電力価格の高騰で、特別高圧の電気を使う県内の中小企業は負担が重くなっています。新潟県は、使った電気の量に単価を掛けた額を補助します。補助額の上限はありません。
ただし使用量(kWh)が分からない契約や、定額払いの契約は対象外です。まず手元の検針票に、使用量が書かれているかを確かめてください。
特別高圧電力の支援補助金の要点まとめ
正式名:新潟県特別高圧電力利用事業者等支援事業補助金
だれが
- 申請者
- 県内の中小企業・個人事業主
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 電力価格高騰による電気料金の負担軽減
- 対象地域
- 新潟県内(県内の事業所で事業を行う者)
- 従業員数
- 業種ごとの基準あり(本文で説明)
いくら
- 補助上限額
- 上限なし
- 補助率
- 使用電力量に定額の単価を掛けた額
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年10月20日〜2026年11月20日
対象になる電気は、令和8年7月から9月までに使った分です。過去に遡って申請することはできません。事務局は、一般社団法人環境省エネ推進研究所です。申請書類は県ではなく事務局に出します。
うちの会社は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ みなし大企業に当たる
- ✕ 電気料金が定額払いで使用量が不明
- ✕ 特別高圧の受電施設が県外にある
- ✕ NPO法人・社会福祉法人・医療施設など
特別高圧とは、大規模な工場やビルなどが結ぶ、電圧がいちばん高い区分の電力契約です。判断の基準は、小売電気事業者(電気を売る会社)と特別高圧電力の需給契約を結んでいるかどうかです。契約先の会社や料金プランに指定はありません。
中小企業は、中小企業基本法の定義で判断します。資本金か従業員数のどちらか一方が基準以下であれば該当します。
- 製造業その他:資本金3億円以下、または従業員300人以下
- 卸売業:資本金1億円以下、または従業員100人以下
- 小売業:資本金5,000万円以下、または従業員50人以下
- サービス業:資本金5,000万円以下、または従業員100人以下
みなし大企業とは、大企業が株式を多く持つなどして、実質的に大企業の支配下にある中小企業です。次のどれかに当たると、みなし大企業として対象外になります。
- 同じ大企業が、発行済株式の2分の1以上を持っている
- 大企業が、発行済株式の3分の2以上を持っている
- 大企業の役員か職員を兼ねる人が、役員の2分の1以上を占めている
工業団地や商業施設に入居している事業者は、特別高圧の契約を結んでいなくても対象になりえます。契約を結ぶのが管理組合や施設側でも、入居する事業者が自分で申請します。ただし催事のような短期の出店は対象外です。
特別高圧の受電施設が県内にあれば、本社が県外でも対象です。逆に、本社が県内でも受電施設が県外にあれば対象外です。
いくら受け取れる?
使用月ごとに、使用電力量に次の単価を掛けます。
| 使用月 | 単価(1kWhあたり) |
|---|---|
| 令和8年7月・9月 | 1.8円 |
| 令和8年8月 | 2.3円 |
公募要領では、この単価は「上限」と書かれています。補助額そのものに上限はありません。ただし予算を超える申請があると、単価を下げて補助額が減る場合があります。減額後の単価は、公式資料に書かれていません。
計算は次のようになります。使用量は、計算のために仮に置いた数字です。
- 3か月とも使う工場:7月100,000kWh × 1.8円 = 180,000円、8月120,000kWh × 2.3円 = 276,000円、9月110,000kWh × 1.8円 = 198,000円。合計は654,000円
- 小さな事務所ビル:7月50,000kWh × 1.8円 = 90,000円、8月60,000kWh × 2.3円 = 138,000円、9月50,000kWh × 1.8円 = 90,000円。合計は318,000円
8月だけ単価が高いので、夏の使用量が多い事業者ほど差が出ます。端数が出たときは1円未満を切り捨てます。
検針日が月初や月末でない場合は、7〜9月を最も多く含む連続3か月の使用量で申請します。日割り計算は要りません。
申請の流れ
- 契約と使用量が分かる書類を集める(事業者→小売電気事業者か施設管理者。早めに)
- 特設サイトから様式を受け取る(事業者→事務局の特設サイト)
- 書類を作り、メールで事務局に送る(事業者→事務局。2026年11月20日(金)まで)
- 事務局の審査を受ける(追加の説明や資料を求められたら、すぐ応じる)
- 補助金を受け取る(令和8年12月中旬ごろに支払い予定)
申請は、全部の使用実績がそろってから1回で出します。月ごとに分けて出すことはできません。紙の書類は、PDFなどにして電子メールで送ります。
必要な書類
準備できた 0 / 11
履歴事項全部証明書は、会社の登記内容を証明する書類です。登記情報提供サービスのPDFでは代えられません。個人事業主は、青色申告決算書の写しなどを出します。
県税納税証明書は、発行から3か月以内で、すべての県税に未納がないものです。出資比率の書類は、株主総会資料などで足ります。
受電契約を直接結んでいない入居事業者は、契約者に別記第1号様式の4を出してもらえば、契約書類の提出に代えられます。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 締切に間に合わない:2026年11月20日(金)を過ぎると申請できません。期限の延長はありません。
- 使用量が明確でない:電気料金が定額払いの場合は対象外です。検針票などで使用量が確認できる必要があります。
- 予算を超える申請があった:先着順ではありませんが、単価が調整されて補助額が減る場合があります。
- 事務局の連絡に応じない:不備の連絡を無視すると、支払いが遅れるだけでなく、不交付になることがあります。
併用・税金・保管書類
国と新潟県のほかの補助金とは、併用できません。交付要綱に定められています。国や県の別の補助金を受けている事業者は、先に事務局へ確かめてください。
補助金は課税対象です。申請に使った資料の原本は、5年間の保管が求められます。
よくある質問
特別高圧の契約かどうかは、どう確かめますか?
