどう数えるか
有給の休業は、育児休業給付が支給されません。「給付金が支給される休業」を14日以上取る必要があるため、会社が賃金を満額払う休業では、日数に数えられない可能性があります。Q&AのQ38は、配偶者の休業が有給で給付が出ない場合を、配偶者の育休を要件としない場合の7番に挙げています。
一方で、年休(年次有給休暇)を取った日が14日に数えられるのか、土日を挟んだ場合の日数計算がどうなるのかは、リーフレットにもパンフレットにもQ&Aにも記載が見つかりませんでした。実際に取る日程で14日に届くかどうかは、勤務先を通じて管轄のハローワークに確認してください。
いつから対象?対象期間と、いつからいつまでか
制度は2025年(令和7年)4月1日に始まりました。対象は4月1日以後の育児休業です。
対象期間(出生後休業支援給付金の対象になる休業を取る期間)は、本人が父親か母親かで変わります。
| 被保険者の状況 | 対象期間 |
|---|---|
| 父親、または子が養子の場合 | 「子の出生日または出産予定日のうち早い日」から、「子の出生日または出産予定日のうち遅い日から起算して8週間を経過する日の翌日」まで |
| 母親で、子が養子でない場合 | 同じ起点から、16週間を経過する日の翌日まで |
母親は産後休業(出産の翌日から8週間)があるため、16週間まで延びます。
日付で確かめます。パンフレットの例では、出産予定日が10月1日で10月5日に生まれた場合、父親の対象期間は10月1日から11月30日までです。母親は10月1日から1月25日までです。
配偶者の側は、父でも母でも8週間
配偶者の育休を数える期間は、本人の対象期間とは別で、父親でも母親でも「出生日(または予定日)から8週間を経過する日の翌日まで」です。 母親が申請する場合、父親の14日以上の育休は、産後8週間のうちに取っている必要があります。
令和6年生まれ、すでに育休中の場合の経過措置
子が令和6年に生まれていても、育休が2025年4月1日以後にあれば対象になり得ます。Q&AのQ42によれば、2025年4月1日より前から引き続いて育休を取っている人は、4月1日に休業を開始したものとみなして、要件を確認します。この場合、対象期間の起点が出生日ではなく2025年4月1日になります。すでに育休中だった家庭は、この扱いで14日を数えます。
支給要件:もらえる条件は2つ
厚生労働省の整理では、条件は次の2つです。どちらも満たす必要があります。
- 本人が、対象期間内に、同一の子について、出生時育児休業給付金または育児休業給付金が支給される休業を通算14日以上取ったこと
- 配偶者が、「出生日または予定日のうち早い日」から「遅い日の8週間を経過する日の翌日」までに通算14日以上の育児休業を取ったこと、または、子の出生日の翌日に「配偶者の育児休業を要件としない場合」に当たること
自分だけが14日取っても、配偶者側の条件が満たされなければ支給されません。
対象にならない人・もらえないケース
次のような場合は、もらえないか、対象かどうかを確認する必要があります。
- 雇用保険に入っていない人。 個人事業主、経営者、会社役員(労働者性のない役員)、フリーランスなどは、雇用保険の被保険者ではないため、土台の育児休業給付が出ません。雇用保険未加入のパートやアルバイトも同じです。加入していれば、雇用形態は問われません
- 土台の給付の受給資格がない人。 育児休業給付には、休業開始前の2年間に被保険者期間の条件があります。転職直後の人は、前職の期間が通算できるかをハローワークで確認してください
- 育休中の退職を最初から予定している人。 Q&AのQ50は、育休の当初から退職を予定している場合は、育児休業給付も出生後休業支援給付金も支給対象にならないとしています。受給資格の確認後に退職することになった場合は、支給対象です
- 賃金が高すぎる場合。 育休中の賃金が休業前の80%以上になると、育児休業給付が出ないため、出生後休業支援給付金も出ません
- 配偶者の条件を満たさない場合。 配偶者が14日未満しか休業していない、または例外のどれにも当たらない場合です
