漁業・建設業・製造業は、地域を支える主力産業でありながら、人手不足が最も深刻な業種でもあります。1社では採用競争に勝てないなら、地域の企業が連携して人材を確保する仕組みを作る。この発想を実証的に後押しした制度でした。
令和6年度地域の中堅・中核企業の経営力向上支援事業補助金(地域戦略人材確保等実証事業)補助事業者公募は、漁業・建設業・製造業を中心に、地域企業群が連携して人材の確保・育成・キャリアステップ構築を行う「地域の人事部」の取組を支援する制度でした。補助上限額は1,300万円。この記事を書いている時点で、本回の募集は2024年5月31日に終了しています。
地域の中堅・中核企業の経営力向上支援事業補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(複数の地域企業を束ねる補助事業者。経営支援機関・金融機関・組合等を想定) |
| 制度名 | 令和6年度地域の中堅・中核企業の経営力向上支援事業補助金(地域戦略人材確保等実証事業)補助事業者公募 |
| 対象業種 | 漁業、建設業、製造業 |
| 利用目的 | 人材育成・研修(地域企業群を束ねた人材確保・育成・定着の実証) |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 中堅・中小企業(常時雇用の従業員数2,000人以下)が対象企業群に含まれる想定 |
| 補助上限額 | 1,300万円(13,000,000円) |
| 補助率 | 1/2、2/3 |
| 申請受付 | 2024年5月31日に終了 |
| 公式サイト | 経済産業省「令和6年度『地域の中堅・中核企業の経営力向上支援事業補助金(地域戦略人材確保等実証事業)』に係る補助事業者の公募について」 |

なぜ「漁業・建設業・製造業」なのか
この年度の実証事業は、対象業種が漁業・建設業・製造業に絞られていました。人手不足の深刻さが特に大きい業種であることに加え、「地域の人事部」という仕組みが機能するかどうかを実証する段階だったことが背景にあると見られます。
補助事業者になれるのは、中堅・中小企業(常時雇用の従業員数2,000人以下)そのものだけでなく、一般社団法人・一般財団法人・公益法人・NPO法人、商工会・商工会議所等の経営支援機関、地方銀行・信用金庫・信用組合、組合など幅広い団体が想定されていました。実際に62件の応募があった、比較的注目度の高い公募でした。
令和7年度は業種を広げて継続実施
この令和6年度分の実証事業自体は終了していますが、同じ「地域の人事部」というテーマは、令和7年度に「中小企業支援事業補助金(地域の人事部支援事業)」として、業種を限定しない形で継続実施されています。実証段階から本格実施段階へと移行したと見ることができます。
- 令和7年度以降の「地域の人事部支援事業」の公募状況を確認する:業種限定なしで継続実施されているため、漁業・建設業・製造業以外の事業者にもチャンスがあります
- 地域の連携先(金融機関・商工会議所等)との関係を築いておく:単独企業ではなく連携体制での申請が前提の制度です
- 人材確保・育成の実証テーマを整理しておく:どのような課題を、どう解決したいかを事前に言語化しておくと申請の説明がしやすくなります
よくある質問
今から申請できますか?
令和6年度分(今回ご紹介した回)の募集は2024年5月31日に終了しています。同じテーマは令和7年度に「地域の人事部支援事業」として業種を限定せず継続実施されているため、そちらの公募状況を確認してください。
漁業・建設業・製造業以外でも申請できますか?
この令和6年度分は対象業種が漁業・建設業・製造業に限定されていました。業種を限定しない後継の枠組み(地域の人事部支援事業)を確認するとよいでしょう。
1社だけでも申請できますか?
いいえ。この制度は地域企業を束ねる補助事業者が申請主体です。1社単独ではなく、複数の地域企業・関係機関との連携体制を組んだ上での応募が前提になります。
