中小企業診断士や税理士に経営の相談をしたいけれど、毎回の費用が気になって一歩を踏み出せない。そういう事業者向けに、港区は専門家派遣の利用料を補助しています。補助は派遣1回につき11,750円で、年8回まで、最大94,000円です。
使うには順番があります。先に東京都中小企業振興公社の専門家派遣事業へ申し込み、派遣決定を受けてから、港区へ申請します。 区への申請が先ではありません。
港区 専門家派遣事業補助金の要点まとめ
正式名:専門家派遣事業補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)、区内中小企業者で組織する団体
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 経営課題の相談のための専門家派遣の利用
- 対象地域
- 東京都港区
- 従業員数
- 中小企業基本法の中小企業者(業種ごとに基準あり)
いくら
- 補助上限額
- 9.4万円(年8回まで)
- 補助率
- 定額(派遣1回につき11,750円)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月13日〜予算額(35社程度分)に達し次第終了
- 事業の完了
- 実績報告の最終締切は2027年3月25日
何から始めればいい?
最初の一手は、港区ではなく公社です。公社の専門家派遣は有料のサービスで、利用料は1回あたり11,750円に、交通費実費の1/2を足した額です。料金は一括で前払いし、入金が確認されてから支援が始まります。
港区の補助が対象にするのは、この利用料のうち交通費相当分を除いた部分です。公社の申込は年度内に1度だけで、派遣は最大8回まで。受付は2027年1月31日までです。
うちの会社は対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
法人は、区内に本店の登記と事業所の両方が必要です。個人事業者は、区内に事業所があれば対象になります。区内の中小企業者でつくる商店会や同業者組合、異業種交流団体も、団体として申請できます。
中小企業者かどうかは、中小企業基本法の基準で決まります。業種ごとに資本金と従業員数の上限が異なり、どちらか一方を満たせば該当します。1年以上の事業は、法人なら履歴事項全部証明書、個人事業者なら開業届で港区が確かめます。申請書類の案内には、事業を始めて1年未満の法人向けの記載もあります。1年に届かない場合は、産業振興課に先に聞いておくと安心です。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 公社の派遣決定を受けていない
- ✕ バーチャルオフィスが事業所
- ✕ みなし大企業に当たる
- ✕ 交通費相当分の補助を求める
みなし大企業とは、中小企業の規模でも、大企業が株式の半数以上を持つなどして実質的に支配している会社のことです。バーチャルオフィスを事業所にしている法人は、区内で実際に事業をしているか確かめにくいため、対象外です。同意書でも、バーチャルオフィスを区内の事業活動場所にしていないことを宣誓します。
いくら戻ってくる?
補助額は派遣1回につき11,750円で、年8回までです。テーマの数を増やしても、補助は年8回分までで変わりません。
- 年3回だけ派遣を受ける:11,750円 × 3回 = 35,250円
- 年5回の派遣を受ける:11,750円 × 5回 = 58,750円
- 年8回の派遣をすべて使う:11,750円 × 8回 = 94,000円(上限)
公社の利用料の基本部分は1回11,750円です。港区の補助が同じ11,750円なので、交通費相当分を除けば、利用料の負担がほぼ補助でまかなえる計算になります。
何に使える?
対象にならないもの
- 交通費相当分(公社の利用料のうち、交通費実費の1/2にあたる部分)
対象になるもの
- 公社に払う専門家派遣事業の利用料(1回11,750円の部分)
専門家は中小企業診断士、税理士、公認会計士、社会保険労務士などです。相談内容は経営課題全般で、公社は1テーマにつき年8回を限度に派遣しています。
申請から報告までの流れ
- 公社の専門家派遣事業に申し込む(事業者→東京都中小企業振興公社。2027年1月31日まで)
- 派遣決定通知書兼請求書を受け取り、利用料を前払いする(公社→事業者)
- 港区へ補助金を申請する(事業者→港区産業振興課 経営支援係。オンラインか郵送。受付は予算がなくなるまで)
- 交付決定の通知を受ける(港区→事業者。メールか郵送で届く)
- 専門家の派遣を受け、事業の終了後に実績報告書を出す(事業者→港区。最終締切は2027年3月25日)
オンラインで申請した場合は、実績報告や請求書の提出もオンラインです。途中から郵送に切り替えられません。オンライン申請には、法人は商業登記電子証明書、個人事業者はマイナンバーカードなどが要ります。郵送で出す場合は、申請書も報告書も、すべて同じ印を使います。法人は法務局に登録した代表者印、個人は市区町村に登録した印です。切手は自分で貼ります。
交付決定の前に派遣を受けた分が対象になるかどうかは、公式ページに書かれていません。派遣を受ける前に、港区へ確かめておくと安心です。
必要な書類
準備できた 0 / 6
履歴事項全部証明書は法人のみで、発行から3か月以内のものです。団体規則・会員名簿は、団体で申請するときだけ要ります。納税証明書は、法人が法人事業税・特別税と法人都民税、港区民の個人事業者が特別区民税・都民税のものです。港区民以外の個人事業者は、特別区民税・都民税の事業所課税の証明書です。
法人で事業を始めて1年に満たない場合は、取得できる直近の納期限の納税証明書か、非課税証明書を出します。6月の証明書発行日より前も同じ扱いです。
実績報告のときは、実績報告書(港区の様式)と、利用料の支払いを確かめられる領収書か振込明細書を出します。実績報告書には、派遣を受けた日(最大8回分)と、支援を受けた内容、その効果、派遣専門家の氏名を書きます。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 公社への申込が先:港区の補助を申請する前に、公社の専門家派遣事業へ申請します。派遣決定のない申請は対象になりません。
- 予算がなくなった:予算は35社程度分です。達し次第、受付は終わります。終了した場合は、港区の案内ページでお知らせされます。
- 書類に不備がある:不備があると審査に入れません。書類が整った段階で審査が始まるので、出す前に必ず見直します。
- オンラインから郵送へ切り替えた:オンラインで申請したら、実績報告と請求書もオンラインです。切り替えはできません。
- 実績報告の締切を過ぎた:最終締切は2027年3月25日(木)です。経費の精算が終わり次第、速やかに出します。
よくある質問
公社の専門家派遣を使っていなくても申請できますか?
