勤怠管理や売上管理のソフトを初めて入れる費用の4分の3(上限40万円)を、港区が補助します。ICカードリーダーのような専用の接続機器も、ソフトと一緒に入れれば上限20万円まで補助され、合わせて最大60万円です。対象は「新たに」導入するソフトだけで、過去に同等のソフトを使っていた場合や、入れ替えは補助されません。
パソコンやタブレットは買えるのか。汎用性のある機器は補助の対象外です。ここも先に確かめておく点です。
港区 ソフトウェア導入費等支援補助金の要点まとめ
正式名:港区中小企業ソフトウェア導入費等支援事業補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(港区内の中小企業の法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし(風俗営業等は対象外)
- 利用目的
- 業務効率化のためのソフトウェア・クラウドサービスと専用接続機器の導入
- 対象地域
- 東京都港区
- 従業員数
- 中小企業基本法の中小企業者(業種ごとに基準が異なる)
いくら
- 補助上限額
- 60万円(ソフトウェア40万円+専用接続機器20万円)
- 補助率
- ソフトウェア3/4、専用接続機器2/3
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月13日〜2027年1月31日(予算に達し次第終了)
- 事業の完了
- 交付決定日から2027年2月28日まで
うちの会社は対象になる?
次の条件をすべて満たす事業者が対象です。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 風俗営業等の規制法が定める営業に当たる
- ✕ 同じ経費で他の補助を受けた
- ✕ 区外へ転出した(交付前の転出)
個人事業者は、本店登記ではなく「主たる事業所が区内にあること」が条件です。中小企業者とは、業種ごとに資本金と従業員数の上限が決まっていて、どちらか一方を満たせば該当する事業者のことです。上限の数字は、港区立産業振興センターの「補助金を申請する前に」に載っています。社会福祉法人、医療法人、特定非営利活動法人、一般社団・財団法人、公益社団・財団法人は中小企業者に当たらず、対象外です。株式会社、合同会社、士業法人などは当たります。みなし大企業は、大企業が単独で株式の2分の1以上(複数なら3分の2以上)を持つ、役員の2分の1以上を大企業の役員や職員が兼ねる、といった会社を指します。
他の補助とは、公社・国・都道府県・区市町村などの助成金・補助金です。過去に受けた場合も含みます。法人も個人事業者も、同じ事業者が同じ年度に申請できるのは1回だけです。過年度にこの補助金を受けた経費も、対象外になります。
ソフトと機器、補助される線引きを先に
この補助金の線は、「新たに入れる業務用ソフトか」「パソコンのように何にでも使える機器でないか」で引かれます。
対象にならないもの
- すでに入れているソフトの更新料、追加ライセンス、バージョンアップ、プラン変更
- リプレース(入れ替え)のソフト。過去に同等のソフトを使っていた場合も同じです
- 文書作成・表計算・プレゼンなど、汎用性の高いソフト
- スクラッチ開発やプログラミング開発を伴うソフト
- ECサイトのプラットフォーム
- 自社製品の購入、自社での内製、販売を目的としたソフト
- 調査・提案・指導・打ち合わせなど、コンサルタント的な要素を含む費用
- インターネット回線、Wi-Fi、サーバーの導入・管理
- グループ会社・関連会社からの購入・委託
- パソコン、タブレット、スマートフォンなど汎用性のある機器
- 既存の機器の更新にあたる機器、機器本体の設置が主な目的になるもの
- 消費税及び地方消費税相当額
対象になるもの
- 勤怠管理、生産管理、売上管理、グループウェア、コミュニケーションツール、オンライン会議などのソフトウェア・クラウドサービスの購入・利用料(販売を生業とする事業者から買うこと)
- 上のソフトを入れた場合の保守・サポート費(最長6か月まで)
- 上のソフトの初期設定・導入費を外部の事業者に頼む場合の費用
- 導入するソフトと連携して使う専用接続機器(名刺データ化ソフトの専用スキャナ、勤怠管理ソフトに紐づいたICカードリーダー、生産管理ソフトに紐づいた産業用スマートグラス、在庫・販売管理ソフトに紐づいたバーコードリーダーなど)
専用接続機器だけの申請は受け付けられません。ソフトと同時に導入することが条件です。
いくら補助されるのか
