下刈りも間伐も終わった。県から交付確定の通知も届いた。そこで手を止めると、静岡市の上乗せ補助を取りこぼします。
静岡市の民有林造成事業補助金は、県の補助が確定した森林の施業に、市が追加で補助を出す制度です。補助率は作業ごとに事業費の1/10から2/10で、間伐材の搬出は1立方メートルあたり2,000円以内。申請期日は令和9年3月19日(金)です。市への申請は県の交付確定を受けたあとに出す形で、県の補助を受けていない事業は対象になりません。
静岡市 民有林造成事業補助金の要点まとめ
正式名:静岡市民有林造成事業補助金
だれが
- 申請者
- 森林組合その他市長が適当と認める者
- 対象業種
- 林業
- 利用目的
- 造林・下刈り・間伐・枝打ち・作業道整備・間伐材搬出
- 対象地域
- 静岡県静岡市(市内の民有林)
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(森林経営管理課へお問い合わせください)
いくら
- 補助上限額
- 上限額の定めなし(搬出は1立方メートル2,000円以内)
- 補助率
- 事業費の1/10〜1/5以内(作業で異なる)、搬出は2,000円/㎥以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月1日〜2027年3月19日
- 事業の完了
- 県の交付確定を受けた事業(令和8年4月1日〜令和9年2月末日の確定分)
- 公式サイト
- 静岡市「民有林造成事業補助金のご案内」
自分の事業は対象になる?
県の補助が確定している事業が出発点です。次を確かめます。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
交付確定は、令和8年4月1日から令和9年2月末日までに受けたものが対象です。申請する人は、要綱では「森林組合その他市長が適当であると認めるもの」とされています。市の案内ページは、主に森林経営計画を策定している森林の施業を想定しており、申請には森林経営計画認定書の写しを付けます。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 県の補助を受けていない事業
- ✕ 県の交付確定がまだ出ていない
- ✕ 森林組合などに当たるか不明なまま申請する
三つ目は、個人の森林所有者などが「その他市長が適当と認めるもの」に入るかどうかが、公式ページに書かれていないためです。迷う場合は申請前に森林経営管理課(054-221-1605)へ聞くと確実です。
いくら上乗せされる?
静岡県森林整備事業標準単価表の単価に、作業ごとの補助率を掛けて求めます。補助率は次のとおりです。15/100は3/20、2/10は1/5と同じ割合で、いずれも「以内」の上限です。
| 作業 | 市の補助 |
|---|---|
| 人工造林等 | 事業費の15/100以内(スギ・ヒノキ以外を植えた場合は2/10以内) |
| 下刈り | 事業費の15/100以内 |
| 除間伐等 | 事業費の15/100以内 |
| 枝打ち | 事業費の1/10以内 |
| 森林作業道整備 | 事業費の2/10以内 |
| 鳥獣害防止施設等整備 | 事業費の15/100以内 |
| 間伐材の搬出 | 搬出材積1立方メートルあたり2,000円以内 |
計算例です。事業費の金額は、あくまで仮の数字で、結果は上限の目安です。
- 下刈り:80万円 × 15/100 = 12万円
- スギ・ヒノキ以外の植栽:100万円 × 2/10 = 20万円(同じ100万円でもスギなら15万円)
- 枝打ち:50万円 × 1/10 = 5万円
- 間伐材の搬出:150立方メートル × 2,000円 = 30万円
要綱に金額の上限は書かれていません。ただし補助の対象になる事業費は「市長が適当であると認めるもの」で、標準単価ベースで決まります。実際の工事代金がそのまま基準になるわけではありません。
どの作業が対象?
先に外れるものを挙げます。
- 県の補助を受けていない作業
- 県の交付確定の期間(令和8年4月1日〜令和9年2月末日)から外れる事業
- 補助の区分に入らない作業
対象になるのは次の作業です。
- 人工造林、樹下植栽など
- 下刈り
- 除伐、間伐、更新伐
- 枝打ち
- 森林作業道の整備
- 鳥獣害防止施設などの整備
- 間伐材の搬出(県の間伐材等搬出奨励事業の分)
申請の流れ(この順番で)
- 県の交付確定を受ける(事業者→静岡県。令和9年2月末日までの確定分が対象)
- 市の書類を用意する(事業者。チェックリスト、交付申請書、総括表・内訳書、森林経営計画認定書の写し、県の提出書類の写し一式)
- 森林経営管理課へ出す(事業者→静岡市環境局森林経営管理課。令和9年3月19日(金)まで)
- 市の交付決定・確定を待つ(静岡市→事業者。通知書は決定と確定を兼ねています)
- 補助金を請求する(事業者→静岡市。書面で請求)
県の確定が令和9年2月か3月になりそうな場合は、1月までに市へ相談してください。 期日の3月19日が近く、通常の流れでは間に合わないおそれがあるためです。市のチェックシートには、令和9年3月の確定分は翌年度の補助金で対応する予定と書かれています。
必要な書類
準備できた 0 / 6
提出先は〒420-8602 静岡市葵区追手町5-1 静岡庁舎新館13階の環境局森林経営管理課(事業推進係・民有林造成事業担当)です。総括表・内訳書は、補助額の計算にも使います。県への提出書類は、竣工検査調書、成績書、図面、野帳、着手前後の写真などが市のチェックシートに挙がっています。申請者の住所・氏名が県書類と違う場合は、委任状と精算依頼書も付けます。メールで送るときは、チェックシートの順番でPDF(目安10MB以内)にまとめ、総括表・内訳書とチェックシートはエクセルも出します。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 県の確定がない:市の補助は県の補助の追加分です。県の交付確定を受けていない事業は、市に申請しても対象になりません。
- 期日に間に合わない:申請期日は令和9年3月19日(金)です。県の確定が年度末にずれ込むと、間に合わなくなります。
- 補助の目的に反して使う:補助で取得したり価値が増えたりした不動産などは、市長の承認なしに目的外使用、譲渡、交換、貸付、担保にできません。
- 補助区分に入らない作業:表にない作業は、県の補助が出ていても市の補助の対象になりません。
よくある質問
県の補助を受けていなくても市の補助だけ使えますか?
