省エネ設備を入れ替えれば、その分の削減量は「カーボンクレジット」として取引できます。ただし、クレジットとして認められるには第三者機関の審査を通す必要があり、そこに数十万円単位の費用がかかることが、中小企業がこの仕組みに参入できない一番の壁でした。東京都の「カーボンクレジット創出支援事業」は、その審査費用そのものを補助する制度です。
カーボンクレジット創出支援事業の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | カーボンクレジット創出支援事業 |
| 対象業種 | 指定なし(都内に事業所を持つ中堅・中小企業) |
| 利用目的 | 脱炭素・環境対策(カーボンクレジットの創出) |
| 対象地域 | 東京都内(本店または主要な事業所が都内にあること) |
| 従業員数 | 公式ページに記載なし(クール・ネット東京へお問い合わせください) |
| 補助上限額 | プロジェクト登録費用は300万円(対象経費の3分の2)。クレジット認証費用の上限額は公式ページに記載なし(お問い合わせください) |
| 補助率 | 3分の2以内 |
| 申請受付 | 令和8年5月20日~令和9年3月31日(予算上限に達し次第終了) |
| 公式サイト | クール・ネット東京「カーボンクレジット創出支援事業」 |

「設備を入れる費用」ではなく「認証を通す費用」を補助する制度です
東京都にはこれまでも脱炭素関連の補助金が数多くありますが、その多くは設備投資そのものに対する補助です。この制度は違います。対象になるのは、プロジェクト登録またはクレジット認証にかかるコンサルティング費用と、第三者機関による審査費用だけです。すでに省エネ設備を入れて削減効果が出ている事業者が、その成果をクレジットという形で証明し、取引できるようにするための後押しだと考えるとわかりやすいでしょう。
だからこそ、設備を導入する前の段階では申請できません。まず削減の実績があり、それをクレジット化する段になって初めて対象になる制度です。順番を取り違えると審査が通らないので注意してください。
補助は「プロジェクト登録」と「クレジット認証」の2段階に分かれる
補助対象経費は次の2つです。
- プロジェクト登録にかかる費用(上限300万円、対象経費の3分の2)
- クレジット認証にかかる費用(上限額は公式ページに記載がなく、クール・ネット東京への確認が必要)
登録段階のほうが手続きが重く、費用もかさむため上限額が明記されています。認証段階は案件によって費用の幅が大きいため、個別に確認する設計になっているとみられます。上限額が案件ごとに変わる部分があるので、見積を取る前に必ず問い合わせることをおすすめします。
申請の前に「事前申込」が必須
この制度は、募集期間中であればいつでも申請できるわけではありません。クール・ネット東京への事前申込を行い、その後に審査費用等の契約を結ぶ流れになっています。先に第三者機関と契約してしまうと、その費用は対象外になる可能性があります。事業計画の一環として動く場合は、契約前にクール・ネット東京へ相談する段取りを組んでおきましょう。
よくある質問
すでに省エネ設備を導入済みでないと申請できませんか?
公式ページの記載からは、クレジット創出に取り組む中堅・中小企業であることが条件で、削減の実績や取り組みが前提になっています。具体的な要件は事業内容によって異なるため、申請前にクール・ネット東京へご確認ください。
補助上限300万円はクレジット認証費用にも使えますか?
公式ページにはプロジェクト登録費用について上限300万円・3分の2補助と明記されていますが、クレジット認証費用の上限額の記載はありません。(クール・ネット東京へお問い合わせください)
予算がなくなったら受付終了になりますか?
そうなる可能性があります。募集期間は令和9年3月31日までですが、予算の上限に達した時点で受付を終了する旨が案内されています。早めの相談をおすすめします。
