配車システムやデジタルタコグラフの見積もりを取り、気に入ったところと契約する。この順番で進めると、宮崎県の補助は受けられません。契約や発注は、県の交付決定のあとに行うのが条件だからです。
宮崎県の物流効率化支援事業補助金は、県内のトラック運送事業者がシステム等を入れる費用の2分の1(上限100万円)を補助します。受付は2027年2月26日(金)まで随時で、予算がなくなり次第終わります。
物流効率化支援事業補助金の要点まとめ
正式名:物流効率化支援事業補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- トラック運送事業者(従業員を使用する者に限る)
- 利用目的
- 物流を最適化するシステム等の導入
- 対象地域
- 宮崎県
- 従業員数
- 従業員を使用する者に限る
いくら
- 補助上限額
- 100万円(1事業者あたり)
- 補助率
- 対象経費の1/2以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月7日〜2027年2月26日
- 事業の完了
- 2027年2月26日まで
まず何から始める?
先に動くのは契約ではなく、県への相談と申請です。流れは、申請書を出し、県の審査を受けて交付決定の通知を待ち、そのあとにシステムを契約・発注する順番です。案内には、申請書類に問題がなければ決定まで2〜3週間程度とあります。
見積書は申請に添える書類なので、業者から取っておく必要があります。見積もりは取ってよく、契約だけを待つ形です。
県の物流ページには、このほかにも航路や鉄道の利用、ドライバーの労働環境に関する補助が並んでいます。この記事は、システム等の導入を支える「物流効率化支援事業」だけを扱います。
うちは対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
トラック運送事業は、貨物自動車運送事業法でいう一般貨物自動車運送事業、特定貨物自動車運送事業、貨物軽自動車運送事業のいずれかです。法人は、宮崎県内に住む従業員の個人住民税を特別徴収しているか、始めると誓約している必要があります。暴力団と関係がないことも条件です。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 従業員を使っていない
- ✕ 県内に本社も営業所もない
- ✕ 県税に未納がある
いくら戻ってくる?
消費税を除いた経費の2分の1以内で、上限は1事業者あたり100万円です。千円未満の端数は切り捨てになります。上限の100万円に届くのは、税抜の経費が200万円以上のときです。
- デジタルタコグラフを導入する:60万円 × 1/2 = 30万円
- 配車計画・勤怠管理のシステムを入れる:150万円 × 1/2 = 75万円
- 送り状データ連携のシステムを入れる:260万円 × 1/2 = 130万円 → 上限の100万円
3つ目は、補助額が上限で止まるため、自己負担は260万円から100万円を引いた160万円になります。上限は「1事業者あたり」と書かれており、申請を分けた場合の扱いは公式ページに記載がありません。
端数の例も1つ置きます。税抜で75万5千円のシステムなら、半分は37万7,500円で、千円未満を切り捨てて37万7千円です。
何に使える?
対象にならないもの
- 交付決定より前に発注・契約した経費
- 消費税および地方消費税の相当額
- 事業期間(2027年2月26日)を過ぎて完了する導入
対象になるもの
- 中継輸送や共同配送に係るシステム等の導入(例:送り状データ連携システム)
- 運行計画や経路を効率化するシステム等の導入(例:配車計画・勤怠管理システム)
- ドライバーの付帯作業を減らすシステム等の導入(例:デジタルタコグラフ)
- そのほか物流の最適化に役立つと知事が認めた事業
4つ目は、対象になるかどうかを申請の前に県へ問い合わせるよう案内されています。自動点呼のように、案内のチラシで利用できる例として触れられているものもあります。
申請の流れ
- 申請書類をメールで出す(事業者→県 総合交通課。様式に記入し、見積書などを添える)
- 審査を受け、交付決定の通知を待つ(県→事業者。2〜3週間程度)
- 契約・発注・導入・支払いをする(事業者。必ず交付決定のあと)
- 効果の検証をして、実績報告を出す(事業者→県。2027年2月26日まで)
- 確定の通知を受けて、請求書を出す(県→事業者)
- 補助金が振り込まれる(県→事業者。2027年3月31日までに支払い予定)
事業期間は、交付決定日から2027年2月26日です。募集の終わりと事業の完了期限が同じ日なので、2027年2月26日の直前に申請しても、導入と支払いが間に合いません。決定までの2〜3週間と、導入から支払いまでの期間を逆算して申請するのが現実的です。
必要な書類
準備できた 0 / 7
納税証明書は、原則として申請日から3か月以内のもので、写しでも構いません。特別徴収の書類は、法人のときだけ必要です。すでに実施している法人は、6か月以内の領収証書の写しを添えるか、市町村の確認印を受けます。様式は県のページにWordとPDFで載っています。
実績報告のときは、事業実績書、収支決算書、導入したことが分かる写真などと、領収書のような支払いの証拠書類を出します。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に契約・発注した:交付決定後に行った事業だけが対象です。先に契約したものは、あとから申請しても対象外になります。
- 期間内に終わらなかった:導入から支払い、効果の検証、実績報告までを、2027年2月26日までに終える必要があります。
- 予算がなくなった:受付は随時ですが、予算がなくなり次第終了します。締切の前でも受付が止まることがあります。
- 導入した機器を早く手放した:耐用年数の前に処分すると、補助金の返還が必要になることがあります。1件あたりの取得価格が20万円以上の財産は、処分の承認の対象です。
計画を変えるとき・併用の考え方
申請のあとで事業計画を変えるときは、あらかじめ県に連絡します。補助対象経費が20%以内の増減か、補助金額が20%以内の減なら、軽微な変更にあたります。
ほかの補助金と同じ経費を重ねて出せるかどうかは、公式ページに記載がありません。ほかの制度も使う予定があるときは、総合交通課に先に確かめておくのが無難です。
よくある質問
軽貨物の事業者でも対象ですか?
