基本給を上げた従業員1人につき1万円。遠賀町の賃上げ支援金は、そういう計算で支給されます。上限は中小企業者で40万円、小規模企業者で20万円です。
賞与や諸手当は賃金に入らず、基本給を賃上げ月の前年同月より1.5%以上引き上げた場合が対象です。申請の受付は2027年2月26日までで、定期昇給やベースアップも「賃上げ」に数えられます。
遠賀町賃上げ支援金の要点まとめ
正式名:遠賀町賃上げ支援金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種指定なし(中小企業者・小規模企業者)
- 利用目的
- 従業員の賃上げ
- 対象地域
- 福岡県遠賀町
- 従業員数
- 常時使用する従業員が町内の事業所に1人以上
いくら
- 補助上限額
- 40万円
- 補助率
- 定額(従業員1人あたり1万円)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月27日〜2027年2月26日
うちの会社は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 社会福祉法人・医療法人
- ✕ 従業員のいない個人事業主
- ✕ 賞与・手当だけを増やした
町内の事業所は、令和7年1月1日以前から申請日まで町内にあることが要綱の条件です。町内に本社か主たる事業所がある場合のほか、支店や営業所があって今後も町内で事業を続ける場合も含みます。社会福祉法人や医療法人のように、中小企業基本法上の会社(会社法上の会社)に当たらない法人は対象外です。
中小企業者は、業種ごとに決まった資本金と従業員数の上限のどちらか一方に収まる事業者です。小規模企業者は、その中でも従業員数がさらに少ない事業者を指します。
| 業種 | 中小企業者 | 小規模企業者 |
|---|---|---|
| 製造業・建設業・運輸業など | 資本金3億円以下か従業員300人以下 | 従業員20人以下 |
| 卸売業 | 資本金1億円以下か従業員100人以下 | 従業員5人以下 |
| サービス業 | 資本金5,000万円以下か従業員100人以下 | 従業員5人以下 |
| 小売業 | 資本金5,000万円以下か従業員50人以下 | 従業員5人以下 |
数える従業員は、労働基準法第20条の「あらかじめ解雇の予告を必要とする者」です。正社員のほか、パートやアルバイトも入ります。次の人は数えません。
- 会社役員、個人事業主、家族従業者
- 日々雇い入れられる人
- 2か月以内の期間を定めて雇う人
- 季節的な業務で4か月以内の期間を定めて雇う人
「賃上げ」とは、何をどれだけ上げたことになる?
要綱の定義では、賃金は諸手当と賞与を含まない基本給です。賃上げは定期昇給とベースアップ(賃金表そのものの引き上げ)を指します。
満たす条件は次の4つです。
- 令和7年1月1日から令和8年12月31日までに、賃金を賃上げ月の前年同月より1.5%以上引き上げた
- 引き上げ後の賃金の支給実績が、最低1か月ある
- 引き上げ後の水準を、1年以上続ける見込みがある
- 賃上げを目的とする他の補助金等を受けていない(受ける予定もない)
1.5%の目安は、たとえば月給の基本給が22万円なら22万3,300円以上です。時給1,100円なら1,116.5円以上、つまり1,117円以上になります。比べる相手は「賃上げ月の前年同月」で、賃上げ前の月とは限りません。
申請で出す様式第2号(交付対象従業員一覧)は、従業員1人ずつに、賃上げ月と前年同月の賃金額、賃上げ額、賃上げ率を書く書式です。平均を書く欄はありません。賃上げ率が1.5%に届かない従業員を人数に入れてよいかは書かれていないので、迷うときは商工振興係に確かめてください。
いくら戻ってくる?