公務員の方が本人として申請する場合の扱い(共済組合の育児休業手当金との関係)は、今回確認した厚生労働省の資料には書かれていませんでした。所属の共済組合に確認してください。配偶者が公務員の場合は、後の節で説明します。
配偶者の育休が要件にならない7つのケース(例外条件)
配偶者が育休を取れない、または取らない家庭では、本人だけの要件で支給を受けられる場合があります。厚生労働省は、子の出生日の翌日の時点で、次のどれかに当たれば配偶者の育休を要件にしないと定めています。この例外(特例)の条件は次の7つです。
| 番号 | 子の出生日の翌日における配偶者の状態 |
|---|---|
| 1 | 配偶者がいない(行方不明を含む。ただし、勤務先で3か月以上無断欠勤が続いている場合または災害により行方不明の場合に限る) |
| 2 | 配偶者が被保険者の子と法律上の親子関係がない |
| 3 | 被保険者が配偶者から暴力を受けて別居中 |
| 4 | 配偶者が無業者 |
| 5 | 配偶者が自営業者やフリーランスなど、雇用される労働者でない |
| 6 | 配偶者が産後休業中 |
| 7 | 1から6以外の理由で、配偶者が育児休業を取れない |
7番は、日々雇用される者、有期雇用で出生時育児休業の申出ができない人、労使協定で申出を拒まれた人、雇用保険の被保険者期間が1年未満の人、配偶者の休業が有給の人などが該当します。単に配偶者の業務の都合で取らないだけでは、7番には当たりません。 7番で申請するときは、「配偶者が給付金の対象となる育児休業を取れないことの申告書」を付けます。
父親が申請する場合
子が養子でない限り、母親は出産した本人なので、配偶者(母親)の状態は主に4、5、6のどれかに当たります。厚生労働省も「配偶者(母親)の育児休業取得の有無は要件にならない」と明記しています。父親は、母親が育休を取ったかどうかに関係なく、自分が14日以上取ったかどうかだけで判断されます。
母親(妻側)が申請する場合
母親が申請する場合は、父親が「出生日から8週間」のうちに14日以上の育児休業を取っているか、7つのケースのどれかに当たるかが問われます。夫が自営業者やフリーランスなど、雇われて働く労働者でなければ5に当たります。夫が会社員で、単身赴任中などで別世帯であっても、育休を取れるなら、夫が14日以上取る必要があります。
妻が専業主婦(無職)の場合
妻が専業主婦(専業主夫)で働いていなければ、4の「配偶者が無業者」に当たります。Q&AのQ39は、本人のみが14日以上取れば支給対象になるとしています。確認書類として、配偶者の直近の所得課税証明書(交付されなければ非課税証明書)を出します。妻が無職でも、前年に給与収入があって所得課税証明書に記載されている場合は、退職証明書の写しなどが求められます。なお、父親で子が養子でない場合は、この証明書は不要で、母子健康手帳の写しなどで足ります。
夫(配偶者)が自営業・公務員の場合
配偶者が自営業やフリーランスなら5です。所得課税証明書で、事業所得があり給与収入がないことを確認します。
配偶者が公務員で、雇用保険の被保険者ではない場合は、各種法律にもとづく育児休業を14日以上取っていれば、申請書の「配偶者の育児休業開始年月日」欄に日付を書き、任命権者からの通知書の写しなどを付けます。なお、各種法律にもとづく育児休業がない特別職の公務員は、5の扱いになり、身分証の写しなど、その身分を証明する書類を付けます。
配偶者が会社役員の場合
配偶者の給与収入が労働者性のない役員報酬であれば、5の扱いで、役員名簿の写しなど、役員の身分を証明する書類を付けます。
ひとり親(シングルマザー・片親)、離婚、未婚の場合
配偶者がいない場合は1に当たります。ひとり親家庭は、本人が14日以上の育休を取れば、配偶者の条件を問われません。 確認書類は、戸籍謄本(抄本)と世帯全員の住民票の写し、または児童扶養手当の受給証明など、ひとり親を対象とした公的制度を利用していることが分かる書類のどちらかです。
状態は子の出生日の翌日の時点で判断します。事実婚など、法律上の配偶者がいない個別の事情をどう扱うかは、出生後休業支援給付金の説明には書かれていませんでした。パンフレットが事実上の婚姻関係を配偶者に含むと書いているのは、パパ・ママ育休プラスの説明だけです。ハローワークに確認してください。