対象になります。貨物軽自動車運送事業を行う者も、対象の事業に入っています。ただし、従業員を使用する者に限ります。ドライバーが事業主1人だけで従業員がいない場合は、条件を満たしません。従業員を雇っているかどうかの判断に迷うときは、申請の前に総合交通課へ確かめておくと、書類を作ってから外れる事態を避けられます。
デジタコは対象になりますか?
対象になります。県の案内は、ドライバーの作業を減らすシステム等の例としてデジタルタコグラフを挙げています。配車計画や勤怠管理のシステム、送り状データを連携するシステムも例示されています。ただし、対象になるのは「物流を最適化する事業」としての導入です。導入の目的と効果を、事業計画書に具体的に書いておくと伝わりやすくなります。
すでに契約したシステムは補助の対象になりますか?
なりません。補助の対象は、交付決定日以降に行った事業です。申請して交付決定を受けたあとに契約・発注する必要があり、決定の前に契約した分は対象外になります。見積もりを取る段階は問題ありません。これから導入する予定なら、契約書にサインする前に、まず申請書を出す順番で進めると、対象から外れずに済みます。
申請はいつまでにすればいいですか?
2027年2月26日(金)まで随時受付で、予算がなくなり次第終了します。ただし、事業期間も同じ日までです。交付決定の2〜3週間と、導入、支払い、効果の検証、実績報告にかかる日数を考えると、締切ぎりぎりでは間に合いません。導入したい時期から逆算して、早めに申請するのが安全です。予算の残りは、総合交通課に聞けば分かります。
補助金はいつ振り込まれますか?
流れは、実績報告、補助額の確定通知、請求書の提出、交付の順です。県の案内では、2027年3月31日までに支払う予定とされています。この補助金は精算払なので、導入費用はいったん自分で全額払う必要があります。資金繰りの面では、補助金が入るまでの数か月を見込んで、支払いの計画を立てておくと安心です。
消費税は補助の対象ですか?
対象外です。補助対象経費は、消費税と地方消費税の相当額を除いた金額で計算します。また、仕入れに係る消費税の控除ができる事業者は、その分を減額して申請する決まりです。課税の区分は事業者ごとに異なります。具体的な計算は、顧問の税理士などに聞いてから申請書を作ると、あとで報告をやり直さずに済みます。
納税証明書はどんなものを出しますか?
県税に未納がないことを示す証明書です。原則として、申請日から3か月以内のもので、写しでも構いません。県税に未納があると、そもそも条件を満たさないため、申請の前に納付状況を確かめておく必要があります。法人の場合は、個人住民税の特別徴収についての書類も別に出します。書類の入手先や出し方は、県のページの様式で確認できます。
導入した機器はいつまで持っていればいいですか?
耐用年数にあたる期間は、承認を受けずに処分できません。県の案内には、耐用年数の前に処分すると、補助金の返還が必要になることがあると書かれています。要綱では、1件あたりの取得価格が20万円以上の財産が対象です。経理は他と分けて整理し、事業が完了した年度の終了後5年間は書類を保存しておく決まりです。
計画を途中で変えてもいいですか?
あらかじめ県に連絡すれば、変えられます。補助対象経費の増減が20%以内、または補助金額の減少が20%以内なら、軽微な変更とされています。それを超える変更や、導入するシステムそのものを替えるような変更は、連絡の内容も大きくなります。見積もりの内容が変わりそうなら、発注の前に総合交通課へ相談するほうが安全です。
対象のシステムかどうか判断できないときは?
対象は4つに分かれています。共同配送・中継輸送のシステム、運行計画や経路を効率化するシステム、ドライバーの付帯作業を減らすシステム、そして知事が認めるそのほかの事業です。4つ目に当たるかどうかは、申請の前に県へ問い合わせるよう案内されています。導入したい製品の名前と機能を伝えると、答えが返りやすくなります。
申請書類はどうやって出しますか?
様式に必要な事項を記入し、メールで総合交通課に出します。様式はWordとPDFで、県のページから入手できます。見積書など、導入費用の根拠になる書類も添えます。実績報告の様式と請求書も、同じページに載っています。ファイルの形式やサイズなど、細かい点は、メールの前に電話で確認しておくとやり取りが減ります。
問い合わせ先はどこですか?
宮崎県 総合政策部 総合交通課 広域交通・物流担当です。電話は0985-26-7038、メールは sogokotsu@pref.miyazaki.lg.jp で受け付けています。所在地は宮崎市橘通東2丁目10番1号です。対象になるかの判断、予算の残り、申請書類の書き方は、申請の前に電話で聞いておくと、書類の出し直しを防げます。
