この制度で見落としやすいのは、金額よりも日付です。要件を満たしていても、日付を読み違えると何も受け取れません。
離職期間が1か月以上の人が指定された職種で道内の事業所に就職すると、本人に10万円が出ます。雇った道内事業者にも10万円です。離職期間が1年以上なら、本人は合計20万円になります。ただし申請の受付は2026年10月3日に終了しました。受付は12月15日までの予定でしたが、道の公式ページは10月3日に「申請受付を終了しました」と更新しています。理由は書かれていません。
北海道 人材確保支援事業の要点まとめ
正式名:人材確保奨励金・支援金(人材確保支援事業)
だれが
- 申請者
- 事業者・個人のどちらも
- 対象業種
- 業種の指定なし(指定された職業分類の人を雇う事業者)
- 利用目的
- 人手不足の職種への就職促進・事業者の採用支援
- 対象地域
- 北海道内(就業場所が道内)
- 従業員数
- 規定なし
いくら
- 補助上限額
- 就労者は最大20万円、事業者は10万円(1社1回)
- 補助率
- 定額(就労者10万円+加算10万円、事業者10万円)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月16日〜2026年10月3日(受付終了)
自分は対象になる?
就職した人は、次の5つにすべて当てはまると対象でした。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
雇用契約は2026年4月16日〜11月15日に結び、勤務初日は10月16日までであることが条件でした。
雇った事業者は、次の5つにすべて当てはまると対象でした。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
個人事業主は、道内の住所で判断します。求人はその職種の新規求人で、ハローワークへの登録、求人情報誌、自社のホームページなどで出したものが当たります。
次のどれかに当たると対象外でした。
- ✕ 離職期間が1か月未満
- ✕ 新卒者、18歳未満、就業経験のない人
- ✕ 前と同じ事業所への再就職
- ✕ 公務員(期限付き職員を含む)
- ✕ 技能実習の在留資格の人
- ✕ 就労が認められていない外国籍の人
- ✕ 派遣や紹介予定派遣での就業
- ✕ 財団法人や協同組合などの事業者
副業としての就業も対象外です。派遣は、雇用主が派遣事業者の場合を指します。対象外の事業者は、財団法人・社団法人・商工会議所・商工会・協同組合・任意団体など要綱が除いている団体です。
離職期間は、前の勤め先の退職日から今回の勤務初日までの期間です。契約を結んだ日ではなく、勤務初日で数えます。
対象の職業分類
対象は、厚生労働省の職業分類のうち要綱が挙げる19の中分類です。
- 専門職:建築・土木・測量技術者、医療技術者、保健医療関係助手、保育士・幼稚園教員、福祉・介護の専門的職業
- 介護・調理・警備:施設介護、訪問介護、飲食物調理、警備員
- 営業:営業の職業
- 製造・整備:製品製造・加工処理工(金属製品)、機械整備・修理工
- 運転:貨物自動車運転、バス運転、乗用車運転
- 建設・土木:建設躯体工事、建設(躯体工事を除く)、土木、電気・通信工事
求人票の職種がどの分類に当たるかは、ハローワークインターネットサービスか厚生労働省の職業分類で確かめます。
いくら出る?
