公共施設の屋根や駐車場に太陽光を載せる前の調査と導入計画づくりに、費用の半分(上限1,500万円)が出ます。自治体と共同で申請することが必須で、事業者だけでは申請できません。
令和8年度分の公募は、2026年11月20日17時必着まで続いています。工事費は対象外で、補助されるのは調査と計画づくりの費用です。
地域脱炭素 具体施策実装支援事業(第1号事業)の要点まとめ
正式名:地域脱炭素実現に向けた具体施策実装支援事業(第1号事業)
だれが
- 申請者
- 事業者(地方公共団体との共同申請)
- 対象業種
- 指定なし(日本国内の法人・日本国民)
- 利用目的
- 公共施設の太陽光導入に向けた調査・導入計画の作成
- 対象地域
- 全国(共同申請する自治体の公共施設)
- 従業員数
- 規定なし
いくら
- 補助上限額
- 調査施設20以下は1,000万円、21以上は1,500万円
- 補助率
- 2分の1
いつ・どこへ
- 申請受付
- 〜2026年11月20日17時必着(7月13日開始)
- 事業の完了
- 交付決定日から2027年2月28日まで
締切は3回に分かれています。第1期が9月1日、第2期が10月13日、最終が11月20日で、いずれも17時必着です。予算がなくなり次第、受付は終わります。
自分は対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
次のどちらかに当たると対象外です。
- ✕ 自治体が単独で代表申請する
- ✕ 太陽光の購入・設置工事が目的
申請者になれるのは民間事業者や団体で、自治体は共同申請者です。協会のQ&Aは、自治体が代表申請者として申請することはできないと明記しています。申請者には、事業を進める組織と経営基盤があること、事業のあとも太陽光の導入に関わる事業を続ける見込みがあること、環境省の補助金交付等停止措置を受けていないことも求められます。
調査する施設は、共同申請者の自治体とあらかじめ選びます。公募要領は、次の条件を満たす施設を選ぶよう求めています。
- 残存耐用年数が20年以上ある
- 建物に載せる場合は、耐震性が十分にある
- 建物に載せる場合は、積載荷重を確認できる書類がある
- 建物かその周囲に、十分な空きスペースがある
- 休廃止や改修で、設置が一定期間できなくなる見込みがない
- 建物を所管する部署が、導入の検討に合意している
新しく建てる施設の調査は対象外です。屋根だけでなく、駐車場などの野立ても調査できます。
いくら出る?
費用の2分の1です。調査対象の施設数で上限が2段階に分かれます。
- 調査対象が20施設以下:上限1,000万円
- 調査対象が21施設以上:上限1,500万円
計算例は次のとおりです。
- 15施設を調べる(調査費1,600万円):1,600万円 × 1/2 = 800万円
- 20施設を調べる(調査費2,400万円):2,400万円 × 1/2 = 1,200万円 → 上限の1,000万円
- 22施設を調べる(調査費3,200万円):3,200万円 × 1/2 = 1,600万円 → 上限の1,500万円
上限の1,000万円に届くのは、調査費が2,000万円以上のときです。1,500万円に届くには、21施設以上で調査費が3,000万円以上かかります。
施設の数え方にもルールがあります。学校なら校舎と体育館をまとめて1施設です。駐車場は施設の付属として扱い、遊休地だけの調査は施設数に入りません。
審査では、調査対象が10施設以上あると評価されます。令和8年度の公募要領は、施設数の下限を要件として書いていません。
何に使える?
対象にならないもの
- 太陽光発電設備そのものの購入・設置工事費
- 自治体の常勤職員の人件費(社会保険料・旅費を含む)
- 事業と関係のない学会・講演会への旅費・参加費
- 事業中の事故・災害の処理費
- 特許出願料、登録免許税などの手数料
- 系統接続を申請したあとの手続き費用
対象になるもの
- 構造や系統接続の状況を調べる調査費(現地調査を含む)
- 施設ごとの採算性評価の費用
- 導入手法の検討費(一括調達を含む)
- 導入計画の作成費(スケジュールや概算見積もりの作成)
- 上記に必要な人件費、委託料、会議費、旅費、消耗品費
調査と計画づくりは、外部への委託もできます。補助事業のための売買や請負などの契約は、一般競争に付すのが原則です。困難なときは指名競争や随意契約もできます(交付規程)。
蓄電池やEV、省エネ設備を含めた検討も認められています。ペロブスカイト太陽電池などの新技術を想定した調査は、当面対象外です。
申請の流れ
- 自治体に説明する(事業者→共同申請する自治体。応募の前に)
- 調査対象施設を選んでリストにする(事業者と自治体。自治体の承認が要る)
- Jグランツで応募する(事業者→協会。第2期は10月13日、最終は11月20日の17時必着)
- 採択の通知を受ける(協会→事業者。各期の締切後)
- 交付申請をして、交付決定を待つ(事業者→協会。採択からおよそ1か月が提出期限)
- 調査と計画づくりを進める(事業者。2027年2月28日までに成果物の引き渡しと支払いを終える)
- 完了実績報告を出す(事業者→協会。完了から30日以内か2027年3月10日の、早い方まで)
Jグランツでの申請には、GビズIDのアカウントが要ります。取得に2週間ほどかかるため、未取得なら先に申し込んでください。事業が終わったあとも3年間は、年度ごとに事業報告書を出します。
交付決定日より前に発注・契約した費用は対象外です。入札公告や落札者の決定といった準備行為は、交付決定の前でも認められています。ただし契約の締結日は、交付決定日以降にしてください。
必要な書類
準備できた 0 / 10
様式は、いずれもWord形式のまま分割せずに提出します。共同申請を示す資料は、協定書の写しや打合せ議事録が例として挙がっています。設立から1会計年度がたっていない法人は、決算書の代わりに事業計画と収支予算を出します。
歳入歳出予算書の抜粋は、自治体が申請する第2号事業の書類で、この事業では出しません。経費内訳は、消費税を除いた額で書きます。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に発注した:交付決定日より前の発注・契約は、補助の対象になりません。
- 自治体が導入に動かない:事業完了年度の終了後3年ほどたっても導入に向けた動きがなければ、環境省が状況を確認します。合理的な理由なく取組が確認できない場合、補助金を返す場合があります。
- 複数年の計画を途中でやめた:2年目以降を実施しない場合、交付した補助金の一部か全部を納付することがあります。
- 応募書類に虚偽があった:不採択や採択の取消し、交付決定の取消しになり、支払い済みの補助金も返還します。
優先される申請と、併用の決まり
審査では、共同申請する自治体が脱炭素先行地域づくり事業や重点対策加速化事業に選ばれていない申請が優先されます。先行地域などに入っていない自治体と組むほうが有利です。
過去の関連事業で交付を受けた自治体とも、共同申請できます。調査対象は、その事業で調べていない施設に限ります。
国の他の補助金と同じ経費を重ねて受けることはできません。自治体からの補助金とは併用できます。
よくある質問
事業者だけで申請できますか?
