職員に喀痰吸引等研修を受けさせたい。ただ、受講料は事業所の持ち出しになります。ここで見送りたくなる場面に、横須賀市は研修修了者1人につき最大10万円(喀痰吸引等研修の第1号)を補助します。
補助額は、研修ごとに決まった基準額と実際の受講料の低い方です。研修を修了して費用を払い終えてから申請するので、受講前に申請する手続きはありません。市内の障害福祉サービス事業所等なら規模を問わず対象で、令和8年度に始まった補助金です。
横須賀市障害福祉サービス等従事職員研修費補助金の要点まとめ
正式名:横須賀市障害福祉サービス等従事職員研修費補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(市内の障害福祉サービス事業所等を運営する者)
- 対象業種
- 障害福祉サービス業(障害者総合支援法・児童福祉法の事業所等)
- 利用目的
- 職員の研修受講費用の負担軽減
- 対象地域
- 神奈川県横須賀市
- 従業員数
- 規定なし(市内の対象事業所なら規模を問わない)
いくら
- 補助上限額
- 10万円
- 補助率
- 実費と基準額を比べて低い方(研修修了者1人ごと)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年6月1日〜2027年3月20日(年4回、各月1〜20日)
うちの事業所は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ サービス管理責任者研修などの義務研修
- ✕ 派遣・委託の職員が受けた研修
- ✕ ほかの助成を受ける研修
対象の事業所は、障害者総合支援法(障害のある人の暮らしを支える福祉サービスの根拠法)と児童福祉法に基づく事業所です。要綱には、障害福祉サービス、相談支援、移動支援事業、地域活動支援センター、日中一時支援事業、障害児通所支援事業、保育所等訪問支援、障害児相談支援、障害児入所施設、児童発達支援センターが並びます。
要綱は対象を「事業所を運営する者」と定めていて、法人か個人かでは分けていません。職員は、申請する事業主に現に雇用され、研修後も引き続き働く見込みがある人です。申請様式には「市外在住者を含む」とあり、職員が市外に住んでいても対象です。
サービス管理責任者研修・児童発達支援管理責任者研修・相談支援従事者初任者研修・防火防災管理講習のように、事業所を運営するために求められる義務的な研修は対象外です。「受けさせたのに対象外だった」を避けるには、受講の申し込み前に研修名を下の表と見比べる手があります。
いくら戻ってくる?
研修ごとの基準額と、実際に払った受講料等を比べて、低い方が補助額になります。基準額は修了者1人あたりの金額です。
| 研修の種類 | 1人あたりの基準額 |
|---|---|
| 喀痰吸引等研修(第1号) | 10万円 |
| 喀痰吸引等研修(第2号) | 8万円 |
| 喀痰吸引等研修(第3号) | 4万円 |
| 重度訪問介護従事者養成研修 | 4万円 |
| 行動援護従事者養成研修 | 4万円 |
| 同行援護従事者養成研修 | 4万円 |
| 全身性障害者移動支援従事者養成研修 | 4万円 |
| 知的障害者移動支援従事者養成研修 | 4万円 |
| 福祉有償運送運転者講習等 | 4万円 |
| 強度行動障害支援者養成研修 | 3万円 |
| 上記以外で、障害福祉サービス等報酬の算定要件になる研修 | 3万円 |
最後の行は、厚生労働大臣またはこども家庭庁長官が定める研修のうち、報酬の算定の要件になるものです。
計算の例です。金額は説明用の仮の数字です。
- 喀痰吸引等研修(第1号)で受講料等が12万円:12万円と基準額10万円の低い方 = 10万円(基準額で頭打ち)
- 同じ研修で受講料等が8万円:8万円と基準額10万円の低い方 = 8万円(実費が低い)
- 喀痰吸引等研修(第3号)を職員2人が受け、1人あたり5万円:4万円 × 2人 = 8万円
申請は研修修了者1人ごとです。事業所全体の上限額は、公式ページにも要綱にも書かれていません。
何に使える?
対象にならないもの
- 交通費、宿泊費、食事代、出張手当などの旅費
- 他の補助金や助成を受けている(受ける予定の)研修の費用
- 派遣・委託の職員が受けた研修の費用
- 介護福祉士などの国家資格を登録するときの登録免許税
対象になるもの(いずれも消費税込み)
- 受講料、補講料
- テキスト代
- 事務手数料、保険料
- 実習費用、受験料
研修そのものにかかる費用に絞られます。職員が一部を自分で払った場合は、要綱が「経費の全額を事業主が負担していること」を求めているため、窓口で扱いを確かめる必要があります。
申請の流れは?いつ、どう出す?