就労者は10万円で、離職期間が1年以上なら加算金の10万円が上乗せされます。事業者は10万円です。割合ではなく、定額です。
- 離職期間が8か月の人が就職した:奨励金10万円 × 1回 = 10万円
- 離職期間が2年の人が就職した:奨励金10万円 + 加算金10万円 = 20万円
- 事業者が対象職種で3人を雇った:支援金10万円 × 1社1回 = 10万円(人数分は出ません)
事業者の支援金は、就労者の奨励金が支給決定された場合に限って支給されます。就労者が対象外になれば、事業者の支援金も出ません。奨励金と加算金は1人1回、支援金は1社1回です。入金は、審査の結果通知から約1か月が目安です。
日付の落とし穴
受付の終了日のほかに、要件の日付がいくつも重なっていました。
| 日付 | できごと |
|---|---|
| 2026年2月20日以降 | 事業者が、その職種の新規求人を出す |
| 4月16日〜10月16日 | 就労者の勤務初日 |
| 4月16日〜11月15日 | 雇用契約を結ぶ期間 |
| 勤務初日から2か月以内 | 申請の期限(12月15日のほうが早ければ12月15日) |
| 10月3日 | 申請の受付を終了 |
勤務初日が10月16日を過ぎると、11月15日までに31日の在職を満たせません。たとえば11月1日に契約して働き始めた場合は、対象外です。申請期限は勤務初日から2か月以内で、厳守とされていました。受付期間の最終日まで待てるわけではありません。
2月20日より前から掲載している求人は、新規掲載とは見なされません。2月20日以降に新規掲載した求人かどうかが、事業者側の分かれ目でした。
前回の申請の流れ
次の募集があるかどうかは、公式ページに載っていません。前回の流れを知っておくと、準備の段取りがつかめます。
- 指定の職種で就職・採用する(就労者・事業者。雇用契約は4月16日〜11月15日)
- 31日以上、週20時間以上で働く(就労者・事業者。雇用保険の加入手続きも済ませる)
- 就業証明書兼口座振替申出書(様式2)を作って渡す(事業者→就労者。出勤簿の写しなども)
- 支給申請書(様式1)と書類を送る(就労者・事業者→事務局。勤務初日から2か月以内。郵送かメール)
- 結果通知のあと、口座に入金される(北海道→就労者・事業者。通知から約1か月が目安)
事業者が、就労者に代わって申請書類をまとめて出すこともできます。
必要な書類
準備できた 0 / 9
就業証明書兼口座振替申出書は様式2で、雇用契約書の代わりに労働条件通知書の写しでも構いません。出勤簿などは勤務日数と時間が分かるもの、求人票などは2月20日以降に新規掲載と分かるもの、通帳の写しは就労者と事業者それぞれのものを出します。本人確認書類は、免許証(表裏)・マイナンバーカード(表面)・住民票などです。離職票などは離職期間が1か月以上と分かる書類で、1年以上と分かる書類は加算金を申請するときだけ出します。
住民票を出すときは、自治体が発行した原本が必要でコピーは使えません。マイナンバーが載っている住民票は受け付けられないので、黒く塗りつぶします。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 勤務初日から2か月を過ぎた:期限は厳守で、あとから知った場合も受け付けられません。
- 離職期間が足りない:退職日から勤務初日まで1か月に届かないと対象外です。副業での就業も入りません。
- 職種が対象の分類に入っていない:看護師・准看護師は「医療技術者」に含まれません。宅配などのルート配送員は「貨物自動車運転」に、飲食店のホールスタッフは「飲食物調理」に、塗装工は「建設の職業」に含まれません。
- 住民票を移していない:就業場所の近くへ引っ越したのに住民票を移していないと、支給対象になりません。
- 新規求人ではなかった:2月20日より前から掲載していた求人は、新規掲載にならず対象外です。
- 派遣や公務員だった:雇用主が派遣事業者の場合と、公務員として就労する場合は対象外です。
よくある質問
事業者だけ、または本人だけが申請することはできますか?
本人の奨励金と事業者の支援金は、申請書が別々に必要です。ただし事業者の支援金は、本人の奨励金が支給決定された場合に限って出ます。本人が対象外なら、事業者の支援金も出ません。事業者が本人に代わって、必要書類をそろえて申請書を提出することもできます。就業証明書は事業者が書くため、2人で書類の受け渡しをする形になります。
離職期間は、いつからいつまで数えますか?
前の勤め先の退職日から、今回の勤務初日までです。1か月未満だと対象外で、1年以上なら加算金の対象になります。前の勤め先とは、今回就職する前に雇用契約を結んで働いていた企業を指します。働いた期間の長さは問いません。離職票や退職証明書の日付で確かめます。離職票を処分したときは、ハローワークで再発行を相談できます。
自己都合で退職した場合も対象ですか?
要綱と公式ページには、離職の理由が自己都合か会社都合かで対象を分ける定めが見当たりません。離職期間の要件を満たしていれば、理由は問われていないと読めます。ただし、前の勤め先と今回の勤め先が同じ場合は対象外です。判断に迷うときは、運営事務局のコールセンター(050-3644-5988)に確かめてください。
パートやアルバイトでも対象になりますか?
