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失業保険はパートでももらえる?加入条件を確認

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パートやアルバイトでも、雇用保険に加入していれば失業保険(基本手当)はもらえます。 「パートだから対象外」ということはありません。ポイントは正社員かどうかではなく、雇用保険に入っていたかどうかの1点です。

シフト制で働いていると、「自分は雇用保険に入っているのか分からない」という方も多いはずです。この記事では、パート・アルバイトが対象になるかどうかの判定方法と、対象になった場合の受け取り方の注意点をまとめます。金額の詳しい計算は失業保険はいくらもらえる?月給の5〜8割が目安、受給できる期間は失業保険はいつまで?所定給付日数と受給期間で解説しています。長年パートとして働いてきた方ほど、実は雇用保険料を払い続けていたのに、その事実に気づいていないケースが少なくありません。

パートの失業保険の要点まとめ

項目内容
雇用保険の加入条件1週間の所定労働時間が20時間以上、かつ31日以上の雇用見込みがあること
加入していたかの確認方法給与明細の「雇用保険料」欄、または雇用保険被保険者証で確認できる
受給できる条件加入に加えて、離職前2年間に被保険者期間が通算12か月以上(会社都合等は1年間で6か月)
もらえる金額正社員と全く同じ計算式を使う。ただし賃金水準が低いほど給付率が高くなる(50〜80%)
下限額令和8年8月時点で基本手当日額2,562円(30日で76,860円)
掛け持ちの場合主たる雇用先1社の被保険者期間で判定。他社分は原則合算しない
シフトが少ない月がある場合直近6か月の給与合計から賃金日額を算出するため、少ない月があれば平均が下がる
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そもそも雇用保険に入っていたか、自分で確認する方法

雇用保険の加入は会社が手続きするため、本人が意識していないことがよくあります。次の2つの方法で確認できます。

  1. 給与明細を見る: 「雇用保険料」という控除項目があれば加入しています。「社会保険料」とまとめて書かれている場合は、内訳を経理担当の方に確認してください
  2. 雇用保険被保険者証を確認する: 入社時に会社から渡される、または会社側で保管されているカードです。紛失していても、ハローワークの窓口で再発行できます

いずれも確認できない場合は、最寄りのハローワークで自分の被保険者期間を照会できます。会社に直接聞きづらい場合は、この方法が確実です。

加入条件は「週20時間以上・31日以上の見込み」

雇用保険への加入は、雇用形態にかかわらず次の2つを満たすかどうかで決まります。

  • 1週間の所定労働時間が20時間以上であること
  • 31日以上の雇用が見込まれること(雇用契約書に更新の可能性が書かれていれば見込みありと判断されます。当初の契約が短くても、更新規定があれば見込みありとされることが多いです)

この2つを満たしていれば、パート・アルバイト・契約社員のいずれでも加入対象です。逆に、週15時間のシフトで働いていた場合は、そもそも雇用保険に入っていない可能性が高く、失業保険の対象にもなりません。

シフトが週によって変動する場合はどう判定されるか

パートは繁忙期・閑散期でシフトの時間数が変わることがあります。この場合、雇用契約書や求人票に記載された「所定労働時間」が基準になります。実際の勤務が週によって前後しても、契約上の所定労働時間が20時間以上であれば、加入判定は変わりません。

一方で、契約自体が「週15時間」となっているのに、繁忙期だけ20時間を超えて働いていたというケースでは、契約上は加入対象外のままになっている可能性があります。心当たりがある場合は、会社の労務担当者に契約内容を確認してください。

掛け持ちパートの場合、雇用保険はどう扱われるか

複数のパート先を掛け持ちしている場合、雇用保険は主たる賃金を受ける1つの事業所でのみ加入することになります(65歳以上のマルチジョブホルダー制度を除く)。したがって、失業保険の受給資格を判定する被保険者期間も、主たる勤務先の分だけで計算されます。 副業先の勤務期間は原則として合算されません。