できません。この補助金は、公社が実施する専門家派遣事業の派遣決定を受けた区内中小企業者等が対象です。補助を申請する前に、公社の専門家派遣事業へ申請しておく必要があります。順番は、公社への申込、派遣決定通知書兼請求書の受け取り、港区への補助申請です。公社の受付は2027年1月31日までなので、先にそちらを済ませます。
補助額はいくらですか?
派遣1回あたり11,750円を、年間8回まで補助します。上限は11,750円 × 8回 = 94,000円です。補助率で計算する制度ではなく、1回あたりの定額です。派遣が年3回なら35,250円、5回なら58,750円になります。テーマの数に関係なく、年8回分が上限です。
交通費も補助されますか?
補助されません。対象経費は専門家派遣事業の利用料で、交通費相当分は除かれます。公社の利用料は、1回11,750円に派遣にかかる交通費実費の1/2を足した額です。港区の補助は、このうち11,750円の部分にあたります。交通費実費の1/2の負担は、自分で払う分として見込んでおきます。
個人事業主でも申請できますか?
できます。区内に事業所を置く個人事業者が対象です。法人のように本店登記は求められません。オンラインで申請する場合は、マイナンバーカードなどが必要です。納税証明書は、港区民なら特別区民税・都民税のもの、港区民以外なら特別区民税・都民税の事業所課税のものを、港区役所で取ります。
法人の場合は何を満たせばいいですか?
区内に本店の登記があり、区内に事業所を持つ法人であることです。区内で1年以上事業を営み、都税の滞納がないことも求められます。履歴事項全部証明書(発行から3か月以内)と、法人事業税・特別税と法人都民税の納税証明書を出します。オンライン申請では商業登記電子証明書が必要です。事業を始めて1年に満たない法人は、取得できる直近の納税証明書か非課税証明書を使います。
商店会や同業者組合も使えますか?
使えます。区内中小企業者でつくる同業者組合、商店会、異業種交流団体などの商工団体等が、団体として申請できます。公社の専門家派遣事業の派遣決定を受けていることは、個人や法人と同じ条件です。団体で申請するときは、申請書類に加えて団体規則と会員名簿を出します。
申請はいつから、いつまでですか?
港区の受付は2026年4月13日(月)に始まりました。締切日は決まっておらず、予算額(35社程度分)に達し次第、終了します。終了した場合は、港区の案内ページでお知らせされます。公社の専門家派遣事業の受付は2027年1月31日までなので、補助を使うなら、まず公社への申込を済ませてください。
オンラインと郵送はどちらがいいですか?
どちらでも申請できます。ただしオンラインを選ぶと、実績報告書や請求書の提出もオンラインになり、途中から郵送には切り替えられません。法人は商業登記電子証明書、個人事業者はマイナンバーカードなどが必要です。手元に用意できない場合は、最初から郵送で申請します。郵送先は、港区芝5丁目36-4の産業振興センター8階です。
実績報告はいつまでに出しますか?
最終締切は2027年3月25日(木)です。事業の終了後、経費の精算が済み次第、速やかに提出します。出すものは、港区専門家派遣事業補助金実績報告書(区指定様式)と、利用料の支払いを確認できる書類(領収書や振込明細書)です。オンラインで申請した方は、実績報告もオンラインで出します。
納税証明書はいつの時点のものを出しますか?
法人は法人事業税・特別税と法人都民税、個人は港区民なら特別区民税・都民税、港区民以外なら事業所課税の特別区民税・都民税の納税証明書です。法人で事業を始めて1年に満たない場合は、取得できる直近の納期限の納税証明書か非課税証明書を出します。6月の証明書の発行日より前は、取得できる直近のものを出します。
書類に不備があるとどうなりますか?
審査ができません。港区は、書類が整った段階で審査を始めると案内しています。予算額に達し次第、受付が終わる制度なので、不備による出し直しで時間を使うと、予算がなくなるおそれがあります。申請書、提出書類確認シート兼同意書、派遣決定通知書兼請求書の写し、納税証明書、履歴事項全部証明書(法人のみ)を、出す前にそろえて見直します。
公社の専門家派遣は何回まで使えますか?
最大8回です。公社の申込は年度内に1度に限られ、1テーマにつき年8回を限度に派遣されます。派遣期間は、利用料の入金確認後から2027年2月28日までです。港区の補助も年8回までで、テーマの数には関係しません。何回で申し込むか迷うときは、公社のワンストップ総合相談窓口で相談できます。
問い合わせ先はどこですか?
補助金については、港区 産業振興課 経営支援係(電話 03-6435-4620)です。受付時間は月曜日から金曜日の9時から17時までで、土日祝日と年末年始は除きます。専門家派遣事業そのものについては、東京都中小企業振興公社 総合支援課 専門家派遣事業担当(電話 03-3251-7882)です。
