予約も在庫も請求書も、紙とExcelで回している店や会社は少なくありません。ソフトの導入を考えても、選び方で手が止まりがちです。鹿児島市は、そのICTツールの導入費の1/2(上限50万円)を補助します。2次募集は2026年12月25日までで、先着順です。
使うには、先に導入計画をつくり、交付決定を受けてからツールを入れる順番を守る必要があります。交付決定の前に入れたものは補助の対象外です。
鹿児島市 中小企業等生産性向上支援事業の要点まとめ
正式名:鹿児島市 令和8年度中小企業等生産性向上支援事業(ICTツール導入助成)
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし(風俗営業・興行場・貸金業などは対象外)
- 利用目的
- ICTツール(ソフト・クラウド・POSレジなど)の導入
- 対象地域
- 鹿児島県鹿児島市
- 従業員数
- 中小企業者または小規模企業者の範囲内
いくら
- 補助上限額
- 50万円(ハードウェア購入費の補助は10万円まで)
- 補助率
- 対象経費の1/2以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月1日〜2026年12月25日(2次募集は10月1日〜。先着順)
- 事業の完了
- フォローアップ(ステップ3)まで2027年2月26日
うちの会社は対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
個人事業主は、市内に住民登録があることも条件です。法人は中小企業基本法の中小企業者が対象です。業種ごとに資本金と従業員数の上限があり、どちらか一方を満たせば該当します。小規模企業者も入ります。上限の数字は公式ページに載っていません。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 3年度内に旧ICT補助を受けた
- ✕ 国や県などの別の補助金を受ける事業である
- ✕ 風俗営業・興行場・貸金業を営んでいる
- ✕ 政治団体・宗教団体である
旧ICT補助とは、小規模事業者ICT導入促進支援事業のことです。令和7年度に旧事業のステップ1で導入計画をつくり、令和8年度に補助対象になった場合は、上限が30万円になります。
何から始める? 先に決まる導入計画
補助の対象になるのは、導入計画に沿ったツールだけです。計画のつくり方は2通りあります。
- 市から専門家(ITコーディネーター)の派遣を受ける。最大3回・合計9時間で、派遣費用は市が負担します(ステップ1)
- よろず支援拠点など、中小企業を支援する機関の確認を受けて計画書をつくる
派遣では、業務の課題の洗い出しから導入計画書の作成まで手伝ってもらえます。計画書には、導入前と導入後の労働投入量(人数 × 時間)を書く欄があり、減らせる割合(向上率)も記入します。計画書の最後には、専門家など確認した人の氏名を書く欄があります。
いくら戻ってくる?
補助額は、対象経費の1/2以内です(千円未満は切り捨て)。ハードウェア購入費だけは、補助額の上限が10万円に決まっています。
- ソフト購入費80万円と導入関連費10万円、パソコン10万円:90万円 × 1/2 = 45万円、10万円 × 1/2 = 5万円、合計50万円(上限ちょうど)
- ソフト購入費40万円と導入関連費10万円、タブレット30万円:50万円 × 1/2 = 25万円、30万円 × 1/2 = 15万円 → ハードウェアの上限10万円、合計35万円
- ソフト購入費90万円と導入関連費20万円、機器30万円:110万円 × 1/2 = 55万円、機器は上限の10万円、合計65万円 → 全体の上限の50万円
どの例も、募集要項に載っている計算の組み立てです。ハードウェアだけを買っても補助は出ません。有料ソフトかクラウド利用料と一緒に買うことが条件です(POSレジとモバイルPOSレジを除く)。
何に使える?
対象にならないものを先に挙げます。
- ECサイトの制作費、ホームページ・Webアプリ・スマホアプリの制作費
- 請求書作成だけなど、単一の処理しかできないソフト
- 緊急時の一時利用など、恒常的に使わないもの
- すでに持っているソフトの追加ライセンスや、バージョンアップの費用
- 一般に販売されていない、特定の顧客向けのもの
- 広告宣伝費、リース料・レンタル料、交通費・宿泊費、振込手数料
- 事業専用と言えない汎用の機器やソフト
対象になるものは次のとおりです。
- ソフトウェア購入費(月額・年額のサブスクは最大2年分で、先払いに限ります)
- クラウド利用料(2年分が上限で、先払いに限ります)
- 導入関連費(設置費・作業料・マニュアル作成費など)
- ハードウェア購入費(POSレジ・モバイルPOSレジ・券売機、パソコン・タブレット・プリンターとその複合機器)
導入先は市内の事務所に限ります。
パソコンやタブレットは、事業専用で使うと明確に認められる場合だけが対象です。課税事業者は税抜き価格で申請します。派遣された専門家の自社製品を入れる場合は、対象経費の2/3以内に収まる必要があります。
申請の流れ
- 導入計画をつくる(事業者→市の専門家派遣、またはよろず支援拠点など。2次募集は12月25日まで)
- 補助金の交付申請を出す(事業者→産業支援課 商業サービス業係。電子申請・持参・簡易書留の郵送のいずれか。チラシにはメールも載っています)
- 交付決定を待つ(市→事業者。決定の前に導入しない)
- ツールを入れて支払う(事業者→導入業者)
- 実績報告を出す(事業者→市。領収書の写しと事業実施の写真を付ける)
- フォローアップを受ける(専門家→事業者。ステップ3は2027年2月26日まで)
ステップ2(導入助成)とステップ3(フォローアップ)は、同じ年度内に終える決まりです。ただし、よろず支援拠点などの支援機関が導入の定着を確かめられる場合は、この限りではありません。令和8年度中にステップ2に取りかかれなかったときは、ステップ1の導入計画を翌年度に持ち越せます(翌年度に事業が続くかは予算しだいです)。年度の終わりから逆算すると、導入の時期は早いほど楽になります。
必要な書類
準備できた 0 / 10
登記簿謄本と住民票は、発行から3か月以内の原本です。ステップ1で専門家派遣を受けるときは、専門家派遣申請書(様式第1-1)、市税納付状況の同意書、暴力団排除の誓約書、登記簿謄本(個人は住民票)、市内事務所の証明書類を出します。ステップ1で出していれば、ステップ2では重ねて出す必要がありません。事務所の証明は、法人なら法人市民税の納税証明書、個人なら確定申告書の控えなどが例に挙がっています。会社案内も例の一つです。完了後は、実績報告書や領収書の写し、事業実施の写真などを出します。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に導入した:決定の前に入れたツールは、対象外になります。見積もりを取るだけなら構いません。
- 予算がなくなった:先着順です。12月25日より前でも、予算がなくなり次第終わります。予告はありません。
- フォローアップを受けなかった:導入助成を受けた事業者は、フォローアップを1回以上受ける決まりです。ステップ3を同じ年度内に終えることが交付の条件です。支援機関が導入の定着を確かめられる場合は除かれます。
- 機器をすぐ手放した:取得から1年以上かつ耐用年数が過ぎるまで、処分できません。
- ほかの補助金と重ねた:国や県などの補助金を受ける事業は対象外です。
- 申請に誤りがあった:虚偽の記載が分かったときや、要件を満たさなくなったときは、決定が取り消されます。
よくある質問
個人事業主でも申請できますか?
申請できます。この事業の対象は、市内に本店か主たる事務所を持つ中小企業者や小規模企業者です。個人事業主も含まれます。個人事業主の場合は、鹿児島市内に住民登録があることが条件です。同じ事業を1年以上続けていることと、納期の来ている市税を納めていることも求められます。登記簿謄本の代わりに、発行から3か月以内の住民票を出します。
開業して1年たっていなくても申請できますか?
申請できません。募集要項の要件に、同一事業を1年以上経営していることが入っています。開業から1年に満たない事業者は、対象外です。1年を超える時期が来たら、その時点の募集が続いているかを産業支援課 商業サービス業係(電話099-216-1322)に確かめてください。2026年度の2次募集は12月25日までで、先着順です。
パソコンやタブレットだけを買っても補助されますか?
