設備投資の補助金を使って生産性を上げたものの、その効果が数字に表れて賃上げに回せるようになるまでには時間がかかります。高知県には、この「効果が出るまでの空白期間」を埋める、少し変わった補助金があります。
「高知県賃金向上環境整備事業費補助金」は、単独では申請できません。国や県が指定する27種類の補助金の交付決定を令和8年度に受けていることが前提条件です。つまり、まず別の補助金で採択されて初めて使える、いわば"追加の"補助金です。金額は対象従業員1人あたり10万円で、上限は1社あたり1,000万円(指定補助金にかかる自己負担額が上限。自己負担額が100万円未満の場合は上限100万円)です。
賃金向上環境整備事業費補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | 高知県賃金向上環境整備事業費補助金 |
| 対象業種 | 指定なし(県指定の補助金の交付決定を受けた事業者) |
| 利用目的 | 指定補助金の効果が現れるまでの賃上げ原資の一部支援 |
| 対象地域 | 高知県内 |
| 従業員数 | 従業員1名以上(雇用保険の被保険者) |
| 補助上限額 | 1社あたり1,000万円(指定補助金の自己負担額が上限。自己負担額100万円未満の場合は上限100万円) |
| 補助率 | 対象従業員1人あたり10万円 |
| 申請受付 | 令和8年6月10日〜12月14日 |
| 公式サイト | 高知県「高知県賃金向上環境整備事業費補助金」 |

自分は対象になるか確かめる
対象になるのは、次をすべて満たす事業者です。
- 県内に本社または主たる事業所がある中堅企業・中小企業・個人事業主等
- 県が指定する国または県等の補助金の交付決定を令和8年度に受けている
- 賃金を支払っている従業員が1名以上いる(雇用保険の被保険者)
- 直近事業年度で対前年度比2%以上の賃上げ、または特定期間での同月比2%以上の賃上げのいずれかを実施
設備投資の補助金に採択されただけでは対象になりません。実際に2%以上の賃上げを行っていることが条件です。 補助金で設備を入れただけで満足せず、その効果を賃金として従業員に還元することが前提になっています。
いくらもらえるか計算する
対象従業員1人あたり10万円という単価で、従業員数がそのまま補助額に直結します。たとえば雇用保険の被保険者が8名いる小さな製造業なら、10万円×8名=80万円。指定補助金の自己負担額が80万円以上あれば、そのまま満額を受け取れる計算です。
上限は1社あたり1,000万円ですが、指定補助金にかかる自己負担額が上限という枠がかかるため、自己負担額が少ない場合はそこで頭打ちになります。自己負担額が100万円に満たない場合でも、上限100万円までは受け取れる仕組みです。
申請受付期間
令和8年6月10日から申請受付が始まり、12月14日までの受付です。指定補助金側の交付決定日が先に必要なため、設備投資等の補助金を申請する段階から、この賃上げ支援まで見込んでスケジュールを組むという考え方が現実的です。
よくある質問
どの補助金の交付決定でも対象になりますか?
いいえ。県が指定する27種類の補助金に限られます。自社が受けた補助金が対象かどうかは、公式ページの指定補助金一覧で確認する必要があります。
賃上げの証明はどうやって行いますか?
直近事業年度の対前年度比、または特定期間での同月比で2%以上の賃上げを示す必要があります。給与台帳など客観的な資料での確認が求められます。
個人事業主でも申請できますか?
できます。対象は「中堅企業、中小企業、個人事業主等」で、従業員を1名以上雇用していることが条件です。
