人手が足りない工程を機械とシステムで置き換える。受発注や配車の流れをデジタルで組み直す。AIを業務に組み込む。燃料を電気に替えて排出を減らす。そうした取組みの設備費やシステム費を、富山県が最大1,000万円まで補助する制度です。
第3次の受付は、当初募集が2026年7月31日、追加募集が9月4日で終わりました。次の募集は事務局のページで確かめてください。全ての枠で、事業の期間中に事業場内の平均時給を10円以上引き上げることが必須です。
富山県中小企業トランスフォーメーション補助金の要点まとめ
正式名:富山県中小企業トランスフォーメーション補助金(第3次募集)
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主・フリーランス)
- 対象業種
- 業種の指定なし(許認可が要る業種は取得済みが条件)
- 利用目的
- 省力化・省人化、DX、AI導入、GX(脱炭素)
- 対象地域
- 富山県内(本社登記が県内)
- 従業員数
- 業種ごとの基準あり(中小企業者・小規模企業者)
いくら
- 補助上限額
- 1,000万円(モデル枠。他の枠は500万円)
- 補助率
- 中小・組合1/2〜2/3、小規模2/3〜3/4(枠で異なる)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年2月27日〜2026年7月31日(追加は8/10〜9/4。終了)
- 事業の完了
- 2027年1月8日まで(実績報告の提出期限)
うちの会社は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ みなし大企業に当たる
- ✕ 必要な許認可を取っていない
- ✕ 設備の更新だけで終わる計画
- ✕ 性風俗関連の営業をしている
DXパートナーの支援は、GX枠だけ要りません。DXパートナーは、県のとやまDXコンソーシアムに登録されたITベンダーなどです。登録には2〜3週間かかり、申請の時点で登録と支援が済んでいないと受理されません。
対象者は、中小企業者・小規模企業者・NPO法人・医療法人・社会福祉法人・組合です。個人事業主とフリーランスも、中小企業者か小規模企業者に当たれば申請できます。基準は次のとおりです。どちらか一方を満たせば当たります。
| 業種 | 資本金 | 従業員(中小企業者) | 従業員(小規模企業者) |
|---|---|---|---|
| 製造業・建設業・運輸業ほか | 3億円以下 | 300人以下 | 20人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 | 5人以下 |
| サービス業(飲食業を除く) | 5,000万円以下 | 100人以下 | 5人以下 |
| 小売業(飲食業を含む) | 5,000万円以下 | 50人以下 | 5人以下 |
小規模企業者は、従業員数だけで見ます。従業員には、役員、家族従業員、所定労働時間が正社員の3/4以下のパートなどは数えません。
みなし大企業は、同じ大企業が株式や出資の1/2以上を持つ会社です。大企業が2/3以上を持つ会社や、役員の1/2以上を大企業の役員か職員が兼ねる会社も当たります。
労働生産性は、従業員が働いた時間あたりに生む成果の大きさです。手引きは、直近の期末決算と、事業完了の1年後・2年後を比べるよう求めています。
創業したばかりの会社も対象です。ただし省力化・省人化モデル枠は対象外で、DX枠とGX枠の補助率引上げには、前年度の給与の支払実績が要ります。
いくらもらえる?
枠は4つで、上限額と補助率が違います。補助率の矢印は、給与支給総額(月額)を前年同月比で3%以上引き上げたときの補助率です。省力化・省人化モデル枠とAI導入枠には、この引上げの仕組みがありません。
| 枠 | 上限額 | 下限額 | 補助率 | 必須の効果 |
|---|---|---|---|---|
| 省力化・省人化モデル枠 | 1,000万円 | 200万円 | 中小・組合2/3、小規模3/4 | 労働生産性4%以上向上、給与総額3%以上増 |
| DX枠 | 500万円 | 100万円 | 中小・組合1/2→2/3、小規模2/3→3/4 | 労働生産性3%以上向上 |
| AI導入枠 | 500万円 | 100万円 | 中小・組合2/3、小規模3/4 | 労働生産性4%以上向上 |
| GX枠 | 500万円 | 100万円 | 中小・組合1/2→2/3、小規模2/3→3/4 | 二酸化炭素排出量1%以上削減 |
下限額は、補助額がこの額以上になる事業だけが対象という意味です。通常の補助率で計算して、必要な事業費は次のとおりです(税抜)。
| 枠 | 中小企業者 | 小規模企業者 |
|---|---|---|
| 省力化・省人化モデル枠 | 300万円以上 | 266.7万円以上 |
| DX枠・GX枠 | 200万円以上 | 150万円以上 |
| AI導入枠 | 150万円以上 | 133.4万円以上 |
DX枠とGX枠は、給与支給総額を3%以上上げると補助率が1段上がります。たとえば事業費600万円なら、補助額は300万円から400万円に増えます。
- 製造業が検品と包装の工程を自動化する(モデル枠・中小企業者):1,500万円 × 2/3 = 1,000万円
- 運輸業が配車システムを入れる(DX枠・中小企業者):600万円 × 1/2 = 300万円(賃上げの要件を満たすと 600万円 × 2/3 = 400万円)
- 小規模な飲食店が注文システムとAIのメニュー分析を入れる(AI導入枠):300万円 × 3/4 = 225万円
- 製造業が生産設備の燃料を灯油から電気に替える(GX枠・中小企業者・賃上げの要件を満たした場合):900万円 × 2/3 = 600万円 → 上限の500万円
事業の中身は手引きの事例にもとづき、事業費は計算のための例です。
何に使える?
