この補助金は、1回のイベント費用を出す制度ではありません。新しい取組を最長3年かけて育てる団体を支える制度で、同じ事業への補助は3年までです。
令和8年度の募集は、2026年3月2日から4月16日で終わりました。令和8年度の募集要項に、令和9年度以降の募集の記載はありません。次の募集に備えて、対象団体と経費の決まりを先に押さえておく記事です。
神奈川県商店街魅力アップ事業費補助金の要点まとめ
正式名:神奈川県商店街魅力アップ事業費補助金
だれが
- 申請者
- 商店街振興組合・商店会などの団体
- 対象業種
- 業種の指定なし(商店街の団体が申請)
- 利用目的
- 商店街の集客力を高める新しい取組
- 対象地域
- 神奈川県内
- 従業員数
- 規定なし(団体単位で申請)
いくら
- 補助上限額
- 250万円(小規模団体の取組は50万円)
- 補助率
- 賑わい創出事業は1/3以内、重点取組事業は1/2以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年3月2日〜2026年4月16日(令和8年度分)
- 事業の完了
- 2027年3月31日まで
うちの商店街は対象になる?
次の5つに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 個店や個人が単独で申請する
- ✕ 補助が同じ事業で3年を超える
- ✕ 街路灯のLED化だけの事業
- ✕ 一度きりの単発イベント
申請できる団体は、商店街振興組合(法律に基づく商店街の組合)、商店街の事業協同組合、法人化された商店街、法人でない商店会などです。商工会と商工会議所は、商店会のない地域で店舗をまとめて実施する場合に限ります。「○○協会」「○○業組合」のように特定の事業の振興を目的とする団体は、商店街団体に含まれません。
「県内の中小企業者」とは、県個人事業税または法人県民税の対象で、中小企業支援法に定める中小企業者にあたる事業者です。業種ごとの資本金・従業員数の基準は、公式ページに載っていません。判断に迷う会員がいるときは、県の商業流通課へ先に聞いてください。
「3か月以上の活動実績」と「代表者の定め」は、応募する年の3月1日時点で見られます。
いくら補助される?
補助額は、対象経費(税抜)に補助率をかけた額です。賑わい創出事業は1/3以内、重点取組事業は1/2以内で、補助額の下限は5万円、上限は250万円です。
- ソフト事業だけ300万円の賑わい創出事業:300万円 × 1/3 = 100万円
- ソフト事業だけ500万円の重点取組事業:500万円 × 1/2 = 250万円(上限に届く)
- ソフト事業だけ15万円の賑わい創出事業:15万円 × 1/3 = 5万円(下限ちょうど)
イベント中心の計画なら、上限に届くのは賑わい創出で750万円、重点取組で500万円の事業費です。
施設整備(ハード事業)を入れると計算が変わります。施設整備関係費には150万円の別枠上限があり、経費全体の70%以内に収める決まりもあります。募集要項の例は次の2つです。
- 総事業費600万円、補助率1/2、企画運営費180万円・施設整備関係費420万円:90万円 + 150万円(210万円が上限150万円に)= 240万円
- 総事業費500万円、補助率1/2、企画運営費350万円・施設整備関係費150万円:175万円 + 75万円 = 250万円
同じ600万円の事業でも、施設整備に偏ると250万円に届きません。
どちらの区分で出す?
事業は「賑わい創出事業」と「重点取組事業」のどちらかを選んで応募します。
| 区分 | 取組の内容 | 補助率 |
|---|---|---|
| 賑わい創出事業 | 住民のニーズを踏まえた新規の取組(ミニ講座、地域資源を使った誘客など) | 1/3以内 |
| 重点取組事業 | 未病改善、共生社会、インバウンド、脱炭素、小規模団体、複数団体の連携、日産自動車追浜工場の車両生産終了等・米国関税対応のいずれか1つ | 1/2以内 |
重点取組事業には条件があります。重点分野に当たる経費が、補助対象経費全体の60%以上でなければなりません。賑わい創出に当たる経費が40%を超えると不採択です。
募集要項の不採択例では、買い物バスの改修130万円を含めても、重点分野の経費が全体の55%で足りませんでした。大きなイベントの一角にインバウンド向けのブースを1区画置くだけでは、重点取組事業と認められない場合があります。Q&Aにも、事業全体が重点分野と判断できなければ認められない、と書かれています。
重点取組の中でも次の2つは、条件が付きます。
- 小規模団体の取組は、令和8年3月1日時点の正会員が40以下で、この補助金(小規模団体の取組を除く)を受けたことがない団体に限ります。上限は50万円で、交付申請までに県指定のアドバイザー派遣を受けることが要件です。
- 複数団体の連携は、補助金を代表団体の口座へ一括で振り込むことに、連携団体が同意する必要があります。
何に使える?