従業員1人あたり1万円です。上限は1事業者につき、中小企業者が40万円(40人分)、小規模企業者が20万円(20人分)です。
- 小売業で従業員8人(中小企業者)、8人とも賃上げ:8人 × 1万円 = 8万円
- 飲食店で従業員4人(サービス業の小規模企業者)、4人とも賃上げ:4人 × 1万円 = 4万円
- 製造業で従業員50人(中小企業者)、50人とも賃上げ:50万円 → 上限の40万円
- 製造業で従業員18人(小規模企業者)、18人とも賃上げ:18人 × 1万円 = 18万円
従業員が増えても、上限を超えた分は出ません。製造業なら、従業員20人以下は小規模企業者で上限20万円、21人以上は中小企業者で上限40万円です。
複数回に分けて申請もできます。上限に達するまでは申請を重ねられます。ただし、同じ従業員では2回申請できません。賃上げの月が従業員ごとに違っても、様式第2号に月を書く欄があるので、1回の申請にまとめられます。記入例には、令和7年12月と令和8年4月に賃上げした従業員が同じ一覧に並んでいます。
申請の流れ
- 賃上げ後の給与を1か月以上支払う(事業者。賃金台帳に残しておく)
- 様式をそろえる(事業者。町のページから交付申請書兼請求書と従業員一覧を入手)
- 商工振興係へ提出する(事業者→遠賀町。2027年2月26日まで)
- 交付決定の通知を受け取る(遠賀町→事業者。可否が通知書で届く)
- 支援金が交付される(遠賀町→事業者。決定後に速やかに交付)
申請書は「交付申請書兼請求書」です。申請と請求が1枚にまとまっているので、別に請求書を出す手間はありません。
引き上げ後の賃金の支給実績が1か月以上あることが要件なので、支給実績がそろってから申請します。賃上げの対象期間は令和8年12月31日まで、申請の期限は2027年2月26日までです。12月に賃上げをした場合は、期限までに1か月分の支給実績がそろうか、給与の締め日と支払日で早めに確かめてください。
必要な書類
準備できた 0 / 3
賃金台帳は、賃上げ月と前年同月の分がそろう形にします(申請書の添付書類欄の書き方)。申請書には代表者の印と振込先の口座を書きます。様式第2号は1枚に20人まで書けて、2枚で40人分です。町が必要と認める書類を、追加で求められることがあります。町内に事業所があることを確かめる書類も、同じく求められる場合があります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 賞与や手当だけを増やした:賃金は基本給です。賞与や諸手当の増額は賃上げに数えません。
- 賃上げ率が1.5%に届かない:賃上げ月の前年同月と比べて、1.5%以上が要ります。
- 水準を1年以上続けられない:引き上げ後の水準を1年間以上続ける見込みが条件です。
- 他の賃上げ補助金を受けた:賃上げを目的とする他の補助金等を受けている、または受ける予定の場合は対象外です。
- 虚偽の申請をした:不正に交付を受けると、決定が取り消されて返還を命じられます。
併用と、制度の期限
併用できるかは、他の補助金等の中身で決まります。賃上げを目的とする補助金や助成金は、国や県の制度も含めて「他の補助金等」に当たるおそれがあります。申請しようとする制度ごとに、商工振興係へ先に確かめてください。
要綱は令和9年3月31日で効力を失います。申請の期限は、その前の2027年2月26日です。
よくある質問
従業員のいない個人事業主でも申請できますか?
できません。町内の事業所に、常時使用する従業員を1人以上雇っていることが条件で、家族従業員は数えません。従業員のいない個人事業主と家族従業者は対象外と、案内ページにも書かれています。パートやアルバイトを雇っていれば従業員に数えられるので、その人の基本給を上げた場合は対象になりえます。雇用の形が微妙なときは、申請の前に商工振興係へ確かめてください。
医療法人や社会福祉法人は対象ですか?
対象外です。中小企業基本法上の会社(会社法上の会社)に当たらない法人は、中小企業者に該当しないので対象にしていないと、案内ページに書かれています。事業の規模が小さくても、法人の種類で外れます。株式会社や合同会社などは会社法上の会社です。自社が当たるか迷う場合は、申請の前に商工振興係へ法人の種類を伝えて確かめてください。
賞与を増やしただけでは対象になりませんか?
