初任給の額では大企業に及ばなくても、住宅や食事といった福利厚生で差をつけることはできます。東京都・東京しごと財団の「従業員のES(社員満足度)向上による中小企業の若手人材確保サポート」は、採用そのものではなく、若手が定着する職場環境づくりに助成する制度です。求人広告費ではなく福利厚生費に助成金を出す、という設計自体が、この制度の狙いを表しています。
従業員のES向上による若手人材確保サポートの要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | 従業員のES(社員満足度)向上による中小企業の若手人材確保サポート |
| 対象業種 | 指定なし(都内中小企業) |
| 利用目的 | 雇用・人材確保(福利厚生の充実による若手定着) |
| 対象地域 | 東京都内 |
| 従業員数 | 中小企業基本法上の中小企業者(業種ごとに資本金・従業員数のどちらか一方の基準を満たすこと) |
| 補助上限額 | 住宅:年額200万円、食事:年額50万円、健康:年額50万円(2つ以上の取組が対象) |
| 補助率 | 2分の1以内 |
| 申請受付 | 前期:5月12日~8月7日(定員30社)/後期:8月17日~11月13日(定員30社) |
| 公式サイト | 東京都「従業員のES(社員満足度)向上による中小企業の若手人材確保サポートを実施」 |

対象になるのは「若手が少ない・定着しない」企業に絞られている
申請できるのは、次をすべて満たす企業です。
- 全従業員に占める35歳未満の割合が30%以下
- 入社3年以内の若手が全従業員の10%以下
- 直近1年間に若手を含む求人活動を実施している
つまり、すでに若手社員が多い会社は対象外です。若手の採用・定着に課題がある企業に絞って助成するという、狙いのはっきりした要件になっています。求人を出しているのに若手が集まらない・定着しない、という状態にある会社かどうかがポイントです。
助成は「専門家派遣」と「費用助成」の2段階
支援内容は次の2つで構成されています。
- 専門家派遣(最大3回)
- 住宅・食事・健康に関する取組への費用助成
費用助成だけを単独で受けることはできず、まず専門家派遣を通じて自社の福利厚生の課題を洗い出す段階を踏む設計です。住宅・食事・健康のうち2つ以上の取組を実施しないと助成対象にならず、1つの施策だけでは条件を満たしません。
定員は前期・後期それぞれ30社。先着ではなく期間内の申込制
前期・後期とも定員30社です。募集期間内であれば申込順に確定するわけではないとみられますが、定員に達すると期間途中でも締め切られる可能性があります。前期(5月12日~8月7日)に間に合わない場合は後期(8月17日~11月13日)を検討することになりますが、後期は年度末に近づくため、実施スケジュールに余裕を持たせておく必要があります。
よくある質問
住宅費用の助成だけを申請できますか?
できません。住宅・食事・健康のうち2つ以上の取組を実施することが助成の条件です。
若手社員がすでに多い会社は対象外ですか?
対象外です。35歳未満の割合が30%以下、入社3年以内が10%以下という要件があり、これを超える企業は申請できません。
前期の定員に達した場合、後期に申し込めますか?
申し込めます。前期・後期は別枠の定員30社で、それぞれ独立して募集されています。
