オフィスの模様替えは、効果が見えにくいわりに費用が重く、後回しになりがちです。若手の採用や定着につなげる目的なら、青森県の補助金を使う手があります。
県内の中小企業等が若者のニーズを踏まえて行うオフィス改革の費用を、1/2(上限100万円)補助します。事業計画の提出は2026年10月30日(金)17時必着で、採択は8件程度です。交付決定の前に発注すると、事前着手届を出していない限り対象外になります。
青森県オフィス環境改革促進事業費補助金の要点まとめ
正式名:青森県オフィス環境改革促進事業費補助金(令和7年度繰越分)
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし(風俗営業等を除く)
- 利用目的
- 若者向けのオフィス環境改革
- 対象地域
- 青森県
- 従業員数
- 中小企業者・小規模事業者の範囲(業種ごとに上限)
いくら
- 補助上限額
- 100万円
- 補助率
- 対象経費の1/2
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年9月24日〜2026年10月30日17時(必着)
- 事業の完了
- 2027年3月12日まで
うちの会社は対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、申請できる見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
中小企業者は、業種ごとに資本金と従業員数の上限が決まっています。製造業・建設業・運輸業などは資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業は1億円以下または100人以下、サービス業は5,000万円以下または100人以下、小売業は5,000万円以下または50人以下で、どちらか一方を満たせば該当します。小規模事業者は、従業員が原則20人以下(商業・サービス業は5人以下)の事業者です。個人事業主も対象に含まれます。
滞納の確認は、県税、法人税、消費税及び地方消費税、労働保険料の4つです。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 風俗営業などを営んでいる
- ✕ 暴力団等に関係している
- ✕ 国や自治体の補助を受けている事業
ここでいう「若者」は、交付要綱で概ね満15歳以上45歳未満の人と定められています。申請書には、従業員のうち44歳以下の人数と、今後新たに雇う予定の44歳以下の人数(2027〜2029年度)を書く欄があります。
いくら戻ってくる?
かかった費用の半分です。千円未満は切り捨てで、100万円が上限になります。上限の100万円に届くのは、対象経費が200万円以上のときです。
- 休憩スペースとカフェスペースを整備する:120万円 × 1/2 = 60万円
- オンライン会議の環境を整える:80万円 × 1/2 = 40万円
- フリーアドレス化でレイアウトを変え、備品も買う:260万円 × 1/2 = 130万円 → 上限の100万円
補助金は後払いです。工事と支払いを済ませて、実績報告と完了検査を経て、請求から30日以内に振り込まれます。資金は先に立て替える形になります。
何に使える?
対象にならないもの
- 故障・老朽化した設備や備品の単なる更新
- 光熱水費・通信料・仲介手数料・保証金などの経常的な経費
- 振込手数料・収入印紙代
- 法令や条例で義務化された設備の新規導入
- 事前着手届なしに、交付決定の前に着手した事業の経費
対象になるもの
- 工事請負費
- 備品購入費
- 設計費
- その他、知事が必要と認める経費
取組例として公式ページに挙がっているのは、オフィスレイアウトの変更、フリーアドレス制の導入、集中ブースの整備、オンライン会議環境の整備、カフェ・休憩スペースの整備、スタンディングワークの導入、空調・照明・音響環境の改善などです。
空調や照明も例に入っていますが、古くなった設備を同じものに替えるだけでは対象外です。若者のニーズを踏まえた改善だと、計画書で説明できるかが分かれ目になります。
申請から入金までの順番
この補助金は、事業計画を出して審査に通ってから、改めて交付申請をする二段階です。工事を始められるのは、原則として交付決定のあとになります。
- 事業計画書類を県に出す(事業者→若者定着還流促進課。10月30日17時必着。正本1部・副本4部、郵送か持参)
- 審査と採択の連絡を待つ(県→事業者。11月上旬〜中旬に審査、結果の通知は11月中旬)
- 交付申請書類を出す(事業者→県。11月中旬)
- 交付決定を受けて、発注・工事を始める(県→事業者。実施期間は交付決定日から2027年3月12日まで)
- 実績報告書類を出す(事業者→県。3月12日まで)
- 完了検査と金額の確定を経て、請求する(完了検査は3月26日まで、確定は3月31日までの予定。支払いは請求から30日以内)
交付決定が11月中旬なので、工事に使える期間は3月12日までの約4か月です。申請の前に、施工業者の工期を聞いておく手があります。
応募者が多いときは、11月12日(木)に県庁でプレゼン審査(1者10分以内)が予定されています。
必要な書類
準備できた 0 / 9
決算書類は貸借対照表と損益計算書で、これらに代わる書類でも構いません。定款は個人事業主なら要りません。会社概要はパンフレットかホームページの写しです。事前着手届は、交付決定の前に発注する必要がある人だけが出します。参考資料は任意様式です。
採択されても、もらえなくなるとき
- 交付決定の前に着手した:事前着手届を出して県が認めた場合を除き、対象外です。届を出した場合の対象は、令和8年4月1日以降の契約・発注からです。
- 老朽更新だけの計画だった:壊れた設備や古い備品を替えるだけでは対象になりません。
- ほかの補助と重なった:国や自治体の補助を受けている事業は対象外です。
- 期限に遅れた:事業計画は10月30日17時の必着で、実績報告は3月12日までです。
- 減額・条件付きの採択になった:審査の結果、事業費が減らされたり条件が付いたりすることがあります。審査結果への問い合わせには応じてもらえません。
加点と、採択後に求められること
事業計画の提出期限の時点で、「あおもり若者定着サポート企業」に登録が済んでいると加点されます。大学等を卒業した35歳未満の若者が、6年間県内に住んでサポート企業で働き続けると、県と企業が奨学金の返還を支援する制度です。登録の手続きは、あおもり奨学金サポートサイトで案内されています。
審査では、若者の採用・定着の課題が明確か、事業期間内に確実にできるか、終了後も続くか、他の県内企業の参考になるモデル性があるか、の5つが見られます。採択された取組は、モデル事例として公表されることがあります。事業終了後に、県のイベントなどで事例発表を頼まれる場合もあります。
提出した書類は返却されません。書類の提出やプレゼン審査に行く費用は、応募者の負担です。
採択後の決まりもあります。補助金に含まれる消費税の仕入控除税額は、申請と実績報告のときに差し引いて書きます。実績報告の期限は、事業の完了日から30日後か2027年3月12日の、早いほうです。帳簿や書類は2027年4月1日から5年間保管し、取得価格が1件50万円(税抜)以上の財産は、勝手に処分できません。今回は令和7年度の繰越分の追加募集で、公式ページのタイトルも「追加募集」となっています。
よくある質問
個人事業主でも申請できますか?