対象になりません。要綱は賃金を、諸手当と賞与を含まない基本給と定めています。賃上げも定期昇給とベースアップに限られます。賞与の増額や手当の新設は、賃上げに数えられません。基本給そのものを上げて、その水準を1年以上続ける見込みが要ります。申請では賃金台帳等の写しを出すので、毎月の基本給の額を台帳で確かめられる状態にしておくと安心です。
1.5%以上の引き上げは、どう計算しますか?
賃上げ月の基本給を、前年の同じ月と比べます。たとえば基本給が月22万円なら、22万3,300円以上です。時給1,100円なら1,116.5円以上なので、1,117円以上になります。賃上げ前の月と比べるのではありません。令和7年1月1日から令和8年12月31日までの賃上げが対象です。様式第2号は従業員1人ずつに賃上げ率を書くので、人ごとに計算します。
パートやアルバイトも人数に数えますか?
数えます。正規雇用の従業員のほか、パートやアルバイトなど非正規の人も対象です。ただし、会社役員、従業員のいない個人事業主と家族従業者、日々雇い入れられる人、2か月以内の期間で雇う人、季節的な業務で4か月以内の期間で雇う人は数えません。短い期間の契約が多い事業所では、契約期間を先に確かめておくと、人数の数え違いを防げます。
令和7年にした賃上げも対象になりますか?
対象になる可能性があります。賃上げの対象期間は、令和7年1月1日から令和8年12月31日までです。この間に賃上げをして、引き上げ後の支給実績が1か月以上あり、水準を1年以上続ける見込みがあれば、要件に当たります。ただし、町内の事業所が令和7年1月1日以前からあることも求められます。賃上げの月と、事業所を置いた時期の両方を確かめてください。
申請は何回でもできますか?
上限に達するまでは、複数回申請できます。中小企業者は40万円、小規模企業者は20万円までです。ただし、同じ従業員で複数回の申請はできません。賃上げの月が違う従業員も、様式第2号に月を書けば1回の申請にまとめられます。先に一部の従業員で申請し、あとから別の従業員で申請することもできますが、一度申請した従業員は再び出せません。
他の補助金と併用できますか?
賃上げを目的とする他の補助金等を受けていない、受ける予定もないことが条件です。ここに当たる補助金や助成金があると、この支援金は対象外になります。賃上げ以外の目的の補助金は、条件に書かれていません。どの制度が当たるかは案内ページから判断できないので、申請の前に、検討している制度の名前を伝えて商工振興係へ確かめてください。
申請はいつまでにすればいいですか?
2027年2月26日までです。令和8年4月27日から受け付けています。引き上げ後の賃金の支給実績が1か月以上要るので、申請の準備は賃上げ後すぐに始めます。賃上げが令和8年12月の場合は、期限までに1か月分の支給実績がそろうかを、賃金の締め日と支払日で早めに確かめてください。
申請に必要な書類は何ですか?
交付申請書兼請求書(様式第1号)、交付対象従業員一覧(様式第2号)、賃上げ月と前年同月の賃金が分かる賃金台帳等の写しです。様式は町の案内ページから入手でき、記入例も載っています。そのほか、町長が必要と認める書類を求められることがあります。町内に事業所があることが確かめられない場合も、確かめられる書類の提出を頼まれることがあります。
いつ入金されますか?
案内ページには入金の日付が書かれていません。要綱では、町長が書類を審査して交付の可否を決め、通知書で申請者に知らせます。決定したら速やかに交付すると定められています。申請から入金までの日数は書かれていないので、賃上げの原資や資金繰りに組み込むときは、商工振興係へ目安を確かめてください。審査に時間がかかる時期もあるため、期限の直前は避けたほうが安心です。
問い合わせ先はどこですか?
遠賀町役場 産業振興課の商工振興係(電話 093-293-8233)です。所在地は福岡県遠賀郡遠賀町大字今古賀513番地です。基本給の1.5%の見方、従業員の数え方、他の補助金との関係など、案内ページで判断できない点は、申請の前に問い合わせると書類の出し直しを防げます。様式の記入例は、町の案内ページに載っています。