対象にならないものを先に挙げます。
- 光熱水料、プロバイダ契約料、インターネット回線の使用料
- 茶菓・飲食・接待・娯楽の費用
- 賞金に充てる金券・商品券、商店街が出す商品券のプレミアム分
- 販売を目的とした商品(材料や容器を含む)
- 補助金の申請書類をつくる費用
- 街路灯・アーケードの建替えやLED電球への取替えなど、施設整備だけの事業
- 消費税・地方消費税
- 交付決定の前に発注・契約した経費
対象になるものは、企画運営費(ソフト事業関係費)と施設整備関係費(ハード事業関係費)に分かれます。
- 企画運営費:専門家への謝礼、出演料、臨時の賃金、チラシ・ウェブサイトなどの広告宣伝費、会場やイベント設備の借料、消耗品費、資料作成費などの事務運搬費、委託費
- 家賃:商店街の空き店舗を使う拠点で、事業を始めた年度だけ。そのために新しく契約した場合に限ります
- 景品費:商店街の名産品に限り、上限10万円
- 施設整備関係費:事業に必要な工事費と什器備品費。ソフト事業に不可欠と認められる場合だけ
パソコンやエアコンのような汎用品は、年間を通して使うものの購入だけが対象です。それ以外はレンタル・リース費用だけが対象です。車両の購入は対象外で、レンタルなら対象になります。
申請の流れ
- 事業計画書を県に出す(団体→商業流通課。2026年3月2日〜4月16日。原則メールで、提出日が締切日なら事前に電話を入れる)
- 選考委員会のヒアリングを受ける(団体の代表者→選考委員会。5月中旬の予定。採択は6月初旬の予定)
- 交付申請書を出す(団体→商業流通課。原則11月2日まで)
- 交付決定を受けてから事業を始める(団体。決定通知まで申請書類が整ってから約2週間)
- 事業を実施し、2027年3月31日までに終える(団体)
- 実績報告書を出す(団体→商業流通課。事業完了から30日、または2027年4月20日の早いほう)
- 効果を3年間検証する(団体。歩行者通行量・年間売上高・満足度を調べる)
アドバイザーの派遣は応募前から頼めます。小規模団体の取組と、小規模団体だけで連携する場合は必須です。
必要な書類
準備できた 0 / 5
交付申請のときは、総会の議事録、事業計画図や仕様書、見積書の写しなどが別に要ります。見積書は、50万円(税込)以上の経費で2者以上、工事関係費は金額に関わらず2者以上のものが必要です。
事業計画書の様式は県の募集ページにあり、記載例もそこで見られます。未病改善か共生社会の取組を、商店街団体と連携して行う団体は、商店街団体の意見書(様式1-2)も出します。公益社団法人商連かながわの推薦を受けたい場合は、推薦依頼書(様式1-3)を同法人へ出します。推薦があると、選考で加点されます。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に発注した:交付決定の前に発注・契約した経費は、対象外です。見積もりを取るところまでにとどめてください。
- 交付申請が11月2日を過ぎた:原則として不交付です。やむを得ない事情があるときは、10月14日までに県へ相談します。
- 補助金を別の用途に使った:交付決定が取り消され、返還を命じられます。受け取った日から返す日までの日数に応じて、年10.95%の加算金も付きます。
- 経費の割合や事業内容が変わった:交付決定のときの経費割合や内容と違うと、交付が取り消される場合があります。変更したいときは事前に相談します。
変更点・併用・税金
令和6年度まで、重点取組事業に「買物弱者支援の取組」がありました。県のQ&Aでは、令和8年度は「共生社会の実現に向けた取組」で応募するよう案内しています。旧名称の要件で調べた内容は、そのまま使えません。
消費税と地方消費税は、補助の対象外です。参加費を集めるイベントでは、参加費が収入にあたり、総事業費から引いた額が補助対象経費になります。
他の補助金との併用について、募集要項とQ&Aに記載はありませんでした。重ねて申請する計画があるときは、応募の前に商業流通課へ確かめてください。
よくある質問
令和8年度分は、まだ申請できますか?
令和8年度分の募集は、2026年3月2日から4月16日までで終了しています。令和8年度の募集要項には、令和9年度以降の募集に関する記載がありません。次の募集があるかどうかは、県の産業労働局中小企業部商業流通課(電話045-210-5612)か、県の募集ページで確かめてください。この補助金は新しい取組を最長3年支える設計なので、すでに採択を受けた団体は、その事業が何年目かも確認します。
個店や個人事業主が単独で申請できますか?