申請方法:誰が、どこに、いつ出すか
出生後休業支援給付金は、原則として、出生時育児休業給付金または育児休業給付金の申請と一緒に、同じ申請書で出します。窓口は、事業所の所在地を管轄するハローワークです。電子申請もできます。
申請は、事業主(会社)を経由するのが原則です。本人が希望すれば、本人が出すことも、育児休業給付は会社経由で出して、出生後休業支援給付金だけ本人が出すこともできます。夫婦それぞれが、自分の事業所を管轄するハローワークに、自分の分を申請します。給付は、届け出た被保険者本人の口座に、支給決定後およそ1週間で振り込まれます。
手順は次のとおりです。
- 出生時育児休業給付金または育児休業給付金の申請書(「育児休業給付受給資格確認票・出生時育児休業給付金/出生後休業支援給付金支給申請書」など)を用意する。電子申請も使える。
- 申請書の「配偶者の被保険者番号」「配偶者の育児休業開始年月日」「配偶者の状態」の3つの欄のうち、該当するいずれか1つだけを記入する(複数記載は不可)
- 欄に応じた添付書類をそろえる
- 申請書にはマイナンバー(個人番号)を記載する
- 勤務先を通じて(または本人が)ハローワークに提出する
申請書の書き方:記入する欄は配偶者の状況で決まる
| 配偶者の状況 | 記入する欄 |
|---|---|
| 雇用保険の被保険者で、期間内に14日以上育休を取った | 「配偶者の被保険者番号」欄(配偶者の雇用保険番号を書く。ハローワークが配偶者の支給日数を確認する) |
| 公務員で、期間内に14日以上育休を取った(雇用保険被保険者を除く) | 「配偶者の育児休業開始年月日」欄 |
| 7つのケースのどれかに当たる | 「配偶者の状態」欄(番号を書く) |
父親が申請する場合は、子が養子でない限り、配偶者の状態の欄に記入するのが基本です。
必要書類・添付書類
土台の給付の書類(賃金台帳、出勤簿、育児休業申出書など、休業の期間と賃金の支払状況が分かるもの)に加えて、出生後休業支援給付金では次を出します。
- 世帯全員について記載された住民票の写し(続柄あり)、または母子健康手帳(出生届出済証明のページ。配偶者の氏名・生年月日が記載されたもの)など、配偶者であることが分かるもの
- 配偶者の育休の取得状況が分かる書類(配偶者が公務員の場合は任命権者の通知書の写しなど)
- 7つのケースに当たる場合は、そのケースごとの確認書類
男性(父親)が申請する場合で、子が養子でないときは、配偶者が出産していることから、母子健康手帳(出生届出済証明のページ)または医師の診断書(分娩予定日証明書)で足ります。女性(母親)が申請する場合は、父親の育休の取得状況が分かる書類が要ります。令和8年8月1日からは、母親が申請するときの配偶者の確認書類を、父親と同様に、母子健康手帳の写し(出生届出済証明のページ。配偶者の氏名・生年月日が記載されたものに限る)で出せるようになりました。母子健康手帳の写しで確認できない場合は、世帯全員の住民票などの提出を求められることがあります。
配偶者と別世帯(単身赴任など)の場合は、住民票の写しに代えて、戸籍謄本の写しを出します。
配偶者が無業者または自営業者の場合に出す課税証明書については、マイナンバーを使って地方税の情報を取得できないかを確かめる試行運用が行われています。この場合は、配偶者の同意書を併せて出す扱いです。
いつから申請できる?申請期限はいつまで
| 土台の給付 | 申請できる日 | 提出期限 |
|---|---|---|
| 出生時育児休業給付金と一体 | 出生日(予定日前に生まれた場合は予定日)から8週間を経過する日の翌日から。休業が28日に達した場合はその翌日、2回目の休業をした場合は終了した日の翌日 | 申請できる日から2か月を経過する日の属する月の末日 |
| 育児休業給付金(初回)と一体 | 受給資格の確認と初回の支給申請を同時にできる(事業主が出す場合) | 育児休業の開始日から4か月を経過する日の属する月の末日 |