受給の条件は正社員と同じ「被保険者期間12か月以上」

雇用保険に加入していれば、受給できるかどうかの判定基準は正社員と変わりません。

  • 一般の離職者(自己都合等): 離職前2年間に被保険者期間が通算12か月以上
  • 会社都合・特定理由離職者: 離職前1年間に被保険者期間が通算6か月以上

被保険者期間の詳しい数え方(賃金支払基礎日数11日以上の月を1か月とカウントする等)は失業手当の条件は?加入期間と離職理由をチェックで解説しています。

パートは金額の面でどう有利・不利になるか

失業保険の給付率は50〜80%の幅があり、賃金水準が低いほど給付率が高くなる仕組みです。 つまり、月収が低かったパートの方ほど、額面に対する割合では正社員より高い率が適用されます。

一方で、下限額(令和8年8月時点で基本手当日額2,562円、30日で76,860円)が定められているため、極端に賃金が低い場合でもこの額を下回ることはありません。

具体的なシミュレーションを2つ挙げます。

  • ケース1: 週25時間・月収9万円のパート(被保険者期間3年)が自己都合退職。賃金日額が低いため給付率は80%に近くなり、基本手当日額はおおむね2,562円(下限額)付近になります。所定給付日数90日なら総額は約23万円です
  • ケース2: 週30時間・月収14万円のパート(被保険者期間8年)が会社都合退職。給付率は70%台となり、基本手当日額はおおむね3,300円前後です。会社都合の所定給付日数は被保険者期間によって90〜330日まで幅があり、総額の目安は数十万円になります

正確な金額を出す手順は失業手当はいくら?基本手当日額の計算方法で計算式ごとに解説しています。

もう1つのポイントは、所定給付日数もパート・正社員で違いはないということです。所定給付日数は被保険者期間と離職理由で決まり、雇用形態そのものは考慮されません。長くパートとして働き続けてきた方であれば、被保険者期間に応じて正社員と同じ日数が保証されます。詳しい日数の一覧は失業保険はいつまで?所定給付日数と受給期間をご覧ください。

扶養内で働いていたパートの場合、失業保険はどうなるか

「扶養の範囲内(年収106万円・130万円の壁など)で働いていたから、雇用保険には入っていないはず」と思い込んでいる方もいますが、扶養の収入基準と雇用保険の加入基準はまったく別のルールです。 年収が130万円未満であっても、週20時間以上・31日以上の雇用見込みという条件を満たしていれば、雇用保険には加入します。

逆に、社会保険(健康保険・厚生年金)の扶養に入るための「年収130万円未満」という基準は、雇用保険の加入・脱退とは連動しません。 雇用保険料は、収入額にかかわらず、労働時間の条件だけで加入・非加入が決まります。自分が加入しているかどうかは、収入額ではなく前述の給与明細・雇用保険被保険者証で確認するのが確実です。

失業保険を受給し始めた後の扶養の扱い(配偶者の健康保険の扶養から外れるかどうか)は、また別の判定基準(基本手当日額3,612円)で決まります。詳しくは失業保険は扶養に入れる?手続きのタイミングをご覧ください。

契約更新のタイミングで離職した場合の判定

パート・アルバイトは、正社員と違い有期雇用契約を結んでいることが多く、契約更新のタイミングで離職することがよくあります。この場合、離職理由の区分は次のように分かれます。

  • 本人が更新を希望したが、会社側が更新しなかった場合: 特定理由離職者として扱われ、給付制限がかかりません
  • 本人が更新を希望しなかった場合: 自己都合退職に近い扱いになり、給付制限がかかることがあります
  • 契約当初から「更新なし」と明記されていた場合: 契約期間満了という扱いになり、更新を希望していたかどうかで判定が変わります

契約更新の意思表示は、口頭ではなく書面やメールなど記録に残る形で行っておくと、離職理由の判定で不利にならずに済みます。パートやアルバイトは契約更新のやり取りが曖昧になりがちなので、特に注意しておきたいポイントです。

複数のパートを掛け持ちしていて、片方だけ離職した場合

主たる勤務先(雇用保険に加入している方)を離職し、もう一方のパート(週20時間未満等で雇用保険未加入)は継続している、というケースもあります。この場合、「完全な失業状態」にあるとは言えないため、失業保険の対象にならないことがあります。 失業保険は、働く意思があるのに仕事に就けない状態を給付の前提としているため、別の勤務先で就労を続けていると、その分の収入・労働時間が調整の対象になります。

