自社1社だけでこの補助金は使えるのか——結論から言うと、使えません。この制度は「複数の法人が連携して取り組む」ことが前提で、単独法人での申請は対象外です。ここを知らずに問い合わせて、そこで初めて対象外だと分かる事業者が少なくありません。
愛知県の「愛知県協働化・大規模化等による職場環境改善事業費補助金」は、介護事業所を運営する複数の法人がグループを組んで職場環境の改善に取り組む場合に、最大1,200万円を補助する制度です。誰と組めば対象になるのか、線引きを見ていきます。
協働化・大規模化等による職場環境改善事業費補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人) |
| 制度名 | 愛知県協働化・大規模化等による職場環境改善事業費補助金 |
| 対象業種 | 介護(介護保険法に基づく指定介護サービス事業所を運営する法人) |
| 利用目的 | 人材募集・採用、共同研修、給与制度の共通化、ICT整備、経営支援など職場環境改善の取組 |
| 対象地域 | 愛知県内 |
| 従業員数 | 規定なし(小規模法人を1以上含む複数法人のグループが対象) |
| 補助上限額 | 法人数1につき120万円(訪問介護事業所を運営する場合は+30万円)。1事業者グループあたり最大1,200万円 |
| 補助率 | 補助対象経費の4分の5 |
| 申請受付 | 令和8年8月31日(月)必着(郵送受付) |
| 公式サイト | 愛知県「愛知県協働化・大規模化等による職場環境改善事業費補助金」 |

対象になるグループ・ならないグループ
| 区分 | 対象になる例 | 対象にならない例 |
|---|---|---|
| 事業者の構成 | 小規模法人を1つ以上含む、複数法人の事業者グループ | 単独法人の申請、グループを組まない単一事業所 |
| 代表法人 | 介護事業所を運営する法人が代表を務め、愛知県内に所在 | 介護事業を行っていない法人が代表になるケース |
| 取組内容 | 合同での人材募集・採用活動、共同研修、給与制度の共通化、共同送迎の調査、ICT整備 | グループ内の1法人だけが得をする単独の設備更新 |
なぜグループでの取組を条件にしているのか——狙いは、小規模な介護事業所が単独では実現しにくい採用力・研修体制・経営基盤を、複数法人の連携によって底上げすることです。単独法人の設備投資が目的なら、この制度ではなく他の介護テクノロジー系の補助金を検討することになります。
補助上限額の計算方法
上限額は「参加する法人の数」で決まります。基準額は法人1につき120万円で、訪問介護事業所を運営する法人が含まれる場合はその法人分に30万円が加算されます。たとえば4法人でグループを組み、そのうち1法人が訪問介護を運営していれば、基準額は120万円×4+30万円=510万円です。グループ全体の上限は1,200万円までなので、参加法人が多いほど上限に近づきます。
よく誤解されるポイント
「補助率4/5」と聞くと自己負担が2割で済むように感じますが、上限額は法人数で機械的に決まるため、実際の取組費用が基準額を上回っても超過分は自己負担になります。事業計画を立てる際は、基準額の範囲に収まるように経費を組むか、超過分をどう賄うかを先に決めておく必要があります。
申請方法にも注意点があります。この補助金は郵送のみの受付で、電話での問い合わせは受け付けていません。不明点は指定のメールアドレスへの問い合わせになるため、質問がある場合は締切から逆算して早めに連絡することをおすすめします。
よくある質問
参加法人のうち1社だけが小規模法人でも対象になりますか?
なります。要件は「小規模法人を1以上含む複数法人のグループ」であることなので、グループ全体が小規模である必要はありません。
訪問介護以外の介護事業所だけのグループでも申請できますか?
できます。訪問介護事業所を運営する法人が含まれる場合に加算があるだけで、訪問介護でなくても基準額(法人1につき120万円)は適用されます。
締切日に郵便が届けば間に合いますか?
間に合いません。要件は「必着」です。締切日の消印ではなく、締切日までに愛知県に届いている必要があるため、余裕を持って発送してください。
