介護事業所が1か所だけで申請できるのか。できません。申請できるのは事業者団体・介護職能団体・社会福祉連携推進法人で、2026年度の募集は2026年9月30日正午に締め切られました。熊本地震の影響で提出期限は2度延びて、当初の8月12日から約7週間後ろにずれています。
合同の就職面談会、リーダー研修、介護助手の導入支援などに最大250万円(研修だけなら125万円)が出る制度です。次の募集に備えて、団体が対象になる条件と、経費で外れやすい線を整理します。
熊本県介護職員確保支援事業補助金の要点まとめ
正式名:令和8年度(2026年度)熊本県介護職員確保支援事業補助金
だれが
- 申請者
- 介護の事業者団体・職能団体・社会福祉連携推進法人
- 対象業種
- 介護サービス事業所を運営する事業者の団体など
- 利用目的
- 介護職員の採用・育成・定着の取組み
- 対象地域
- 熊本県内に事務局がある団体
- 従業員数
- 規定なし(団体単位で申請)
いくら
- 補助上限額
- 1団体250万円(人材育成のみは125万円)
- 補助率
- 定率の記載なし(事業計画に応じて算定。県予算の範囲内)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年7月15日〜9月30日正午(受付終了)
- 事業の完了
- 2027年2月28日まで(補助対象期間は2026年4月1日から)
うちの団体は対象になる?
次のすべてに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
県内に事務局があること、特定の法人だけが得をしないこと、宗教・政治活動が目的でないことは、募集要項の条件です。補助事業を円滑かつ着実に実行できる組織体制があること、特定の公職者(候補者を含む)や政党を推薦・支持・反対することが目的の団体でないことも求められます。暴力団や暴力団員の統制下にある団体も対象外です。複数の団体が連携して実施する場合は、1団体とみなされます。任意団体で申請するときは、さらに条件があります。任意団体は、5法人以上で過半数が介護サービス事業所を運営する法人であること、補助金のために作った団体ではないこと、定款や規約があること、総会を年1回以上開いていること、活動実績があることをすべて満たす必要があります。Q&A集に書かれた条件で、確認できる書類の提出も求められます。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 介護事業所が単独で申請する
- ✕ 営利を目的とする事業
- ✕ 国・県・市町村の別補助金と同じ事業
- ✕ 県の別事業で対応できる取組み
- ✕ 看護職員の確保が目的の取組み
県の別事業とは、「くまもと介護テクノロジー・業務改善サポートセンター」などです。
最後の線は、同じ熊本県の訪問看護師向け制度と取り違えやすい点です。介護職員の確保は対象になり得ますが、看護職員の確保は対象になりません。
いくら補助される?
上限は取組みの組み合わせで決まります。複数の取組みの上限を足し算することはできません。
| 実施する取組み | 補助の上限 |
|---|---|
| 人材確保+人材育成 | 250万円 |
| 人材確保+人材定着 | 250万円 |
| 人材育成(研修等)だけ | 125万円 |
補助率は公式ページにも募集要項にも書かれていません。申請した計画に応じて金額を算定し、県の予算の範囲内で交付する仕組みです。募集要項には、補助対象とする団体が多いと交付額が申請額を下回ったり不採択になったりすることがある、とも書かれています。
参加料などの収入がある取組みは、総事業費からその収入を引いた額が基準になります。補助金所要額調書(第4号様式)では、差引額、補助対象経費、補助基準額(上限)を比べて、いちばん少ない額が県補助金の所要額になります。千円未満は切り捨てです。
- 研修だけの場合:対象経費200万円 − 参加料収入30万円 = 170万円 → 上限の125万円で頭打ち
- 外部講師の謝金(県の参考額は県内で1時間1万円):1万円 × 3時間 × 2回 = 6万円
- 合同面談会と研修を組み合わせた場合:対象経費300万円 − 収入0円 = 300万円 → 上限の250万円で頭打ち
何に使える?