例として、育休の開始日が7月10日なら、4か月を経過する日は11月9日で、提出期限は11月30日です。
あとから申請、遡って申請できる?(単独申請)
出生後休業支援給付金だけを、あとから単独で申請することもできます。 本人が希望する場合に限り、土台の給付の支給決定後に、「出生後休業支援給付金支給申請書」で出します。期限は、育児休業の開始日から4か月を経過する日の属する月の末日です。
注意点は次の2つです。
- 順番が前後すると不支給になります。土台の育児休業給付の支給決定通知書が届いた後、または入金を確認した後に申請してください。先に出して不支給になった場合は、土台の給付の支給決定後に、もう一度(再申請)出します。申請書は「出生後休業支援給付金支給申請書」で、ハローワークで入手するか、ハローワークインターネットサービスで入力して印刷します(併記用の申請書は使えません)
- 初回の申請の時点では要件を満たしていなかったが、あとから配偶者が育休を取って要件を満たした場合は、要件を満たした日から10日以内に支給申請書を出します。申請期間を過ぎている場合は、ハローワークに相談するよう、Q&Aに書かれています
4か月の期限を過ぎた場合の扱いは、厚生労働省の資料に書かれていませんでした。ハローワークの窓口か、育児休業等給付コールセンター(0570-200-406、平日8時30分から17時15分)に問い合わせてください。
不支給になる主な理由と、不支給決定通知書
支給の可否は、「出生後休業支援給付金支給決定通知書」または「出生後休業支援給付金不支給決定通知書」で届きます。不支給になる主な理由は次のとおりです。
- 本人の休業が14日に届いていない。「取る予定」では足りず、実際に取得した日数で数えます
- 配偶者の要件を満たしていない。パンフレットには、この理由の不支給決定通知書の例も載っています。配偶者が8週間のうちに14日取っていない場合や、7つのケースに当たらない場合です
- 土台の育児休業給付が不支給になった。賃金が休業前の80%以上のときなどです
- 申請の順番が前後した。育児休業給付の支給決定前に単独で申請したケースです
- 配偶者の被保険者番号の欄を書いたが、配偶者の給付がまだ支給決定されていない。配偶者の給付が支給された後に申請してください
単に配偶者の都合で休業を取らなかった場合は、7番の例外にならないので、不支給の理由になります。
出生後休業支援給付金と育児休業給付金・出産手当金・パパ・ママ育休プラスの違い
育児休業給付金との違いは、育児休業給付金が1歳(延長で最長2歳)まで続く本体の給付であるのに対し、出生後休業支援給付金は、出生直後の最大28日だけ13%を上乗せする別枠の給付であることです。育児休業給付金は賃金が支払われると減額されますが、出生後休業支援給付金は減額されません(前の節のとおり)。
出産手当金は、健康保険から出るもので、ハローワークが扱う制度ではありません。産前産後休業の間に支給され、出生後休業支援給付金とは別です。計算方法は出産手当金の計算方法で説明しています。
パパ・ママ育休プラスを使うと、子が1歳2か月まで育休の対象になる期間が延びます。厚生労働省のリーフレットの支給額のイメージは、この制度を使った場合の図で描かれています。出生後休業支援給付金の対象期間は、パパ・ママ育休プラスを使っても出生後8週間(母親は16週間)までで変わりません。
勤務先とのやり取りでつまずきやすい点
制度の理解よりも、勤務先との連携でつまずくことが多くあります。
- 勤務先の担当者が制度を知らず、通常の育児休業給付金の申請だけで済ませてしまうことがあります。申請書に配偶者に関する3つの欄があることを、自分から確認しておくと安心です
- 配偶者が公務員の場合は、配偶者の勤務先から育休の通知書の写しをもらう必要があります。取得の時期を夫婦で共有しておきます
- 夫婦の勤務先が別々だと、配偶者の育休が確定していない時期に申請して、確認が保留になることがあります。夫婦で予定を合わせてから出します
- 休業を予定より早く切り上げると、14日に届かなくなります
よくある質問
出生後休業支援給付金は、自分で申請しないともらえませんか?
