医療的ケア児の通院は、移動の車内でも痰の吸引などが要ることがあります。受診の待ち時間に、保護者が食事をとる間だけ見守りがほしいという声もあります。そこに看護師が付き添った時間を、佐賀県が時間単位で補助します。
対象は、指定訪問看護ステーションか指定短期入所事業所を運営する法人です。単価は移動中が1時間6,000円、受診中が3,000円。令和8年度分の申請期限は2026年10月15日(木)必着です。補助の対象になるのは2026年4月1日以降に発生した分なので、年度の途中でも、4月からの付添いを含めて申請できます。
佐賀県 通院等支援事業の要点まとめ
正式名:通院等支援事業(佐賀県医療的ケア児等在宅生活支援事業)
だれが
- 申請者
- 訪問看護ステーションか短期入所事業所を運営する法人
- 対象業種
- 医療・福祉(指定訪問看護、指定短期入所)
- 利用目的
- 医療的ケア児等の通院や送迎への看護師の付き添い
- 対象地域
- 佐賀県内
- 従業員数
- 規定なし
いくら
- 補助上限額
- 移動中6,000円/時間、受診中3,000円/時間など(1日6時間まで)
- 補助率
- 10/10以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月1日〜2026年10月15日
- 事業の完了
- 2027年3月31日まで(実績報告は完了から1か月か3月31日の早いほう)
うちの法人は対象になる?
次の3つに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 3
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 他の補助金の対象になる経費
- ✕ 暴力団関係者が経営に関与している
訪問看護ステーションのかわりに、指定短期入所事業所を運営する法人でも対象です。どちらも佐賀県内の事業所が対象です。付き添う「看護師等」は、看護師免許か准看護師免許をもつ人を指します。
「医療的ケア児等」とは、県内で在宅生活を送る人のうち、次のどちらかに当たる人です。医療的ケア児支援法の第14条第1項で定める医療的ケア児(日常的に痰の吸引や経管栄養などの医療的なケアが要る子ども)か、18歳になった後や高校卒業後も医療的ケアを受けている人です。
県との契約は要りません。補助金の交付申請をして、交付が決まった分が対象になります。
いくら戻ってくる?
付き添った時間に、場面ごとの単価をかけた額が基準です。0.25時間(15分)単位で数え、各回の15分に満たない端数は切り捨てます。
| 場面 | 単価 | 1日の上限 |
|---|---|---|
| 通院・入院・受診中の移動中 | 6,000円/時間 | 通院等で合計6時間 |
| 受診中 | 3,000円/時間 | 同上 |
| 入退院で本人が同乗しない時間 | 1,600円/時間 | 同上 |
| 短期入所事業所への送迎中 | 2,000円/時間 | 3時間 |
計算の例です。
- 自宅から病院まで移動1時間、受診2時間、帰りの移動1時間:6,000円 × 2時間 + 3,000円 × 2時間 = 18,000円
- 移動が1時間20分(1.25時間と切り捨て):6,000円 × 1.25時間 = 7,500円
- 入院送迎の帰りに、本人が同乗せず1時間かけて戻る:1,600円 × 1時間 = 1,600円
- 短期入所事業所へ往復で各1時間:2,000円 × 2時間 = 4,000円
- 移動2時間、受診4時間で通院等の上限(6時間)に届く日:6,000円 × 2時間 + 3,000円 × 4時間 = 24,000円
令和8年度から、本人が同乗しない区間も対象に加わりました。入院送迎の帰り、退院送迎の行き、受診後に緊急入院になった場合の帰りが例として挙げられています。
何に使える?
対象にならないもの
- 他の補助金で補助される経費
- 医療的ケア児等でない人への付添い
- 15分に満たない端数の時間
- 1日の上限(通院等は6時間、送迎は3時間)を超えた時間
対象になるもの
- 通院、入院、受診中に看護師等が付き添い、医療的ケアや見守りをした時間
- 短期入所事業所へ向かう移動中に、看護師等が付き添った時間
補助されるのは、付き添った看護師等の人件費の一部とされています。県は利用例として、通院送迎中の痰の吸引に不安がある家族と、受診の待ち時間に食事をとる間の見守りがほしい家族を挙げています。
申請の流れ
- 付添いの記録をそろえる(事業所。実施日、時間、発着場所、利用者名、従事者名)
- 交付申請の書類を出す(法人→佐賀県 障害福祉課。10月15日必着。郵送かメール)
- 交付決定を受ける(県→法人。標準の処理期間は30日)
- 経費が変わったら変更交付申請を出す(法人→県。3月31日までの日付で)
- 実績報告を出す(法人→県。完了から1か月か3月31日の早いほうまで)
- 確定通知のあと請求する(法人→県。精算払い。概算払いは申請時に相談)
押印は不要です。
必要な書類
準備できた 0 / 4
医療的ケア児等であることを示す資料は、利用者全員分が要ります。例として、受給者証、医療的ケア判定スコア表、訪問看護指示書が挙げられています。別紙1は事業計画と所要額の調書、別紙3は法人の年度収支予算(見込)書の抄本、別紙4は暴力団排除の誓約書です。誓約書には、県が佐賀県警察本部に照会することへの承諾と、代表者の生年月日を書く欄があります。実績報告では、様式第3号に別紙5、別紙7、別紙6-2と実施記録(別紙9。同じ項目がそろっていれば任意の様式でも可)を添えます。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 期限を過ぎた:令和8年度分は10月15日(木)必着です。提出方法は郵送またはメールと案内されています。窓口への持参や電子申請の記載はありません。
- 記録が足りない:実績報告で、実施日、時間、発着場所、利用者名、送迎した従事者名を確かめます。後から時間を再現するのは難しいので、当日のうちに記録します。
- 他の補助金と重なった:他の補助金で補助される経費は対象になりません。
- 上限や端数を超えた:1日の上限時間と、15分未満の切り捨てがあります。
- 条件に反した・不正があった:交付の条件に違反したり、補助金の交付に不正があったりすると、交付が取り消され、補助金の返還を命じられることがあります。帳簿と証拠書類は、事業完了の日の属する年度が終わってから5年間保管します。
同じ県の別メニューとの関係
「医療的ケア児等在宅生活支援事業」の補助事業区分は3つあります。通院等支援事業はそのうちの(2)で、10割以内の補助です。(1)の受入体制整備事業と(3)の人工呼吸器等設備整備事業は別メニューで、対象の法人も経費も違います。(3)は事前協議を経て内示を受けた事業者だけが申請できます。
よくある質問
申請できるのは誰ですか?