掛け持ち先を辞めるかどうか迷っている場合は、ハローワークの窓口で個別の状況を相談することをおすすめします。

パートの雇用保険料はいくら引かれているか

雇用保険料は、給与総額(賞与を含む)に一定の料率をかけた金額が、労働者負担分として毎月の給与から控除されます。パートやアルバイトであっても、控除される料率は正社員と同じです。 給与明細の「雇用保険料」欄の金額がゼロ、または欄自体が無い場合は、加入していない可能性が高いといえます。

育児・介護と両立しながら働いていたパートの場合

育児や介護のために勤務時間を短くしていた場合でも、雇用保険への加入基準(週20時間以上・31日以上の見込み)を満たしていれば、通常どおり失業保険の対象です。 ただし、離職理由が「家族の介護のため」「保育園に預けられなかったため」など、やむを得ない事情による場合は、特定理由離職者に該当する可能性があります。 該当すれば給付制限がかからず、受給開始が早まります。詳しい離職理由の判定基準は失業手当の条件は?加入期間と離職理由をチェックで確認できます。

パートでも再就職手当・教育訓練給付は使えるか

雇用保険の被保険者であれば、再就職手当や教育訓練給付金も、正社員と同じ条件で利用できます。 パートで再就職する場合も、1年を超えて働くことが確実であれば再就職手当の対象になります。詳しくは再就職手当の条件を8つ全部満たせるか確認する方法をご覧ください。

学生アルバイト・主婦パートは対象になるか

雇用保険は、働き方の属性(学生か主婦か等)ではなく、労働時間・雇用見込み期間の条件だけで加入・非加入が決まります。 ただし、次の点に注意が必要です。

  • 昼間学生(原則として全日制の学校に在籍する学生)は、原則として雇用保険の対象外です。夜間・定時制・通信制の学生や、休学中の学生は対象になる場合があります
  • 主婦(主夫)パートは、労働時間・雇用見込みの条件を満たしていれば、扶養の範囲内で働いていても対象です

学生アルバイトが対象外になるのは「学業が本業であり、就労は副次的なもの」という考え方によるものです。心当たりがある場合は、ハローワークまたは学校の窓口で確認してください。

パートを辞めて次のパートに移る場合、失業保険は請求できるか

パートを辞めてすぐに別のパート先が決まっている場合、「失業の状態」に当てはまらないため、失業保険の対象にはなりません。 失業保険は、働く意思と能力があるのに就職できない状態が前提です。次の勤務先が決まっている場合は、そもそも申請の対象外になります。

一方で、次の勤務先が決まっていない状態で離職し、実際に求職活動をしているのであれば、パートからパートへの転職であっても、条件を満たせば失業保険の対象になります。この見極めは意外と忘れられがちなので、注意しておきましょう。

パートの失業保険受給で注意したいこと

  • 求職活動の実績はパートでも同じように必要です。失業の認定を受けるには、原則2回以上の求職活動実績が必要になります
  • 短時間・単発のアルバイトを始めると「就労」として扱われることがあります。申告を怠ると不正受給とみなされるリスクがあるため、失業認定申告書には正確に記載してください
  • 扶養に入っている場合、受給中は扶養から外れることがあります。詳しくは失業保険は扶養に入れる?手続きのタイミングで解説しています

受給中に短時間のパートを再開したい場合

失業保険を受給しながら、少しだけ働いて収入を得たいと考える方もいます。この場合、「就労」として扱われるかどうかは、1日の労働時間によって変わります。

  • 1日4時間以上働いた場合: その日は「就労」とみなされ、基本手当は支給されません。ただし、その分の日数は後ろに繰り越されます
  • 1日4時間未満働いた場合: 「内職・手伝い」として扱われ、収入額に応じて基本手当が減額されることがあります

いずれの場合も、失業認定申告書に正確に働いた日・収入を記載する義務があります。 申告せずに働くと、不正受給として発覚した際に、受け取った金額の返還に加えて、追加で納付金を求められることがあります。「バレなければ大丈夫」と考えず、必ず正直に、正確に申告するようにしてください。

パート先が倒産・休業した場合の扱い

勤務先のパートが倒産や事業縮小によって失われた場合、会社都合退職(特定受給資格者)として扱われます。 給付制限がかからず、所定給付日数も一般の離職者より優遇される場合があります。休業手当が支払われている間は「離職」にあたらないため、実際に離職したタイミングをハローワークにきちんと確認しておくとよいでしょう。