出す順番は、受講が先で申請があとです。
- 対象の研修を職員に受けさせる(事業所→職員。研修の名前を基準額の表と見比べてから申し込む)
- 受講料等を支払い、修了証と領収書の写しをそろえる(事業所。修了した年度内に)
- 交付申請書に添えて出す(事業所→障害福祉課 給付・施設担当。メールか郵送。研修修了者1人ごと)
- 交付決定の通知を受ける(市→事業所。金額や研修の種類が変わったら事業計画変更申請書を出す)
令和8年度の受付期間は年4回です。
| 回 | 受付期間 |
|---|---|
| 第1回 | 2026年6月1日〜6月20日 |
| 第2回 | 2026年9月1日〜9月20日 |
| 第3回 | 2026年12月1日〜12月20日 |
| 第4回 | 2027年3月1日〜3月20日 |
申請の期限は「研修を修了した年度内」です。申請様式の案内には、修了日が3月31日までなら現年度、4月1日以降なら新年度の申請とあります。第4回の締切は3月20日なので、3月21日〜31日に修了する研修をいつ出せるかは、公式ページにも様式にも書かれていません。3月下旬に修了する予定があるなら、先に窓口へ聞いておくという手があります。
振込の時期は、公式ページに書かれていません。申請様式は、標準事務処理期間を30日として交付決定日・請求書の提出日・支払予定日を並べる作りです。記入例では、5月15日に提出、5月27日に交付決定の予定、6月18日に支払の予定でした。日付は前後することがあると、様式にも添えられています。
必要な書類
準備できた 0 / 4
交付申請書のExcelは、入力フォームに書くと、交付申請書・事業計画書・請求書・実績報告書が1つのファイルでできます。記入例も同じページにあります。研修1件(修了者1人)ごとに1ファイルです。委任状は、補助金の振込口座の名義が申請者と違うときだけ要り、押印した原本を郵送で出します。メールで出すときは、申請書のExcelと、修了証・領収書をスキャンしたPDFを添付します。テキスト代など受講料以外の費用も申請に含めるときの領収書の扱いは、窓口に確かめてください。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 修了証がない:修了証の写しは申請書に添える書類です。修了していない研修は申請できません。
- 年度内に申請しなかった:申請は研修を修了した年度内です。受付は年4回なので、回を逃すと次の回まで待ちます。
- 義務的な研修だった:サービス管理責任者研修などは対象外です。受講後に分かっても補助されません。
- ほかの助成と重なった:他の制度で助成を受けている研修は、補助の対象になりません。
- 交付後に不正が分かった:偽りその他の不正があると、交付決定が取り消され、補助金の返還を命じられます。
令和8年度の変更点・併用・書類の保管
この補助金は令和8年度に創設されました。これまで一部のサービス事業所には、賞与への補助(社会福祉施設従事職員育成費補助金)が出ていました。公平性の確保などを理由に賞与への補助は廃止され、代わりの制度としてこの研修費補助金ができています。
交付を受けた事業所は、書類と帳簿を、事業が完了した会計年度の翌年度から5年間保管します。市から検査や報告を求められたときは応じる必要があります。
よくある質問
研修を受ける前に申請できますか?
できません。この補助金は実績払いで、研修を修了して受講料等を払ったあとに申請します。申請書には研修修了証と受講料等の領収書の写しを添えるため、受講前に書類がそろいません。受ける前にできるのは、研修名が対象か、義務的な研修に当たらないかを基準額の表と見比べて確かめることです。
申請はいつでもできますか?
受付は令和8年度は年4回です。第1回は6月1日〜20日、第2回は9月1日〜20日、第3回は12月1日〜20日、第4回は令和9年3月1日〜20日です。申請の期限は研修を修了した年度内なので、修了の時期に近い回に出すのが基本になります。受付期間の外に出す方法は、公式ページに書かれていません。3月21日〜31日に修了する研修の扱いも、窓口に確かめてください。
受講料が基準額より安いときは?
