助成金

【東京都】多摩・島しょ地域資源承継助成金とは?最大150万円

#地域補助金#地域

同じ東京都でも、23区と多摩・島しょ地域とでは事業承継の担い手事情が違います。区部には後継者候補となる人材が集まりやすい一方、多摩・島しょ地域は地元の商店や工房を継ぐ人材の確保がより難しくなっています。「多摩・島しょ地域資源承継支援助成金」は、この地域差を踏まえて対象地域を多摩・島しょ地域に限定した助成金です。

多摩・島しょ地域資源承継支援助成金の要点まとめ

項目内容
申請者事業者(法人・個人事業主)
制度名多摩・島しょ地域資源承継支援助成金
対象業種指定なし(多摩・島しょ地域の小規模事業者)
利用目的事業承継(後継者育成・設備導入・販路開拓・店舗改修等)
対象地域東京都の多摩・島しょ地域(23区は対象外)
従業員数小規模事業者(原則20人以下、商業・サービス業は5人以下)
補助上限額Aタイプ100万円、Bタイプ150万円、Cタイプ150万円
補助率3分の2以内
申請受付第1次:6月5日/第2次:7月17日/第3次:8月28日
公式サイト東京都「多摩・島しょ地域資源承継支援助成金」
横にスクロールできます

多摩・島しょ地域資源承継支援助成金の対象・金額・締切の概要

対象地域は多摩・島しょ地域のみ。23区の事業者は対象外です

対象地域は東京都の多摩・島しょ地域です。実施主体も23区中心の団体ではなく東京都商工会連合会で、多摩・島しょ地域の商工会をベースにした助成金だと分かります。23区で事業承継を検討している場合は、この記事の別の制度(東京都中小企業振興公社の「事業承継支援助成金」)を確認してください。

タイプは3つ。「今の経営者」か「承継後の経営者」かで分かれる

  • Aタイプ: 現経営者(承継前3年以内)向け。上限100万円
  • Bタイプ: 承継後の経営者(承継後3年以内)向け。上限150万円
  • Cタイプ: 経営資源や事業を譲り受ける側(創業予定者、または引継後3年以内の小規模事業者)向け。上限150万円

対象経費は後継者育成、設備導入、販路開拓、店舗改修、製造ラインの導入費用、人件費などと幅広く設定されています。承継の前段階(現経営者)と後段階(新経営者・譲受者)の両方を助成対象に含めているのがこの制度の設計で、「承継したら終わり」ではなく、承継後の経営の立て直しまで支援しようとする作りです。

Aタイプより後段階のタイプのほうが上限額が高い

Aタイプ(承継前)の上限100万円に対し、B・Cタイプ(承継後・譲受)は上限150万円です。承継の準備段階よりも、実際に経営を引き継いだあとの設備投資や販路開拓のほうが費用がかさみやすいことを踏まえた金額設定だと考えられます。事業承継を検討している段階では上限が低く見えても、承継が完了したあとにもう一段高い上限で申請できる仕組みだと理解しておくとよいでしょう。「承継前だから」とAタイプだけで検討を終えず、承継後の設備投資まで見据えて計画を立てておくと、使える助成額が変わってきます。

よくある質問

島しょ地域の事業者も対象になりますか?

なります。対象地域は「多摩・島しょ地域」であり、多摩地域だけでなく伊豆・小笠原諸島などの島しょ地域も含まれます。

Aタイプで申請したあと、Bタイプでも申請できますか?

公式ページには複数タイプへの連続申請の可否についての明記がありません。(東京都商工会連合会企業支援課承継支援室へお問い合わせください)

商工会の会員でなくても申請できますか?

公式ページには会員限定であることの明記はありませんが、実施主体が商工会連合会であるため、事前に地元の商工会へ相談することをおすすめします。

【攻略ガイド】採択される事業計画のつくり方

無料記事では、この補助金に「4つの枠があること」「いくらもらえるか」「直近15次公募の締切」までをお伝えしました。ここから先は、同じ枠を選んでも、事業計画の書き方ひとつで採択・不採択が分かれるという話をします。事業承継・M&A補助金の審査で何が見られているか、どう書けば伝わるかを、実際の記入パターンで見ていきましょう。

1. 事業承継・M&A補助金の"審査の勘所"

事業承継・M&A補助金の事業計画には、他の設備投資系の補助金とは違う、この補助金ならではの前提があります。それは「自社の計画だけでは完結せず、承継やM&Aの"相手方"が実在して初めて成立する」という点です。専門家活用枠・PMI推進枠は、相手方との交渉状況や合意内容が具体的であるほど、計画に説得力が出ます。

その上で、審査で見られる観点は大きく3つに整理できます。

観点審査で見られること
①承継・M&Aの必要性の説明力なぜ今、承継やM&Aが必要なのか(後継者不在、譲渡側の高齢化、事業規模拡大など)が、自社の状況に即して具体的に書けているか
②シナジー(相乗効果)の具体性譲り受ける・譲り渡す相手と組むことで何が生まれるか(顧客基盤・技術・人材・店舗網など)。「継ぐ」「買う」という行為そのものではなく、その先の展望が描けているか
③PMI(統合後)の実現可能性特に買い手側・専門家活用枠では、統合後に経営・組織・システムをどう一体化させるかの道筋が、PMI推進枠を使わない場合でも問われる
横にスクロールできます

事業承継促進枠では、これに加えて「承継後の取組が経営革新に資するものかどうか」が問われます。単に古い設備を同じものに置き換えるだけでは経営革新とは評価されにくく、新しい商品・サービス・生産方式・顧客層への展開など、承継を機にした"変化"が計画に組み込まれているかが見られます。

多くの事業計画が弱くなりやすいのは、「承継する」「M&Aをする」という行為自体が目的化してしまい、その後どう事業が変わる・伸びるのかが書けていないパターンです。

2. 採択される事業計画の骨子

枠によって骨子は少しずつ異なりますが、共通しているのは「現状→なぜこの取組が必要か→その先どうなるか→効果の見込み」という流れです。

ここから先は

残り 5,205 / 図版3

無料会員登録で、攻略ガイドを最後まで読めます

数多くの補助金を見てきた専門家が作成した攻略ガイドが無料で見放題。

今すぐ会員登録ログイン

免責事項: 本記事の内容は2026年7月時点で確認できた情報にもとづきます。助成上限額・助成率・対象要件・受付状況は変更される場合があるため、申請前に必ず東京都の公式ページで最新の内容をご確認ください。

出典(一次情報)

この記事を書いた人
白木さん|元・自治体職員
制度をつくる側にいた元・自治体職員(産業振興)

市の産業振興課で補助金の設計・審査に関わってきました。「なぜこの要件があるのか」を制度の目的から説明できるのが強みです。窓口では伝えきれなかった制度の意図まで踏み込んで書きます。掲載内容は公募要領などの一次情報をもとに整理しています。

本記事は情報提供を目的としており、補助金の採択・交付を保証するものではありません。 補助上限額・補助率・締切等の内容は変更される場合があります。申請にあたっては、必ず 公式サイト・最新の公募要領をご確認ください。