できません。申請できるのは商店街振興組合、事業協同組合、法人化された商店街、商店会などの団体です。個店の売上を伸ばすための改装や販促は、この補助金の目的から外れます。商店街の団体として何を実施し、歩行者通行量や年間売上高をどう伸ばすかを、事業計画書に書く必要があります。個店の方は、まず所属する商店会に話を持ち込むのが近道です。
小規模団体の取組は、誰でも選べますか?
選べません。令和8年3月1日時点の正会員が40以下で、この補助金を過去に受けていない団体だけです。上限は50万円で、施設整備関係費の上限は25万円になります。交付申請までに、県が指定するアドバイザーの派遣を受けることも要件です。派遣は応募前から頼めるので、計画づくりの段階から相談できます。
賑わい創出事業と重点取組事業は、どう選びますか?
事業の中心が重点分野なら、補助率が高い重点取組事業を選べます。重点分野は未病改善、共生社会、インバウンド、脱炭素などです。ただし重点分野に当たる経費が全体の60%以上必要で、足りなければ不採択になります。分野が1つに絞れない計画や、新しい取組と言いにくい計画は、賑わい創出事業で出すほうが安全です。迷うときは応募前に県へ相談します。
イベントの一部だけ重点分野にしても認められますか?
認められない場合があります。県のQ&Aには、大きなイベントの中に、インバウンド対応のブースを1区画出すだけの例が挙げられています。事業全体が重点分野と判断できなければ、重点取組事業としては扱われません。重点分野に当たる経費を全体の60%以上にし、事業の看板もその分野で統一します。選んだ分野の取組だと、事業の実施中に来街者へ分かる形で周知することも条件です。
街路灯をLEDに替える工事は対象ですか?
LEDへの取替えだけの事業は対象外です。街路灯やアーケードの建替え、改修のように、施設整備だけで終わる事業も対象になりません。太陽光などの再生可能エネルギーを使った街路灯を、脱炭素の啓発活動とセットで設置する場合は、対象の取組になりえます。県のQ&Aには、ハード整備だけでは補助対象事業にならないと書かれています。
施設整備には、いくらまで使えますか?
施設整備関係費の上限は150万円です。小規模団体の取組は25万円になります。さらに、施設整備関係費は補助対象経費全体の70%以内でなければならず、超えると不採択です。ソフト事業の実施に不可欠だと認められる場合に限って、補助の対象になります。ハードの購入自体が目的になっていないかは、審査でも見られます。
同じイベントを毎年続けて申請できますか?
最長3年までです。この補助金は、新しい取組の立ち上げを3年間支える制度で、4年目と見なされる事業は不採択か大幅な減点になります。毎年の応募が必要で、1年目や2年目に採択されても、翌年度の補助が約束されるわけではありません。3年間補助を受けた事業でも、内容と名称を変えた新事業なら、1年目の事業として受け付けられる可能性があります。
複数の商店街で連携して申請できますか?
できます。重点取組事業の「複数の商店街団体等が連携して実施する取組」で応募します。連携先の事務所が県内にあれば、隣り合っていなくても構いません。補助金は代表団体の口座へ一括で振り込まれるため、事業費の分担は事前に調整してください。単独で別の事業に応募した団体を含む連携事業は、応募できません。
申請はいつ、どうやって出しますか?
令和8年度分は、2026年3月2日から4月16日までの募集でした。書類は原則として電子メールで出し、メールで出せないときだけ郵送か持参です。郵送は消印有効、持参は平日の8時30分から17時15分です。メールの容量が5メガバイトを超えるときは、分割して送ります。締切日に出す場合は、先に県へ電話を入れる決まりがあります。
補助の対象経費に消費税は含まれますか?
含まれません。消費税と地方消費税は補助対象外で、募集要項にも、消費税を含めてしまう不備が多いと注意書きがあります。見積書や請求書は税込の額で届くことが多いため、事業計画書には税抜の金額を書きます。補助率をかける対象も税抜の経費で、千円未満の端数は切り捨てです。
問い合わせ先はどこですか?
神奈川県産業労働局中小企業部商業流通課の商業まちづくりグループです。電話は045-210-5612で、県のホームページから問い合わせフォームも使えます。対象団体に当たるか、重点分野の経費割合を満たすか、他の補助金と重ねられるかは、応募の前に確かめるほうが安全です。商連かながわの推薦を受けたい場合は、同法人(電話045-633-5184)が窓口になります。