雇用形態は指定されていません。条件は、道内事業者との直接雇用で週20時間以上の就業を31日以上続けることと、雇用保険の加入手続きが済んでいることです。副業としての就業は、離職期間の要件を満たさないため対象外です。正社員でもパートでも、指定の職業分類の仕事に主に従事していれば対象になります。
外国籍の人でも対象ですか?
要綱の要件を満たせば対象になります。18歳以上、離職期間1か月以上といった要件は、国籍にかかわらず同じです。ただし在留資格が技能実習の人と、就労が認められていない人は対象外です。特定技能は対象になる可能性があるため、事務局に問い合わせる形になります。海外で発行された離職票などを出すときは、日本語訳を付けます。申請では、在留カードの写しが必要です。
看護師やルート配送、飲食店のホールは対象ですか?
どれも対象外です。看護師と准看護師は、職業分類で「医療技術者」とは別の分類です。宅配などのルート配送員は配送・集荷の職業で、飲食店のホールスタッフは接客・給仕の職業です。いずれも指定の分類に入りません。なお調理と接客を両方している場合は、主に従事する職種で判断されます。主な職種が調理なら対象です。
自分の職種が対象かどうか、どう確かめますか?
求人票の職種が、指定された職業分類のどれに当たるかで決まります。ハローワークインターネットサービスの職業分類の検索か、厚生労働省の職業分類の資料で確かめられます。なお、申請は主に従事する職種で行います。それでも分からないときは、運営事務局に電話かメールで問い合わせます。受付時間は月〜金が10時30分〜19時、土が10時〜17時です。
複数人を雇ったとき、事業者の支援金はいくらですか?
事業者の支援金は10万円で、1法人または1個人につき1回限りです。要件を満たす人の雇入れ数に制限はありませんが、雇った人数が増えても、人数分は出ません。一方で、本人の奨励金は1人ずつ支給されます。申請書は、雇った人1人ごとに作ります。就業状況の証明が1人ずつ必要になるためです。複数の事業所で採用しても、支援金は1回分です。
以前から出していた求人でも対象ですか?
対象になるのは、2026年2月20日以降に新規掲載された求人です。ハローワークの求人でも求人情報誌でも自社のホームページでもかまいません。ただしホームページの場合は、企業名、就業場所、仕事の内容、雇用期間、新規掲載日が分かるものに限られます。2月20日より前から出していた求人は、新規掲載とは見なされません。
受付は終わったとのことですが、いまから申請できますか?
申請できません。道の公式ページは、2026年10月3日に「申請受付を終了しました」と更新しています。受付は12月15日までの予定でしたが、早く終わりました。理由は書かれていません。要綱には、予算の範囲内で支給すると定められ、Q&Aには「予算が無くなり次第終了」と書かれています。次の募集の予定は公式ページに載っていないため、状況はコールセンターか道の産業人材課で確かめられます。
他の助成金と併用できますか?
この奨励金と支援金は、他の助成金と重ねて受け取れます。Q&Aには、重複して支給を受けることができると書かれています。ただし他の助成金が重複を認めるかどうかは、その助成金の相談窓口で確かめる必要があります。雇用関係の別の助成金を使う予定があるなら、それぞれの要件と申請の期限を並べて確認しておくと取りこぼしを防げます。
住民票を移していないと対象外になりますか?
支給対象になりません。就業場所の近くへ引っ越したのに、住民票を以前の住所から移していない場合も同じです。住民票の異動は、引っ越しから14日以内に行う決まりになっています。申請では、就労時の住所を公的に証明する書類を出します。免許証かマイナンバーカードか住民票のいずれか1点です。申請の前に、住所の記載を確かめておくと安心です。
入金まではどのくらいかかりますか?
申請書を送って審査が終わると、事務局から結果が通知されます。入金は、この通知から約1か月が目安です。書類に不備があると遅れる場合があります。振込先は、申請者本人名義の口座だけです。事業者は本社名義の口座を書き、個人事業主に限って代表者個人の口座も認められます。通帳がないネットバンクは、口座情報が分かる画面の印刷を添えます。