対象にならないもの
- 消費税・地方消費税
- 申請書類(実績報告を含む)の作成費
- すでに導入しているソフトウェアの更新料
- 紙台帳の電子化だけ、機械の自動化だけ、システムの導入・更新だけで終わる事業
- 社員にPCやタブレットを配るだけのテレワーク事業
- 事務用品・消耗品、ホームページの製作・更新、公道を走れる車両
- LED照明への更新と、単なる太陽光発電設備の導入(GX枠)
- 解雇などで人を減らすだけの計画
対象になるもの
- 機械装置・システム費(購入費、設置工事費、専用ソフトの購入費)
- 備品購入費、改装等工事費、設備処分費
- 外注費、謝金、旅費、印刷製本費、通信運搬費、借料、雑役務費
PC・タブレット・プリンターなど汎用性が高い備品は、補助事業だけで使うと事業計画書で説明できるときに限り、対象になり得ます。
DXパートナーの計画づくりや診断、コンサルティングの費用も対象です。ただし補助額の上限は100万円で、設備導入の補助額を超えない範囲に限ります。
見積書の日付が2026年2月3日より前の経費は、すべて対象外です。着手日は見積書の日付で判断され、社会福祉法人だけは2026年4月1日が始まりです。事前着手はできるので、交付決定の前に発注や支払いをしても対象になります。ただし不採択でも費用は戻りません。
見積りは1件の発注ごとに取ります。10万円以上(税込)の工事・設備・備品は複数の業者から取ります。PCやタブレットなどは、金額が小さくても複数の業者からです。
申請の流れ
- DXパートナーを探して支援を受ける(事業者→登録済みのITベンダーなど。GX枠は不要)
- 見積りを取り、事業計画書と収支計画書を作る(事業者→発注先)
- オンラインか郵送で申請する(事業者→事務局。郵送は持参不可。第1〜5回は必着、第6回と追加募集は当日消印有効)
- 審査を受けて交付決定の通知を受ける(事務局→事業者。メール)
- 事業を進めて、2027年1月8日までに支払いを終える(事業者。原則は銀行振込)
- 実績報告書を出す(事業者→事務局。完了後20日以内か1月8日の、早い日まで)
- 検査を受け、額の確定後に補助金を受け取る(事務局→事業者。原則は精算払い)
第3次の当初募集は、6回の随時締切でした。審査は回ごとに進み、不備のない申請から順に見られました。
必要な書類
準備できた 0 / 9
交付申請書は、郵送で申請するときだけ要ります。登記簿謄本は、発行から3か月以内の法人向けの書類です。個人は代わりに本人確認書類を出します。許認可の写しは、飲食店営業許可のように許認可が要る事業だけで要ります。補助率の引上げを希望するときは、給与支給総額の引上げの誓約書も出します。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 賃上げが実績で届かない:実績報告のときに時給10円以上の引上げがないと、補助金は交付されません。モデル枠は給与総額3%の引上げも必要です。
- 補助額が下限に届かない:実績報告のときの補助額が下限(モデル枠200万円、他の枠100万円)未満だと、交付されません。
- 2026年2月3日より前の見積書や支出がある:その経費は対象外です。見積書の日付で着手日を判断します。
- 支払いの方法や期限が合わない:2027年1月8日までに払う必要があります。手形、相殺、ファクタリングは対象外です。
- 計画と実際の結果が違う:計画書、報告書、実際の結果に相違があると対象外になります。50万円以上の財産は、処分に事前の承認が要ります。
第3次の追加募集と、前の回からの変更点
第3次は、当初募集のあとに追加募集がありました。2026年8月10日から9月4日までで、募集の枠はDX枠・AI導入枠・GX枠だけです。省力化・省人化モデル枠の追加募集はなく、採択予定は40〜60件程度でした。第3次で採択された事業者は、追加募集に申請できませんでした。
第1次・第2次から変わった点は次のとおりです。第1次・第2次の資料の要件を、そのまま当てはめないでください。
- 省力化・省人化モデル枠とAI導入枠が新設され、課題見える化枠がなくなった
- GX枠以外で、DXパートナーの支援が必須になった
- 随時締切方式が入り、交付決定の目安が公開された
- 第1次・第2次で採択された枠への申請は不可(DX枠の採択者はAI導入枠に申請できる)
不採択でも、1回に限り再申請ができました。
申請の代行を頼むときの注意
手引きは、高額な成功報酬を請求する業者に注意するよう呼びかけています。申請代行を主な仕事とする業者や、金額が不透明な契約、作成支援者名を書かないよう求める業者が、不適切な例に挙がっています。
申請書類の作成費は、実績報告を含めて補助の対象外です。申請書には、作成支援者名と報酬金額を参考情報として書く欄があります。
よくある質問
個人事業主やフリーランスでも申請できますか?
