飲食店のトイレや壁紙を直す費用は、補助金で戻ってくるのか。港区のこの補助金なら、費用の半分(上限50万円)が戻ります。ただし交付決定の前に工事を始めると、対象外です。見積もりを取るところまでは進めても、契約と着工は通知が届いてからにします。
募集は50者程度の先着順です。予算の範囲内で受け付けているため、申請期限の前に締め切られることがあります。
クリーンな飲食店づくり応援補助金の要点まとめ
正式名:クリーンな飲食店づくり応援補助金(店内衛生環境整備補助金)
だれが
- 申請者
- 飲食店を営む事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 飲食業(風俗営業等は除く)
- 利用目的
- 店内の衛生環境の整備(改装・設備)
- 対象地域
- 東京都港区
- 従業員数
- 法人は資本金5,000万円以下か100人以下
いくら
- 補助上限額
- 50万円
- 補助率
- 対象経費の1/2
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月13日〜2027年1月18日(郵送は消印有効)
- 事業の完了
- 2027年2月28日までに支払いを終え、実績報告も出す
うちの店は対象になる?
次のすべてに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 8
資本金と従業員数は、法人の場合にどちらか一方を満たせば足ります。従業員数は、常時使用する人数です。個人事業主には、この条件はありません。みなし大企業とは、大企業が株式や出資の半分以上を持つ、役員の半分以上を大企業の役員や職員が兼ねる、といった会社です。
次のどれかに当たると、対象外です。
- ✕ 風俗営業等を営んでいる
- ✕ 区内での営業が1年に満たない
- ✕ 店舗が区外にある
- ✕ 同じ経費で別の補助金をもらっている
いくら戻ってくる?
かかった費用(税抜)の半分です。上限の50万円に届くのは、対象の費用が税抜で100万円以上のときです。
- トイレを1か所整備して40万円:40万円 × 1/2 = 20万円
- トイレと店内の壁紙、床の張り替えで100万円:100万円 × 1/2 = 50万円
- 店内の空調機と空気清浄機で150万円:150万円 × 1/2 = 75万円 → 上限の50万円
金額はすべて税抜で、数字は仮の例です。補助額は千円未満を切り捨てます。補助の対象になるのは、1件あたり1万円(税抜)以上の経費に限られます。
どこまでが対象で、どこからが対象外か
線は「改装・設備か、掃除や消耗品か」にあります。店内を清潔に保つ費用すべてが対象なのではありません。
対象にならないもの
- 清掃費(どの経費でも対象外)
- 1万円(税抜)に満たない経費
- 消耗品
- 来店客が使う場所と調理場以外の工事
- 交付決定の前に始めた事業
対象になるもの(交付決定のあとから2027年2月28日までに支払いが終わったもの)
- トイレの整備費
- 手洗い所の整備費
- 店内の空調機の整備費
- 空気清浄機の購入費
- 店内の壁紙の張り替え費
- 天井・床の張り替え、塗装工事
- グリストラップ(調理場の排水から油を分ける設備)の整備費
「等」と書かれているため、ここに載っていない工事が対象になる場合もあります。ただし来店客が使う場所か調理場の工事に限られるので、迷う工事は見積もりを取る前に産業振興課へ聞きます。
申請の流れ
- 見積書を取る(事業者→工事業者。事業の見積りと内容が分かる書類をそろえる)
- 申請書類一式を出す(事業者→港区。オンラインか郵送。2027年1月18日まで)
- 交付決定の通知を待つ(港区→事業者。受理から1か月ほどが目安。通知の前に工事を始めない)
- 工事をして、代金を払う(事業者→工事業者。2027年2月28日までに支払いまで済ませる)
- 実績報告を出す(事業者→港区。最終締切は2027年2月28日、郵送は消印有効)
- 額の確定通知を受け取る(港区→事業者。報告の受理から1か月ほど)
- 請求書を出す(事業者→港区。受理から交付まで1か月ほど)
交付決定の通知は、オンライン申請ならメール、郵送申請なら郵送で届きます。
必要な書類
準備できた 0 / 8
履歴事項全部証明書は法人のみで、発行から3か月以内のものです。見積先の事業内容が分かる書類(ホームページの写しや過去の取引資料など)も、見積書とあわせて出します。納税証明書は、法人なら法人事業税・特別税と法人都民税、個人なら特別区民税・都民税のものです。港区民以外の個人は、事業所課税の証明を区役所で取ります。
オンライン申請には、法人は商業登記電子証明書(法人のオンライン手続き用の電子証明書)、個人事業主はマイナンバーカード等が要ります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に着手した:決定日以降に事業を実施することが条件です。先に契約や工事を始めると対象になりません。
- 先着50者程度に入れなかった:予算の範囲内の受け付けです。募集が終わると、公式ページで知らせます。
- 支払いが2月28日に間に合わなかった:工事が終わっていても、代金の支払いが期限を過ぎると対象経費になりません。
- ほかの補助金と同じ経費で受け取っていた:国・都道府県・区市町村から、同じ経費で補助金や助成金を受けていないことが同意書の条件です。過去に受けた場合も含みます。
- 申請が2回目になった:1事業者あたり1年度に1回限りです。
- オンライン申請の報告を郵送に切り替えた:オンラインで申請したら、実績報告と請求書もオンラインで出す決まりです。
勘違いされやすい点
締切の1月18日は、申請書類を出す日です。工事を終える日ではありません。交付決定まで1か月ほどかかるので、1月中旬に申請すると、工事と支払いに使えるのは2月の半ば過ぎからです。締切の直前に出すと、2月28日までの工事と支払いが間に合わなくなるおそれがあります。
もう一つは、補助金が工事の前にもらえると考えてしまうことです。流れでは、工事と支払いが先で、実績報告のあとに額が確定し、請求書を出して交付されます。つなぎの資金は自分で用意することになります。
複数の店舗を持つ事業者は、店舗ごとに1回なのか、事業者ごとに1回なのか迷います。公式ページは「1事業者あたり1年度1回限り」と書いており、店舗ごとの扱いには触れていません。複数店舗の改装を考えているなら、申請の前に産業振興課へ確かめてください。
よくある質問
個人事業主でも申請できますか?
