静岡市の「新製品開発・販路開拓に対する助成」は、市内の中小製造事業者が新製品を開発したり、大規模な展示会に出展したりする際の経費を助成率1/2・上限50万円(海外出展時60万円)まで補助する制度です。令和8年度は2027年2月26日まで申請を受け付けています。

静岡市「新製品開発・販路開拓に対する助成」とは

この助成は、市内の中小製造事業者が新しい商品を生み出し、それを展示会などの場で売り込んでいく一連の活動を後押しする制度です。対象になる事業は次の3つです。

  • 新製品等開発事業: 従来品より優れた商品の開発、新素材・新技術の活用、既存技術を活かした新商品開発、自社製品の改良(デザイン変更のみは対象外)
  • 大規模展示会出展等事業: 出展企業数がおおむね100社以上の規模の展示会への出展
  • 効果促進事業: 上記2つの効果をさらに高めるための広告・販促活動

「新製品を作ったはいいが、どう売り込むかで足踏みしている」「展示会に出たいが、ブース装飾やパンフレット制作までは予算が回らない」といった中小製造業の悩みに対して、開発段階と販路開拓段階の両方をカバーしているのが特徴です。

対象になる事業者・対象事業

助成の対象になるのは、次の要件を満たす事業者です。

  • 中小企業基本法第2条に規定する中小企業者であること
  • 日本標準産業分類大分類E(製造業)に該当する事業者であること
  • 市内に本社または工場を有していること(資本金の大きい企業の子会社など、実質的に大企業とみなされる「みなし大企業」は対象外)
  • 中小製造事業者による団体としての申請も可能(この場合、構成員の3分の2以上が上記の要件を満たすことが必要)

事業所が静岡市内にあり、日常的に「製造業」として活動している中小事業者であれば、まずは対象になり得ると考えてよい設計です。

助成率・上限額はいくら?

対象経費の1/2以内(千円未満切り捨て)が助成されます。上限額は事業の種類ごとに細かく設定されています。

事業区分助成上限額
新製品等開発事業20万円
大規模展示会出展(国内・通算0〜2回目)20万円
大規模展示会出展(国内・通算3回目)10万円
大規模展示会出展(国内・通算4回目以降)5万円
大規模展示会出展(海外・通算0〜2回目)30万円
大規模展示会出展(海外・通算3回目)15万円
大規模展示会出展(海外・通算4回目以降)7.5万円
効果促進事業30万円
助成金額の合計上限50万円(海外展示会出展を含む場合は60万円)
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さらに重要なのは、同じ展示会でも出展回数を重ねるほど1回あたりの上限額が下がっていく点です。初めて・2回目までの出展であれば国内20万円・海外30万円まで狙えますが、3回目以降は上限が半分以下になります。展示会出展を検討している場合は、自社が通算何回目の出展になるかを先に確認しておくと、資金計画が立てやすくなります。

対象経費は?具体的に使える費用

事業区分ごとに対象経費が決まっています。

  1. 新製品等開発事業: 原材料費、研究用機器導入費、外注委託加工費、委託試験費
  2. 大規模展示会出展等事業: 小間料(自社開催の場合は会場借上料)、ブース装飾費(海外展示会の場合は輸送料・保険料も対象)
  3. 効果促進事業: 専門家活用経費、広告物作成経費、市場調査のためのテストマーケティング費用、新規チャネル開拓に要する費用のほか、展示会出展を案内するDMの製作・送付費用、専門誌への出展告知記事の掲載費用、会場で製品を説明するパンフレット・チラシ等の製作費用

一方で、効果促進事業では社名のみを表示した看板・什器・タペストリーは対象経費として認められていません。「展示会に出るならブースの見栄えも整えたい」と考えると什器や装飾に予算を寄せたくなりますが、助成の対象になるのはあくまで製品説明・販促を目的とした広告物である点に注意が必要です。

申請の流れとタイミング

申請から助成金の受け取りまでは、次の順番で進みます。

  1. (任意)事前確認: 「補助金に関する問い合わせ受付フォーム」から事前相談が可能。おおむね2営業日以内に回答が得られる
  2. 交付申請: オンラインフォームまたは静岡市役所の窓口で申請
  3. 変更申請(必要な場合のみ): 交付決定後に事業内容を変更する場合は速やかに提出
  4. 実績報告: 事業完了後、対象経費の支払いを終えてから提出
  5. 請求書提出: 実績報告の確認後、助成金を請求

令和8年度の受付は2026年4月17日午前9時から開始し、申請受付期限は2027年2月26日(金曜日)です。展示会出展を計画している場合、会場やブース装飾の手配には準備期間が必要になるため、申請受付期限ぎりぎりではなく、事業のスケジュールから逆算して早めに交付申請を出しておくのが安全です。

国にも販路開拓を支援する補助金があります。あわせてこちらの記事で解説しています。

あわせて読みたい【全国】小規模事業者持続化補助金とは?何に使える・いくらもらえる・対象は古くなった陳列棚を、動線に合わせた売り場に一新したい。電話とメモ書きでバラバラに管理していた予約を、システムでまとめて効率化したい。展示会に出展して、新しい取引先を開拓したい――。 業種を問わ…12分で読めます

新製品開発・展示会出展以外にも自社の事業に使える補助金がないか気になる方は、3分でできる補助金診断も活用してみてください。

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よくある質問

個人事業主でも対象になりますか?

対象要件は「中小企業基本法第2条に規定する中小企業者」かつ「日本標準産業分類大分類E(製造業)」に該当することで、法人・個人の別を限定する記載はありません。 製造業を営む個人事業主も対象になり得ると考えられます。

展示会は国内・海外どちらでも対象になりますか?

対象になります。 ただし助成上限額が異なり、国内展示会は通算0〜2回目20万円・3回目10万円・4回目以降5万円、海外展示会は通算0〜2回目30万円・3回目15万円・4回目以降7.5万円です。助成金額の合計上限も、海外出展を含む場合は60万円に引き上げられます。

新製品開発と展示会出展を同時に申請できますか?

制度上、新製品等開発事業・大規模展示会出展等事業・効果促進事業のいずれか、またはその両方(複数)を実施する事業が対象とされています。新製品を開発し、その製品を展示会に出展するという一連の流れで申請することも可能と考えられますが、助成金額の合計上限(50万円・海外出展時60万円)の範囲内になる点に注意してください。


複数の助成事業を組み合わせる場合の対象経費の切り分けや、申請書類の書き方に迷う場合は専門家に相談するのも一つの手です。

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免責事項: 本記事の内容は2026年7月時点で確認できた情報にもとづきます。助成率・対象経費・申請要件・受付期間は変更される場合があるため、申請前に必ず静岡市の公式ページで最新情報をご確認ください。

出典: