事業承継には、専門家への相談費用がかかります。株価算定やデューデリジェンスは、自社だけでは進められません。神奈川県事業承継補助金は、この専門家費用の一部を補助する制度です。
補助金は2つの枠に分かれます。親族への承継なら上限20万円、M&Aなど第三者への承継なら上限100万円です。どちらの立場で承継を考えているかで、使える枠も上限額も変わります。
神奈川県事業承継補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主。中小企業支援法上の中小企業者) |
| 制度名 | 神奈川県事業承継補助金(令和8年度実施分) |
| 対象業種 | 業種不問 |
| 利用目的 | 事業承継・M&Aをしたい |
| 対象地域 | 神奈川県内 |
| 従業員数 | 中小企業支援法第2条第1項第1号〜第3号に規定する中小企業者(業種ごとに資本金・従業員数の基準があり、どちらか一方を満たせば該当。小規模事業者は商業・サービス業〈宿泊業・娯楽業を除く〉5人以下、それ以外の業種は20人以下) |
| 補助上限額 | 親族承継枠20万円。第三者承継枠は買い手支援A(雇用継続の人件費)・買い手支援B(デューデリジェンス等)・売り手支援(企業価値算定等)が各100万円 |
| 補助率 | 中小企業は2分の1以内、小規模事業者は3分の2以内 |
| 申請受付 | 令和8年4月1日(水)〜令和9年1月29日(金)(予算がなくなり次第締切) |
| 公式サイト | 神奈川県「神奈川県事業承継補助金(令和8年度実施分)」 |

親族承継枠と第三者承継枠、上限額が5倍違う
中小企業基本法第2条第1項に規定する中小企業者(業種ごとに資本金・従業員数の上限が決まっており、製造業その他は資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業は1億円以下または100人以下、小売業は5,000万円以下または50人以下、サービス業は5,000万円以下または100人以下。どちらか一方を満たせば該当します)にあたる事業者が対象です。
その上で、承継先によって使える枠が分かれます。
| 枠 | 対象経費 | 補助上限額 |
|---|---|---|
| 親族承継枠 | 親族への承継を目的とした株価算定費用 | 20万円 |
| 第三者承継枠・買い手支援A | 譲渡者の従業員を県内で継続雇用する人件費 | 100万円 |
| 第三者承継枠・買い手支援B | デューデリジェンス等の専門家連携費用 | 100万円 |
| 第三者承継枠・売り手支援 | 企業価値算定等の専門家連携費用 | 100万円 |
同じ事業承継でも、親族への承継より第三者への承継(M&A)のほうが上限額が5倍高く設定されています。 M&Aは株価算定に加えてデューデリジエンスなど専門家費用がかさみやすいためです。
申請前に電話での事前相談が必須
この補助金は、申請前に必ず県への事前相談が必要です。 窓口は「かながわ中小企業成長支援ステーション」(045-285-0748)で、電話のみの対応です。書類をそろえてからいきなり申請書を提出することはできません。
必要書類は支援枠・事業者規模によって異なり、交付申請書・事業計画書・経費予算書などが公式サイトから入手できます。買い手支援Aを利用する場合は、従業員の継続雇用を証明する届出書も必要です。
予算がなくなり次第締切
申請受付は令和8年4月1日から令和9年1月29日までですが、予算がなくなり次第、この期間内でも受付が締め切られます。 事業実施期間は交付決定日から令和9年3月15日までです。承継のスケジュールが固まっている場合は、早めに事前相談から動いたほうが安全です。
よくある質問
親族承継枠と第三者承継枠は両方申請できますか?
承継の形が親族か第三者かで枠が決まるため、同一の承継案件で両方を申請することはできません。自社の承継先に合う枠を選んでください。
事前相談なしで申請書だけ提出できますか?
できません。かながわ中小企業成長支援ステーション(045-285-0748)への電話での事前相談が必須です。
小規模事業者だと補助率はどう変わりますか?
中小企業の補助率2分の1に対し、小規模事業者は3分の2に上がります。小規模事業者の従業員数基準は、商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く)は5人以下、それ以外の業種は20人以下です。