対象にならないものを先に挙げます。県のQ&A集で外れると書かれているものです。
- 団体の構成員や有償ボランティアの人件費としての謝金
- 研修の参加者やイベント参加者の旅費
- 記念品・景品・クオカードなどの金券
- パソコン・タブレットなど、事業以外にも使える備品の購入費(その年度内のリース料は、使用料として対象になり得ます)
- 有料の人材紹介の手数料、クリック課金型広告の料金
- 既存のホームページやSNSの運営・改修費
- 構成員への委託料、構成員が所有する施設の会議室使用料
- 飲食代、消費税、外国人の新規雇用にかかる住居費・賃金
- 研修講師の書籍購入費、構成員が行う印刷・製本の経費
- 通常業務と区別できないコピー代・光熱水費・電話代・郵送料
- 団体の運営に要する経常的な経費(家賃、光熱水費、役員や職員の人件費)
- 海外で発行された領収書の経費
次のものは対象になります。
- 研修会の外部講師への謝金(県の取扱いは県内で1時間あたり1万円が参考額)
- 講師の交通費・宿泊費
- 資料の印刷製本費、会議室や機材の借り上げ料
- 研修周知の切手・はがき代
- 広告会社や社労士など、外部への委託料(単価と数量の内訳が分かる見積書が必要で、「一式」の見積書は不可)
取組みは3種類あります。人材育成(研修等)に当たるのは、研修会や介護職員のグループ検討会です。研修は1回10名以上で2回以上の実施が条件です。団体がもともと開いている大会や交流会は対象外です。
- 人材確保:合同就職面談会、学校説明会、採用アドバイザーの派遣、小中学生の職場体験会
- 人材育成:キャリアアップ研修、メンタルケア研修、職業病予防研修、リーダー養成研修
- 人材定着:現場業務の体系化・細分化の支援、介護助手の導入支援、人事管理・服務管理制度の導入支援
申請の流れ
2026年度の流れです。次回も大きくは変わらない見込みですが、日付は募集のたびに変わります。
- 取組みと経費を決める(団体。研修は1回10名以上・2回以上で組む)
- 申請書類をLoGoフォームで出す(団体→県高齢者支援課。2026年度は9月30日正午まで)
- 交付決定を待つ(県→団体。2026年度は10月頃の予定)
- 事業を実施する(団体。補助対象期間は2027年2月28日まで)
- 実績報告を出す(団体→県。事業完了から30日以内か2027年3月8日のいずれか早い日まで)
- 請求書を出して受け取る(団体→県。金額確定後すぐに請求。精算払いが原則)
内容を変えるときは、実施する前に県へ相談します。金額か支出の目的が変わる場合は変更申請が必要です。申請しないまま実施した支出は、趣旨に合っていても対象外になります。支出科目と目的が変わらず、交付決定額も変わらない軽微な変更は、事前に県へ相談して事業変更計画書をメールで出します。交付が決まると、団体名・住所・代表者名・事業の概要が県のホームページなどで公開されます。
事業で配るチラシや式次第、冊子には、「令和8年度(2026年度)熊本県介護職員確保支援事業補助金」であることを書き、印刷前の校了データを県へ出します。連携事業の場合は、団体名か連携するすべての法人名がチラシにないと、補助対象になりません。実績報告には、実施状況が分かる写真や資料、領収書の写し(原本は出さない)、作った制作物を1部ずつ付けます。収入と支出の帳簿と証拠書類は、事業完了後5年間保管します。
必要な書類
準備できた 0 / 8
事業計画書(第2号様式)には、団体の連絡先と加盟団体数または会員数、直近1年間の主な活動、事業の目的(300字以内)、取組みごとの事業概要(300字以内)、経費の内訳を書きます。経費内訳は税抜で、「一式」の記入は原則できません。名簿は役員等の氏名が分かるものです。見積書は委託料が発生する取組みで必ず必要です。実施内容の資料(実施要項やパンフレットなど)は、必要に応じて出します。社会福祉連携推進法人の設立手続き中の団体は、各構成法人の代表者が連名で押印した誓約書(認め印は不可)と、申請書の写しも出します。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 構成員への支払い:構成員への委託料は対象外です。法人内の団体や個人が発行した領収書も認められません。委託先は事業計画書に必ず書きます。
- 領収書の不備:宛名・金額・但し書き・日付・発行者のそろった領収書が必要です。バーコード決済の画面のスクリーンショットや、印字の消えたレシートは認められません。
- 変更の無断実施:変更申請をしないまま事業を変えると、収支予算書にない支出は対象外です。
- 研修の人数・回数不足:1回10名未満の研修や、実施が1回だけの研修は条件を満たしません。
- 期間外の支出:補助対象期間は2026年4月1日から2027年2月28日までです。領収が済んでいない活動も対象外です。
- 同じ取組みの再申請:県のQ&A集によると、一度交付された取組みは、次の年度に不採択になる場合があります。募集要項には、事業の実施可能性が低い場合や、過年度の進捗状況・実績によって採択しないことがある、とも書かれています。
今年度の変更点と次回に向けて
2026年度の募集要項では、補助対象になる団体と事業、経費が見直されました。古い年度の記事や資料にある条件はそのまま使えません。
提出期限は、熊本地震の影響で8月12日から9月12日、さらに9月30日へ延びました。2027年度以降の募集予定は、公式ページに記載がありません。例年のスケジュールがつかめないため、高齢者支援課企画班(096-333-2215)への確認が確実です。
よくある質問
介護事業所1か所だけでも申請できますか?
