この事業で助成金を申請できるのは、令和8年度までです。実施要綱は、申請の募集期間を令和6年度から令和8年度と定めています。
令和8年度は、ソーラーカーポートが「地域活性化につながる再エネ設備」に加わりました。ガラスレス製品の太陽光への支援も強まっています。申請の受付は2027年3月31日までです。ただし予算は先着順で、受理した申請の交付額が予算を超えた日に受付が止まります。
地産地消型再エネ・蓄エネ設備導入促進事業の要点まとめ
正式名:地産地消型再エネ・蓄エネ設備導入促進事業
だれが
- 申請者
- 事業者(民間企業・個人事業主・学校法人・医療法人・社会福祉法人など)
- 対象業種
- 業種の指定なし(都内に事務所か事業所がある事業者)
- 利用目的
- 再エネ発電設備・熱利用設備・蓄電池の自家消費型の導入
- 対象地域
- 東京都内(設備の設置場所と電気の消費先が都内)
- 従業員数
- 規模の定めなし(中小企業等は助成率が高い)
いくら
- 補助上限額
- 上限2億円
- 補助率
- 中小企業等は発電設備3分の2以内、蓄電池4分の3以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月1日〜2027年3月31日(予算額に達し次第終了)
- 事業の完了
- 実績報告の最終期限は2027年11月30日(太陽光・蓄電池)
うちは対象になる?
次の6つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
申請できるのは、法人格のある事業者か個人事業主です。国と地方公共団体は対象になりません。本社が都外でも構いません。
FIT・FIPの認定を申請した設備は対象外です。FIT(固定価格買取制度)とFIP(市場価格に上乗せする制度)は、再エネの電気を売るための国の仕組みです。認定を廃止する届出を済ませていれば、申請できます。申請したあとで認定を申し込んだ場合も、対象外になります。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 売電が主な目的の発電設備
- ✕ 可搬式の蓄電池
- ✕ 国や都、区市町村の建物で使う電気
- ✕ 住居部分で使う電気
- ✕ すでにFIT認定を受けた設備
発電した電気は、設備を置いた施設で使うのが基本です。休日などに余った電気を、FIT・FIPによらず売ることは認められています。ただし発電量が消費量を上回る事業は対象外です。
中小企業者とは、中小企業基本法第2条第1項の基準を満たす会社のことです。業種ごとに資本金と従業員数の上限があり、どちらか一方を満たせば該当します。
| 業種 | 資本金 | 常時使用する従業員 |
|---|---|---|
| 製造業、建設業、運輸業、その他 | 3億円以下 | 300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
| 小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
複数の業種を営むときは、売上高が大きい方が主たる業種です。個人事業主、学校法人、医療法人、社会福祉法人なども、会社の規模に関係なく高い助成率が使えます。
いくら助成される?
助成額は、対象経費に助成率を掛けた額です。太陽光と蓄電池には、設備の能力に応じた単価の上限もあります。助成率の計算と単価の計算のうち、小さい方が助成額になります。上限は1事業につき2億円です。
| 設備 | 中小企業等 | 大企業など |
|---|---|---|
| 再エネ発電設備(太陽光など) | 3分の2以内 | 2分の1以内 |
| ガラスレス製品の太陽光(追加要件を満たすもの) | 5分の4以内 | 4分の3以内 |
| 再エネ熱利用設備 | 4分の3以内 | 3分の2以内 |
| 同時に設置する蓄電池 | 4分の3以内 | 3分の2以内 |
| 蓄電池の単独設置(上限900万円または800万円) | 4分の3以内 | 3分の2以内 |
蓄電池単独の上限は、中小企業等が900万円、大企業などが800万円です。
単価の上限は次のとおりです。
- 太陽光:中小企業等が1kW当たり20万円、大企業などが15万円
- ガラスレス製品の太陽光:中小企業等が30万円、大企業などが25万円
- 蓄電池:中小企業等が1kWh当たり15万円、大企業などが13万円
計算例です。助成額の千円未満は切り捨てます。
- 製造業の工場の屋根に太陽光50kW、経費1,000万円:1,000万円 × 2/3 = 666万6千円(50kW × 20万円 = 1,000万円より小さい)
- 同じ工場で30kW、経費1,200万円:1,200万円 × 2/3 = 800万円 → kW単価の上限で600万円
- 社会福祉法人の介護施設が太陽光と蓄電池20kWhを同時に設置、蓄電池の経費600万円:600万円 × 3/4 = 450万円 → kWh単価の上限で300万円
- 大企業の本社ビルに太陽光50kW、経費1,000万円:1,000万円 × 1/2 = 500万円(50kW × 15万円 = 750万円より小さい)
蓄電池が助成の対象になるのは、再エネ発電設備の発電容量に5時間を掛けた容量までです。太陽光が7kWなら、対象は35kWhまでです。
太陽光と蓄電池以外の発電設備は、投資回収年数で上限が決まります。自己負担額を、電気代の年間削減額(維持費を引いた額)で割った年数です。国など他の補助金を使うときは、その分を経費から引いて計算します。
何に使える?
