有機食品を海外に売りたくても、輸出先の国が求める有機認証を取っていなければ「有機」と名乗れません。有機JAS認証取得等支援事業は、この認証取得の費用を国が肩代わりする制度です。
なぜ輸出のために認証費用まで補助するのか。国内向けの有機JAS認証だけでは、海外での「有機」表示はできません。輸出先ごとに求められる認証があり、取得コストが輸出参入の壁になっているためです。対象経費が「認証取得費」「商談費」「商品開発費」「機械等リース費」の4つに分かれているのも、認証取得だけでなく、その先の販路開拓までを一体で後押しする設計だからです。
有機JAS認証取得等支援事業の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(農業者・農事組合法人・農業協同組合、有機加工食品の製造・流通・販売事業者、これらを含む協議会) |
| 制度名 | 有機JAS認証・GAP等認証取得支援事業(有機JAS認証取得等支援) |
| 対象業種 | 農業、食品製造業、食品卸売・小売業(有機農畜産物・有機加工食品の輸出に取り組む事業者) |
| 利用目的 | 有機JAS認証の新規取得、輸出商談、商品開発、対象機械のリース導入 |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 規定なし(公式ページに記載なし。事務局へお問い合わせください) |
| 補助上限額 | 機械等リース費:上限200万円。認証取得費・商談費・商品開発費は公式ページに上限の記載なし(事務局へお問い合わせください) |
| 補助率 | 認証取得費・商談費は1/2以内。商品開発費・機械等リース費は定額 |
| 申請受付 | 第3回:令和8年7月8日〜8月6日(第1回・第2回は受付終了) |
| 公式サイト | 有機JAS・GAP等認証取得支援事務局「有機JAS認証取得等支援」 |

4つの補助対象経費
対象経費は次の4つに分かれます。
- 有機JAS認証取得費: 新たに有機JAS認証を取得するための審査費用など。補助率1/2以内
- 商談費: 展示会出展や海外バイヤーとの商談にかかる経費。補助率1/2以内
- 商品開発費: 輸出向け試作品の開発にかかる経費。定額補助
- 機械等リース費: 対象機械のリース料。定額補助・上限200万円
認証を取っただけで終わらせず、商談・商品開発の費用も同じ枠で補助することで、輸出の実現まで一体で支援する作りになっています。認証取得費だけを目的に申請すると、この制度の設計を活かしきれません。
対象になるための条件
対象者は、農業者・農事組合法人・農業協同組合など農業者の組織する団体、または有機農畜産物・有機加工食品の輸出に取り組む事業者です。これらを構成員に含む協議会も対象になります。
条件として、農林水産省が運営するGFP(農林水産物・食品輸出プロジェクト)のコミュニティサイトへの登録が必須です。認証取得の相談前に、まずGFPへの登録を済ませておく必要があります。
申請は年3回の締切制
申請は令和8年度に3回に分けて受け付けられました。
| 回次 | 受付期間 |
|---|---|
| 第1回 | 令和8年5月7日〜6月5日(受付終了) |
| 第2回 | 令和8年6月6日〜7月7日(受付終了) |
| 第3回 | 令和8年7月8日〜8月6日 |
第1回・第2回はすでに締め切られています。次に申請できるのは第3回のみです。次年度以降の実施有無は公式ページで別途確認が必要です(有機JAS・GAP等認証取得支援事務局へお問い合わせください)。
よくある質問
GAP認証の取得費用も対象になりますか
いいえ。この記事の対象は有機JAS認証です。GAP認証(GLOBALG.A.P.・JGAP等)の取得支援は、同じ事業内の別メニュー「GAP等認証取得等支援」が対象です。両方に取り組む場合は、それぞれ別に申請する必要があります。
個人農家でも申請できますか
対象者に「農業者」が含まれるため、個人農家も対象になり得ます。ただし団体・協議会での申請を想定した書類が多いため、事務局へ事前に相談することをおすすめします。
国内向けの有機JAS認証だけでも申請できますか
この事業は輸出を目的にした事業です。国内販売のみを目的とする認証取得は対象外になる可能性があります。事務局へご確認ください。
