東京都の災害時看護体制整備事業(災害支援ナース所属先医療機関等に対する協力金の交付)は、令和7年度分の受付が2026年3月31日までとなっています。この記事の執筆時点で受付期間の終盤に入っており、次年度に向けた準備の参考として制度内容をまとめます。
補助金というより「協力金」という名称が使われているのは、対価が定額の日当・時間給の形をとっているためです。設備投資への補助とは設計思想が違います。
災害時看護体制整備事業(災害支援ナース協力金)の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(医療機関等) |
| 制度名 | 災害時看護体制整備事業(災害支援ナース所属先医療機関等に対する協力金の交付) |
| 対象業種 | 医療、福祉 |
| 利用目的 | 災害・感染症対応の看護体制整備 |
| 対象地域 | 東京都内の医療機関等 |
| 従業員数 | 規定なし |
| 補助上限額 | 上限の定めなし(日額・時間単価で算定) |
| 補助率 | 養成研修受講修了2万円/日、訓練参加2,500円/時間、派遣2万円/日 |
| 申請受付 | 2025年8月31日〜2026年3月31日(受付終了) |
| 公式サイト | 東京都福祉局「災害時看護体制整備事業」 |

制度の内容
この事業の目的は「大規模自然災害の発生時や新興感染症の発生・まん延時に、災害支援ナースを医療機関等の現場に速やかに派遣し、適切な看護業務を行えるよう、災害医療体制を整備すること」です。対象は医療機関等で、災害支援ナースを所属させ、養成研修や訓練、実際の派遣に協力した場合に協力金が支払われます。
金額は一律の補助上限額ではなく、活動の種類ごとに単価が決まっています。
- 災害支援ナース養成研修の受講修了: 1日あたり2万円
- 災害活動訓練への参加: 1時間あたり2,500円
- 被災地域への派遣: 1日あたり2万円
なぜ「補助金」ではなく「協力金」なのか
一般的な補助金は、事業者が投資した経費の一部を後から補填する仕組みです。この協力金は、医療機関が看護師を災害対応の体制に組み込んでおくこと自体への対価という性格が強く、経費精算というより実働への支払いに近い設計です。
対象は「医療機関」であって、看護師個人ではありません。看護師本人が直接申請する制度ではなく、所属先の医療機関が窓口になる点は、実際に活用を検討する際に見落としやすいポイントです。
次年度に向けて準備しておくこと
災害医療体制の整備は継続性が求められる分野のため、次年度も同種の事業が続く可能性は高いと考えられますが、断定はできません。準備として次を押さえておくと動きが早くなります。
- 災害支援ナースとして登録・養成研修を受講済みの看護師の把握
- 過去の訓練参加実績・派遣実績の記録
- 東京都福祉局高齢者施策推進部(担当課の詳細はjGrantsページに記載なし)への窓口確認
よくある質問
医療機関以外(訪問看護ステーション等)は対象になりますか?
jGrantsの公開情報には「医療機関等」とあるのみで、訪問看護ステーションが含まれるかの明記はありません。「等」に何が含まれるかは、東京都福祉局に直接確認する必要があります。
1つの医療機関で複数回申請できますか?
養成研修・訓練・派遣それぞれで単価が設定されているため、活動の種類ごとに複数回の申請が可能と読み取れます。回数の上限は公開情報からは確認できません。
対象経費の上限はありますか?
上限額の定めは確認できません。活動実績(日数・時間数)に応じて単価を積み上げる算定方式のため、「上限◯万円」という形の記載自体がありません。
