福井県内の事業所に太陽光パネルと蓄電池を入れる費用を、最大1,130万円まで県が補助します。令和8年度の受付は、2026年10月31日で終了しました。次の募集に備えて、要件と計算の考え方をまとめます。
太陽光は出力1kWあたり、蓄電池は容量1kWhあたりの単価で額が決まります。ただし、発電した電気の3割以上を自社で使う条件があります。
企業の太陽光・蓄電池設備導入促進事業補助金の要点まとめ
正式名:令和8年度企業の太陽光・蓄電池設備導入促進事業補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(県内に1年以上事業所がある民間事業者、リース会社)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 太陽光発電・蓄電池の導入(設備投資・脱炭素)
- 対象地域
- 福井県内の事業所に設置
- 従業員数
- 公式ページに記載なし
いくら
- 補助上限額
- 1,130万円(太陽光500・蓄電池630。嶺南は+200)
- 補助率
- 太陽光3〜5万円/kW、蓄電池5.1〜6.3万円/kWh
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月17日〜2026年10月31日(令和8年度分は終了)
- 事業の完了
- 交付決定年度の2月28日まで
うちの会社は対象になる?
次の6つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
自家消費は、設置した設備の発電分を、同じ敷地の需要家が使うことです。3割と5割は、公式のQ&Aで年間ベースで確認すると書かれています。県内消費5割には自家消費分も含みます。
FIT・FIPは、再生可能エネルギーの電気を固定の価格などで売る国の制度です。J-クレジットへの登録もできません。県税の滞納がないことも必要です。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 太陽光なしで蓄電池だけを入れる
- ✕ PPAで導入する
- ✕ 工事会社が申請者になる
- ✕ 個人事業主で青色申告をしていない
PPAは、発電事業者が設備を持ち、電気だけを買う契約です。蓄電池は太陽光の付帯設備で、単独では申請できません。個人事業主は、青色申告をしていれば対象です。リース契約は対象で、その場合はリース会社が申請者になります。
いくら戻ってくる?
太陽光は出力(kW)、蓄電池は容量(kWh)に単価をかけます。太陽光の出力は、パネルとパワーコンディショナーのうち低いほうを、小数点以下切り捨てで使います。
- 蓄電池とセットで太陽光40kWを入れる:5万円 × 40kW = 200万円
- 蓄電池とセットで太陽光120kWを入れる:5万円 × 120kW = 600万円 → 上限の500万円
- 太陽光だけ50kWを入れる:3万円 × 50kW = 150万円
- 太陽光だけ120kWを入れる:3万円 × 120kW = 360万円 → 上限の300万円
- 業務用蓄電池(20kWh超)を80kWh入れる:6.3万円 × 80kWh = 504万円
太陽光に500万円、蓄電池に630万円で、合計1,130万円に届きます。蓄電池が630万円になるのは、業務用で100kWh入れたときです。
単価には条件があります。設備の価格(工事費込み・税抜き)が単価より低いと、その価格が補助額の基準になります。太陽光は1kWあたりの価格が、蓄電池はその価格の1/3が基準です。
嶺南地域(敦賀市、小浜市、美浜町、高浜町、おおい町、若狭町)に設置するときは、上乗せがあります。セットや単独の単価に、1kWあたり2万円を足します。上乗せ分の上限は200万円です。
- 嶺南で蓄電池セットの太陽光100kWを入れる:5万円 × 100kW + 2万円 × 100kW = 700万円(本体の上限500万円+上乗せの上限200万円)
公式ページは、嶺南を3つ目の区分として「2万円/kW、上限200万円」と載せています。要領とチラシ(「嶺南地域はさらに+最大200万円」)では、これが上乗せ分です。蓄電池と合わせると、嶺南の最大は1,330万円になります。1,130万円は嶺南以外の最大額です。上乗せ分に価格の条件がどう効くかは書かれていないため、嶺南に設置するときは県エネルギー課に額の出し方を確かめてください。
何に使える?
対象にならないもの
- 中古のパネル、中古の蓄電池
- 停電時だけに使う非常用の蓄電池
- 太陽光と無関係な蓄電池の単独導入
- 本補助金で設置した設備の買い替え
- 一部だけの買い替えや増設
対象になるもの
- 設備費(太陽光パネル、パワーコンディショナー、蓄電池の購入と据付け)
- 工事費(材料費、労務費、現場管理費、一般管理費)
- 付帯工事費(20kW以上で必要な柵塀の工事を含む)
- 設計、測量、試験にかかる費用
太陽光パネルの買い替えと増設は、CO2削減効果などの要件を満たせば対象です。ただし、本補助金で設置した設備がある建物への増設は対象外です。
申請の流れ
- 見積書を取り、設置計画を決める(事業者→工事会社。契約はまだしない。10万円以上は原則、複数社から取る)
- 書類をそろえてメールで出す(事業者→県エネルギー課。受付期間内に)
- 交付決定の通知を待つ(県→事業者。通知の前に契約しない)
- 契約して工事をする(事業者→工事会社。工事代金の全額を払い終えるまでが事業)
- 完了実績報告を出す(事業者→県。完了から1か月後か、2月28日のいずれか早い日まで)
- 額の確定通知を受け、請求書を出す(県→事業者)
- 発電量と消費量を報告する(事業者→県。完了した年度の翌年度の4月30日まで)
事業の着手は工事の契約をした日で、完了は工事代金の全額を払い終えた日です。契約が交付決定より前なら対象外です。
必要な書類
準備できた 0 / 11
ほかに、事業工程表(様式第3号)、補助要件チェックシート、関係法令チェックリスト、会社概要の資料が要ります。リース会社が申請するときは、リース契約書(案)とリース計算書、設備を使う側の証明書も出します。個人事業主は、直近1年分の青色申告を証明する書類の写しも出します。登記事項証明書などは、発行から3か月以内のものが有効です。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 予算に達した:受付期間の中でも、申請総額が予算の上限に達すると終わります。令和8年度の受付は、期限の10月31日で終了しました。
- 契約が交付決定より前だった:すでに工事会社と契約している場合は対象外です。
- 自家消費が3割に届かない:実績が年間ベースで3割か5割を下回ると、補助金の返還の対象です。
- 見積が1社だけだった:10万円以上の支出は、原則、複数社から見積書を取ります。1社だけにする理由は書面で残します。理由がないと、全額が対象にならないことがあります。
- 設備を勝手に処分した:法定耐用年数の間に、承認なく売る、貸す、担保に入れるなどをすると、返還を求められることがあります。耐用年数は太陽光が17年、蓄電池が6年です。
受付の順番と、次の募集に向けた準備
受付は、書類がすべてそろった人から順です。出した順ではありません。同時に2件以上そろった場合は、抽選で順番が決まります。不備があると差し戻され、受付待ちの最後尾に回ります。
令和8年度分の募集は終わりました。要領は令和5年度から毎年度の適用が続いています。次の募集があるかは、県のエネルギー課の公式ページで確かめてください。見積書や設置の図面は、募集の前にそろえられます。自家消費の見込みを、使用電力量から試算しておくのも有効です。
よくある質問
令和8年度分はまだ申請できますか?
