海外で自社の技術や商品名を守りたくても、国ごとに出願する特許・意匠・商標の費用は決して安くありません。「中小企業等海外出願・侵害対策支援事業費補助金(中小企業等外国出願支援事業)」は、特許庁・JETROが実施してきた海外知財戦略の支援制度です。令和5年度第2回は、2023年7月14日をもって募集を終了しています。
JETRO中小企業等外国出願支援事業(第2回・令和5年度)の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(中小企業基本法上の中小企業者。海外に特許・意匠・商標を出願する事業者) |
| 制度名 | 【JETRO】令和5年度 中小企業等海外出願・侵害対策支援事業費補助金(中小企業等外国出願支援事業)第2回 |
| 対象業種 | 汎用 |
| 利用目的 | 創業・第二創業、販路開拓・展示会、まちづくり・地域振興、事業承継・M&A、研究開発・実証、人材育成・研修、資金繰り・融資、人材確保・雇用、安全・防災、設備投資、DX・IT導入、脱炭素・省エネ、福祉・医療 |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 中小企業基本法上の中小企業者(業種ごとに資本金・従業員数の上限が異なる。詳細は公募要領で要確認) |
| 補助上限額 | 300万円 |
| 補助率 | 1/2 |
| 申請受付 | 終了(2023年7月3日〜7月14日) |
| 公式サイト | 独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)「中小企業等外国出願支援事業の終了と新事業のご案内」 |

権利の種類ごとに補助上限額が変わる
この制度でまず押さえておきたいのは、出願する権利の種類によって、1件あたりの補助上限額が違うという点です。令和5年度の公募実績(第2回を含む一連の公募)から確認できる範囲では、次のような区分でした。
| 権利の種類 | 1件あたりの補助上限額目安 |
|---|---|
| 特許 | 150万円 |
| 実用新案・意匠・商標 | 60万円 |
| 模倣品対策(防護標章等) | 30万円 |
いずれも1事業者あたりの合計上限は300万円で、複数件の出願をまとめて申請しても、この合計額を超える補助は出ません。自社が特許を狙うのか、商標を複数国で押さえたいのかによって、実際に使える金額の設計が変わってきます。
都道府県の外国出願補助金との違い
多くの都道府県が独自に「外国出願補助金」を実施していますが、この記事で扱うJETRO・特許庁の制度は国レベルの直接補助であり、都道府県の制度とは別に存在します。都道府県の補助金は各自治体の予算・要件で運用される一方、この制度は全国どこの事業者でも対象になります。
同じ出願計画で両方の補助金を重複して使えるかどうかは、各都道府県の公募要領での確認が必要です。国の制度と自治体の制度を単純に足し算できるとは限りません。
年3回のペースで実施される公募
令和5年度は、5月・7月・9月と、約2か月おきに3回の公募が実施されました。この記事で扱う第2回はその2回目にあたります。年度内に複数回のチャンスがある一方、早い回で予算に達すれば後半の回の枠は縮小する可能性があるため、出願計画が固まった時点で早めの回に応募するほうが有利に働くことがあります。
よくある質問
今から申請できますか?
できません。第2回公募は2023年7月14日で受付を終了しています。この制度は年度ごとに継続実施されており、最新の公募状況はJETROの公式ページで確認できます。
特許庁とJETROのどちらが窓口ですか?
制度を所管するのは特許庁ですが、実際の受付・審査事務はJETROが担っています。問い合わせ先はJETRO知的財産部となります。
都道府県の外国出願補助金と併用できますか?
制度ごとに重複助成を制限する規定がある場合があります。両方の活用を検討する場合は、事前にそれぞれの窓口に確認することをおすすめします。