指定訪問看護ステーションまたは指定短期入所事業所を運営する法人です。付き添いを受ける家族や本人が申請する補助金ではなく、法人が付き添った時間分の人件費を県に申請します。事業所は佐賀県内にあることが条件で、付き添うのは看護師か准看護師の免許をもつ人です。暴力団や暴力団員に関わる法人は対象になりません。申請先は佐賀県 健康福祉部 障害福祉課 地域生活支援担当です。
申請の期限はいつですか?
令和8年度分は2026年10月15日(木)必着です。書類は郵送または電子メールで佐賀県の障害福祉課に出します。押印は不要です。残された日数が少ないので、利用者ごとの資料と付添いの記録を先に整理しておきます。申請が遅れると令和8年度分が受けられなくなるため、迷う点は電話で課に聞いておくと安心です。
4月に付き添った分も対象になりますか?
対象になります。補助事業区分の(1)と(2)は、各年度の4月1日から3月31日までに発生した経費が補助の対象です。令和8年度なら2026年4月1日から2027年3月31日までです。ただし、対象になるのは交付が決定した内容に限られます。すでに実施した分は、日付と時間の記録で示せるようにしておきます。
単価はいくらですか?
付添いの場面で変わります。通院、入院、受診中の付添いは、移動中が1時間6,000円、受診中が3,000円、入退院で本人が同乗しない時間が1,600円です。短期入所事業所への送迎中は1時間2,000円です。0.25時間(15分)単位で数え、各回の15分に満たない端数は切り捨てます。1日の上限は、通院等で6時間、送迎で3時間です。
本人が同乗しない時間も補助されますか?
令和8年度から、一部の医療的ケア児等が同乗しない区間も対象になりました。例は、入院送迎の帰り、退院送迎の行き、受診後に緊急入院となった場合の帰りです。単価は1時間1,600円です。ほかの場面の単価と異なるので、記録するときに「本人が同乗していたか」を分けておくと、実績報告で計算しやすくなります。
「医療的ケア児等」の範囲は、どこまでですか?
県内で在宅生活を送る人で、医療的ケア児支援法の第14条第1項に定める医療的ケア児か、18歳になった後や高校卒業後も医療的ケアを受けている人です。前者は日常的に医療的なケアが要る子どもを指します。対象の確認には、受給者証、医療的ケア判定スコア表、訪問看護指示書などの資料を、利用者全員分そろえます。
概算払いは使えますか?
使えます。この補助金は年度末に1年分をまとめて払う精算払いのほか、1か月ごとなどの請求(概算払い)もできます。希望するときは、交付申請の時点で必ず障害福祉課に相談します。概算払いの請求には、様式第4号の請求書、別紙6-2の基準額計算表(請求月の部分)、別紙9の実施記録(請求月分)が要ります。
県と契約する必要はありますか?
ありません。県との契約は不要で、補助金の交付申請をして交付が決定された場合に、補助の対象になります。他の補助金で補助される経費は対象外です。申請の前に、同じ付添いの費用がほかの制度の対象になっていないかを確かめておきます。区分(3)の人工呼吸器等設備整備事業は、事前協議が必要な別メニューです。
補助率の10/10以内は、全額出るという意味ですか?
全額が出るとは限りません。要綱では、基準額に補助率をかけた額の範囲内の額とされています。基準額は、時間数に場面ごとの単価をかけて決まります。実際にかかった人件費がこれより高くても、基準額を超えた分は補助されません。申請の様式(別紙1)には、通院等支援事業の行でも「総事業費」から「寄付金その他の収入額」を引く欄があり、収入がある場合は補助金の所要額から差し引かれる計算式になっています。寄付金などの収入がある場合の記入方法は、申請の前に障害福祉課に確かめます。
実績報告はいつまでに出しますか?
補助事業が完了した日から1か月を経過する日か、その年度の3月31日の、いずれか早い日までです。実績報告書(様式第3号)には、別紙5と別紙7、通院等支援事業の別紙6-2と実施記録(別紙9)を添えます。報告のあと、県が補助金額の確定通知を出し、確定した金額を請求(精算払い)します。入金の時期は、一次情報には書かれていませんでした。
経費が当初の見込みと変わったらどうしますか?
交付申請では経費の見込みを出すので、最終的な額が変わったときは、3月31日までの日付で変更交付申請を出します。県は再び交付決定をします。添付する書類には、差額ではなく変更後の金額を書きます。補助事業の区分間の金額の変更が20%以内で、補助金額が変わらない場合は承認が不要です。
問い合わせ先はどこですか?
佐賀県 健康福祉部 障害福祉課 地域生活支援担当です。電話は0952-25-7064で、平日の8時30分から17時15分に受け付けています。メールは shougaifukushi@pref.saga.lg.jp です。対象になるかどうか、概算払いを使うかどうかなど、迷う点は申請の前に聞いておくと、書類の出し直しを防げます。
