標高の高い山小屋では、燃料や電力の輸送コストがそのまま経営を圧迫します。発電設備や断熱を見直したくても、資材を担ぎ上げる費用まで考えると投資に踏み切りにくいのが実情です。
長野県の「山小屋エネルギーコスト削減促進事業補助金」は、登山道沿いで旅館業を営む山小屋事業者が、高効率な環境対応設備へ更新・新設する費用を補助する制度です。受付は令和8年3月16日から9月30日まで、予算上限に達し次第終了します。
山小屋エネルギーコスト削減促進事業補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(山小屋を営業する旅館業法上の事業者) |
| 制度名 | 山小屋エネルギーコスト削減促進事業補助金 |
| 対象業種 | 宿泊業(山小屋・登山小屋) |
| 利用目的 | 空調・発電・蓄電・断熱設備等の更新・新設によるエネルギーコスト削減 |
| 対象地域 | 長野県登山安全条例に規定する指定登山道、または「信州山のグレーディング」ルート周辺 |
| 従業員数 | 規定なし |
| 補助上限額 | 基本コース:上限500万円・下限50万円、促進コース:上限1,500万円 |
| 補助率 | 基本コース:2分の1以内(太陽光発電は1kWあたり4万円以内)、促進コース:4分の3以内(太陽光発電は同上) |
| 申請受付 | 令和8年3月16日(月)〜9月30日(水)、予算上限に達し次第終了 |
| 公式サイト | 長野県「山小屋エネルギーコスト削減促進事業補助金について」 |

自分の山小屋は対象になるか
対象は、長野県登山安全条例に規定する指定登山道、または「信州山のグレーディング」のルート周辺で、旅館業法に規定する施設(旅館・ホテル・簡易宿所)を営業する事業者です。里の宿泊施設向けの一般的なエネルギーコスト削減補助金とは別枠で用意されており、登山道沿いという立地が条件になります。
いくら受け取れるか
| コース | 補助率 | 上限・下限 |
|---|---|---|
| 基本コース | 2分の1以内(太陽光発電は1kWあたり4万円以内) | 上限500万円・下限50万円 |
| 促進コース | 4分の3以内(太陽光発電は同上) | 上限1,500万円・下限なし |
促進コースを使うには温室効果ガス削減目標を盛り込んだ計画書の提出と、長野県SDGs推進企業への登録が必要です。資材の搬入コストが高い山小屋こそ、上限額の大きい促進コースを検討する価値があります。
対象経費
空調・換気設備、照明、冷蔵・冷凍設備、断熱ガラスやサッシなどの建物付属設備、発電設備、蓄電設備の更新と新設が対象です。
申請の流れとタイミング
申請はメールまたは郵送で、申請要領に指定された書類を提出します。受付は9月30日までの予定ですが、予算に達すると期間内でも締め切られます。山小屋は営業期間が限られるため、営業終了後の閉山期間に工事を計画するなら、営業中に申請を済ませておく必要があります。
よくある質問
通年営業していない山小屋でも対象になりますか?
対象です。営業期間の長短は要件になっていません。指定登山道やグレーディングルート周辺で旅館業法上の許可を得て営業していることが条件です。
里にある一般的な旅館・ホテルもこの補助金を使えますか?
使えません。この補助金は登山道沿いの山小屋が対象です。里の宿泊施設は、中小企業事業者向けの一般的なエネルギーコスト削減促進事業補助金が対象になります。
太陽光発電と空調設備、両方の更新を1回の申請でできますか?
対象経費に複数の設備が含まれるため、1回の申請で組み合わせることは可能です。具体的な組み方は山岳高原観光課へ相談することをおすすめします。
