富山市は、設備投資をする会社に賃上げを約束してもらう形で、費用の半分(上限500万円)を補助しました。ただし予算の上限に達したため、交付申請の受付はすでに終了しています。
終了した制度でも、読む意味はあります。認定計画と賃上げ表明という前提は、次に似た制度が出たときの準備にも使えるからです。
富山市 先端設備等導入加速化支援事業補助金の要点まとめ
正式名:富山市先端設備等導入加速化支援事業補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(市の認定を受けた中小企業等)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 生産性向上のための設備投資
- 対象地域
- 富山県富山市
- 従業員数
- 公式ページに記載なし
いくら
- 補助上限額
- 500万円
- 補助率
- 対象経費の1/2(千円未満切り捨て)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年2月2日〜2027年1月29日(予算の上限に達し受付終了)
- 事業の完了
- 完了後10日以内か2027年1月29日の早い日まで
うちの会社は対象だった?
次の4つにすべて当てはまると対象でした。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
先端設備等導入計画とは、中小企業等経営強化法にもとづく設備投資の計画です。富山市が審査して認定します。計画に賃上げ方針を書くため、補助金の前提もここで固まります。
対象の中小企業等は、中小企業等経営強化法が定める中小企業者です。業種ごとに資本金と従業員数の基準が異なるため、詳しくは商工労政課か認定の案内で確かめてください。
次のどれかに当たると対象外でした。
- ✕ みなし大企業である
- ✕ 認定を受けていない設備を買う
- ✕ 暴力団等と関係がある
みなし大企業とは、大企業が株式の半分以上を持つ、または役員の半数以上を大企業が兼ねるなど、中小企業でも大企業の傘下にある会社です。要綱は、複数の大企業が3分の2以上を持つ場合も含めています。
賃上げ3.0%は、雇用者給与等支給額(従業員への給与等の支給総額)の増加率です。年間5,000万円の会社なら、3.0%は150万円で、5,150万円以上にする方針を示すことになります。
いくら補助された?
対象経費の1/2です。端数は千円未満を切り捨てます。上限500万円に届くのは、対象経費が1,000万円以上のときです。
- 製造機械を1台更新する:400万円 × 1/2 = 200万円
- 検査設備をまとめて入れる:333万3,000円 × 1/2 = 166万6,500円 → 千円未満を切り捨てて166万6,000円
- 機械とソフトを一式入れる:1,200万円 × 1/2 = 600万円 → 上限の500万円
消費税と振込手数料は、対象経費に含みません。
補助は1事業者につき1回です。複数の設備を買う予定があるなら、1回の申請にまとめる必要がありました。
何に使えた?
対象にならないもの
- 交付決定日より前に着手(発注・契約)した設備
- リース契約・割賦販売契約で入れる設備
- 他の制度で助成を受けている経費
- 消費税・地方消費税・振込手数料
対象になるもの
- 市の認定計画に書いた先端設備等の導入費用
- 交付決定日以降に着手したもの
見積書を取るのは構いませんが、契約や発注は交付決定のあとです。
申請から受け取りまでの流れ
交付申請の受付は終了しています。参考として、制度の流れを示します。
- 認定申請を出す(事業者→富山市 商工労政課。賃上げ方針の表明を計画に入れる)
- 認定を受ける(富山市→事業者)
- 交付申請を出す(事業者→商工労政課。メール・郵送・窓口持参のいずれか)
- 交付決定を待つ(富山市→事業者。決定の前に発注しない)
- 設備を入れて、実績報告を出す(完了後10日以内か2027年1月29日の早い日まで)
- 額の確定と交付(富山市→事業者)
必要な書類
準備できた 0 / 6
実績報告では、実績報告書(様式第9号)・事業実績書・収支決算書・領収書の写し・導入した設備の写真が要ります。契約書か発注書(着手日が分かるもの)と納品書も出します。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に発注した:決定日より前に着手した経費は対象外です。
- リースで導入した:リースと割賦販売は、要綱で対象外とされています。
- 他の助成と重ねた:同じ経費に別の助成を受けていると対象外です。
交付後にも決まりがあります。補助で買った機械や重要な器具を処分するときは、市長の承認が要ります。帳簿と支出の証拠書類は、完了した年度の終了後5年間保存します。
計画の変更・税の特例・制度の期限
計画や事業を変えるときは、変更交付(承認)申請書を出します。補助対象経費の20%以内の軽微な変更なら、承認は要りません。
先端設備等導入計画の認定を受けて一定の設備を取得すると、固定資産税の特例が受けられる場合があります。補助金とは別の手続きです。詳しくは富山市の資産税課のページで確かめてください。
認定を受けた計画が賃上げ1.5%以上の方針だった場合、3%以上に直すには変更の手続きが要ります。この補助金の要件を満たす扱いになるかは、公式ページに書かれていません。商工労政課で確認してください。
補助金の要綱は、令和9年3月31日に廃止されます。その後の募集について、公式ページに記載はありません。
よくある質問
今から申請できますか?
