食材費も光熱費も上がり続けているのに、診療報酬はすぐには上がらない。病院や有床診療所の経営を圧迫しているのは、まさにこの「価格転嫁できないコスト増」です。東京都はこの差を埋めるため、令和8年度も物価高騰対策の支援金を用意しました。
対象は都内の病院・有床診療所・有床助産所(都立を除く)。金額は一律ではなく、食材費は延べ入院患者数、光熱費は許可病床数で計算する仕組みです。申請期間は令和8年7月23日から8月14日までと短めなので、対象施設は早めに準備しておく必要があります。
東京都医療機関等物価高騰緊急対策支援金(病院・有床診療所向け)の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(医療法人・法人・個人事業主) |
| 制度名 | 東京都医療機関等物価高騰緊急対策支援金(令和8年度) |
| 対象業種 | 医療(病院・有床診療所・有床助産所) |
| 利用目的 | 物価高騰による食材費・光熱費上昇分の負担軽減 |
| 対象地域 | 東京都内(都立医療機関等を除く) |
| 従業員数 | 規定なし(施設単位で申請) |
| 補助上限額 | 食材費:78円×延べ入院患者数(令和8年1月1日〜5月31日分)/光熱費:78,000円+(14,000円×許可病床数) |
| 補助率 | 定額(計算式にもとづく交付) |
| 申請受付 | 令和8年7月23日〜8月14日 |
| 公式サイト | 東京都保健医療局「東京都医療機関等物価高騰緊急対策支援金(令和8年度)」 |

金額の計算方法
支援金は2本立てです。
- 食材費: 78円 × 令和8年1月1日〜5月31日の延べ入院患者数
- 光熱費: 78,000円(基本額)+ 14,000円 × 許可病床数(対象期間は令和8年1月1日〜6月30日)
たとえば許可病床数50床の病院なら、光熱費だけで78,000円+14,000円×50床=778,000円になります。病床数が多いほど光熱費の交付額も増える仕組みなので、規模の大きい病院ほど支援額も大きくなります。
対象になる施設・ならない施設
- 対象: 都内に開設している病院・有床診療所・有床助産所(民間)
- 対象外: 東京都が開設している医療機関等
食材費は入院患者がいることが前提の計算式なので、病床があっても稼働率が極端に低い施設では受給額が小さくなる点に注意が必要です。
申請の流れ
- Jグランツまたは書面で必要書類を準備
- 令和8年7月23日〜8月14日の期間に申請
- 審査を経て支給決定・交付
問い合わせ先は、東京都医療機関等物価高騰緊急対策支援金事務局(電話03-6822-4160、メールiryo-r8bukka@iryo-bukkar8.jp、平日9時〜17時)です。
よくある質問
無床診療所は対象になりますか?
この記事で扱う病院・有床診療所・有床助産所向けの申請フォームの対象ではありません。無床診療所・歯科診療所・無床助産所、施術所・歯科技工所には別の申請フォームと金額が用意されています。該当する場合はそちらの制度をご確認ください。
食材費と光熱費は両方申請できますか?
できます。対象施設であれば、食材費・光熱費のどちらも計算式にもとづいて交付されます。
東京都が運営する病院も対象ですか?
対象外です。この支援金は都が開設している医療機関等を除いた、民間の病院・有床診療所・有床助産所が対象です。