補助額は、対象経費に補助率をかけた額です。千円未満は切り捨てになります。対象経費は税抜で、消費税は含めません。下の例の金額も税抜です。
- 勤怠管理のクラウドサービス(1年分)と初期設定で20万円:20万円 × 3/4 = 15万円
- 上限に届く例(ソフトのみ):60万円 × 3/4 = 45万円 → 上限の40万円
- ICカードリーダーを同時に導入、機器が12万円:12万円 × 2/3 = 8万円
- ソフト60万円とバーコードリーダー等の機器30万円:40万円(上限)+20万円(上限)= 60万円
ソフトの補助が上限の40万円になるのは、対象経費が約53万4千円以上のときです。専用接続機器は、30万円で上限の20万円に届きます。
申請の流れ
- 導入するソフトと機器を決め、見積書を取る(事業者→販売業者。内訳が分かるもの)
- 交付申請書類を出す(事業者→港区 産業振興課。2027年1月31日まで。オンラインまたは郵送)
- 交付決定の通知を待つ(港区→事業者。目安は申請から約3週間。契約・購入は通知の日以降)
- 発注・納品・支払いを終える(事業者。交付決定日から2027年2月28日まで)
- 実績報告書を出す(事業者→港区。2027年3月5日必着。購入後は2週間以内が目安)
- 額の確定通知を受け、入金を待つ(港区→事業者。確定通知から1か月が目安)
オンラインで申請した場合は、実績報告と請求書もオンラインで出す決まりです。途中から郵送には切り替えられません。オンライン申請には、法人は商業登記電子証明書(法務局が発行する、法人の電子署名に使う証明書)、個人事業主はマイナンバーカードなどが要ります。
必要な書類
準備できた 0 / 9
履歴事項全部証明書は、発行から3か月以内のものです。個人事業者は、履歴事項全部証明書の代わりに開業届の写しか2年分の確定申告書を出します。1年以上の事業実績は、個人事業主の場合は開業届で確かめ、事業開始日はe-Taxの受信通知で見ます。税務署の窓口で出した開業届は、課税証明書や賃貸借契約書などの追加資料が求められます。郵送で出す交付申請書には、法人は法務局への届出印、個人は実印を押し、欄外に捨印も押します。経費に「一式」とある場合は、内訳が分かる資料も添えます。ソフトや機器の機能・性能が分かる商品説明のページの写しも要ります。実績報告では、契約書・納品書、ソフトの利用状況が分かる画面のコピー、請求書・領収書などの支払いの書類が要ります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に契約・購入した:契約、利用開始、購入は交付決定の通知の日以降に行います。それより前の分は対象になりません。
- 期間内に支払いまで終わらなかった:発注から支払いまでを、交付決定日から2027年2月28日の間に終える必要があります。クレジットカードは、期間内に口座から引き落とされていなければなりません。
- ほかの取引と混ぜて支払った:補助対象の経費を他の取引と一緒に支払うと、補助対象の分が区別できず、対象外になることがあります。
- 実績報告が遅れた:2027年3月5日の必着までに出さないと、補助金は支払われません。
- 不正や要件違反が見つかった:交付が取り消され、すでに受け取った分は返還になります。
支払いと日割り、税金の注意
クラウドサービスの利用料とソフトの保守・サポートは、交付決定後に導入してから6か月、または2027年2月28日のいずれか早いほうまでが対象です。月の途中から始めた場合は日割りになります。年払いにすると、補助金の交付は利用が終わってからになります。
クレジットカードで払うときは、法人は引き落とし口座が法人名義の法人カードの一括払い、個人事業主は本人名義のカードの一括払いが対象です。消費税及び地方消費税相当額は補助されません。支払いは申請者名義で行います。法人の申請で代表者個人の名義で払った場合は、法人口座と個人口座で精算した根拠資料が要ります。
よくある質問
過去に使っていたソフトを新しいものに入れ替える場合は対象ですか?
対象外です。募集要項は、「新たに」を、過去に導入したことがないソフトを入れることと定めています。過去に同等のソフトを使っていた場合や、入れ替え(リプレース)の場合は補助の対象になりません。たとえば、古い勤怠管理ソフトをやめて別の勤怠管理ソフトに替えると、入れ替えに当たります。同じ分野でも、まったく使ったことのない業務のソフトなら対象になる可能性があります。迷うときは、見積書を取る前に港区の産業振興課へ確かめてください。
パソコンやタブレットも補助されますか?