受付は2026年10月31日で終わりました。申請書類がすべてそろっていない場合、期間を過ぎると受け付けてもらえません。ただし、公式のQ&Aには、申請期間が延長された場合はこの限りでないという書き方があります。次の募集の有無と時期は、県エネルギー課の公式ページか電話(0776-20-0229)で確かめてください。
太陽光だけでも申請できますか?
申請できます。太陽光と蓄電池をセットで入れる場合と、太陽光を単独で入れる場合の、どちらも対象です。単価は、セットが1kWあたり5万円、単独が3万円で、上限はセットが500万円、単独が300万円です。蓄電池だけの申請はできません。蓄電池は、太陽光に付帯する設備として扱われるためです。
自家消費30%以上とはどういう意味ですか?
設置した設備で発電した電力量の30%以上を、同じ敷地の自社の事業で使う条件です。そのうえで、自家消費分を含めて50%以上を県内で消費します。Q&Aでは、月ごとの報告を求めつつ、30%と50%は年間ベースで確認すると書かれています。年間で下回ると、補助金の返還の対象になります。
余った電気を売ってもいいですか?
FITやFIPの制度での売電はできません。認定を取らないことが要件です。Q&Aでは、休業日などでやむを得ず出る余剰電力に限り、FITやFIPを使わない電気事業者との個別契約で売れるとされています。その場合も自家消費の割合を上げる努力が必要です。売電の収入は、設備の維持管理にあて、帳簿で管理します。
リース契約でも対象になりますか?
対象になります。リース会社が申請者になり、県内の事業者に設備を貸す形です。リース料金から交付金額に相当する額を引くことが要件です。リース期間が法定耐用年数より短い場合は、所有権移転のリース取引か再リースで、耐用年数の期間は使い続けられるようにします。PPAは対象外です。
個人事業主でも申請できますか?
青色申告をしている個人事業主が対象です。申請では、直近1年分の青色申告を証明する書類の写しを出します。県内に引き続き1年以上事業所があることも必要です。設置する建物や土地は、自分で所有している必要があります。併用住宅への設置は、対象になる場合とならない場合があるため、県に個別に相談します。
工事会社に申請を任せてもいいですか?
工事会社やコンサルタントが、代わりに申請者になることは認められません。その申請は受付の対象外になります。申請者は、補助を受ける事業者本人か、リース会社です。申請者の名義は、事業者本人かリース会社にします。書類づくりを工事会社に頼んでよいかなど、迷う場合は県に確認します。
他の補助金と併用できますか?
併用できません。国や自治体などから、この補助金以外の補助を受けて実施する事業は対象外です。Q&Aにも、他の補助等を受けることは認められないと書かれています。ほかの補助金を使う予定があるときは、同じ設備を対象にしないか、どちらを使うかを、申請の前に決めておきます。
新築の建物に設置しても対象ですか?
期間内に事業を完了できれば、申請できます。その場合、事業計画書の事業実施前の使用電力量には、想定の使用電力量を書きます。想定の計算を誤り、自家消費率か県内消費率の要件を満たせなかった場合は、要件に適合しないものとみなされます。想定は、使用する設備の稼働予定にもとづいて慎重に出します。
複数の支店に設置できますか?
同じ年度に、複数の支店について申請できます。本社が県外でも、県内の支店に設置し、他の要件を満たせば対象です。ただし、同じ建物への設置を、申請を分けて出すことはできません。1つの建物には、太陽光と蓄電池をまとめて1件で申請します。県内に複数の工場や店舗がある会社は、建物ごとに見積書と図面を用意し、建物ごとに自家消費の見込みを確かめてから申請します。
補助金はいつ振り込まれますか?
工事が終わり、実績報告を出して、県が額を確定した後です。確定通知を受けてから、補助金交付請求書(様式第17号)を出します。交付決定の通知だけでは、お金は出ません。振込の日は要領に書かれていないため、県エネルギー課に確認してください。工事代金は、先に自社で払う必要があります。
問い合わせ先はどこですか?
福井県エネルギー課の新エネルギーグループです。電話は0776-20-0229、メールはenergy@pref.fukui.lg.jpです。受付は平日の8時30分から17時15分です。対象になるか、嶺南の単価の出し方などで迷うときは、契約の前に聞いておくと安心です。