できません。この事業は地方公共団体との共同申請が条件で、民間事業者や団体が代表申請者になり、自治体が共同申請者になります。応募の時点で契約書の締結までは求められていませんが、応募の前に、調査の計画や内容と応募することを自治体に説明しておく必要があります。調査対象施設リストも、自治体の承認を得て提出します。交付決定のあと、事業の一部を委託したり第三者と共同で進めたりする場合は、実施に関する契約を結びます。
自治体が代表申請者になることはできますか?
できません。協会のQ&Aは、地方公共団体が自ら代表申請者として申請することはできないと答えています。自治体がこの事業を使いたい場合は、民間事業者や団体と組み、共同申請者として加わります。補助事業者としての責任は一義的に代表申請者が負うため、役割分担は事前に自治体と話し合って決めておきます。
調査する施設は最低何施設必要ですか?
令和8年度の公募要領には、調査対象施設数の下限が要件として書かれていません。審査の評価項目に「調査対象施設数が10以上ある」があり、10施設以上だと評価されます。補助上限は20施設以下が1,000万円、21施設以上が1,500万円です。同時に公募している令和7年度補正予算の四次公募は、四次公募のページの相違表で1施設以上とされており、条件が異なります。
太陽光パネルの設置工事費も補助されますか?
されません。補助されるのは、導入に向けた調査と計画づくりの費用です。構造や系統接続の調査、施設ごとの採算性評価、導入手法の検討、導入計画の作成の4つを必ず実施します。設置工事に使える国の制度は、協会のQ&Aで、防災拠点への再エネ設備導入支援事業などが例として挙がっています。
調査のあと、設備を必ず設置しなければなりませんか?
設置は必須ではありません。ただし事業完了年度の終了後3年ほどのあいだに、自治体が成果に基づいて導入を進めることが望ましいとされています。導入に向けた動きが確認できない場合、環境省が代表申請者と共同申請者に理由を確認します。事業者の瑕疵や悪質な行為が原因なら、代表申請者が補助金を返すことがあります。
蓄電池やEVも調査に含められますか?
含められます。協会のQ&Aは、太陽光の効率や採算性を高めるために、蓄電池やEV、省エネ設備の導入まで含めて検討することを妨げないとしています。一方、ペロブスカイト太陽電池を含む新技術を想定した導入調査は、実証事業で検証が進められているため、当面は対象外です。
すでに太陽光がある施設も調査できますか?
既存の設備に追加で設置する検討なら対象です。屋根だけでなく、公有地の野立てや駐車場を想定した調査も認められています。ただし、耐荷重などの理由で設置が明らかに難しいとわかっている施設は、調査対象から外します。新しい施設の建設に伴う調査も対象外です。
公営企業が管理する施設も対象ですか?
対象です。協会のQ&Aは、公営企業が管理する公共施設も補助対象になると答えています。施設の数え方は施設名の単位で、同じ住所の校舎と体育館のように複数の建物があっても、まとめて1施設と数えます。駐車場は付属として扱い、遊休地だけの調査は施設数に入りません。
事業の実施期間と報告の期限はいつまでですか?
交付決定日から2027年2月28日までです。この日までに、委託先から成果物の引き渡しを受け、支払いまで終えます。完了実績報告は、完了から30日以内か2027年3月10日の、早い方までに出します。複数年の計画も提案できますが、年度ごとに事業を切り分け、毎年度成果物を出す必要があります。
自治体の補助金や他の国の補助金と併用できますか?
自治体からの補助金とは併用できます。その補助金は収入として差し引く必要がありません。国の他の補助金は、同じ経費を重ねて受けられません。国の負担や補助を受けて実施する事業は、この補助の対象になりません。裏負担に地方債を充てられるかは、協会のQ&Aで自治体の財政部局に確認するよう案内されています。
申請に必要な準備は何ですか?
Jグランツで申請するため、GビズIDアカウントの取得が先に必要です。取得に2週間ほどかかります。あわせて、自治体への説明、調査対象施設の選定と承認、委託先からの見積書の取得を進めます。疑問点は、協会のメールで受け付けています。問い合わせは2026年11月17日12時までです。
補助率と、自己負担の考え方を教えてください。
補助率は2分の1で、残り半分は自己負担です。たとえば調査費が2,400万円なら、計算上の補助は1,200万円ですが、上限が1,000万円のため、自己負担は1,400万円になります。人件費は、時間単価に作業時間数をかけて算出します。時間単価の決め方は、協会のQ&Aに3つの方法が載っています。