申請できます。事務局の案内に「個人事業主、フリーランスも利用可」と書かれています。ただし、県内に主たる事務所か事業所があること(本社登記が県内)が条件です。中小企業者か小規模企業者の基準にも当たる必要があります。みなし大企業や、必要な許認可を取っていない事業者は対象外です。本人確認書類と確定申告書の写しを出します。
どの枠に申請すればよいですか?
取組みの中身で選びます。人手不足に対応する全社的な取組みはモデル枠、デジタル技術で業務の流れを変えるならDX枠、AIを使うならAI導入枠、二酸化炭素の排出を減らすならGX枠です。同じ募集期間に申請できる枠は1つだけです。モデル枠は採択が10件程度で、単独の設備更新は対象になりません。迷うときは事務局に相談してください。
DXパートナーとは何ですか。いつまでに登録が必要ですか?
とやまDXコンソーシアムに登録された、ITベンダーなどの支援者です。GX枠以外では、登録済みの支援者の支援を受けて申請することが必須でした。申請の時点で登録と支援が済んでいないと、受理されません。登録には通常2〜3週間かかります。申請書類の作成を手伝うだけの支援は、DXパートナーの支援として認められません。
補助率に幅があるのはなぜですか?
DX枠とGX枠は、賃上げの要件を満たすと補助率が上がるためです。事業の期間中に給与支給総額(月額)を前年同月比で3%以上引き上げると、中小・組合は1/2から2/3、小規模は2/3から3/4になります。実績報告のときに満たさなければ、通常の補助率で計算し直します。資金計画は、低いほうの補助率で立てると安全です。
平均時給10円の引上げは、どう数えますか?
毎月払う基本的な賃金で、事業場内の平均時給を出します。賞与、時間外や休日や深夜の割増賃金、精皆勤手当、通勤手当、家族手当は除きます。対象は、比べる2つの時点とも富山県内の事業所にいる常時使用の従業員です。片方の時点にしかいない人は数えません。実績報告のときに最低賃金を下回る従業員がいると、補助金は交付されません。
交付決定の前に発注や支払いをしてもよいですか?
できます。この補助金は事前着手が可能で、採択の前の契約・発注・支払いも対象です。ただし条件が1つあり、見積書の日付が2026年2月3日以降であることです。社会福祉法人は4月1日以降です。審査で不採択になっても費用は戻らないため、不採択のときの負担と資金の手当てを決めてから動いてください。
第1次・第2次で採択されていても申請できましたか?
別の枠なら申請できました。第1次・第2次で採択された枠と同じ枠には申請できません。ただし第1次・第2次のDX枠で採択された事業者は、AI導入枠に申請できます。追加募集では、この制限がなくなり、全ての枠に申請できました。ただし第3次募集でいずれかの枠に採択された事業者は、追加募集に申請できません。
不採択だったときは、再申請できますか?
1回に限り、事業内容を見直して再申請できました。再申請で申請できる枠には決まりがあり、省力化・省人化モデル枠で不採択になった事業者は、モデル枠・DX枠・AI導入枠に再申請できます。DX枠はDX枠だけ、AI導入枠はDX枠とAI導入枠、GX枠はGX枠だけです。追加募集では、第3次で不採択になった事業者も、第5回までの分が申請できました。
補助金はいつ受け取れますか?
原則は、事業を終えて実績報告を出し、検査を受けたあとの精算払いです。実績報告は、完了後20日以内か2027年1月8日の、早い日までに出します。検査で問題がなければ額が確定し、請求のあとに銀行振込で支払われます。事業に必要なときは、補助金の1/2以内を概算払いにできます。事業の実績がなければ返還を求められます。
設備を買ったあとに気をつけることは何ですか?
単価が50万円(税抜)以上の財産には、取得年度と補助金の名称を書いた標章を貼り、管理台帳を付けます。処分制限期間のうちに売却や廃棄をするときは、事前に承認の申請が要ります。承認なしに処分すると、補助金の全部か一部の返還を求められます。経理の書類は、事業年度の終了後5年間保存します。
創業したばかりでも申請できますか?
創業者も対象です。ただし省力化・省人化モデル枠は対象外です。DX枠とGX枠の補助率引上げは、比べられる前年度の給与の支払実績がないと対象外になります。営業活動の状況が分かる書類として、直近の確定申告書や決算書の写しを出すため、創業直後は書類がそろうかを先に確かめてください。
問い合わせ先はどこですか?
第3次の事務局(富山県新世紀産業機構の中小企業支援センター経営支援課)です。電話は076-444-5507で、受付は平日の9時から17時までです。来訪での相談は受け付けていません。まずQ&Aと手引きを確かめて、それでも分からないときに問い合わせる流れです。次の募集があるかも、事務局のページで確かめられます。