パートの失業保険で確認しておきたいことのまとめ

最後に、パート・アルバイトが失業保険について確認しておくべきポイントを整理します。

  1. 雇用契約書で「週の所定労働時間」と「雇用見込み期間」を確認する
  2. 給与明細または雇用保険被保険者証で、実際に加入していたかを確認する
  3. 離職前2年間(会社都合等は1年間)の被保険者期間を、転職歴も含めて数える
  4. 離職理由が「自己都合」か「会社都合・特定理由離職者」かを、離職票で確認する
  5. 掛け持ちしている場合は、主たる勤務先がどちらかを整理しておく
  6. 扶養に入っている場合は、受給開始時の手続きも忘れずに行う

これらを1つずつ確認していけば、「パートだから」という理由だけで失業保険をあきらめる必要が無いことが、より具体的に分かるはずです。

よくある質問

週20時間未満のパートは、失業保険を絶対にもらえませんか?

雇用保険に加入していなければ、原則としてもらえません。ただし、複数の勤務先の労働時間を合算して20時間以上になる場合は、65歳以上の方に限り「マルチジョブホルダー制度」で加入できることがあります。 65歳未満の方は対象外です。

パートから正社員になった直後に離職した場合、被保険者期間はどう数えますか?

雇用形態が変わっても、雇用保険の被保険者番号は継続します。 パート時代の加入期間と正社員時代の加入期間は通算されるため、離職前2年間の実績として合算できます。

会社が雇用保険に加入させてくれていませんでした。今から入れますか?

加入条件を満たしているにもかかわらず未加入だった場合、さかのぼって加入手続きができることがあります(最大2年分)。心当たりがある場合は、まずハローワークの窓口に相談してください。

シフトの都合で急に週20時間を下回る月がありました。その月は加入対象外になりますか?

雇用契約書に記載された「所定労働時間」が20時間以上のままであれば、実際の勤務が一時的に下回っても、加入は継続されます。加入・脱退の判定は、実際の勤務実績ではなく契約上の所定労働時間を基準に行われるのが原則です。

派遣パートとして働いていた場合も、直接雇用のパートと同じ扱いですか?

派遣社員も雇用保険の加入基準(週20時間以上・31日以上の見込み)は同じです。ただし、派遣元との雇用契約が細切れになっている場合、契約と契約の間に空白期間があると、被保険者期間の通算が途切れることがあります。派遣で働いていた期間がある場合は、あらかじめ契約の切れ目を確認しておくとよいでしょう。

パートを2つ掛け持ちしていて、どちらも雇用保険に入っていました。おかしくないですか?

雇用保険は原則として1人につき1つの事業所でしか加入できません。両方で加入している状態は、制度上は正しくない可能性があります。心当たりがある場合は、主たる賃金を受けている勤務先を確認し、ハローワークまたは会社の労務担当者に相談してください。二重加入のまま放置すると、離職時の被保険者期間の計算で混乱が生じることがあります。

アルバイトの掛け持ちで、両方とも週20時間未満です。合算はできませんか?

65歳以上であれば、複数の勤務先の労働時間を合算して雇用保険に加入できる「マルチジョブホルダー制度」の対象になることがあります。65歳未満の方は、原則として合算の対象外です。将来的に制度の対象年齢が広がる可能性もあるため、厚生労働省が公表する最新の情報を確認しておくとよいでしょう。

免責事項: 本記事の内容は2026年9月時点で確認できた厚生労働省・ハローワークの公表情報にもとづきます。加入条件・給付額の下限額等は制度改正・年度改定により変更される場合があるため、実際の受給にあたっては必ず最寄りのハローワークで最新の内容をご確認ください。本記事は制度の解説を目的とするものであり、社会保険労務士による申請書類の作成代行を示唆するものではありません。

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出典(一次情報)

この記事を書いた人
ハルタ|元・現場監督
設備の入れ替えを見てきた元・現場監督

空調・電気設備の施工管理を10年経験。「見積は出たのに、費用で止まる」現場を数え切れないほど見てきました。省エネ・設備投資・店舗改装まわりを、実際に工事が動く順番で解説します。掲載内容は公募要領などの一次情報をもとに整理しています。

本記事は情報提供を目的としており、補助金の採択・交付を保証するものではありません。 補助上限額・補助率・締切等の内容は変更される場合があります。申請にあたっては、必ず 公式サイト・最新の公募要領をご確認ください。