申請できます。区内に飲食業の店舗があり、区内で1年以上継続して事業をしていることが条件です。法人のような資本金や従業員数の条件はありません。風俗営業等を営む事業者は、法人でも個人でも除かれます。個人のオンライン申請にはマイナンバーカード等が必要です。納税証明書は、港区民なら区役所で特別区民税・都民税のものを取ります。
本店が区外にある会社でも使えますか?
法人の場合は、本店の登記地と飲食店の店舗の両方が区内にあることが条件です。区内に店舗があっても、本店が区外なら対象になりません。また、区内で1年以上継続して事業活動を行っている必要があります。資本の額が5,000万円以下か、常時使用する従業員が100人以下であることも条件です。
開業して半年の店は申請できますか?
申請できません。区内で1年以上継続して事業活動を行っていることが、法人にも個人にも求められます。開業から1年を過ぎる日と、申請期限の2027年1月18日、募集の枠(50者程度の先着順)を見比べて、間に合うかを確かめてください。次の募集があるかどうかは、公式ページに書かれていません。
掃除や清掃業者への依頼は対象になりますか?
対象になりません。公式ページは、どの経費でも清掃費は対象外と書いています。消耗品も除かれます。対象は、トイレや手洗い所の整備、空調機の整備、空気清浄機の購入、壁紙の張り替え、天井や床の張り替え、塗装工事、グリストラップの整備などの改装・設備です。機械や工事の費用で、1件1万円(税抜)以上のものになります。
5,000円の備品も補助の対象になりますか?
対象になりません。補助の対象は、1件あたり1万円(税抜)以上の経費です。消耗品も除かれます。公式ページは「経費が1万円(税抜き)以上のもの」と書いており、小さな備品を工事とあわせて申請できるかは書かれていません。迷う場合は見積もりの前に産業振興課へ聞いてください。
事務所やバックヤードの工事も使えますか?
対象は、来店客が利用するスペースか調理場の工事です。それ以外の場所は含まれません。トイレや手洗い所が来店客用かどうかについて、公式ページに細かい線引きは書かれていません。従業員用のトイレなど判断に迷う場所は、申請の前に産業振興課で確認します。
オンラインと郵送はどちらがよいですか?
どちらでも申請できます。ただしオンラインで申請した場合、実績報告や請求書の提出もオンラインでしなければならず、途中から郵送に切り替えることはできません。オンラインには、法人は商業登記電子証明書、個人事業主はマイナンバーカード等が必要です。準備が難しければ郵送を選び、最初に決めたほうで最後まで進めます。
工事はいつから始めてよいですか?
交付決定の通知を受けたあとです。公式ページは、交付決定日以降に事業を実施することが条件だと書いています。決定前に契約や発注を済ませると、その分は対象外になるおそれがあります。見積書の取得は申請の前に済ませてよいので、工事業者には「補助金の決定後に着工する」と伝えておくと、日程の調整がしやすくなります。
補助金はいつ受け取れますか?
工事と支払い、実績報告のあとです。公式ページでは、交付申請の受理から交付決定まで1か月ほど、実績報告の受理から額の確定まで1か月ほど、請求書の受理から交付まで1か月ほどとされています。工事代金は、先に自分で支払います。支払いの期限は2027年2月28日で、この日までに終わった経費だけが対象になります。
実績報告には何が必要ですか?
提出書類確認シート、実績報告書、補助対象経費の支払いが確認できる書類、事業の実施が確認できる書類の4つです。支払いが分かる書類は、請求書(写し)と、振込明細や通帳の写しなどです。クレジットカードで払った場合は、口座から引き落とされる日も2027年2月28日までに収まる必要があります。支払いは申請者名義でします。事業の実施が確認できる書類には、整備中や整備後の店内の写真、購入した備品等の写真があります。工事の前の写真は申請の時点で出すので、着工の前に撮っておきます。最終の締切は2027年2月28日で、郵送は消印有効です。
先着の50者に入れなかった場合はどうなりますか?
募集枠は50者程度で、予算の範囲内の先着順です。募集が終わった場合は、公式ページで知らせると書かれています。申請期限は2027年1月18日ですが、それより前に終わることがあります。取りかかる前に、公式ページか産業振興課の電話(03-6435-4620)で受付の状況を確かめておくと安心です。
問い合わせ先はどこですか?
港区の産業振興課 経営支援係(札の辻スクエア8階)です。電話は03-6435-4620で、受付は平日の9時から17時までです。土日祝日と年末年始は休みです。郵送で申請する場合の宛先は、〒108-0014 港区芝5-36-4 札の辻スクエア8階の産業振興課経営支援係「クリーンな飲食店づくり応援補助金」担当者です。