補助されません。専用接続機器の対象外に、パソコン、タブレット、スマートフォンなど汎用性のあるものが挙がっています。対象になるのは、ソフトと連携して使う専用の機器です。名刺データ化ソフトの専用スキャナ、勤怠管理ソフトに紐づいたICカードリーダー、在庫・販売管理ソフトに紐づいたバーコードリーダーなどが例に挙がっています。導入するソフトが動くパソコンは、自費で用意する形になります。
専用接続機器だけを買う場合も申請できますか?
申請できません。専用接続機器のみの申請は受け付けられず、機器はソフトウェアと同時に導入することが要件です。補助上限額は、ソフトが40万円、機器が20万円で、両方を申請すると合計60万円です。機器を先に買ってしまい、ソフトをあとから入れる順番になると、要件を満たさないおそれがあります。ソフトと機器は、同じ時期に交付決定を受けてから発注するのが安全です。
汎用のExcelやWordのソフトは対象ですか?
対象外です。文書作成ソフト、表計算ソフト、プレゼンテーションソフトなど、汎用性の高いソフトは対象外経費に挙がっています。対象は、勤怠管理、生産管理、売上管理、グループウェア、オンライン会議など、業務の効率化につながる用途のはっきりしたソフトやクラウドサービスです。ただし、スクラッチ開発やプログラミング開発を伴うソフトも対象外なので、ソフトの内容を見積書やカタログで示せるようにしておきましょう。
初期設定や導入を業者に頼む費用は補助されますか?
補助されます。ソフトの初期設定や導入費を外部の事業者に頼む費用は、ソフト本体を購入・利用した場合に対象になります。ただし、すでに入れているソフトのカスタマイズ費用は対象外です。初期設定を頼む場合は、要件定義書と作業工程表などの提出が求められます。委託先が、その作業を生業にしていると分かる資料(ホームページの写しなど)も出します。
クラウドサービスの月額料金はいつの分まで対象ですか?
交付決定後に導入してから6か月、または2027年2月28日のいずれか早いほうまでの分が対象です。月の途中から始めた場合は日割りで計算します。支払いは2027年2月28日までに終えている必要があり、クレジットカードなら期間内に口座から引き落とされていなければなりません。年払いにした場合は、補助対象期間の終了を待ってから実績報告を出し、補助金の交付も利用が終わってからになります。
港区外にも事業所がある会社は申請できますか?
法人は、区内に本店登記があり、区内に事業所を持つことが条件です。本店が区外にある会社は申請できません。本店が区内にあれば、区外に支店があること自体は条件に書かれていません。個人事業者は、主たる事業所が区内にあることが条件です。区内で引き続き1年以上事業を営んでいることも求められます。細かい事情で迷うときは、産業振興課(電話03-6435-4620)へ確かめてください。
申請はオンラインと郵送のどちらがよいですか?
どちらでも申請できますが、途中で切り替えられません。オンラインで申請すると、実績報告と請求書の提出もオンラインになります。オンラインには、法人は商業登記電子証明書、個人事業主はマイナンバーカードなどが要るので、手元にあるかを先に確かめてください。郵送の場合は、A4サイズの書類を揃えて、港区産業振興課経営支援係に送ります。期間内の消印があれば有効です。
受付の終了前に申し込みが締め切られることはありますか?
あります。募集枠は50者程度で、申請の期間内でも、予算の上限に達し次第、受付が終わります。受付は2027年1月31日までですが、それより前に終わる可能性があります。決定までは申請から約3週間かかり、そこから発注と支払いを2027年2月28日までに終える必要があります。導入するソフトが決まったら、早めに申請を出すのが安全です。
補助金はいつ入金されますか?
実績報告を出して、港区が内容を審査し、補助金額を確定してから入金されます。確定通知が届いてからの入金は、1か月が目安です。申請が集中している時期は遅くなることもあります。ソフトの費用は先に自社で支払う必要があるため、入金までの資金繰りも考えておきましょう。実績報告の期限は2027年3月5日の必着で、遅れると補助金は支払われません。
交付申請のあと、内容を変更できますか?
原則としてできません。募集要項は、交付決定のあとは申請内容の変更ができないと定めています。交付決定で、申請した補助額より減額される場合もあります。導入するソフトや機器の見積書は、申請前に内容を固めておきましょう。実績の審査では、専門家が確認のために訪問することもあります。また、交付後には事業の実施状況について巡回調査やアンケートへの協力が求められます。