対象は、設計費、設備費、工事費の3つです。助成事業を行うために直接必要な、最低限の経費に限ります。
対象にならないもの
- 交付決定の日より前に契約した経費
- 消費税と地方消費税
- 土地の取得費と賃借料
- 建物の建設費(ソーラーカーポートを除く)
- 既存の構築物の撤去・移設・処分の費用
- 植栽や駐車場などの外構工事費
- 系統連系の申請など、各種の申請費用
- 日射計や気温計などの気象計、売買電用の電力量計、予備品、中古品
- 各種の保険・保証料(設備の延長保証を含む)、通信費
対象になるもの
- 設計費(事前調査費、基本設計、実施設計)
- 設備費(機器の購入・製造・据付け、輸送費、保管費、計測機器)
- 工事費(配管・配電の工事、必要最低限の機械基礎工事、法令で必要な工事)
- 設備を置くための足場、屋上の防水・補強工事(設備を置く面積の分だけ)
- 工事に付く諸経費・一般管理費、法定福利費、試運転調整費
リユース品で作られ、製品として販売されている蓄電池は、中古品でも対象です。
申請の流れ
- 見積書を2社以上から集める(事業者→施工業者。設備と施工を分けて契約するなら、それぞれ2社以上。仕様は同等程度の±10%以内で比べます)
- 交付申請を電子申請で出す(事業者→公益財団法人東京都環境公社。2027年3月31日17時必着)
- 審査を待つ(公社。受理から交付決定通知まで2〜3か月が目安)
- 交付決定通知書が届いたら、契約して着工する(事業者→施工業者)
- 工事と支払いを終え、実績報告を出す(事業者→公社。完了から30日以内か最終期限の早い日まで)
- 確定通知を受け、入金を待つ(公社→事業者。報告の受理から2〜3か月で確定通知、その約1か月後に入金)
交付決定とは、公社が助成金の交付を決めて通知書を送ることです。交付決定の日より前に結んだ契約の経費は、助成の対象になりません。国の補助金と同時に申請するときも同じです。
申請前の書類の確認は、事前審査にあたるため受け付けていません。電子申請の前に、メールアドレスの登録フォームから登録します。
実績報告の最終期限は、設備で分かれます。太陽光、太陽熱、蓄電池単独は、交付申請をした翌年度の11月末日17時です。それ以外の設備は翌々年度の11月末日17時です。令和8年度に申請した太陽光なら、2027年11月30日です。
必要な書類
準備できた 0 / 12
登記簿謄本は法人のみです。中小企業者の確認書類は、中小企業として申請し、登記簿の資本金が基準を超えるときに、従業員数を示す書類(源泉徴収票の法定調書合計表など)を出します。個人事業主は、青色申告者であることを示す書類(直近1年分)と開業届の写しを出します。
登記簿謄本は、履歴事項全部証明書ではなく現在事項全部証明書で、発行から3か月以内のものです。誓約書は、申請者のほか共同申請者と手続代行者の分も要ります。認証・耐類焼の証明書は、太陽光はモジュールの認証、蓄電池は類焼試験に適合した第三者機関の証明です。カタログのURLで確かめられないときに出します。認証のない機器は申請できません。
発電設備では、発電量の計算根拠、単線結線図、省エネ診断の申込書(写し)も要ります。診断を受けられない事業者は「省エネルギー推進体制図」を出します。2026年8月3日の公表では、診断の申込が多く時間がかかるため、体制図の提出が案内されています。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に契約した:その経費は対象外です。取消しの具体例にも挙がっています。
- FIT・FIPに認定を申請した:申請後に認定の申込が確認されると、対象外になります。
- 都の資金が原資の別の助成金と重ねた:同じ経費では併給できません。
- 実績報告が期限を過ぎた:提出期限を過ぎると、助成の対象外になります。
- 処分制限期間に設備を処分した:太陽光は17年(建物附属設備は15年)、蓄電池は6年です。事前の承認が要り、算出金の納付を求められることがあります。
- 予算が尽きた:予算を超えた日に受理が止まります。その日に届いた申請は、残額を件数で割った額が上限です。
令和8年度の変更点・併用・融資
- 地域活性化につながる再エネ設備に、ソーラーカーポートが加わりました。営農型太陽光と、廃材などを使うバイオマス発電も同じ枠です。助成率は中小企業等で4分の3以内で、手引きは別冊です。ソーラーカーポートは新設で、災害対応の拠点施設の駐車場に置くか、出力100kW以上などが条件です。この枠は、非常時に電気を地域へ提供する協定を結ぶなど、設置地域との関係づくりも要件です。
- ガラスレス製品の太陽光は、追加要件を満たすと助成率が上がります。要件を満たさなくても、助成対象にはなります。その場合の助成率は、通常の再エネ発電設備と同じです。
- 令和9年度から、系統連系の手続きでJC-STARの★1以上の適合ラベルを取った製品を使う方針が示されています。IP通信を使う蓄電池や太陽光は、設置時期によって対象外になる可能性があります。
- 国や他の自治体の補助金とは併給できます。先方に制限がないか、窓口で確かめてください。都の資金が原資の助成金とは併給できません。
- この助成金は、東京都中小企業制度融資の「HTT・ゼロエミ」の対象です。信用保証料が優遇されます。交付決定を受けた事業者が対象です。
よくある質問
太陽光だけで、蓄電池なしでも対象になりますか?
