受検手数料を会社が払って、若手に技能検定を受けさせる。ここまでなら、すでにやっている会社も多いはずです。この助成金はもう一段、資格手当という条件を挟みます。
大分県内の中小企業が、4月1日時点で40歳未満の常勤の従業員の受検手数料を全額負担すると、1人あたり1万7,000円から2万3,000円が助成されます。対象は1社につき3人までなので、最大で6万9,000円です。技能士資格に月額1,000円以上の資格手当を設けている(新設予定でも可)ことが、対象になる条件です。
大分県若年技能者育成企業支援事業費助成金の要点まとめ
正式名:大分県若年技能者育成企業支援事業費助成金
だれが
- 申請者
- 大分県内の中小企業者
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 人材育成(技能検定の受検手数料)
- 対象地域
- 大分県内
- 従業員数
- 大分県中小企業活性化条例の中小企業者
いくら
- 補助上限額
- 6.9万円
- 補助率
- 定額(受検者1人あたり、級・年齢で決まる)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 前期は合格発表から1か月以内、後期は2027年3月31日必着
うちの会社は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 受検者本人が手数料を払った
- ✕ 学科試験だけを受ける
- ✕ 随時試験や技能検定以外の資格
「中小企業者」は、大分県中小企業活性化条例で決められた範囲を指します。中身は中小企業基本法の中小企業者で、業種ごとに資本金か従業員数の上限が決まっています。上限は業種で異なるため、自社が当たるかは県の産業人材政策課に確かめてください。Q&Aでは、県内に主たる営業所を持つ事業者とされています。大企業が株式の2分の1以上を持つ会社、3分の2以上を大企業が持つ会社、役員の2分の1以上を大企業の役員や職員が兼ねている会社は、中小企業でも除かれます。
年齢は、受検する年度の4月1日時点で満40歳未満であることが基準です。Q&Aでは「原則」と書かれており、例外の扱いは公式資料から読み取れませんでした。40歳前後の社員がいる場合は、申請の前に県へ聞いておくと確実です。
受検対策の支援は、技能検定の対策講座の受講支援、練習材料の支給、上司による技術的指導などが例に挙がっています。何をしたかを報告書(第2号様式)に書いて出します。
いくら戻ってくる?
額は受検者1人ごとに決まります。受検した級、実技と学科の両方を受けたか、3級は23歳以上か未満かで変わります。
| 受検級 | 実技・学科の両方 | 実技のみ |
|---|---|---|
| 特級・1級 | 23,000円 | 22,000円 |
| 2級 | 23,000円 | 22,000円 |
| 3級(23歳以上) | 23,000円 | 22,000円 |
| 3級(23歳未満) | 19,000円 | 17,000円 |
計算の例です。
- 2級を実技・学科の両方で3人が受検:23,000円 × 3人 = 69,000円
- 1級を実技のみで2人が受検:22,000円 × 2人 = 44,000円
- 3級を23歳未満の3人が実技・学科の両方で受検:19,000円 × 3人 = 57,000円
- 2級を4人が実技・学科の両方で受検:23,000円 × 3人 = 69,000円(対象は年間3人まで)
対象は1社につき年間3人までで、助成は同じ従業員に1回だけです。4人目以降の受検費用や、不合格で受け直した2回目の分は出ません。
申請の流れは、どの順番で進める?
受検の前から動き始める点が、この助成金のつまずきやすいところです。手数料を払うだけでなく、対策の支援をした実績も申請書類に入るためです。
- 受検対策の支援を行う(事業者→受検者。講座の受講支援、練習材料の支給、上司の指導など)
- 受検手数料を会社が払う(事業者。領収書を残す)
- 技能検定を受検する(受検者。大分県職業能力開発協会が実施する前期・後期の試験)
- 合格発表のあとに県へ申請する(事業者→産業人材政策課 職業能力開発班。電子申請、郵送、持参のいずれか)
- 県の審査と交付決定を待つ(県→事業者)
申請から請求までは、1回の手続きで終わります。前期の試験は合格発表の日から1か月以内、後期の試験は2027年3月31日(水)必着が期限です。前期は日数で数え、後期は日付で区切る点が違います。
必要な書類
準備できた 0 / 7
常勤性が分かる書類には、社会保険被保険者証、標準報酬月額決定通知書、出勤簿、給与台帳などが当たります。資格手当は、就業規則や、これから整える場合は就業規則変更届、資格手当の欄がある給与明細で示します。
交付申請書兼請求書(第1号)には、受検者ごとの氏名・生年月日・受検職種・等級・試験日・結果と、資格手当制度の概要、振込先の口座を書きます。概要の記入例は「技能士資格2級所持者に月額1,000円を支給(就業規則に整備済)」です。誓約書(第3号)は、暴力団などに当たらないことを誓う内容です。対策実施報告書(第2号)は、県のホームページで事例として公表されることがあります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 手数料を本人が払った:事業者が全額を負担した場合だけが対象です。
- 資格手当の仕組みがない:就業規則などで示せないと、申請の書類がそろいません。
- 随時試験や別の資格を受けた:対象は、大分県職業能力開発協会が前期・後期に実施する技能検定だけです。
- 予算がなくなった:先着順で、前期と後期それぞれの予算額に達し次第、受付が終わります。
- 申請の期限を過ぎた:前期は合格発表から1か月で期限が来ます。発表日を事前に確かめておく必要があります。
- 領収書などを捨てた:実績の確認に使う書類です。なくすと交付できない場合があると、公式ページが注意しています。
制度の変更点と、似た枠
令和8年度から手続きが簡単になり、申請と請求が1回で済みます。旧制度の補助金(令和元年度〜令和7年度)を使った従業員も、今回は対象になります。
同じ公式ページに「大分県技能人材育成表彰」もあります。こちらは助成金とは別の応募で、知事賞を贈る制度です。助成金の申請とは窓口も書類も別になります。
よくある質問
資格手当の制度が、まだ社内にない場合はどうなりますか?
