オフィスビルの新築や大規模改修を計画するとき、「ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」という言葉を目にする機会が増えています。省エネと創エネを組み合わせて、建物のエネルギー消費を実質ゼロに近づける建築のことです。導入コストが上がる分、国の補助制度が用意されており、その代表格が「二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(新築建築物のZEB普及促進支援事業/既存建築物のZEB化普及促進支援事業)」です。
この記事で扱う回の申請受付は2026年7月17日ごろに締め切られ、すでに募集を終了しています。
ZEB普及促進支援事業の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(新築・既存建築物の所有者・事業主。ZEBプランナーの関与が求められる) |
| 制度名 | 【令和7年度補正予算・令和8年度】二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(新築建築物のZEB普及促進支援事業/既存建築物のZEB化普及促進支援事業) |
| 対象業種 | 漁業、建設業、製造業(建築物を保有・整備する幅広い事業者) |
| 利用目的 | 設備投資、DX・IT導入、脱炭素・省エネ |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 規定なし |
| 補助上限額 | 公式ページに記載なし(詳細は公募要領を参照) |
| 補助率 | 1/6〜2/3(ZEBランク、新築建築物・既存建築物により異なる) |
| 申請受付 | 終了(〜2026年7月17日ごろ) |
| 公式サイト | 環境省「エネ特ポータル:脱炭素化事業一覧」 |

補助率が「1/6〜2/3」と幅広い理由
この制度の補助率は、ZEBの達成度合い(ZEBランク)と、新築か既存建築物の改修かによって段階的に変わります。 ランクが高い(省エネ・創エネの水準が高い)ほど補助率も高くなる設計です。「うちのビルはどのランクを狙えるか」によって、実際に受けられる補助率が1/6から2/3まで大きく変わるため、DB上の数字を見て一律に判断することはできません。
対象になる建築物には、いくつかの要件が課されています。
- ZEB基準(省エネ・創エネの水準)を満たすこと
- エネルギーの計測・管理システムを検針区分ごとに導入すること
- 需要側の通信・制御機器を設置すること
- 新築建築物の場合、再生可能エネルギー設備を導入すること
- ZEBリーディング・オーナー登録制度への登録
- ZEBプランナー(省エネ設計の専門家)の関与
この「ZEBプランナーの関与」は、事業者が単独で申請を進められる制度ではないことを意味します。 設計段階から専門家を交えた計画づくりが前提です。
執行団体を通す間接補助の仕組み
この補助金は国が直接交付するのではなく、一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)等の執行団体が公募を実施し、そこに事業者が応募する間接補助の形式です。問い合わせ窓口も国ではなく執行団体(例: zeb@siz-kankyou.or.jp)が案内されているケースがあり、申請時は執行団体の公募要領・実施要領を必ず確認する必要があります。
この回は終了。次の公募に備える
この事業は令和7年度補正予算・令和8年度予算にまたがって複数回の公募が予定されており、この記事で扱う回のあとにも別の受付期間が設定される可能性があります。
- 環境省の「エネ特ポータル」で最新の公募スケジュールを確認する
- ZEBプランナーに早めに相談し、自社の建築物で狙えるZEBランクを確認する
- 執行団体(SII等)の公募要領で対象経費・補助率の詳細を確認する
よくある質問
今から申請できますか?
この記事で扱う回には申請できません。 2026年7月17日ごろに受付を終了しています。この事業は複数回の公募が予定されているため、最新の受付状況は環境省・執行団体の公式ページで確認してください。
補助上限額はいくらですか?
公式ページには具体的な金額の記載がありません。 補助率は1/6〜2/3とZEBランクによって幅があるため、上限額も建築物の規模・仕様によって個別に決まります。
個人の住宅も対象になりますか?
一次情報で確認できた対象は新築・既存の「建築物」で、事業者が保有・整備するオフィスビル等が想定されています。個人住宅向けには別の省エネ関連補助金が用意されているケースが多いため、環境省・国土交通省の住宅向け補助金を確認することをおすすめします。