使えません。市の補助は、県の森林環境保全直接支援事業補助事業と間伐材等搬出奨励事業の交付確定を受けた事業に、追加で出すものです。県の補助が確定していない事業は、市の補助の対象になりません。まず県の補助の手続きを進め、交付確定の通知が届いたら市への申請に進みます。県の補助の窓口や条件については、静岡県の案内で確かめてください。
個人の森林所有者でも申請できますか?
要綱は、交付対象者を「森林組合法に規定する森林組合その他市長が適当であると認めるもの」としています。個人の森林所有者がこの「その他」に入るかどうかは、公式ページに書かれていません。申請の前に、静岡市環境局森林経営管理課の事業推進係(電話054-221-1605)へ、自分が対象になるかを確かめてください。森林組合を通して施業している場合も、あわせて聞いておくと安心です。
補助率は作業によって違いますか?
違います。人工造林、下刈り、除間伐、鳥獣害防止施設などの整備は事業費の15/100以内です。ただし人工造林でスギ・ヒノキ以外を植えた場合は2/10以内になります。枝打ちは1/10以内、森林作業道の整備は2/10以内です。間伐材の搬出だけは、率ではなく1立方メートルあたり2,000円以内の単価で決まります。作業の組み合わせによって補助額が変わるので、区分ごとに計算してください。
補助額の上限はありますか?
要綱には、金額の上限は書かれていません。補助額は、静岡県森林整備事業標準単価表の単価に補助率を掛けて求めます。対象になる事業費も「市長が適当であると認めるもの」と定められ、実際にかかった工事代金がそのまま基準になるとは限りません。見込みの金額を出すときは、市の案内ページにある総括表・内訳書で、標準単価に沿って計算しておくのが確実です。
申請はいつまでですか?
申請期日は令和9年3月19日(金)です。県の交付確定を受けたあとに、市へ交付申請を出します。令和9年2月か3月に申請する予定の場合は、1月までに必ず市へ相談するよう案内されています。県の確定が年度末に近くなるほど、市の手続きの余裕がなくなります。確定の見込み時期が分かった時点で、森林経営管理課へ連絡しておくと進めやすくなります。
県の確定が2月や3月になりそうなときは?
令和9年2月・3月に申請を予定しているなら、1月までに必ず相談するよう公式ページに書かれています。期日が3月19日(金)なので、2月末に県の確定を受けてから書類をそろえると、間に合わないおそれがあるためです。なお、令和9年3月に確定する分は翌年度の補助金で対応する予定と、市のチェックシートにあります。県の確定の見込みが立った段階で、森林経営管理課(054-221-1605)に連絡して、書類の準備や提出の時期を相談しておきましょう。
申請に必要な書類は何ですか?
市の案内ページで配られる、静岡市民有林造成事業チェックリスト、民有林造成事業補助金交付申請書、総括表・内訳書の3点です。これに、県の交付決定および確定通知書の写し、森林経営計画認定書の写し、県への提出書類の写し一式を付けて出します。総括表・内訳書は、静岡県森林整備事業標準単価に沿った補助額の計算にも使います。ファイルはエクセルとワードで、市の公式ページからダウンロードできます。
どこに出せばいいですか?
〒420-8602 静岡市葵区追手町5-1 静岡庁舎新館13階の、環境局森林経営管理課 事業推進係(民有林造成事業担当)あてです。電話番号は054-221-1605です。窓口の開庁時間は、月曜日から金曜日の8時30分から17時15分までで、土日祝日と12月29日から1月3日は閉庁です。書類の書き方や、自分が対象になるかで迷うときも、同じ窓口で聞けます。
補助を受けたあとに守ることはありますか?
あります。補助で取得したり価値が増えたりした不動産などを、市長の承認なしに目的外使用、譲渡、交換、貸付、担保にすることはできません。完了後も、善良な管理者の注意をもって管理し、効率よく運用する必要があります。補助金の収支の帳簿と領収書などの書類は、補助を受けた年度の終了後5年間、保管します。承認を得て処分して収入があった場合は、一部を市に納めるよう求められることがあります。
補助金はいつ支払われますか?
流れは、県の交付確定、市への交付申請、市の交付決定・確定、補助金の請求と交付の順です。市の通知書は、決定と確定を兼ねています。通知を受けてから、書面で請求します。交付の時期は、公式ページに日数の記載がありません。支払いの目安を知りたいときは、森林経営管理課(054-221-1605)に、申請の際に聞いておくと見通しが立ちます。
鳥獣害防止施設の整備も対象ですか?
対象です。県の森林環境保全直接支援事業のうち、鳥獣害防止施設等整備に当たるものが、事業費の15/100以内で補助されます。ただし要綱には、令和7年4月1日以降に、県の森林環境保全直接支援事業費補助金の交付決定と確定を受けたものに限る、という条件が付いています。今回の対象は令和8年4月以降の確定分なので、この条件は満たします。
