宿の入口に段差がある。メニューは日本語だけで、カード決済も使えない。奄美大島を訪れる人は高齢の方も、ベビーカーの家族も、海外の方もいます。受け入れる側の店や宿は、備品ひとつ買うにも費用が気になるところです。
奄美市は、こうした整備にかかる費用の2分の1(上限15万円)を助成しています。対象は市内で観光客が使う施設を持つ事業者で、申請は2027年1月29日までです。ただし整備に着手する前に申請を出すのが条件で、買ってしまってからでは間に合いません。
奄美市ユニバーサルツーリズム受入体制整備費助成事業の要点まとめ
正式名:奄美市ユニバーサルツーリズム受入体制整備費助成事業
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主・商店街組織)
- 対象業種
- 宿泊・観光・飲食・土産品店・免税店など観光客が使う施設
- 利用目的
- 車いす、翻訳機、案内表示などの受入体制の整備
- 対象地域
- 鹿児島県奄美市
- 従業員数
- 公式ページに記載なし
いくら
- 補助上限額
- 15万円
- 補助率
- 対象経費(税抜)の1/2以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2027年1月29日まで(郵送か持参)
- 事業の完了
- 完了から30日以内に実績報告(最終は年度の2月末)
自分の店や宿は対象になる?
次のすべてに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
観光客が使う施設とは、宿泊施設、観光施設、飲食施設、土産品店、免税店などです。宿泊・飲食・免税店は、営業の許可や届出を受けていることが前提になります(要綱では旅館業法、食品衛生法、消費税法の許可・届出と定義)。商店街組織は、法人格のある組織のほか、規約で代表者が決まり財産を適正に管理できる任意の団体も含まれます。
市税の滞納は、申請者の市民税・住民税・固定資産税・軽自動車税・国民健康保険税の納付状況で確認されます(申請書類の様式に記載)。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 整備にもう着手した
- ✕ 市税を滞納している
- ✕ 毎月かかる運営費を出したい
いくら戻ってくる?
対象経費(税抜)の2分の1です。上限の15万円に届くのは、対象経費が30万円以上のときです。1,000円未満の端数は切り捨てになります。
- 宿が可動式スロープと着脱式手すりを入れる:20万円 × 1/2 = 10万円
- 飲食店がメニュー表を多言語にして翻訳機も置く:13万5,000円 × 1/2 = 6万7,500円 → 切り捨てで6万7,000円
- 土産品店がキャッシュレス決済機器と案内表示をそろえる:40万円 × 1/2 = 20万円 → 上限の15万円
金額は計算の見本です。実際の費用は見積書で決まります。
何に買い足せる?
対象にならないもの
- ランニングコストにあたる費用(公式ページに「上記全てランニングコストにかかる経費は対象外」とあります)
- 同じ経費で、奄美市から別の助成を受けているもの
対象になるもの(要綱の例)
- 車いす、ベビーカー
- 案内表示(エレベーター・廊下・施設内の表示、パンフレット、メニュー表)
- 公衆無線LAN環境
- キャッシュレス決済機器
- 翻訳機
- 可動式スロープ、着脱式手すり
- コミュニケーションボード
- シャワーチェア等の浴室内備品
対象経費は「受入体制を充実させるために必要な備品購入費その他の経費」です。表の例に載っていない品目は、買う前に紬観光課へ聞くのが確実です。
申請から受け取りまでの流れ
- 整備の内容を決めて見積書を取る(事業者→業者。デザイン・設置場所・サイズ・数量・表記する言語も決める)
- 着手する前に申請書類を出す(事業者→奄美市役所 紬観光課。2027年1月29日まで。郵送か持参)
- 審査と交付の決定を待つ(市→事業者。決定は通知で届く)
- 整備を終える(事業者。完了した日から30日以内に報告できる状態にしておく)
- 実績報告を出す(事業者→紬観光課。完了から30日以内、最終は年度の2月末日まで。メールは不可)
- 金額が確定し、助成金を受け取る(市→事業者)
必要な書類
準備できた 0 / 6
整備内容がわかる書類には、デザイン、設置場所、サイズ、数量、表記する言語を書きます。宿泊・飲食・免税店は、営業許可書や届出の写しも要ります。商店街組織は、会員名簿と定款・規約等が追加です。
市税納付確認申請書兼同意書は、市役所の税務課で納付状況の確認を受けます。最近納めた市税があれば、領収書を持っていくよう様式に書かれています(金融機関によってはデータの反映に10日ほどかかります)。事業計画書には、整備の工程表も書きます。
実績報告のときは、実績報告書、事業実績書、収支精算書、経費明細書、支出を証明する書類、整備後の写真を出します。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 着手してから申請した:申請は整備に着手する前と決まっています。購入や工事を先に進めると対象外になるおそれがあります。
- 運営費を入れた:ランニングコストにかかる経費は対象外です。備品や表示の購入が中心の計画にします。
- 実績報告が遅れた:完了から30日以内、または年度の2月末日のどちらか早い日までです。メールでは受け付けません。
- 別の助成と重ねた:同じ経費で奄美市の別の助成を受けていると、この助成の対象になりません。
よくある質問
個人事業主でも申請できますか?
