この記事は「事業を譲る・整理する側」が使う補助金の話です。中山間地域で事業を譲り受ける買い手向けの給付金(高知県事業承継奨励給付金)をお探しの場合は、そちらの制度を確認してください。
事業承継計画を専門家に頼んで作ってもらう、あるいはM&Aの仲介を専門会社に委託する——どちらも決して安くありません。「高知県事業承継等推進事業費補助金」は、この専門家費用を肩代わりする制度で、令和8年4月1日に交付要綱が改正されています。対象は一般枠と小規模枠の2種類です。
事業承継等推進事業費補助金の要点まとめ
正式名:高知県事業承継等推進事業費補助金(一般枠・小規模枠)
だれが
- 申請者
- 事業者(県内で事業を営む法人・個人事業者)
- 対象業種
- 指定なし
- 利用目的
- 事業承継計画策定、M&A仲介委託、M&A企業評価作成
- 対象地域
- 高知県内
- 従業員数
- 規定なし(県内事業所で常時使用する従業員がいること)
いくら
- 補助上限額
- 一般枠100万円/小規模枠30万円(令和8年度のチラシより)
- 補助率
- 一般枠1/2以内/小規模枠2/3以内(令和8年度のチラシより)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 令和8年4月1日〜令和9年2月26日(必着)

いくらもらえるか
次の金額は、県が公開している令和8年度のチラシ(一般枠・小規模枠)に載っている数値です。
| 類型 | 対象事業 | 補助率 | 補助上限額 |
|---|---|---|---|
| 一般枠(中小企業者等) | 事業承継計画策定委託、M&A仲介委託 | 対象経費の1/2以内 | 100万円 |
| 小規模枠(小規模事業者) | M&A企業評価作成委託 | 対象経費の2/3以内 | 30万円 |
一般枠の対象経費には、初期診断委託料、コンサルティング委託料、事業承継計画の作成委託料、企業価値の算出委託料、M&Aの仲介委託料、着手金などが含まれます。M&A仲介委託は3年間取り組むことが前提で、最終合意契約前に中止した場合は補助金の返還が必要という条件があります。着手金だけ受け取って計画を進めない、という使い方はできません。
小規模枠は、M&Aの前段階にあたる企業評価や企業概要書の作成費用が対象です。企業調査委託料や企業概要書作成委託料などが該当します。
自分は対象になるか確かめる
対象になるのは、次をすべて満たす事業者です。
- 県内で事業を営む中小企業者等(県内に本社を置く法人、または県内に住所を有する個人事業者)
- 県内の事業所で常時使用する従業員がいること
- M&Aの場合は譲渡側であること
- 県税・県に対する税外未収金の滞納がないこと
既に一度この補助金の交付を受けた事業者は、原則として再度の交付対象にはなりません。ただし、小規模枠で交付を受けた小規模事業者が、その後一般枠で交付を受けようとする場合は例外として認められています。事業の規模が大きくなるにつれてステップアップする使い方が想定されています。
申請の前に必要なこと
申請の前提として、高知県事業承継・引継ぎ支援センターの相談・支援を受けたうえで、県へ申請する流れになっています。いきなり県の窓口に書類を出すのではなく、まずセンターに相談することがスタート地点です。
よくある質問
一般枠と小規模枠はどちらを選べばいいですか?
自社が小規模事業者(常時従業員20人以下、商業・サービス業は5人以下)に該当するかどうかで区分が分かれます。小規模事業者はまず小規模枠(M&A企業評価作成委託)を使い、その後M&Aの仲介委託段階に進む場合は一般枠へステップアップする流れが想定されています。
M&Aで買う側(譲受側)は使えますか?
この補助金は譲渡側(売る側)の費用を対象にしています。買い手側の支援は、別制度の高知県事業承継奨励給付金(中山間地域限定)で用意されています。
申請期間はいつですか?
令和8年4月1日から令和9年2月26日(必着)までです。県が公開しているチラシ(一般枠・小規模枠)に載っています。事前に高知県事業承継・引継ぎ支援センターで相談を受けたうえで、県の経営支援課 事業承継担当(088-823-9697)へ郵送または持参で提出します。
