宿泊税が始まると、宿泊事業者は宿泊客から税を預かり、市に納める側に回ります。そのためのレジ改修や機器の購入費を、稚内市は1施設あたり50万円まで全額補助します。ただし交付決定の前に契約や発注をした経費は、1円も対象になりません。
この補助金は令和8年度限りで、来年度以降は実施しないと市が案内しています。使うなら今回の受付期間のうちに動く必要があります。
稚内市宿泊税システム整備費補助金の要点まとめ
正式名:稚内市宿泊税システム整備費補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(旅館業・住宅宿泊事業を営む人)
- 対象業種
- 宿泊業(旅館業・住宅宿泊事業)
- 利用目的
- 宿泊税に対応するレジの改修・機器の購入
- 対象地域
- 北海道稚内市
- 従業員数
- 公式ページに記載なし
いくら
- 補助上限額
- 1施設あたり50万円
- 補助率
- 対象経費の10分の10(全額)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年8月27日〜2027年2月1日(必着)
- 事業の完了
- 2027年3月31日まで
自分の施設は対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
特別徴収とは、宿泊客から税を預かって市に納める仕組みです。この義務を負う事業者を特別徴収義務者といいます。手引きに、申請時点で特別徴収義務者の登録申請を行う必要があると書かれているため、補助金を申請する時点で、登録の申請を済ませておく必要があります。登録の手続きは宿泊税の担当窓口で確かめてください。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 国や地方公共団体の施設
- ✕ 民事再生・会社更生の手続き中
- ✕ 暴力団等の構成員を役員等に使っている
旅館業は、旅館業法の許可を受けて営むホテルや簡易宿所などです。住宅宿泊事業は、住宅宿泊事業法の届出をして営む、いわゆる民泊を指します。どちらも対象です。
いくら戻ってくる?
対象経費の全額です。ただし上限は1施設あたり50万円で、消費税は対象経費に入りません。千円未満は切り捨てになります。
- 旅館が予約・会計のレジを宿泊税に対応させる改修(税抜30万円):30万円 × 10/10 = 30万円
- ホテルがレジを入れ替えて端末も買う(税抜80万円):80万円 × 10/10 = 80万円 → 上限の50万円
- 民泊が会計ソフトを買い足す(税抜12万3,456円):12万3,456円 × 10/10 → 切り捨てて12万3,000円
上限は施設ごとに数えます。市内で2施設を営む事業者は、施設ごとに申請します。
何に使える?
対象にならないもの
- リースや賃貸借で使うソフトウェア・ハードウェア
- クラウドシステムの月額料金、通信費(回線料金・プロバイダー料金を含む)
- 消費税・地方消費税に当たる額
- 振込手数料・支払手数料
- 中古品、個人やオークションから買った物
- クーポンやポイントで払った分
- 交付決定の前に始めた事業の経費
- 国や北海道など、ほかの補助金の対象になった経費
対象になるもの
- 既存のレジシステムの改修費
- 宿泊税に対応するレジシステムの新規構築・導入費
- 宿泊税の徴収に必要なハードウェア・ソフトウェアの購入費
手引きの例では、POSレジやモバイルPOSレジの導入・改修、日ごとの宿泊者数と宿泊税額を集計する機能の追加、領収書に「宿泊税」と税額を印字する機能の追加が挙がっています。パソコン、タブレット、ディスプレイ、プリンター、スキャナーも、宿泊税の導入に係る分に限って対象です。支払は銀行振込、クレジットカード、現金のどれかで、カードは申請者名義に限ります。
目的は、宿泊税を正しく集め、管理し、申告して納めることです。宿泊税と関係のない機器の更新は、市長が認める経費にならないおそれがあります。
クラウド型のレジを選ぶ場合、月額料金は対象外です。初期の導入費がどこまで入るかは公式ページに書かれていないため、見積もりを取る前に税務課へ確かめておくと安心です。
申請の流れ
- 見積書やカタログを集める(事業者→業者。導入する内容と金額が分かるもの)
- 交付申請書類を税務課へ出す(事業者→稚内市税務課市民税グループ。2027年2月1日必着。郵送か持参)
- 審査と交付決定を待つ(市→事業者。不備がなくても3週間ほどかかる見込み。決定の前に契約・発注をしない)
- 契約・発注して、改修や購入を終える(事業者→業者。2027年3月31日までに納品・検収・支払まで)
- 実績報告書を出す(事業者→市。完了後1か月以内か2027年4月30日のいずれか早い日まで)
- 補助額の確定後に請求する(事業者→市。確定通知が届いたあとに請求書を出し、振り込まれる)
交付決定のあとに内容や購入する機器、経費の内訳を変える場合は、変更する前に変更承認申請書を出して承認を受けます。承認前に変えた分は対象外になることがあります。
交付決定とは、市が補助金を出すと決めて知らせる通知のことです。この通知より前に契約や発注をした経費は、補助の対象になりません。検収とは、納品された物が注文どおりかを確かめる作業です。
必要な書類
準備できた 0 / 9
旅館業の許可の写しは旅館業の人、標識の写しは住宅宿泊事業の人が出します。図面か写真は、機器を買う場合に求められます。完納証明書は、申請する日から3か月以内の日付のものを付けます。見積書には見積先の押印が要り、申請の日に有効期間内のものを出します。「一式」だけで内容や金額が分からない場合は、仕様書などを求められることがあります。
完了後の実績報告では、実績報告書、成果報告書、収支決算書のほか、請求書の写し、支払の証明、設置場所の図面と写真、型式や製造番号が分かる写真、保証書の写しが要ります。レジを改修した場合は、宿泊税の表記が入った領収書や集計表も出します。請求書には請求元の押印が要ります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に着手した:契約・発注・購入・改修のどれかを決定前に始めると、その経費は対象外です。
- 3月31日までに終わらなかった:納品、検収、支払をすべて2027年3月31日までに終える必要があります。
- ほかの補助金と重なった:国や北海道などの補助金の対象になった経費は、この補助金から外れます。重複して受け取ると、交付決定が取り消されることがあります。
- 対象外の経費だった:リース、クラウドの月額、通信費、消費税、振込手数料は出ません。中古品や、貸し出し・転売する物も外れます。帳票に不備がある経費も外れます。
- 変更の承認を取らなかった:交付決定後に内容を変えるときは、先に変更承認申請書を出します。実績報告で無断の変更が見つかると、交付決定が取り消されることがあります。
- 買った物を目的外に使った:取得価格が10万円以上の財産は、耐用年数の間、市の承認なしに譲渡や担保にできません。
補助金の総額は、市の予算で決まった額を超えられません。受付の途中で枠が尽きる可能性があるかどうかは、公式ページに書かれていません。早めに税務課へ確かめてください。
よくある質問
民泊(住宅宿泊事業)でも対象になりますか?