実際に払った額が補助額になります。補助額は、実費と基準額を比べて低い方です。たとえば喀痰吸引等研修(第1号)の基準額は10万円ですが、受講料等が8万円なら補助額は8万円です。受講料が12万円なら10万円で頭打ちになり、超えた2万円は事業所の負担です。基準額は上限の役割だと考えると整理しやすくなります。
交通費や宿泊費も補助されますか?
補助されません。対象は受講料、テキスト代、補講料、事務手数料、保険料、実習費用、受験料などの、研修そのものにかかる費用です。研修会場までの交通費、宿泊費、食事代、出張手当は対象外です。国家資格を登録するときの登録免許税も対象になりません。受講費用の見積もりを出すときは、旅費を分けておくと申請書を作りやすくなります。
サービス管理責任者研修は対象になりますか?
対象になりません。事業所を運営するために求められる義務的な研修は、補助の対象外です。公式ページは、サービス管理責任者研修、児童発達支援管理責任者研修、相談支援従事者初任者研修、障害者虐待防止・権利擁護指導者養成研修、防火・防災管理講習を例に挙げています。ここにない研修でも義務的な研修に当たるか迷うときは、障害福祉課に聞くのが確実です。
派遣職員や委託先の職員が受けた研修は対象ですか?
対象外です。補助の対象になるのは、申請する事業主に現に雇用されていて、研修後も引き続き従事する見込みがある職員が受けた研修です。派遣や委託の職員が受講した研修は、公式ページが対象外の経費として挙げています。申請書には受講者の雇用形態を書く欄がありますが、パートや非常勤といった雇用形態で対象を分ける定めは、公式ページにも要綱にも書かれていません。迷うときは窓口に聞いてください。
職員が受講料の一部を自分で払った場合は?
要綱は、補助を受ける条件として、研修修了者の対象経費の全額を事業主が負担していることを定めています。公式ページも、受講料等を事業主が負担した場合に補助するとしています。職員が一部を負担した場合の扱いは書かれていません。申請する前に、障害福祉課の給付・施設担当へ電話で聞いておくと、出し直しを防げます。
国や県の補助金と一緒に使えますか?
同じ研修の受講料等について、他の補助金や助成制度の補助を受けている(受ける予定がある)場合は、対象外です。要綱も、他の制度による助成を受けている場合は補助の対象にしないと定めています。ほかの制度を使う予定がある研修は、先にどちらを使うかを決めておく必要があります。重ねて申請すると、後から取り消しになるおそれがあります。
令和7年度までに受けた研修は対象になりますか?
対象になる見込みは低いです。要綱は令和8年4月1日に施行され、申請年度内に修了した研修を対象にしています。令和8年度の補助金で見られるのは、令和8年度中に修了した研修です。令和7年度に修了した研修が対象になるかどうかは、公式ページに書かれていません。該当する研修がある場合は、障害福祉課に聞いてください。
交付決定のあとに内容が変わったらどうしますか?
交付決定通知書が届いたあとに、受講料や研修の種類などが変わったときは、事業計画変更申請書を出します。公式ページに様式と記入例があります。変更の結果、補助金が過払いになるときは、あとで返還の納付書が送られ、指定の期日までに納めます。追加で補助が出る場合は、追加分が指定の口座へ振り込まれます。
申請書類はどこに出しますか?
横須賀市民生局福祉こども部障害福祉課の給付・施設担当に、メールか郵送で出します。郵送先は〒238-8550 横須賀市小川町11番地(市役所分館1階)です。メールの送り先は公式ページに載っています。メールで出すときは、交付申請書のExcelと、修了証と領収書をスキャンしたPDFを添付します。窓口に持参する方法は、公式ページに書かれていません。様式には受付時間として、平日(土日祝日と年末年始を除く)の8時30分〜17時15分とあります。
書類は何年保管しますか?
補助金の交付を受けた事業所は、書類と帳簿を、補助事業が完了した市の会計年度の翌年度から5年間保管します。要綱の第11条に定められています。市長が必要に応じて検査や報告を求めることもあり、求められたときは応じなければなりません。修了証と領収書の控え、申請書の控えは、まとめて保管しておくと探しやすくなります。
問い合わせ先はどこですか?
横須賀市民生局福祉こども部障害福祉課の給付・施設担当です。電話は046-822-9488、メールの送り先は公式ページに載っています。対象の研修かどうか、義務的な研修に当たるか、職員の自己負担がある場合の扱い、3月21日〜31日に修了する研修の申請時期など、公式ページで判断しきれない点は、申請の前に聞いておくと安心です。