はい、申請が必要です。出生時育児休業給付金または育児休業給付金の申請書で、配偶者に関する3つの欄のどれかを記入すると、出生後休業支援給付金の申請になります。要件を満たしていても、記入がなければ支給されません。会社経由が原則ですが、本人が出すこともできます。
何日以上休めばもらえますか。最大は何日分ですか?
本人が対象期間内に通算14日以上の育休を取ることが条件で、上乗せされるのは最大28日分です。14日以上であれば支給対象になり、金額は支給された日数に比例します。7日ずつ2回に分けた場合も、通算14日として扱われます。
配偶者が育休を取らないとき、あきらめるしかありませんか?
配偶者が無業者、自営業者、フリーランス、産後休業中、またはいない場合など、7つのケースに当たれば、本人の14日以上の育休だけで支給されます。単に業務の都合で取らないだけでは、7つのケースに当たりません。まず自分の家庭がどれかに当たるかを確認してください。
母親(ママ)ももらえますか?
もらえます。母親も、対象期間(出生日または出産予定日のうち早い日から、遅い日を起点に16週間を経過する日の翌日まで)に14日以上の育休を取り、父親が出生後8週間のうちに14日以上取っているか、7つのケースに当たれば対象です。父親が自営業者やフリーランスの場合は5に当たります。
出生時育児休業給付金と育児休業給付金のどちらでも対象になりますか?
どちらでも対象になります。産後パパ育休(出生時育児休業給付金)でも、その後の通常の育児休業(育児休業給付金)でも、対象期間内の休業であれば上乗せされます。ただし上乗せは合計で28日までです。
出産手当金にもこの上乗せは適用されますか?
適用されません。出生後休業支援給付金は雇用保険の育児休業給付への上乗せで、健康保険から出る出産手当金は、ハローワークが扱う制度ではありません。出産手当金の金額は出産手当金の計算方法で確認できます。
申請書に添付する書類には何がありますか?
世帯全員の住民票(続柄あり)の写しまたは母子健康手帳(出生届出済証明のページ)の写しなど、配偶者であることが分かる書類のほか、配偶者の育休の取得状況が分かる書類、7つのケースに当たる場合はその確認書類です。手書きで申請書を作り、公金受取口座を使わない場合は、通帳かキャッシュカードの写しも付けます。
専業主婦の妻がいる場合は、もらえますか?
もらえます。妻が働いていなければ、4の「配偶者が無業者」に当たります。本人が14日以上の育休を取れば足りますが、父親で子が養子でない場合を除き、妻の直近の所得課税証明書が要ります。父親の場合は、母子健康手帳の写しなどで足ります。
転職したばかりでも対象になりますか?
土台になる育児休業給付の受給資格が必要で、休業開始前の2年間に被保険者期間の条件があります。その受給資格を満たしていれば、出生後休業支援給付金の要件も満たせます。前職の期間を通算できる場合があるので、ハローワークで確認してください。
パートやアルバイトでも対象になりますか?
雇用保険の被保険者であれば、雇用形態を問わず対象になり得ます。雇用保険に入っていない場合や、受給資格を満たさない場合は対象外です。個人事業主、経営者、フリーランスも雇用保険の被保険者ではないため、土台の給付が出ません。
申請が遅れた、順番を間違えた場合はどうなりますか?
土台の育児休業給付の支給決定前に単独で出すと不支給になり、支給決定後に再度申請することになります。後から配偶者の要件を満たした場合は、満たした日から10日以内に出します。期限を過ぎたときの扱いは、ハローワークに相談してください。
問い合わせ先と窓口はどこですか?
申請先は、事業所の所在地を管轄するハローワークです。内容や手続きの質問は、育児休業等給付コールセンター(0570-200-406、平日8時30分から17時15分、土日祝日と12月29日から1月3日を除く)で受け付けています。具体的な支給日は答えられないとされています。