対象です。旅館業の許可を受けた施設だけでなく、住宅宿泊事業法の届出をして民泊を営む事業者も申請できます。申請のときは、旅館業なら許可を受けたことが分かる書類の写し、住宅宿泊事業なら標識の写しを出します。どちらも市内の施設であることが前提で、国や地方公共団体が運営する施設は対象外です。
特別徴収の登録は、申請の前に済ませておく必要がありますか?
要綱では、補助対象者の要件に「宿泊税の特別徴収義務者としての登録を申請した者であること」があります。手引きには、申請時点で登録申請を行っている必要があると書かれています。誓約書にも「登録の申請を行いました」という項目があるため、補助金の申請より前に、登録の申請を出しておいてください。登録の方法や時期は、税務課の市民税グループに電話で確かめると確実です。
市内に宿泊施設が2つあります。両方に補助が出ますか?
上限は「一の宿泊施設につき」50万円と定められています。手引きでは、申請は1施設につき1件で、複数の施設があるときは施設ごとに申請するよう定めています。2施設ともレジの改修や機器の購入をするなら、それぞれに申請して、それぞれ50万円まで対象になります。
消費税も補助されますか?
補助されません。消費税と地方消費税に当たる額は、補助対象経費から除かれます。見積書が税込みなら、税抜きの額で補助額を計算します。たとえば税込み88万円の見積もりなら、税抜きは80万円なので、上限の50万円に届きます。千円未満は切り捨てで、振込手数料も対象外です。
クラウド型のレジの月額料金は対象になりますか?
月額料金は対象外です。要綱は、クラウドシステムの月額料金と通信費を対象から除いています。リース契約や貸借契約にかかるソフトウェアとハードウェアの費用も同じです。初期の導入費がどこまで入るかは公式ページに書かれていません。見積書を取る前に、費用の内訳が対象になるかを税務課へ確かめてください。
すでに契約したレジの改修費は、あとから申請できますか?
できません。交付決定の前に契約、発注、購入、改修を始めた経費は、補助の対象外です。要綱でも、決定の日から事業の完了までに使った経費だけが対象と定めています。まだ発注していないなら、申請書類を先に出し、交付決定の通知を受けてから契約へ進んでください。着手の日付は帳票に残るので、あとから整えることはできません。
申請の締切はいつですか?
2027年2月1日の必着です。消印ではなく、税務課に届いた日で判断されます。ただし、そこから改修や購入を終えて支払うまで、2027年3月31日の期限があります。納品までの日数がかかる機器は、締切ぎりぎりに出すと完了期限に間に合いません。完了の期限から逆算して、早めに出すのが安全です。
申請書類は郵送でもよいですか?
郵送か持参で出します。提出先は、稚内市企画総務部税務課の市民税グループ(〒097-8686 稚内市中央3丁目2番1号)です。公式ページには、電子申請の案内はありません。締切は必着で、郵送は料金不足だと受け付けてもらえません。その前に届く日程で出してください。書類の不備による出し直しを見込んで、余裕を持つと安心です。
ほかの補助金と併用できますか?
同じ経費には併用できません。国や北海道などが交付する別の補助金の対象になった経費は、この補助金の対象から外れます。重複して受け取ると、交付決定の取消しや変更の対象です。別の補助金を使う予定があるなら、どの経費をどちらに充てるかを、申請の前に分けて整理しておいてください。
来年度も同じ補助金を使えますか?
使えません。市は、この補助金を宿泊税の導入に伴うシステム改修などを支援するための、令和8年度限りの制度と案内しています。来年度以降は実施しないとされています。使いたい場合は、2027年2月1日までに申請してください。完了期限も2027年3月31日で、延びる記載はありません。
補助金はいつ振り込まれますか?
公式ページに振込時期の記載はありません。流れは、事業が終わって実績報告を出し、市の審査で補助額が確定して「補助金等確定通知書」が郵送され、そのあとに請求書を出して振り込まれます。先に自分で業者へ支払うので、資金の立て替えが要ります。支払の証明は実績報告に使います。振込の目安は、税務課に確かめておくと資金繰りを立てやすくなります。
問い合わせ先はどこですか?
稚内市企画総務部税務課の市民税グループ(電話 0162-23-6392)です。対象になるか、どこまでが経費に入るか、特別徴収の登録の時期などで迷ったときは、申請の前に聞いておくと出し直しを防げます。宿泊税の説明会は令和8年9月に開かれました。内容や資料の扱いも、税務課に確かめられます。