できません。富山市の公式ページに、予算の上限に達したため交付申請の受付を終了したと書かれています。要綱に定めた受付期間は2027年1月29日まででしたが、期間内でも予算がなくなれば終わる制度でした。実績報告など交付決定後の手続きは、決定を受けた事業者が進めます。次の募集の有無は公式ページに記載がないので、商工労政課(076-443-2070)に確かめてください。
先端設備等導入計画とは何ですか?
中小企業等経営強化法にもとづいて、事業者が作る設備投資の計画です。富山市に認定申請を出し、審査を受けて認定されます。補助金は、この認定計画に書かれた設備だけが対象でした。認定の受付は、令和7年4月1日から2年間と市のページに書かれています。窓口は商工労政課で、郵送は受け付けていません。補助金の交付申請とは別の手続きなので、混同しないようにしてください。
認定を受ける前に買った設備は対象になりますか?
なりません。要件は2つあります。認定申請を令和8年2月2日以降に出していること、そして交付決定日以降に着手した設備であることです。認定計画のページにも、すでに取得した設備は認定や支援措置を受けられないと書かれています。設備を先に買ってから制度を探すと、どちらの要件も満たせません。買う前に認定と交付決定の順番を確かめます。
賃上げ3.0%は、実際に上げないといけませんか?
要綱が定めているのは、3.0%以上の賃上げを実施する方針を従業員に表明していることです。実際に上げたかどうかを要件とする条文は、要綱にありません。賃上げが未達成だった場合の扱いも、公式ページと要綱には書かれていませんでした。表明した以上は実行する前提で、資金計画を立てるのが安全です。心配な場合は、申請前に商工労政課へ確認してください。
リースで入れる設備は対象になりますか?
なりません。要綱は、先端設備等の定義からリース契約と割賦販売契約で導入するものを除いています。公式ページの注意事項にも、同じことが書かれています。購入して自社の資産にする設備が対象でした。支払い方法を分割にしたい場合は、リースと割賦以外の方法で買えるかを、見積もりの段階で販売元に相談してください。
他の補助金と併用できますか?
同じ経費で重ねることはできません。他の機関や制度で助成を受けている経費は対象外と、要綱に書かれています。別の設備や別の経費であれば、他の制度を使えるかどうかは、それぞれの制度の決まりによります。併用を考えるときは、経費をどう分けるかを先に決めて、双方の窓口に確かめるのが確実です。
補助は何回まで受けられますか?
1事業者につき1回です。公式ページの注意事項に、補助金の交付は1事業者あたり1度のみと書かれています。設備を段階的に入れる計画なら、上限500万円を意識して、どの設備を今回の申請にまとめるかを決める必要がありました。あとから追加の設備を足すときは、変更の承認が要るかどうかも確かめます。
みなし大企業とはどんな会社ですか?
形は中小企業でも、大企業の影響下にある会社です。要綱では、1つの大企業が株式や出資の2分の1以上を持つ場合、複数の大企業が3分の2以上を持つ場合、役員の半数以上を大企業の役員や職員が兼ねている場合が挙げられています。親会社や出資者がいる会社は、申請前に株主構成を確かめておくと安全です。
消費税や振込手数料は補助されますか?
されません。対象経費から、消費税額、地方消費税額、振込手数料を除くと要綱に書かれています。たとえば税込550万円の設備なら、税抜き500万円が対象経費の目安で、その1/2が補助額です。見積書は税抜きと税込のどちらも分かる形で取っておくと、申請書の金額と合わせやすくなります。
実績報告はいつまでに出しますか?
事業を完了したあと10日以内、または2027年1月29日のいずれか早い日までです。設備の納品が遅れると、期限に間に合わなくなるおそれがあります。報告には、実績報告書、事業実績書、収支決算書、領収書の写し、設備を導入した写真などを添えます。納期に余裕のある設備を選ぶか、発注先に納品日を確認しておくことが大切です。
補助で買った設備を売ったり処分したりできますか?
勝手にはできません。要綱は、補助で取得した機械と重要な器具を、財産処分の制限の対象としています。制限の期間は市長が別に定めます。期間内に処分したいときは、あらかじめ財産処分承認申請書を出して、承認を受けます。収入が出る場合は、その一部を市に納めることがあります。設備を入れ替える予定がある事業者は、期間を確かめておいてください。
申請書の出し方と問い合わせ先は?
メールか郵送で送るか、商工労政課の窓口に持参します。窓口は富山市役所西館7階の商工労働部 商工労政課 商工業振興係で、電話は076-443-2070です。受付時間は平日の午前8時30分から午後5時15分です。財源には、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金が使われました。様式と要綱は、市の案内ページから取れます。