小売電気事業者と特別高圧電力の需給契約を結んでいるかどうかで判断します。契約書や、毎月届く検針票の契約種別の欄が手がかりです。契約先の会社や料金プランに指定はありません。契約の種類が分からないときは、電気を買っている会社に問い合わせるか、事務局に確認してください。工業団地や商業施設のテナントは、施設側が特別高圧で契約していれば、テナント自身の電圧は問われません。
個人事業主でも申請できますか?
申請できます。中小企業の定義に当たる個人事業主が対象です。法人の履歴事項全部証明書は出せないため、代わりに事業を営んでいることを示す公的な資料を出します。公式のQ&Aでは、令和7年度確定申告の申告書第一表の写しなどが例に挙がっています。青色申告決算書の写しも認められています。どの書類で足りるかは、申請前に事務局へ確認すると安心です。
工場の入居先が貸主と契約している場合は対象ですか?
対象になりえます。工業団地や商業施設に入居している事業者は、小売電気事業者と直接契約していなくても申請できます。申請するのは入居する個別の事業者です。ただし使用電力量(kWh)が明確でなければなりません。電気料金が定額で請求されている場合は対象外です。貸主や施設管理者の請求書で、自社の使用量が分かるかどうかを先に確かめてください。
事業所が複数あるときは、どう申請しますか?
すべての事業所の使用電力量を取りまとめ、法人単位で1回だけ申請します。店舗ごとに分けて出すことはできません。事業所のうち一部が県外にある場合、県外の施設の使用量は対象外です。新潟県外の施設への支援は、その施設がある都道府県に問い合わせます。申請前に、県内の事業所ごとの使用量を一覧にしておくと、使用電力量報告書を作りやすくなります。
検針日が月の途中でも、7〜9月分として申請できますか?
申請できます。日割り計算で7〜9月以外の期間を除く必要はありません。検針日を基準に、令和8年7月から9月を最も多く含む3か月分の使用量で申請します。どの3か月が当たるかを迷ったら、検針票を並べて事務局に相談してください。使用電力量報告書には、各月の使用量を書き、検針票や請求書の写しを根拠として添えます。月初や月末に検針する契約なら、そのまま7月、8月、9月の使用量を使います。
対象期間の途中で開業した場合は対象ですか?
対象になります。期間中に開業した事業者も、特別高圧の利用を始めた事業者も申請できます。開業などがあった場合は、7〜9月分は10月15日までに検針した使用量が対象です。一方、期間中に廃業した事業者は対象外です。複数の店舗のうち一部を閉鎖した場合は、閉鎖した店舗の使用分が対象外になります。
過去の支援で申請しなかった場合も申請できますか?
申請できます。過去の支援で対象になりながら申請しなかった事業者も、今回の対象です。ただし対象は令和8年7〜9月の使用分だけで、過去の分を遡って申請することはできません。過去に補助を受けた事業者には、様式がメールで届きます。ただし書類は今回もあらためて必要で、前回のものは使い回せません。
NPO法人や医療施設は対象になりますか?
運営する法人そのものは対象外です。NPO法人、一般社団法人、財団法人、組合など、中小企業基本法上の「会社」以外の法人が該当します。医療施設、社会福祉法人、保育施設、私立学校、こども食堂も対象外です。ただし、そうした法人が運営する施設にテナントとして入居する中小企業は、対象になります。判断に迷う場合は、事務局に確認してください。
申請は先着順ですか?期限の延長はありますか?
先着順ではありません。すべての申請書がそろってから、予算の範囲内で補助額を決めて支払います。締切は2026年11月20日(金)で、延長はありません。書類がそろわず間に合わなかった場合も、延長はできないと案内されています。県税納税証明書や登記の証明書は発行に日数がかかるので、早めに取得してください。
補助金はいつ振り込まれますか?
2026年12月中旬ごろの見込みです。申請内容に不備がなければ、申請後に必要な手続きはありません。不備があると、事務局がメールや電話で修正や追加資料を求めます。連絡に応じないと、支払いが遅れるだけでなく、不交付や交付決定の取消になることがあります。申請後は、事務局からのメールと電話を確認できる状態にしておきましょう。
補助金の額に上限はありますか?
上限はありません。ただし予算額を超える申請があった場合は、単価を調整して補助額を減らす可能性があると公式ページに書かれています。つまり、申請総額が予算に収まるかどうかで、1kWhあたりの単価が変わりえます。公式資料には、減額の基準や調整後の単価は書かれていません。減額の有無は、交付決定の通知で確かめることになります。
問い合わせ先はどこですか?
申請方法や書類は、事務局(一般社団法人環境省エネ推進研究所)が窓口です。電話は050-3032-7283で、受付時間は事務局の特設サイトによると平日10時〜12時と13時〜17時です。メールはehv8@eecp.or.jpです。制度の内容については、新潟県産業労働部創業・イノベーション推進課新エネルギー資源開発室(電話025-280-5257)にも問い合わせできます。
ほかの補助金と併用できますか?
併用できません。交付要綱の第3条に、国と新潟県の他の補助金との併用はできないと書かれています。国や県の別の補助金を受けている、または申請する予定があるときは、先に事務局へ確かめてください。国や県以外の制度(市町村など)が併用できるかは、要綱に書かれていません。申請前に事務局へ確かめてください。
補助金は課税の対象ですか?
課税対象です。公式のQ&Aに、そう書かれています。税の扱いの詳しい内容は、所管の税務署などに確認するよう案内されています。申請に使った各資料の原本は、5年間の保管を求められます。検針票や請求書の写しも含まれるため、処分せず保管しておいてください。