対象になります。再エネ発電設備だけで申請できます。蓄電池は、発電設備と同時に設置する場合に、発電容量の5時間分まで助成されます。蓄電池を後から単独で入れる場合は、別の枠です。その枠には、中小企業等で上限900万円、大企業などで上限800万円がかかります。
蓄電池だけを後付けできますか?
できます。既設の再エネ設備に新しく併設する場合も含みます。対象は都内の特定の施設で、住居部分は除きます。定置用に限り、可搬式は対象外です。既設の太陽光があるなら、対象の蓄電容量は太陽光の出力×5時間までです。7kWなら35kWhで、超える分は対象外です。すでに蓄電池がある施設への増設は、単独の枠では対象になりません。FIT・FIPの認定を受けた設備に付ける蓄電池も対象外で、認定の廃止届を出していれば申請できます。耐類焼性の第三者証明書も要ります。
余った電気を売ってもいいですか?
休日などに余った電気を、FIT・FIPによらず個別の契約で売ることは認められています。ただし年間発電量は、電気を使う施設の年間消費電力量の範囲内にします。売電が目的で、発電量が消費量を上回る事業は対象外です。20kW未満では、実績報告までに売電の契約書が必要になることがあります。
発注や契約は、いつからできますか?
交付決定日以降です。交付決定の日より前に契約した経費は、助成の対象になりません。例外は、キュービクル(高圧受変電設備)の中の機器です。納期が間に合わない見込みなら、助成対象外の経費として別に発注、契約することを条件に、交付決定より前の発注が認められます。助成対象の設備と一括の発注はできません。
申請してから入金まで、どれくらいかかりますか?
目安は、交付決定通知までが2〜3か月です。工事のあと実績報告を出すと、受理から2〜3か月で額の確定通知が届きます。入金はその約1か月後です。書類に不備があると審査が止まるため、さらに延びます。修正の依頼から30日以内に直さなければ、申請は取り下げたものとみなされます。
リースやPPAでも使えますか?
使えます。設備の所有者であるリース事業者または発電事業者が助成対象事業者になり、電気を使う需要家と共同で申請します。助成金は所有者に支払われます。リースでは、使用料金から助成金相当分を減らす決まりです。当事者間で減額が不要と合意していれば、不要です。同じ事業で、自己購入とリースを併用することはできません。
ビルのテナントでも申請できますか?
申請できます。ただしビルのオーナーの許可を得てからです。電力の契約がテナント単位かビル全体かを確かめ、電気を使う施設の住所が書かれた電力会社の明細書を出します。社宅や寮などの住居部分と電気契約が分かれていないと、対象外です。申請者の本社が都外でも、設置場所と消費先が都内にあれば申請できます。
設備を都外に置く場合はどうなりますか?
別の事業になります。東京電力エリア内(都内のほか神奈川、埼玉、千葉、栃木、群馬、茨城、山梨、静岡の富士川以東)に設備を置き、その施設で電気を使う場合です。発電で得た環境価値を、都内の事業所で自ら利用することが条件です。内容は公社の「都外設置」のページで確かめてください。
申請を業者に代行してもらえますか?
できます。手続代行者を立てる場合は、申請書への記載が必要です。代行者は、助成対象事業者の要件を満たし、暴力団などに当たらない者でなければなりません。公社からの質問や修正の依頼は、原則として代行者に連絡が届きます。交付決定通知書などの送付先は、助成対象事業者です。
予算の残りは分かりますか?
公社のホームページで公表される場合があります。公表されていないときは、問い合わせても教えてもらえません。受付は先着順で、予算を超えた日に止まります。申請書類の作成には時間がかかるため、期限の2027年3月31日を待たずに早めに動くのが安全です。
太陽光以外の発電設備も対象ですか?
対象です。風力、水力、地熱、バイオマスの発電設備が含まれます。水力は発電出力1,000kW以下、バイオマスはバイオマス依存率60%以上などの条件があります。助成額は、投資回収年数が処分制限期間を下回るときに、対象経費に助成率を掛けて決まります。上回るときは、年間の削減額から計算します。
問い合わせ先はどこですか?
申請の手続きは、クール・ネット東京(公益財団法人東京都環境公社、03-5990-5067)です。平日の9時〜12時と13時〜17時に受け付けています。事業の概要は、東京都産業労働局の事業者エネルギー推進課(03-5000-8001)に聞けます。要綱や手引きにない点は、公社のお問い合わせフォームから送ります。