「設けている」か「新設することを予定している」事業者が対象なので、まだなくても申請できる余地があります。申請では、就業規則や就業規則変更届など、これから資格手当を整えることが分かる書類を出す形です。月額は1,000円以上が必要です。新設予定の示し方で迷うときは、産業人材政策課 職業能力開発班(097-506-3330)に聞いてください。
助成額はいくらですか?
受検者1人あたり、17,000円から23,000円です。特級・1級・2級と、23歳以上の3級は、実技・学科の両方で23,000円、実技のみで22,000円です。23歳未満の3級は、両方で19,000円、実技のみで17,000円です。1社3人までなので、いちばん多い場合で69,000円になります。
4人が受検した場合、4人分もらえますか?
もらえません。補助の対象になる受検者は、1事業者につき年間3人までです。4人が受検したときは、3人分が上限になります。4人目の手数料は会社の負担のままです。3人を誰にするかの決め方は、公式資料に書かれていません。受検者が3人を超えそうなときは、申請の前に県へ確かめておくと安心です。
受検者本人が手数料を払った場合は対象になりますか?
対象になりません。Q&Aに「受検手数料の全額を事業者が負担した場合に限ります」とあります。本人が立て替えて、あとから会社が精算した場合の扱いは、公式資料に書かれていません。領収書の名義や支払いの流れで迷うときは、受検の前に県へ聞いておくと確実です。
学科試験だけを受ける場合も対象ですか?
対象外です。別表に「学科試験のみの受検は対象外」とあります。対象になるのは、実技と学科の両方を受ける場合と、実技だけを受ける場合です。実技だけを受ける場合の額は、22,000円か17,000円です。学科の試験だけを受けた社員の分を申請しても助成は出ません。受検の申し込みの前に、実技を受ける予定かどうかを社員と確かめておくと、あとで困りません。
技能検定以外の資格や、随時試験でも使えますか?
使えません。Q&Aによると、対象は大分県職業能力開発協会が実施する技能検定の前期・後期の分だけです。ほかの資格試験や、随時に行われる試験は補助の対象外です。社員に受けさせたい試験が技能検定のどの回に当たるかは、協会のページで確かめられます。
4月1日時点で40歳未満というのは、受検の日ですか?
基準は、受検する年度の4月1日です。受検日ではありません。受検の日に40歳を超えていても、4月1日時点で満40歳未満なら年齢の条件は満たします。ただしQ&Aには「原則」と書かれています。誕生日が4月1日の前後にある社員は、数え方の扱いが公式資料に書かれていないため、申請の前に県へ確認してください。
前期の試験の申請は、いつまでに出せばよいですか?
合格発表の日から1か月以内です。後期のように固定の日付ではないので、発表日がいつかを先に押さえます。発表日から逆算して、領収書や検定結果通知書の写し、就業規則などを手元にそろえておくと間に合います。先着順で、予算に達すると期間内でも終わる点にも注意が必要です。
後期の試験の申請は、いつまでですか?
2027年3月31日(水)必着です。郵送の場合は、この日に届いている必要があります。電子申請でも出せます。前期と後期は、それぞれ別に予算額が決まっていて、先着順で締まります。後期の分も、早めに出すほうが安全です。領収書や検定結果通知書の写し、資格手当を確認できる就業規則など、添付する書類は前期と同じ種類です。合格発表が出たら、できるだけ早く書類を整えて出す流れをおすすめします。
同じ従業員が不合格で受け直した場合、2回目も助成されますか?
されません。Q&Aに、同一の従業員の助成は1回までとあります。別の職種を受検する場合も同じ扱いです。なお、不合格だったときに1回目の分が助成の対象になるかは、公式資料から読み取れませんでした。結果通知書の扱いと合わせて、産業人材政策課に確かめてください。
以前の補助金を使った従業員は、今回の対象になりますか?
対象になります。令和元年度から令和7年度に実施された「若年技能者育成企業支援事業費補助金」を使った従業員も、今回の助成金では対象です。Q&Aに明記されています。ただし、今回の助成金で一度助成を受けた従業員は、あとから別の職種や級を受けても、同じ従業員の分は出ません。
申請はどこへ出せばよいですか?
電子申請のほか、郵送か持参で出せます。郵送先は〒870-8501 大分市大手町3丁目1番1号(大分県庁舎本館7階)の、大分県 商工観光労働部 産業人材政策課 職業能力開発班です。電話は097-506-3330です。変更や取下げの手続きにも、それぞれ様式と電子申請の入口が用意されています。