できません。申請できるのは介護サービス事業所を運営する事業者団体、介護に関する職能団体、社会福祉連携推進法人です。1か所の事業所が単独で申請する形は想定されていません。自社が加盟している団体があれば、その団体が合同の取組みとして申請するよう働きかけるのが現実的です。加盟団体がない場合は、地域の事業所どうしで団体を作る方法もありますが、補助金のためだけに作った任意団体は条件を満たしません。
任意団体でも申請できますか?
申請できる場合があります。5法人以上で、過半数が介護サービス事業所を運営する法人であることが条件です。そのほかに、補助金の活用を目的に設立した団体ではないこと、定款や規約があること、総会を年1回以上開いていること、活動の実績があることも求められます。これらを確認できる書類の提出が必要です。交付が約束されるわけではないと、県のQ&A集に明記されています。
補助率はどのくらいですか?
公式ページと募集要項に定率の記載はありません。県は、申請された事業計画に応じて補助金額を算定し、予算の範囲内で交付するとしています。上限は1団体250万円で、人材育成だけなら125万円です。申請団体が多いと、交付額が申請額を下回ったり不採択になったりする可能性もあります。補助率を知りたい場合は、高齢者支援課企画班に直接確認してください。
研修と採用活動を両方やると上限は足し算になりますか?
なりません。上限は1団体で250万円です。人材確保と人材育成を両方行っても、人材確保と人材定着を行っても250万円までです。研修などの人材育成だけを行う場合は125万円になります。取組みを増やしても、上限は上がらない仕組みです。研修だけで足りる団体は125万円の枠で、採用や定着の施策も入れる団体は250万円の枠で計画を組むことになります。
研修はオンラインでもよいですか?
募集要項には、研修の実施に当たってインターネットを利用したオンライン開催も可能と書かれています。ただし、1回あたり最低10名以上の参加者で、2回以上実施することが条件です。災害などで2回以上の実施が困難になった場合は、交付決定後に例外が認められます。団体がもともと開いている大会や発表会は対象外なので、新しい企画として組む必要があります。
人材紹介会社への手数料は対象になりますか?
対象になりません。Q&A集に、有料の人材紹介の手数料は補助対象外と明記されています。クリック課金型の広告料も同じです。既存のホームページやSNSの運営・改修費も対象になりません。採用イベントの開催費、アドバイザーの派遣、チラシの外部制作など、合同で行う取組みに必要な費用が中心です。迷う経費は、事前に県へ相談してください。
外部の社労士やコンサルに委託する費用は対象になりますか?
対象になり得ます。アドバイザー派遣や人事管理制度の導入支援などは、コンサルタントや社労士への委託も可能です。事業計画書に委託先を書き、単価・数量・業務内容の内訳が分かる見積書を一緒に出します。「一式」とだけ書かれた見積書は認められません。申請団体の構成員への委託料は対象外なので、委託先が構成員でないかを確かめておきます。
2026年度の募集はいつ締め切られましたか?
2026年9月30日(水)正午です。当初は8月12日正午まででしたが、熊本地震の影響で9月12日に延長され、さらに9月30日へ再延長されました。交付決定は10月頃の予定とされています。受付はすでに終わっているため、いま申請することはできません。次の募集があるかどうかは、公式ページと高齢者支援課企画班の案内で確かめてください。
補助対象期間より前に実施した取組みも対象になりますか?
補助対象期間は2026年4月1日から2027年2月28日までで、交付決定より前の4月から始まっています。募集要項に、交付決定前の実施を除く定めはありません。Q&A集には、交付決定前に実施した研修会のチラシも、交付決定した事業であることが分かれば対象になり得ると書かれています。ただし領収書がそろっていること、収支予算書の計画と合っていることが前提です。早めに実施した取組みがある団体は、書類の保管状況を確かめてください。
補助金はいつ支払われますか?
事業が終わったあとの精算払いが原則です。実績報告書を出して県が審査し、補助金額が確定してから請求書を出し、請求書の受領後に口座振替で支払われます。実績報告の期限は、事業完了から30日以内か2027年3月8日のいずれか早い日です。事業の実施に必要な場合は、事前に相談すれば概算払いも認められます。この場合は、実績で額が下回れば返還が必要になります。
問い合わせ先はどこですか?
熊本県健康福祉部長寿社会局高齢者支援課企画班(電話 096-333-2215)です。対象になる団体か、経費が対象になるかで迷ったときは、申請前に聞いておくと書類の出し直しを防げます。募集要項にも、対象になるか不明な場合はQ&A集を確認したうえで県へ問い合わせるよう書かれています。