補助されません。ハードウェア購入費は、有料ソフトの導入かクラウド利用料と一緒に買う場合に限り、対象経費になります。POSレジとモバイルPOSレジだけは、この条件から外れています。パソコンやタブレットは、事業専用と明確に認められる場合だけが対象です。補助額の上限も10万円までです。
ホームページやECサイトの制作費は対象ですか?
対象外です。対象外経費に、ECサイト制作費とホームページ・Webアプリ・スマホアプリの制作費が入っています。広告宣伝費や、特定の顧客向けにつくられたものも同じです。予約管理や在庫管理、会計、POSレジのような、社内の業務を効率化するツールが中心です。迷うツールは見積書を取る前に市へ確かめておくと、出し直しを避けられます。
月額のサブスクリプション型のソフトも対象ですか?
対象です。月額や年額で使用料が決まっているサブスク形式の製品とその保守は、最大2年分が対象です。ただし先払いしたものに限ります。クラウド利用料も、2年分を上限に先払いしたものだけです。毎月の後払いにしている契約は、対象外です。支払い方法は契約の前に導入業者へ伝えて、見積書に合わせておくと安心です。
専門家の派遣に費用はかかりますか?
派遣費用は、市が全額負担します。ステップ1の導入計画づくりは最大3回・合計9時間で、導入計画の作成支援の時間(上限2時間)も含みます。導入後のフォローアップ(ステップ3)は2回・合計6時間、希望すれば追加のフォローアッププラス(ステップ4)も2回まで受けられます。自己負担になるのは、ツールの導入費のうち補助されない分です。
交付決定の前にツールを契約してもいいですか?
避けてください。補助金の交付決定の前に導入したICTツールは、補助の対象外になると公式に書かれています。見積書を取る段階までは問題ありません。契約や支払いは交付決定のあとに進めます。導入業者に決定の時期を伝えて、納期を合わせてもらうとずれを防げます。
2次募集はいつまで申請できますか?
2026年10月1日から12月25日までです。1次募集は4月1日から9月30日までで、すでに終わっています。ただし予算の執行状況によっては、予告なしに募集が終わる場合があります。ステップ1の導入計画づくりにも時間がかかります。早めに市へ連絡して、いつ計画に着手できるかを確かめておくと安心です。
以前に鹿児島市のICT補助を受けたことがあります。再び使えますか?
過去3年度以内に「小規模事業者ICT導入促進支援事業」の交付を受けた事業者は、対象外です。旧事業のステップ1で令和7年度に導入計画をつくり、令和8年度に補助対象になった場合は、補助の上限が30万円になります。自社がどちらに当たるか分からないときは、申請の前に商業サービス業係へ問い合わせて確かめてください。
消費税は補助の対象になりますか?
課税事業者の場合は、税抜き価格で補助額を計算します。消費税分は対象に入りません。申請書類には、課税事業者か免税事業者かを届け出る様式があります。見積書は税抜きの金額が分かる形でもらっておくと、計算がしやすくなります。免税事業者の場合の扱いは公式ページに詳しい記載がないので、市に確かめてください。
導入したあとの手続きはありますか?
あります。事業が終わったら、実績報告書などの書類を出します。収支決算書、領収書の写し、事業実施の写真も付けます。導入助成を受けた事業者は、フォローアップを1回以上受けます。事業の終了後には、効果を測るアンケートもあります。書類や帳簿は、事業が終わった年度の翌年度から5年間保存します。
申請や相談の窓口はどこですか?
鹿児島市の産業支援課 商業サービス業係です。電話は099-216-1322です。チラシにはメールアドレス(san-syogyo@city.kagoshima.lg.jp)も載っています。申請は電子申請、持参、簡易書留の郵送のいずれかです。導入するツールが対象か迷うときは、見積書を取る前に問い合わせると手戻りを防げます。
