農業に最低賃金の話は関係ない——そう思っていないでしょうか。実は最も直撃するのは農業経営体です。パート・アルバイトを雇う農繁期の現場ほど、時給の引き上げがそのまま人件費増に跳ね返ります。
長崎県は、令和7年12月の最低賃金引き上げに伴う雇用費の増加を軽減するため、「農業経営体賃上げ対策緊急支援金」を設けました。対象は雇用保険未加入者を雇っている認定農業者(市町村から農業経営改善計画の認定を受けた農業者)と認定新規就農者です。常時雇用は1経営体あたり15万円、臨時雇用は稼働日数に応じて5万〜15万円が支給されます。申請受付は2026年6月1日から12月28日までです。
農業経営体賃上げ対策緊急支援金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(認定農業者・認定新規就農者) |
| 制度名 | 農業経営体賃上げ対策緊急支援金 |
| 対象業種 | 農業 |
| 利用目的 | 最低賃金引き上げに伴う雇用費負担の軽減 |
| 対象地域 | 長崎県内 |
| 従業員数 | 規定なし(雇用保険未加入者を雇用していること) |
| 補助上限額 | 常時雇用:15万円/経営体、臨時雇用:稼働300日以上5万円・600日以上10万円・900日以上15万円 |
| 補助率 | 定額支給(経費に対する率ではなく固定額) |
| 申請受付 | 2026年6月1日〜12月28日 |
| 公式サイト | 長崎県「農業経営体賃上げ対策緊急支援金について」 |

自分の経営体は対象になるか
対象になるのは、雇用保険に入っていない人を雇っている認定農業者・認定新規就農者です。逆に言えば、雇用保険に加入させている従業員だけの経営体は対象外になります。家族経営で短時間の手伝いを頼んでいるようなケースを想定した支援金だと考えると分かりやすいです。
いくら受け取れるか
常時雇用なら1経営体あたり定額15万円です。支援額は従業員の人数ではなく、1経営体あたりの定額なので、雇用人数が多くても支給額が変わるわけではありません。臨時雇用の場合は年間の延べ稼働日数で段階が変わります。
| 稼働日数 | 支援額 |
|---|---|
| 300日以上 | 5万円 |
| 600日以上 | 10万円 |
| 900日以上 | 15万円 |
複数のパート・アルバイトを雇っている経営体は、稼働日数を合算して段階を確認するという手があります。
申請の流れ
申請先は長崎県から委託を受けた(一社)長崎県農業会議です。申請様式はExcelファイルで配布されており、メール・郵送・持参のいずれかで提出できます。2026年6月1日から12月28日までの受付で、期間内であれば申請時期は問われません。
よくある質問
家族従業員だけの経営体でも申請できますか?
対象になるのは「雇用保険未加入者を雇用している」経営体です。家族従業員が雇用保険に加入していない場合は、対象になり得ます。詳しい判定は長崎県農業会議に確認してください。
認定農業者・認定新規就農者かどうか分かりません
認定の有無は、経営改善計画を提出した市町村の農業担当課で確認できます。未認定の場合は、この支援金の対象外です。
申請にはどのくらい時間がかかりますか?
必要書類はExcel様式が中心で、農業会議への郵送・メール・持参で提出します。書類の不備を避けるため、早めに農業会議へ問い合わせながら準備するという手があります。