申請できます。対象は、県内に本社または事業所があり、中小企業基本法の中小企業者か小規模事業者に当たる人です。個人事業主もこの範囲に入ります。提出書類のうち、定款は個人の場合は要りません。ただし、無期雇用の若者を雇っているか、これから雇う予定であることが前提です。従業員が自分だけの場合は、県に事前に確認してください。
「若者」は何歳までですか?
交付要綱で、概ね満15歳以上45歳未満の人と定められています。この年齢の人を、期間の定めのない労働契約(無期雇用)で雇っているか、これから雇う予定であることが申請の前提です。加点の対象になる奨学金返還支援制度の「就職時35歳未満」は別の制度の話で、この補助金の要件とは違います。事業計画書では、自社の若手の採用や定着の課題と、若者のニーズを具体的に示します。
すでに発注した工事は対象になりますか?
原則として対象になりません。発注や契約ができるのは、交付決定の通知のあとです。やむを得ない事情があって事前着手届(第5号様式)を出し、県が認めた場合に限り、事前着手日以降の経費が対象になります。その日は令和8年4月1日以降で、契約や発注をした日です。届を出さずに先に始めた事業の経費は対象外です。迷う場合は、発注の前に相談してください。
古くなったエアコンを替えるだけでも使えますか?
使えません。故障・老朽化した設備や備品の単なる更新は、対象外と明記されています。空調・照明・音響の改善は取組例に入っていますが、若者のニーズを踏まえた改善として計画を組み立てる必要があります。たとえば、集中して作業できる静かなスペースを作る工事の一部として空調や照明を整える、といった位置づけです。更新だけの計画だと判断される書き方は避けたほうがよいでしょう。
補助金の上限額に届くのは、いくらかけたときですか?
対象経費が200万円のときです。補助額は、対象経費の実支出額の1/2(千円未満切り捨て)と100万円のいずれか低い額なので、200万円で100万円になります。200万円を超えた分は補助が増えず、全額が自己負担です。逆に80万円なら40万円です。見積書の金額を1/2にして、100万円との低い方を確かめておくと、自己負担を計算しやすくなります。
補助金はいつ振り込まれますか?
事業が終わって、実績報告、完了検査、金額の確定を経たあとです。予定では、完了検査が3月26日まで、確定が3月31日までで、請求書を出してから30日以内に支払われます。つまり、工事の支払いは先に自社で立て替えることになります。年度内に完了させる計画なので、4月以降の入金になる見込みです。資金繰りは、この順番を前提に組んでください。
採択されるのは何件ですか?
補助件数は8件程度です。審査は、応募資格の確認と、審査会による事業内容の審査で進みます。応募が多いときは、審査会に諮る計画を選抜したり、プレゼン審査にしたりする場合があります。点数の高い順に予算の範囲内で採択されるので、必ず通るわけではありません。不採択や減額もありうる前提で、計画を立ててください。
「あおもり若者定着サポート企業」に登録していないと不利ですか?
登録していても必須ではありませんが、提出期限の10月30日17時時点で登録が済んでいると加点されます。審査は評価点と加算点の合計で決まるので、登録は点数を上積みする手段です。登録していない場合は、事業計画書の中身で評価点を取る形になります。登録の条件や手続きは、あおもり奨学金サポートサイトで確認できます。
書類はメールで出せますか?
公式ページと公募要領には、郵送か持参と書かれています。メール提出の記載はありません。正本1部と副本4部の計5部を、10月30日17時までに必着で届ける必要があります。郵送は日数を見込んで早めに出してください。提出先は、青森市長島1-1-1(県庁南棟4階)のこども家庭部 若者定着還流促進課 若者採用支援グループです。提出した書類は返却されません。
国の補助金と併用できますか?
同じ事業で併用はできません。国や地方公共団体から補助金等の交付を受けている事業は、対象外と書かれています。別の工事や別の経費であれば重ならないこともありますが、どこまでが同じ事業と見なされるかは公式ページに書かれていません。他の補助を使う予定があるなら、先に若者採用支援グループへ相談してください。
問い合わせ先はどこですか?
青森県こども家庭部 若者定着還流促進課 若者採用支援グループです。電話は017-734-9401で、土・日・祝日を除く9時30分から17時までです。メールはwakamono@pref.aomori.lg.jpです。審査結果の内容への問い合わせには応じてもらえませんが、応募の要件や書類の書き方は、申請の前に聞けます。