申請できます。対象は、市内に宿泊施設、観光施設、飲食施設、土産品店、免税店など観光客が使える施設を持つ民間の企業等、または個人事業主です。ただし市税の滞納がないことが条件で、申請書類に市税納付確認申請書兼同意書が入ります。宿泊・飲食・免税店なら営業許可書や届出の写しも用意します。許可や届出の状況に不安があるときは、申請前に紬観光課へ確認してください。
上限15万円まで受け取るには、いくら使えばいいですか?
補助率が対象経費(税抜)の2分の1なので、30万円以上の対象経費で上限の15万円に届きます。たとえば40万円の整備でも、受け取れるのは15万円までで、残りは自己負担です。逆に20万円なら10万円です。1,000円未満の端数は切り捨てになるので、見積書の金額で補助額を先に計算し、自己負担を把握してから発注先を決めると資金の準備がしやすくなります。
すでに買ってしまった備品は対象になりますか?
対象になりません。公式ページは「必ず整備に着手する前に」書類を提出するよう求めており、提出書類をもとに交付の可否を決める流れです。先に購入した備品を後から申請する形は想定されていません。これから買う予定があるなら、見積書を取る段階で申請の準備を始めてください。交付決定の前に発注してよいかどうかは、ページに明記がないため、紬観光課に確かめておくと安心です。
翻訳機やキャッシュレス決済機器は対象ですか?
どちらも要綱に例として載っています。翻訳機、キャッシュレス決済機器のほか、車いす・ベビーカー、公衆無線LAN環境の整備、可動式スロープ、着脱式手すり、コミュニケーションボード、シャワーチェア等の浴室内備品が並びます。ただしランニングコストにかかる経費は、すべて対象外です。機器の本体や設置にかかる費用と、運用費を分けて見積書をもらうと整理しやすくなります。
案内表示やメニュー表の多言語化も使えますか?
使えます。案内表示の作成として、エレベーターや廊下、施設内の表示のほか、パンフレットやメニュー表も例に挙がっています。申請では、表記する言語やデザイン、設置場所、サイズ、数量を書いた書類が必要です。どの言語で何枚つくるのかを決めてから見積もりを取ると、書類がそろえやすくなります。印刷物の増刷のように繰り返し出る費用が含まれるかは、紬観光課に聞いてください。
申請はどこに、どうやって出しますか?
郵送か持参です。メールでは受け付けません。郵送先は〒894-8555 鹿児島県奄美市名瀬幸町25-8の奄美市役所 紬観光課 観光政策係で、持参の場合は奄美市役所名瀬総合支所3階の紬観光課になります。申請の期限は2027年1月29日です。郵送は届く日数がかかるので、書類がそろったら早めに出すのが安全です。書き方に迷うときは、公式ページの記入例が参考になります。
実績報告はいつまでに出せばいいですか?
要綱では、整備が完了した日から30日後の日、または交付決定のあった年度の2月末日のどちらか早い日までです。公式ページにも、完了から30日以内という案内があります。なお同ページの最終締切欄には「令和8年2月26日」と、前の年度にあたる日付が書かれています。年度の2月末日を過ぎてしまうことのないよう、日付は紬観光課に確かめてください。報告には実績報告書、事業実績書、収支精算書、経費明細書、支出を証明する書類、整備後の写真などを添えます。領収書や写真は整備の途中から残しておくと、あとで慌てません。
商店街の組合でも申請できますか?
申請できます。要綱では、法人格のある商店街振興組合や事業協同組合のほか、法人格がなくても規約で代表者が決まり、財産の管理を適正にできる任意の商店街組織が対象に入ります。申請書類には、団体の会員名簿と、定款や規約等が加わります。市税の滞納がないことも条件です。団体の形が当てはまるか迷う場合は、書類をそろえる前に紬観光課へ相談してください。
申請の受付はいつまでですか?
公式ページの案内では、申請は2027年1月29日までです。ただし助成は「予算の範囲内において」交付されるため、予算の状況によって受付の扱いが変わる可能性があります。ページには予算の残りや先着順についての記載がありませんでした。整備の時期が決まっているなら、締切の直前ではなく早めに紬観光課へ電話で状況を確かめておくと安心です。
問い合わせ先はどこですか?
奄美市の商工観光情報部 紬観光課です。電話は0997-52-1111で、公式ページにはお問い合わせフォームも用意されています。対象になる品目か、すでに動き出した整備が使えるか、書類の書き方に迷ったときは、申請の前に聞いておくと出し直しを防げます。公式ページには、対象経費の詳細は紬観光課に問い合わせるよう書かれています。
