電力・ガス・化学プラントといった産業インフラの現場では、点検や監視の担い手が減っています。遠隔監視やAIによる設備点検の自動化に切り替えたくても、まず「何をどう導入するか」を計画に落とし込む段階でつまずく事業者が少なくありません。
スマート保安導入支援事業費補助金(計画策定支援)は、産業保安法令の適用を受ける設備を持つ中堅・中小企業が、スマート保安技術を導入するための事業計画づくりにかかる経費を支援する制度でした。補助上限額は2,000万円。この記事を書いている時点で、令和5年度分の募集はすべて終了しています。
スマート保安導入支援事業費補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(産業保安法令の適用設備を持つ中堅・中小企業、コンサルティング・ベンダー企業) |
| 制度名 | 令和5年度スマート保安導入支援事業費補助金(計画策定支援) |
| 対象業種 | 汎用(電力・ガス等の産業保安分野) |
| 利用目的 | DX・IT導入(遠隔監視・AI活用によるスマート保安技術の導入計画策定) |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 規定なし(公式ページに記載なし) |
| 補助上限額 | 2,000万円(20,000,000円) |
| 補助率 | 公式ページに記載なし(経済産業省 産業保安企画室へお問い合わせください) |
| 申請受付 | 2023年9月18日に終了 |
| 公式サイト | 経済産業省「令和5年度『スマート保安導入支援事業費補助金(計画策定支援)』」 |

「導入」ではなく「計画」を支援する制度だった点に注意
名称に「導入支援」とありますが、この回で補助されるのは設備そのものではなく、導入に向けた事業計画の策定費用です。産業インフラの安全性・効率性を維持・向上させることを目的に、遠隔監視やAIを使った設備点検の自動化などをどう組み込むか、計画段階から専門家の力を借りて詰める、という制度設計になっています。
対象は法令上の保安管理が必要な設備を持つ中堅・中小企業だけでなく、その計画策定を請け負うコンサルティング企業やベンダー企業も含まれます。単独申請と、複数社によるコンソーシアム申請のどちらも想定されていました。
次回の公募に備えるなら
スマート保安の推進は経済産業省が継続的に取り組んでいる政策テーマで、計画策定支援だけでなく、技術実証を支援するメニュー(スマート保安実証支援事業費補助金)も別途、年度ごとに公募されています。
- 経済産業省の公募情報ページを定期的に確認する:産業保安分野のスマート化関連メニューは名称・スキームを変えながら継続実施されています
- 自社が抱える保安業務の課題を棚卸ししておく:どの設備・どの点検業務を遠隔化・自動化したいか、先に整理しておくと計画書に落とし込みやすくなります
- 連携できるベンダー・コンサル企業のあたりをつけておく:単独より連携体制のほうが計画の実現可能性を示しやすい分野です
よくある質問
今から申請できますか?
令和5年度分(今回ご紹介した回)の募集は2023年9月18日に終了しています。スマート保安関連の補助金は年度を変えて継続実施される傾向があるため、経済産業省の公式ページで最新の公募状況を確認してください。
個人事業主でも申請できますか?
産業保安法令の適用を受ける設備を持つ中堅・中小企業を主な対象とした制度です。個人事業主が該当するかは、経済産業省への直接確認をおすすめします。
どんな設備が対象になりますか?
この回で補助されるのは設備そのものではなく、計画策定にかかる経費です。実際の設備導入・技術実証には、別枠のスマート保安実証支援事業費補助金など、後続のメニューを確認する必要があります。
